僕には弟がいた。双子のだ。しかし事故により瀕死の重体だ。そこへ誰かがやって来て、僕らを一つにした。正確には、弟を、焔を僕の精神へと移した。
そうして僕は多重人格者となった。ここで僕らの能力を教えよう。僕は雷、焔は炎を操る。
「どうするよ?兄貴」
俺は兄貴に聞く。
《とりあえず、高いところに登って》
「了解」
俺は運動が出来るが頭は悪い。だから、こういう時はいつも冷静で頭の良い兄貴に作戦を考えてもらう。
「よし、登ったぞ。次は?」
《うん。次は花屋の周りを見て。敵がいないか確認して。》
「了解。…いないみたいだ」
《了解。でも気を付けて。二人グループで一人が爆発、一人がもう一人を隠したかもしれないから。》
「了解」
こういうときの兄貴は頼りになる。兄貴は弱くて、女ぽいし、優しいから頼りないが、俺が行動するときは本領を発揮する。このときの兄貴は鬼軍曹だ。
「兄貴、花屋に入ったぜ?」
《了解。そしたら、作業部屋に行って。母さんはだいたいそこにいるから。》
「了解。すぐ行く」
《うん。でも気を付けて。中に敵がいるかもだから》
「了解」
最初のほうはずっと気を付けて気を付けてって言ってきてうるさいなぁと思っていたが。一度兄貴の言うことを無視して勝手に行動したら危ない目にあった。だから兄貴は信じて兄貴に従う。
作業部屋に着いた。
「兄貴。着いた」
《わかった。じゃあ、気を付けて開けて。そしたら母さんを抱えて外に運んで》
「了解」
母さんを抱えた次の瞬間
-ドゴーン!-
何かが崩れる音がした。
《「?!」》
「ふぅ~、ようやく来たぁ。待ちくたびれたぜぇ?」
男が現れた。恐らく能力者だろう。
「さぁ、こっちに来い。さもなくば…こいつらを殺す」
そう言って男が出してきたのは
「…!?響鬼!?愛奈!?」
男は響鬼と愛奈を人質に取った。
「やめろ!!響鬼と愛奈は関係ない!!何が目的だ!!」
男に聞く。
「ボスの命令でな、お前さんを何人殺してでもつれて来いだとよ。だからこいつらを人質に取って脅迫するんだよ。」腐ってやがる…こいつも…こいつのボスも。
「…わかった」
「「雷斗?!」」
二人は叫ぶ。
「その代わり、先に二人を離せ」
「いいや先にお前が来い」
「…わかった」
俺は男に近付く。
「やめて!!雷斗!!」「俺達は良いから早く逃げろ!!」
二人が叫んだ瞬間
「うるせぇ!黙ってろ!!」
-バキッ-
男が響鬼を殴った。
「!?なにしてんだ!!」
「こいつらがうるせぇから黙らせただけだ。どうでもいいから早く来い!!早くしねぇとおまえのお友達の二人を殺すぞ!!」
そう言われ、男に近付こうとした次の瞬間
《…ス》
「…へ?兄貴?」
兄貴が何か言った…〈す〉?…す…す…あっ、まさか…
《殺ス》
兄貴がそう言った次の瞬間俺と兄貴が入れ替わった。
兄貴は温厚で優しく、体が弱い。その為あまり怒らない。そのぶん兄貴は怒ると、誰にも止められない。
「…殺ス」
「あぁ?」
「オ前ヲ…殺ス」
「はぁ?」
-ドス-
速すぎる。速すぎたせいだ一瞬何が起きたかわからなかった。
「え?」
男もわかってないらしい。自分が子供に刃物で刺されているのを。
「…殺ス。憎シミヲ込メテ殺ス。怨念ヲ込メテ殺ス。殺ス、殺ス、殺ス…」
「殺ス!!」
雷斗の手から電流が流れた。そしてその電流は男に流れた。
「ッッッッッッツ!?」
電気は電圧と電流に分かれている。よく聞くのは電圧のボルトほうである。その事により、人は電圧のほうが知名度があり、電圧を怖がる。静電気でさえ低湿度環境では数千~数万の電圧がかかる(因みに雷は二百万~十億)。そう、だから電圧はあまり怖くなく、ただ衝撃が来るだけである。そして、電気で最も怖いもの。それは…
「今オ前ニ5000ボルトノ電圧ヲカケタ。電流ハ…安心シロ。死ナナイ範囲デ流シテル。」
人は電流が0.1アンペア(100ミリアンペア)て死ぬとされている(因みに雷は千~二十万、時には五十万アンペア)。
「飽キタ、モウ死ンデ良イヨ」
「ッッッッッッツ!!」
-バン!!-
男は炭化した。これはもう死んだだろう。
-ドサッ-
そして雷斗も倒れた。
「「雷斗!?」」
つづく…
こんにちは、斬水です。第一話を投稿したその日に第二話を投稿したわけですが、実は第四話まで出来ていて、番外編も出来てます。それから私事ですが、僕のTwitterにて雷斗君のイラストは投稿しました。アカウント名は@KisuiKirigoeです。気になった方は見に行ってやってください。因みに番外編は雷斗君と焔君が共同体になった日の事を書いてます。お楽しみに。最後に、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。それでは失礼します。