ようこそ2人の最高傑作がいる学校へ   作:クリッピー

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前回は黒瀬が軽井沢の過去の出来事を知り、その後気絶させて謎のキャンディをあげて終わりました。(綾小路とは原作通り協力関係になりました)


第38話 裏で動く影

 日にちは試験最終日となり、残るグループはあと1つ

 そこは各クラスの代表のような人たちが集められた竜グループである。

 そのグループでは、今5回目のグループディスカッションが始まっていた。

 

 Bクラスはグループの終わっていった数と順番、俺の言動からこのグループの優待者がCクラスにいると予想しているようで、こちらを注視している。

 Aクラスも話し合いに参加する気はないようだが、こちらが気になるようでたまに視線をこちらへ送ってきている。

 Dクラスは自分たちのところに優待者がいることを知られないように、平然を装っている。

 俺たちCクラスは龍園からの指示がない限り動くはずがなく、その龍園はこの状況を楽しんでいるため動くことはない。

 

 4クラス各々の思惑が交差し、ここ数回のグループディスカッションでは停滞状態に陥っているのである。

 

(この後のDクラスの動きによってはこのグループが6回目を迎える前に終わる。

 俺の予想では綾小路が堀北あたりにBクラスに優待者を当ててもらうように頼むと思っている。

 BクラスとDクラスは協力関係であり、Cクラスに当てられるよりかはマシだと思うだろう。

 それに今回の試験でCクラスとの差をあまりつけたくないとも思っているはずだ。

 それでもCクラスがAクラスに上がるのは確定事項のようなものだし、どうなろうといいんだが)

 

 現在Cクラスは俺の作戦が上手くいっていれば、結果3を6つのグループで起こして300ポイント、結果4を3つのグループで起こって150ポイントである。

 Aクラスとの500ポイント近くあった差も、向こうが当てられた分を加味すればこちらがAクラスになることは決まったようなものである。

 

 その後も特に何もなくグループディスカッションは終わる。

 このグループでは特にやることがないので部屋へと戻ると、そこには石崎がいた。

 

「黒瀬さん、一緒にうなぎを食べに行きましょう!」

 

「え、やだ」

 

 開口一番に石崎から食べに誘われるが即刻断る。

 これが美少女や知人なら行くと答えると思うが、相手は石崎である。

 反射的に断りたくなるのは仕方がないことだろう。

 

「いや、行きましょう!うなぎを食べに!」

 

「石崎とサシでうなぎっていうのがちょっと・・・・・・」

 

(男2人、綾小路とか本城ならいいが石崎は嫌だな)

 

「俺と2人っていうのが嫌なら、アルベルトとひよりも誘うのでどうか!」

 

 どうやら石崎はどうにかして俺と一緒に食べたいらしい。

 俺もそこまでされたら断る理由はないのでそれならと返すと、石崎は喜んでアルベルトと椎名に電話をかける。

 

(そこまでして俺と一緒に食べたい理由なんて...あるわけないよな、石崎だし)

 

 まだ短い付き合いではるが、石崎のがどういった人間なのかはおおよそ理解出来ているつもりである。

 なので俺をご飯に誘ったのも、純粋に知り合いと食べたいみたいな感覚なのだろう。

 

「ふたりともOKそうなんで行きましょうか!」

 

「ああ」

 

 嬉しそうに歩く石崎を先頭にうなぎを食べられる食事処に向かう。

 その途中で綾小路と堀北とすれ違ったが無視したので何もなかった。

 食事処に到着すると店の前にひよりとアルベルトが待っていた。

 

「全員揃ったんで入りましょうか」

 

「そうだな」

 

 4人で店の中に入り、客がどこにもいなかったので適当な場所に腰を下ろす。

 店の感じは内装が和風な造りで日本食をいかにも取り扱ってそうなところである。

 テーブルに置いてあるお品書きを見て何を食べるのか考える。

 

「丼物を扱っている店か」

 

「そのようですね。親子丼やかつ丼、うな重とかがありますから」

 

「アルベルトなら特上ぐらい余裕そうだな」

 

 石崎の言葉にアルベルトは首を縦に振る。

 ちなみに座り方が俺の隣が椎名、正面が石崎、その隣にアルベルトだ。

 

(さて、何を食べるかだが。

 こういった和食系のお店で必ずと言ってもいいほど取り扱っている親子丼やかつ丼、うどんやそばなどといった王道。

 そこに待ったをかけるかのようにあるカレーうどんや海鮮丼などの、店によってはないものの店主のこだわりが出ている可能性を秘めた料理たち...。

 俺を悩ませるには充分だぜ...)

 

 数ある中から1つを選ぶのは難しいもので、一概にかつ丼と言っても通常より量が多かったり少なかったり、定食であるかなしかなど、かつ丼という種類の中にいくつもあるため中々に決められないものである。

 このままでは何を頼むのか永遠に悩んでしまいそうなので、椎名に聞いてみる。

 

「椎名は何を頼むか決まったのか?」

 

「私ですか?私はうな重と親子丼の2つを食べたいので、両方ともミニサイズにしようと思っています」

 

「その手があったな」

 

 1つのものだけしか頼んではいけないという固定概念を覆す新たな考え方。

 俺はその考え方に習い何を頼むか決め、4人全員が決まってから店員を呼ぶ。

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

 注文を取るために若そうな店員がこちらへ来る。

 

「私はうな重と親子丼のミニサイズを1つずつ」

 

 はいと頷いて店員は伝票に記載する。

 アルベルトは石崎に頼むものを指で伝える。

 

「えーっと、うな重の特上3つ」

 

 それを読み取った石崎は自分のも合わせて注文をする。

 

「じゃあ俺はこのお品書きに書いてあるのを全て1つずつで」

 

「「え?」」

 

「は、はい?」

 

 俺の言ったことに3人は開いた口がそのままになり、店員も驚いたのか、こちらを二度見してきた。

 

「も、もう一度お願いしてよろしいでしょうか」

 

「お品書きに書いてあるのを全てを1つずつ」

 

 コイツ食えるのかとでも言いたそうな顔をする店員だが、お客が注文したものである。

 店員はしっかりと伝票に記載していく。

 

「ご確認します。うな重のミニサイズが2つ、うな重の特上が4つ、親子丼のミニサイズが2つ、うな重の並が1つ、うな重の上が1つ────が1つの以上でよろしかったでしょうか?」

 

 注文の復唱をした店員が少し可哀想に思えたが、こんな客は二度と来ないと思うのでいい経験になったのではないかとも思う。

 

「はい」

 

「かしこまりました。少々お待ちください」

 

 店員は急ぎ足で厨房へと消えていった。

 

「凄い量を頼みますね・・・・・・全て食べられるんですか?」

 

「流石に黒瀬さんでも・・・・・・」

 

「お腹減ってるし、大丈夫だ」

 

 椎名と石崎に心配されてしまったが、食べられない量じゃないから大丈夫である。

 それに折角の外食の機会、技を盗めそうな料理があるかもしれないのである。

 ならば盗んでしまうのが料理をする者としての性である。

 

「そうですか・・・・・・そう言えば、黒瀬くん」

 

 そんなことを知らない椎名は、何かを思い出したのかこちらを向いてくる。

 

「どうかしたのか?」

 

「私を呼ぶ時は椎名ではなくひよりでいいですよ」

 

 どうやら俺が椎名呼びをしていたのが気になったらしい。

 名前を下で呼ぶことがないだけで、抵抗は全くないため本人が望む方で呼ぶのがいいだろう。

 

「分かったよ、ひより」

 

「はい、黒瀬さん」

 

 ひよりは心なしか嬉しそうな顔をに見える。

 それを見た石崎も「俺も大地って呼んでください」と言ってきたが、「分かったよ石崎」と返しておく。

 

(男子を下の名前で呼ぶのはキツい)

 

 そうこうしている内に、料理が完成したようで運ばれてくる。

 

「お待たせしました。うな重のミニサイズとなります」

 

 その後も次々と料理が運ばれてき、置けないのは隣のテーブルに置かれていった。

 

-----------------------------

 

 全ての料理が運ばれてから約1時間後、俺は注文したものを全て完食する。

 

「す、スゲー・・・・・・」

 

「本当に食べやがった・・・・・・」

 

 完食した俺を見て石崎たちや店員たちが驚いている。

 そんな中、1つのメールが俺たちに届く。

 

「竜グループが終わったようですね」

 

 メールを先に確認したひよりがそう言う。

 どうやら、俺の予想通りに事が進んだようだ。

 

「恐らくBクラスが送ったんだろう。Dクラスに優待者がいたからな」

 

「Cクラスに答えられるよりBクラスに答えてもらった方が、Dクラスにとってはいいかもしれませんからね」

 

「そうだな」

 

 そんな話をしている中、下手に話に入って邪魔をしたくないと思っている石崎は、自分だけの力で理解するために頭を捻っているようだ。

 だが首をかしげているのを見るからに、理解出来ていないのだろう。

 そんな石崎を見た俺は1から説明してやることにした。

 

「石崎、BクラスとDクラスが協力関係ってことは分かってるよな?」

 

「あ、はい。ですがその先がいまいち分からなくて・・・・・・」

 

 その部分が分かっていたら分かると思ってしまうが、一応説明することにする。

 

「協力関係にあるということは、もしもの時に助けてもらえると言うことだ。今回の試験は1つのグループでも優待者を守りたいと思うのが普通だが、今回は絶対に守り切れない。なぜなら俺が優待者を知っているから。そうなると俺に答えられてしまう恐れがあるからな」

 

 その後に続けてこう言う。

 

「それを阻止するためには俺以外のやつに答えてもらうってことだけになる。それで協力関係の仲であるBクラスに頼み、優待者を当ててもらう。そうなれば、もしもの時のために貸しとすることもできるし、当てた時に貰えるプライベートポイントを貰うことだってできるってことだ」

 

 俺の話を聞いた石崎は自分の中で整理し1つの答えを導き出す。

 

「えーっと、つまりプライベートポイントを他クラスに渡したくないということですかね?」

 

「理由としてはあると思う」

 

 なるほどと言って思考を放棄したのか机に突っ伏る。

 

「俺には難しいです・・・・・・」

 

「そのうち分かるだろう」

 

 これ以上居てもお店の邪魔になると思い、俺は一言言ってから一足早く部屋へと戻った。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 時刻は夜の11時となり、セットしていたタイマーが鳴ったので起き上がる。

 部屋に戻った後ずっと寝ていたため、ベットの上で少し体を動かしてから、部屋を1度見渡すとひよりが椅子に座っていた。

 

「なんでここにいるんだ?」

 

「手持ちの本を全て読んでしまったので。黒瀬くんが本を持っていたと思ったのでここに来ました」

 

 ひよりは自分の持っている本の背表紙をこちらに見せてくる。

 本のタイトルは『太陽と人間』。

 もちろん俺が持ってきた本である。

 内容は太陽が人間に与える影響などが色々と書いてあり、正直に言うと面白くない本だ。

 

「勝手に漁られたということは分かった」

 

 俺は自分の携帯を取って発表されている結果を確認する。

 

 子(鼠) ────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 丑(牛)────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 寅(虎)────

 裏切り者の回答ミスにより結果4とする

 

 卯(兎)────

 裏切り者の回答ミスにより結果4とする

 

 辰(竜)────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 巳(蛇)────

 裏切り者の回答ミスにより結果4とする

 

 午(馬)────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 未(羊)────

 裏切り者の回答ミスにより結果4とする

 

 申(猿)────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 酉(鳥)────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 戌(犬)────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 亥(猪)────

 裏切り者の正解により結果3とする

 

 以上の結果から本試験におけるクラス及びプライベートポイントの増減は以下とする。

 

Aクラス────マイナス200cl、変動なし

Bクラス────マイナス100cl、プラス50万pr

Cクラス────プラス450cl、プラス450万pr

Dクラス────マイナス250cl、変動なし

 

 

「作戦成功だな」

 

「そうですね」

 

 つい癖で独り言を漏らすとそれに反応されてしまい、少し恥ずかしく思う。

 軽く咳払いをし、脳を完全に起こすために顔を洗おうと洗面所に行こうとした瞬間、ドアが開く音が聞こえた。

 

「邪魔するぜ、黒瀬」

 

 声のする方を見ると、部屋に入ってきた龍園と伊吹がいた。

 答え合わせをするためにここへ来たのだろう。

 

(ノックぐらいしてくれよ)

 

 内心で悪態をつきつつも、先に聞きに来たであろう内容を伝えておく。

 

「言っておくが、竜グループをやったのは俺じゃないからな」

 

「そんなことは分かってる。てめえに聞きてえのは誰がやったかだ」

 

 声から分かるが、龍園は自分の計画が潰されてかなりご立腹のようだ。

 その苛立ちを少しでも抑えさせるため、裏で起こったであろう事を予想ではあるが話す。

 

「俺の予想だと、DクラスがBクラスに優待者を教えてBクラスが答えた。そしてその裏にいるのは、前回の暴力事件の時にも裏で動いたやつのはずだ」

 

「クク、それはおもしれえ。まずは鈴音、その次にそいつを表に引っ張り出してぶっ潰す」

 

 今回の件はかなり怒りを買ってしまったようで、綾小路頑張れとだけ思っておく。

 そしてもう1人来た人物に目をやる。

 

「それで伊吹は何かあるのか?」

 

「何でそう思ったの?」

 

 何故か質問をしたら質問で返されてしまった。

 あの無人島試験で嫌われてしまったのか、こちらに対して嫌悪感まる出しな伊吹を見て答える。

 

「普段から関わりのない人間がここに来るなんて、試験のことについてぐらいしかないだろ」

 

「腹が立つけど合ってる。私はあんたがどうやって自クラスの優待者を答えさせたのかが気になっただけ。こいつに聞いても一切聞いてくれなかったし」

 

 そう言って親指で龍園の方を指す。

 

(龍園はその場にいたんだけどな...)

 

 当の本人はそんなことを受けてもうっすらと笑っているだけである。

 

「それ私も少し気になっていました。教えてくれませんか?」

 

 読んでいた本を一旦閉じ、こちらへと向き直るひより。

 

「分かった。なら教えよう」

 

 俺はゆっくりとベットの縁に腰を下ろす。

 それから俺がどうやって自クラスの優待者を間違えさせたかを教える。

 

「どうやったかと言うと、2回目のグループディスカッションの前に6つのグループを終わらせただろう?」

 

「そうですね。確か5分前にメールが届きました」

 

 俺の問いにひよりが答える。

 メールが届いた時間を覚えているあたり、かなり細かいところまで覚えているようだ。

 

「それは残っているグループにいるやつらの余裕を無くして、情報交換をする時間を出来るだけ無くすためだ。もしこれを抜けば、成功確率が下がっていたかもしれないからな」

 

「それで何をやったら優待者を答えさせられるの?」

 

 伊吹は早く答えが聞きたいのかこちらを急かしてくる。

 

「それは簡単だ。優待者と優待者じゃないやつの携帯を交換して、退出の時にAかDクラスのやつに少しだけ優待者のメールを見せるっていうのだ」

 

 他のグループが終わったのに対し自分のグループは終わっていない、それに誰が何をやったのか分からないという、人なら焦ってしまう状態を作り出し、ポイントがどこよりもほしく騙しやすいDクラスと派閥争いのあるAクラスに優待者メールをわざと見せる。

 それによって意図的に優待者を答えさせるというものである。

 ちなみに、プライバシーを尊重するためそのグループにいたやつらにこれを強制しなかったが、結果的に全員がそのことに協力してくれたから、これを成り立たせることが出来たのだ。

 その点に関して、彼ら彼女らにはかなり感謝している。

 

「優待者とじゃない人の携帯を交換させて、じゃない人が優待者メールを対象に少し見せることにより、その人を優待者と思い込ませたということですか?」

 

「そういうことだ。他は終わっているのにここだけ終わっていない。そんな焦りで正常な判断が出来なくなっているやつを狙えば、勝手に答えてくれるからな。正直、ここまで引っかかるとは思わなかった」

 

 中学生が考えた作戦かもしれないが、相手が裏を読んでこない限り使えることだ。

 それに焦っている状態でもあるため、成功率も普通にやるよりも上がるというものである。

 

「結果はAクラス1人、Dクラス2人だ。Aは派閥によるものかもしれないが、Dは完全に引っかかってる」

 

 そう言って先ほどから一言も発していない伊吹の方を見る。

 

「だいたい理解したから私は戻る」

 

 その視線を受け、伊吹はここから早く出たいのか、そう言って足早に部屋を出ていった。

 

「ひより、せいぜい頑張れよ」

 

「?」

 

 龍園も意味深で言葉足らずなことを残して出ていった。

 それを聞いて首を横に傾けているひよりを見て、龍園の言ったことを理解出来ていないのだろう。

 

「私はこの本を読んでから出ます」

 

 本の続きが気になるのか、それとも単純に読み終わっておきたいのか分からないが、再び本へと視線を戻して読み始める。

 

「そうか。じゃあ俺は寝る」

 

 それを横目に俺はそのままベットに寝転がる。

 

「おやすみなさい」

 

「おやすみ」

 

 そうして眠りに入るのであった。

 

 

 後日談だが、あの後ひよりが俺の部屋を出たのは翌日の朝方だったそうだ。




竜グループ

「オレたちDクラスはBクラスと協力関係だ。それをここで使うべきなんじゃないか?」

「それはどういうことなの?」

 船上試験4日目、5回目の話し合いが終わり、次で最後となる話し合いの前にオレは堀北に1つのことを提案する。

「それはだな、竜グループの優待者、櫛田をBクラスに当ててもらうことだ。それなら、場合によってはプライベートポイントが手に入る」

「Bクラスに当ててもらう代わりに、プライベートポイントを少し貰う、そういう考えのようね。それならCクラスにポイントが入らなくて済むわね」

 俺の提案に堀北は賛成する。
 本来ならもっと早い段階でやっておくべきだったんだが、その前にやることがあったせいで今になってしまった。

「そうなったら、連絡が必要ね。綾小路くん・・・・・・いえ、何でもないわ」

「おい、オレが連絡先を持っていないという決めつけはやめてくれ」

「事実じゃないの?」

 オレをボッチと決めつけている堀北はそのことに首を傾げる。
 普段ならそうかもしれないが、今回は違う。

「一応、一之瀬と神崎の連絡先は知っている」

「あら意外ね。じゃあ連絡をお願い」

 オレは一之瀬に『この後堀北が話をしたいそうだ。神崎を連れてカフェに来て欲しい』と送るとすぐに返信が来たので、カフェに向かう。
 到着すると、まだ一之瀬たちは来ていなかったようで、周りに他の人がいない席を取る。
 それから数分して、一之瀬たちは来た。

「遅くなってごめんね」

「いえ、私たちもさっき来たところだから」

 席に座って、遅れてきたことを謝罪する一之瀬。

「それで堀北さん、話って?」

 一之瀬は堀北に向かってそう言う。
 それを聞いた堀北はこちらを睨んできたがオレはスルーする。

「・・・あなたたちをここへ呼んだのは竜グループの優待者をあなたたちに当ててほしいからよ」

「ということは竜グループの優待者はDクラスの人ってことだよね?」

「そうよ」

 それを聞いて、一之瀬は顎に手を当てて考える。
 そして考えが纏まったようで、手を元の位置に戻してこう話す

「私はやってもいいかな。今回の試験で、運が悪かったらクラスポイントが減っちゃうから。神崎くんはどう思う?」

「俺も一之瀬と同じだ。あの黒瀬が優待者をわざと間違えるようなことはしないだろうからな。そうなると、クラスポイントが減るのは必然だ」

 2人はこちらの提案に賛成してくれる。

「そうなるとどう教えるかだけども・・・・・・」

「オレが一之瀬に優待者を教えて、それを神崎が送るっていうのでいいんじゃないか?」

 方法について悩んでいたのでフォローを入れる。
 それを聞いた堀北は2人にそれでいいのか尋ねる。

「それでいいかしら?」

「誰が聞いてるか分からないからそれでいいよ」

「俺もそれでいい」

 それを聞いてオレは一之瀬に『櫛田桔梗』と送る。
 一之瀬は送られて来たのを神崎に見せてそれを学校側に送る。
 そうして神崎が送ってから程なくしてメールが届く。

『竜グループの試験が終了いたしました。竜グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気をつけて行動して下さい』

「一之瀬さん、今回の件はありがとう」

「全然大丈夫だよ。むしろ感謝する方は私たちだし。そうだ、当てた時に貰えるプライベートポイントの半分を譲るよ」

「そこまでしてもらわなくても・・・・・・」

 堀北は表ではこんなことを言っているが、内心は喜んでいそうだと思う。

「いいの。さっきも言ったけど、感謝する方は私たちだし」

「それなら貰っておくわ」

「じゃあ私たちはこれで失礼するね」

 そう言って2人は席を立ち上がり、またねと手を振りながら言って帰って行った。


━━━━━━━━━━━━━━━

グループディスカッション、グループディスカッション言ってたけど、原作では話し合いって書いてあって、そっちにしとけばよかったと後悔しました


今回で第4章が終わりました!
途中でストックが無くなりかけましたが、毎週投稿できてよかったです。
3巻の部分で終わっている二次創作が多いイメージがあって少し心配でしたが。

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