ようこそ2人の最高傑作がいる学校へ   作:クリッピー

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時系列上、船の前にこの話は入ります。
(船に乗るのは8月1日。経験してきた夏休みは7月22ぐらいから9月の序盤なのでそれを元にして書きました)
もしかしたら8月から夏休みなのかもしれませんが...


第4.5章
第39話 ゲームには俺の知らない世界が広がっていた


 夏休み。

 それを聞いた学生の大半は大いに喜ぶのではないだろうか。

 1ヶ月近くの休みがありその期間の使い方はいろいろある。

 友達と遊んだり部活に費やしたり受験に向けて勉強をするなど、いろいろなことをすることが出来る。

 

 ちなみに俺はハイファイの日本予選に向けて1日の大半を費やしている。

 と言っても、夏休みが始まってから3日後に予選が始まるのでかなり辛いのだが。

 使える時間は約48時間。

 そのうち30時間をハイファイに使い残っているのは18時間。

 そして現在は夏休みが始まってから2日目の午後10時。

 16時間丸々を睡眠に使ってしまったのである。

 

(うん、ちょっとベットに寝転がっただけでこんなに時間が進んでしまうとは思っていなかった。

 やっぱり改善しないと、夏休みの大半を睡眠に費やしそうだな。

 とりあえず、明日に備えて寝るか)

 

 もう一度ベットに寝転がり、眠ることにしたのであった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 翌朝、予定していた時間に起き、3日ぶりにご飯を食べお風呂に入る。

 

「体に染みるー・・・・・・」

 

 お湯を存分に味わってから制服に着替え、必要な物だけを持って部屋の外に出る。

 

「雲の少ない良い朝だな」

 

 玄関から出て見えた空にそんなことを思いながら、エレベーターを使って1階まで降り、学校へと向かう。

 なぜ学校に向かっているかと言うと、大会に参加する以上、先生の監視下でやらないといけないからだ。

 

 この学校は外部との接触を禁止しており、大会だとしても禁じられている。

 そのため、俺が外部と接触しないように顧問の先生が監視している状態でないと参加することができないのだ。

 

(まあ、ボイスチャット等は使わないし大丈夫だと思うけど)

 

 日差しに照らされながら学校に着き視聴覚室へと向かう。

 その途中、生徒会長である堀北兄と出会う。

 

「暴力事件の時以来だな」

 

「そうですね。それにしても、橘先輩はご一緒じゃないんですか?」

 

 こんな朝早くから学校にいる堀北兄に、よく隣にいそうな橘先輩がいなかったため聞いてみる。

 

「まだ時間ではないからまだ家にいるだろう」

 

「そうですか」

 

 真面目そうだから、約束の時間より30分前に来てそうなイメージがあったが、そうではないらしい。

 

「これから大会があるそうだな」

 

 生徒会に携わっている以上、そういった話を聞くのだと思うが、こうして覚えていてもらえることは嬉しいことである。

 

「勝てるか微妙ですが」

 

「もし明日まで勝ち残っていれば、見に行くだろう」

 

(その言葉、凄くプレッシャーがかかるんですけど...)

 

「負けないよう頑張ります」

 

「期待しているぞ」

 

 そう言って去っていく堀北兄の背中を見ながら、そんなことも言うんだなと思う。

 視聴覚室に到着すると、先生たちがいて機材の準備をしていた。

 それを見ていた俺を見つけた茶柱先生がこちらへ来る。

 

「もう少しでこちらの準備は終わる。それまではゆっくりしておいてくれ」

 

 と言われたので、近くの椅子に座って今回の大会の参加人数を確認する。

 

 今回参加する人数は56。

 1日目はそれを2つのグループに分け、それぞれのグループでトーナメント方式に戦っていく。

 2日目は2つのグループのトーナメントで4位以内(1日目で4回戦)に入った選手同士でトーナメントを行い、3位までに入った人が世界大会に出ることが出来る。

 試合は地区大会で勝ち残ってきた人や企業から代表として出る人は1回戦目から、前回の大会で世界大会に出たりかなりの成績を残している4人はシード枠で参加することになっている。

 俺は企業の代表(練習試合という名目で会社の代表であるここの元先輩を倒し、枠を譲ってもらったため)として出場しているため1回戦目から参加。

 初戦は関東地区大会で1位の人、2戦目はシード枠の人と戦わなければならないというかなり悪い位置である。

 

(くじ運なさすぎだろ...。

 てか企業代表をこんな高校生に譲ってもいいものなのか?)

 

「準備が終わったぞ」

 

 そうこうしているうちに準備が終わったようで、用意された機材の前に立つ。

 目の前にパソコンと同サイズのモニターが1つ、壁にはかなりでかいスクリーンが1つあり、両方とも同じ画面を映している。

 持ってきたコントローラーを接続して、いつでも出来るよう待機する。

 数分したら開会式が始まり、各選手の紹介やら著名人の挨拶などを行って大会が始まる。

 

「とうとう始まったでござるな」

 

「そうだね。僕は初めて見るからワクワクするよ」

 

「僕も初めてだから、楽しみだよ」

 

「頑張れよ、黒瀬!」

 

 いつの間にか来ていたゲーム部のメンバーが後ろから応援してくる。

 いくつかの試合をまたいで俺の番が回ってき紹介が入る。

 

『前回は惜しくも5位!今回の大会で関東予選を1位通過のTUBUTEー!』

 

 そう言われて入場する現地参加の相手。

 前回5位の選手というのを初めて知り、驚きが隠せない。

 

『対するはリモートでありますが3週間前に突如企業代表を破り本大会に出場した、謎多きプレイヤー!NO NAMEー!』

 

 学校側が登録したであろう名前が紹介され、画面がキャラクター選択に変わる。

 今回の大会のルールは、3回相手を体力0にすれば終わるというので戦略の幅がかなり問われる。

 そのため、この後に控える戦いに向けて出来るだけ手の内をばらされたくないとは思っている。

 だからといって手を抜くわけじゃないが。

 

 俺は忍者のおっさんで相手はチャイナドレスを着た女性を選ぶ。

 ロードを挟んでからステージにキャラが登場する。 

 そしてカウントが始まり、試合が始まった。

 

(速攻でやらせてもらう!)

 

-----------------------------

 

「あれはやらかしたでござるな」

 

 俺は1回戦目を3-1で勝利して、迎えた2回戦目、前回の大会で世界大会に行き、準々決勝まで進んだ相手は相性がかなり良く、3-0で勝利するまでは良かった。

 だが3回戦目、変わったタイプの相手で苦戦して0-2になったが、2-2まで持っていき、残り一発中キックを当てれば勝てたところで操作ミスでガードをしてしまい、コンボを決められて負けたのである。

 

「それでも強敵に勝ったことは変わらないよ」

 

「そうだよな。相手もかなりびっくりしてたし」

 

 本城と本堂に励まされるが、そうそう立ち直れない気がする。

 そんな俺を見た茶柱先生は励ましにとでも思ったのか、俺が気になっていることについて少し話す。

 

「最後の試合は惜しかったが、今回の成績から明後日にはポイントを振り込めるだろう。期待しといた方がいいぞ」

 

「そうですか。俺はこれで帰ります」

 

 どうせ1万もいかないと思い、この部屋を後にした。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 ポイントが振り込まれる日となり、携帯から残高を確認する。

 前日が2003万ポイントで、表示されていた残高は2503万ポイント。

 俺はあまりにも貰えたポイントが多く、二度見してしまう。

 どうやら、今回の大会で500万ポイントを手に入れたそうだ。

 

「まじかよ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 ちなみに、俺に勝った相手は2位になり、世界大会の準決勝で前回のチャンピオンに2-3という成績を残したことはまた別のお話。

 




ネットでの反応

『今日の大会見た?』

『見た見た。3回戦で負けたやつがやばすぎた』

『ダークホース』

『まじそれw』

『中のやつを知りたすぎて、昨日寝てしまったわ』

『寝たんかよw』

『その気持ち分かるわ』

『動きが本物の人間みたいだった』

『トップレベルの奴らはだいたいそんなんだけどな』

『相手を読んでるプレイだったな。ガードをどうしてくるか、次に何を出すのか、分かってる感じ』

『これは研究しねえと』

『そうだよな。流石に次負けるのは嫌だし』

『今回の有力候補来てて草』

『次の大会頑張ってください!』

『応援してます!』

Aクラスルート→
https://syosetu.org/novel/240230/
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