あの後、ダンジョンを脱出した終夜たちだったが、セブンのライブが開催される時間だといい、セブンがプレイヤーたちにどう攻略を促しているのかの確認のため、街へと戻ることにしたのだった。だが、終夜はそこでキリトたちと別行動を取ることにした。先程殲滅したクラスタと鉢合わせると無用なトラブルを起こしかねないとの懸念のためだ
「さて、それじゃあ攻略しておきますか」
そして、終夜は攻略しないとは言ってないとそのまま探索を続行していく……
「キリト〜。シャムロックが高難易度クエストを攻略したらしいよー!」
「ああ、そうらしいな。でも、いくらシャムロックとはいえ、こんなに早くにクエストをクリアするなんてな」
セブンのライブのあと攻略再開を翌日として解散。翌日に集まり、攻略再開の前にと準備のためそれぞれが別行動をとるなか、キリトは娘のユイとストレアと休息をとっていた。そして、話題にあるのはキリトたちが途中で抜けたセブンのライブ後に行われたクエスト攻略についてだ
「パパはセブンさんたちが使ってる攻略の方法を聞きましたか?」
「いや、知らないけどだいたいの予想はつくよ。レイドを組んで大勢で押し掛けたんだろ」
「はい。ライブのあと、シャムロックとクラスタが合流し、揃ってなだれ込むようにクエストへ進み、プレイヤーの人数に物を言わせて攻略したそうです」
「でも、そのときにひと悶着あったみたいだよー」
「ひと悶着?」
ストレアの気になる単語に反応したのは、準備を終えて宿へと戻ってきたリズとシリカの二人だった
「うん。どうやら、そのクエストの場所に偶然シュウ君が居合わせたみたいで、クラスタの一部と衝突したみたいだよー」
「はぁ!?クラスタと衝突!?」
「帰ってきたと思えば、何か物騒な話だな」
ストレアからさらっと流された情報に驚くリズ。それと同時に何事だと、リズたちと同じく宿へ戻ってきたエギルとクラインが反応する
「えーっと。あの時、別れたシュウくんの言うとおり、クラスタの中にはあのときのプレイヤーもいたみたいで、そのクラスタから因縁付けられたみたいだよ?」
「あー、その後の展開はだいたい想像がつくな」
「同じだな、キリト。俺も同じことを考えてると思う」
「なによ、二人して。それで?」
「当然、戦闘になるんだけど、途中で戦力の低下を見かねたのかスメラギが仲裁したみたいだよ」
「ういっす〜遅れてはないな。って、ちょちょ!?」
そこに現れたのは話題の渦中にある終夜だった。集合具合を見て、最後でないと安心する終夜を見たリズが怒り顔で終夜に詰め寄る。訳が分からない終夜はそのまま下がろうとするが、入ってすぐのため背後は扉。逃げ場もなくリズの怒り心頭の声を受ける羽目になった
「あんた、なんてことしてんのよ!」
「なんてって………あ、昨日のアレか」
「アレかじゃないわよ、アレかじゃ!」
「なぁ、シュウ。スメラギの仲裁があったと聞いたが、どういう風だったんだ?」
「ああ、それはな……」
キリトと別れた終夜はあのレバーを操作後、あるプレイヤーからクリア時のレバーは島中央のボスを弱体化させるものだと聞き、そのまま挑もうと考えたが、万が一のことを考えて、もう一つのダンジョンを攻略してからフロアボスに挑むことにした。その際、ルートの一つに街のNPCから受けていたクエスト対象のダンジョンがあったため先にそちらの攻略を優先させ、ダンジョンに挑んだ
「流石に高難易度というわけではあるが、ボスが人形だったのがなぁ。普通に動きが読めるし……まだドラゴンの方が……」
「貴様は!」
「あっ?」
高難易度クエストではあるが、終夜は一人で楽に勝利。そのまま帰路に着くと、ダンジョンの中腹でプレイヤーの集団と遭遇。攻略後に合流したシャムロックとクラスタの一団だったが、終夜に全滅させられたプレイヤーが終夜の姿に反応する。が、終夜はその相手がなんなのか検討がつかず、相手の怒りが増す結果となった
「少し前にお前がダンジョンで全滅させたレイドの一人だ!」
「ああ。あのときの雑魚か」
「誰が雑魚だ!あのとき、貴様が邪魔さえしなけれ……はっ?」
「なんか知らんが、とりあえず死ね」
理不尽な気がする行動ではあるが、喧嘩を売られたと判断した上での行動。というのは建前で終夜は正直、戦闘できればそれでいいのである
「このっ!」
「俺たちの邪魔をするか!」
無論、只見るだけの筈もなく、激昂したクラスタがそのまま終夜へと襲いかかる。が、敢えなく撃沈。どんどんリメインライトへとその姿を変えていく。そろそろ30人を越える頃、集団の後ろからスメラギが姿を現す
「なんの騒ぎだ」
「ん……おう、スメラギ」
「貴様は、あのときの」
「なんか知らんが喧嘩を売られたからな。買ったぞ」
終夜の軽い発言に頭が痛いと抱えるスメラギ。だが、悠長には構えてられないとこの場を納めるために動く
「このクエストを攻略するために、これ以上の戦力低下はこちらとしては望ましくない。仕掛けたのはこちら側だが、武器を納めて貰いたい」
「……まぁ、いいだろう。別にこの人数全て相手取る気でもなかったし」
半ば興が削がれた終夜はスメラギの願いを素直に聞き入れ、回廊結晶でダンジョンを脱出したのだった
「とまぁ、そんな感じで」
「はぁ、全くあんたってのは……」
「ああ、あと。楽しみを取るようで悪いが、あの空中で直立不動のボス。先に倒しておいたぞ」
「はい!?なんでよ!」
「一人で倒したのか」
「あれを攻略手段として取るなら、あのボスも数で押すはず。なら戦力に差がありすぎるこちらではこれから負ける一方だからな。先手を取らせてもらった」
会話をするうち、全員が揃ったため、終夜が進めた分を含めて現状確認後、終夜が解放した最終ダンジョンへ挑むため宿を発つ終夜たちだった
今回、短いですがキリがいいのでここまでです
正月特別編は上手く出来なかったため、今回は見送りということにさせて頂きます