マギアレコードRTA ワルプルギス撃破ルート すずね☆マギカチャート(マギウスの翼チャート)   作:鰯のすり身太郎

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Part.16/x

「こんにちは、みふゆちゃん。まだ遅刻じゃないかな」

「こんにちは。大丈夫ですよ、むしろまだ、他の方々は揃っていないくらいです」

 

 工匠区の旧車両基地。普段は不良達のたまり場になっているそこに、普段は無い二つの影があった。

 

 ひとつは黒髪、ひとつは銀髪。ふたつ女の声が響く。

 二人の格好は違えど、集まった目的は同じだった。

 

「他の子は……学校? となるといつくらいになるのかな……」

「月咲さんと月夜さんはそれぞれ、ご家族のことと学校のことで来られないということだったんですが、他の3人はもうじき来ると思いますよ。部活も無いでしょうし」

「部活かぁ……。やったことないんだよねー……って今、月咲ちゃんて言った?」

「えぇ……。もしや、お知り合いですか?」

「そうそう、偶然なんだけどね。そっか、月咲ちゃんも……」

 

 黒髪の女が頭をかいた。ジャージ姿の彼女がそうしていると、場所もあってどうにもさまになっている、と梓みふゆは思った。

 

「魔法少女の解放……いずれ魔女になるか、戦いながら死ぬかの運命からの、解放。本当、夢みたいな話」

「まだ、信じられてませんか?」

「いや……。こんな夢、わたしは見られないだろうし。それに、それをみふゆちゃんは体験したんでしょう? なら信じるだけだよ」

 

 その言葉を聞いて、脳裏にあのときの光景が思い起こされる。

 

 ついに絶望しきって、以前見送った仲間(安名メル)のように、自らも魔女へ墜ちるのだと諦めに満ちた覚悟をしたあのとき。

 しかし現実には、魔女によく似た何かが出るだけで、気づけば自分はまだ生きていて。

 そしてその出来事を既知の物事のように振る舞う少女に、魔法少女の解放を提案された、あの日。

 

 その少女こそが里見灯花。彼女らが待っている3人の内の一人。

 

「それで……ええと、今日会う3人とはもう会ってるんだっけ、みふゆちゃんは」

「そうですね。ワタシはすでに各人と面識は持っています。それで、灯花が現状などを説明したい、というのでこの機会にホタルさんとも顔を合わせてもらおうと」

「なるほど……となると、私だけ初対面かぁ」

 

 なんだか緊張してきたなあ、と朝倉が伸びをする。

 もう来てないか、と辺りをきょろきょろと見渡し、そして誰も見つからなかったので落胆したように座り込んだ。

 

 ほんの少しの間、沈黙が生じた。居心地の悪さから逃れるように、みふゆが口を開く。

 

「そういえば……以前お話ししていた昏倒事件。解決したみたいですね、なんでも……」

「犯人の魔法少女の自殺という形で、ね。……情けないったらない」

「ホタルさん? どうかしましたか?」

「あー……まあ、手伝ってたんだ。その調査も、その魔法少女との戦いも」

「そうだったんですか? 声をかけていただければよかったのに……」

「確かにね。遠慮なんてしなければよかったかな」

 

 はあ、と朝倉がため息をもらす。話題の選択を間違えた、とみふゆは直感した。

 

「いろいろやってたみたいだったけど……それでも、死なれるとくるものがあるというかさ。あの死体を見て、またわたしは……」

「……」

「……やめやめ! 今更言っても仕方ないしね。そういえばさ、みふゆちゃん引っ越したんだって? どんな感じ?」

 

 かなり露骨に話をそらされた、と感じたがありがたくそれに乗ることにした。

 

 少し前、活動に専念するためにと灯花に家と資金を用意してもらっていた。薬学部に入るという条件付きの、奨学金という形でこそあるものの、内心いい機会と感じたこともまた事実。

 つい最近に荷物も運び終わり、晴れて一人暮らしの身と相成ったわけである。

 

「それなりに快適ですよ。まだ段ボールに、いくつか荷物は入れっぱなしですけどね」

「ふうむ。やっぱり、結構引っ越しの荷物って多いんだねえ」

「? ホタルさんは、旅をしてらしたんですよね?」

「そだよー。生まれはそこそこ神浜からも遠いかなあ」

「となると、引っ越しにも結構慣れているのでは? どうも、経験が無いように聞こえましたけど……」

「無いよ? だってほとんど身ひとつでやってきたし」

 

 え、と思わず二度見する。何でも無いように言っていたが、それは相当のことではないか。

 

「え……となると、普段はどこに住んでるんですか?」

「いやまあ……その辺? 昔はホテルとかに忍び込んでたけど、今はやってないよ」

「駄目ですよそんなの! いくら何でも危ないじゃないですか!」

「ってもなぁー……。バイトも実のところ難しいし……」

「それと住むところとかはまた別じゃないですか!」

「やっば」

 

 余計なこと言っちゃったか、とひとりごちる。

 どうしたものか、と辺りを探れば、足音がみっつ。ありがたくそれにのることにした。

 

 

 

「うん、灯花ちゃんにねむちゃん、それにアリナちゃん! 私は朝倉ホタル! よろしく!」

「よろしくねー。みふゆと同じくらいのベテランだっていうし、期待してるよ-」

「こちらこそ、これからよろしく頼むよ。旅をしていたというのも、むふっ。僕個人としては興味深いところだよ」

「……”ちゃん”はやめてほしいんですケド。馬鹿にされてるみたいで、すごくバッドなフィーリングだヨネ」

「むっ、そう? 別にそんなつもりはないんだけど……。というかさ」

「何なワケ?」

「……その、バッド? なフィーリング? って……どゆ意味?」

「うふっ」

「いや、マジで分からなくて……」

「アナタ本当にバッド! みふゆも笑ってないでなんとか言ってほしいんですケド!」

「す、すみません……。少しツボに……うふっ、ふっ……」

 

 3つの足音は、2人の待ち人のものだった。

 

 里見灯花のほか、2人の姿がその場にあった。同じくらい幼くも灯花とはまた別の利発さを感じさせる者に、強くもどこか狂的な情熱をうかがわせる者。

 柊ねむと、アリナ・グレイ。ともに魔法少女の解放を目指す者。

 すなわち、マギウス。後に神浜市に大きな混乱をもたらす3人の賢者である。

 

 

 少し前、みふゆから逃れるように朝倉は3人の元へ駆け寄っていった。そして、初対面だし自己紹介をしなきゃ! と強く主張することで、どうにかその怒りから逃げおおせたわけである。

 ちなみにこのとき、マギウスの3人をその気にさせるのにも労力を要したのは余談として置いておく。

 

「えーと、バッド……バッド? 英語? でいいのか知んないけど……とにかく分かんないんだよね……」

「馬鹿にしてるワケ!? それともトゥルーリィにフール!?」

「……? いや、ガチで分かんない……」

「ぶふっ……! あのアリナが……!」

「アァァァッ! みふゆ! なんとかしてヨネ!」

「えぇー。ひょっとして、嫌われたかなぁ……」

 

 話している様子はさながら普通の少女たちのよう。さながら何でもないような日々の一ページ。

 けれど忘れてはならない。それはあくまで一側面。

 真実の彼女たちは()()()()。それも。

 

「……んんっ。歓談に興じるのも結構だけど、わざわざ集まった理由を忘れてないかな? 今日集まったのは――」

「魔法少女の解放、その手段の説明、でしょ? 大丈夫、忘れてないって」

「結構だ。話が早くて助かるよ。じゃあ灯花」

「りょーかいっ! すっごく大事な話なんだから、よーく集中して聞いてねー?」

 

 ただ安寧の後の絶望を受け入れることを拒んだ反逆者たちなのだから。

 

 

 

「……っていうこと。みんな、分かったかにゃー?」

「半魔女……。そんなもの、しかもそんな性質のものが……」

「穢れなどの感情エネルギー……それがワタシたちの解放につながる……」

 

 灯花は語った。

 エンブリオ・イブという、半魔女とでも言うべき存在。それが神浜市にドッペルシステム……魔女化からの解放をもたらしているということ。

 それが魔女として孵化すれば、それが神浜市のみならず世界中に広められるということ。

 そして、そのために必要な感情エネルギーを集める必要があるということ。

 

「で、そのエネルギーは魔女の生育とかで集められる、かぁ……。彼女たちを殺さなくていい、っていうのは……」

「それで灯花、どれぐらいのエネルギーが必要になるんでしょうか」

「……にゃー。聞かれちゃった-」

 

 しかし、そのために必要なエネルギーの量は未だに不明。

 ただ膨大な量のそれが必要で、貯まりさえすればいつか、確実に孵化、解放が果たされることだけは分かっていた。

 

 

 そうとなったとき、問題となるのはどうやってそのエネルギーを集めるか、だった。

 何をするにしても、まず必要になるのは人材だ。

 けれど今の彼女たちは、マギウスの3人にみふゆ、朝倉、そして天音姉妹の計7人ぽっち。まともに動くことはいささか難しいと言わざるを得ないだろう。

 

 ぽつぽつと案が出されては、却下されるのが続く。

 

 ひとつ。神浜の誇るベテランであるみふゆの信用を利用する。

 かえって混乱を招くし、西に行けば別のベテランであるやちよに見つかる。やちよが解放に賛同する保証がない。没。

 

 ひとつ。であれば同程度の経歴である朝倉。

 近場に知り合いがいない。そうである以上、効果に期待は出来ない。没。

 

 ひとつ。7人で草の根作戦。

 人海戦術にしたって数が少なすぎる。没。

 

 ひとつ。……。

 

 

「……煮詰まってきたね」

「うー。さっぱり思いつかない……」

 

 自然、進展はなくなって会議は停滞に陥っていた。

 なにか、この方向ならと光明が見いだされることもなく、ただただ流れる空気はよどんでいくのみ。

 そんな空気が変わったのは、何か妙案が見いだされたから、ではなかった。

 

「ックチュン!」

「へ? みふゆ?」

「ありゃ、風邪? 大丈夫?」

「んぅ、ごめんなさい。昨日から少し体調がおかしくて……」

 

 みふゆがくしゃみをした。よく見てみれば、なるほど少し顔が赤い。

 

「魔法少女なんだから、病気ぐらい治せばいいのにー……。簡単だよ?」

「そうそう、灯花ちゃんの言うとおり。ちょいだよ、ちょい」

「いえ、ワタシはこのままがいいんです。病気になるのも人間らしさですし、その名残を大切にさせてください」

「ふーーん……変なの」

「でもみふゆの言うことも理解できるよ。魔法少女となって人じゃなくなった、だからこそ病気のようなものでも尊重するというのはなんとも情緒的だ」

「むー。だったらねむは昔みたいに寝てばかりだったのがよかったの?」

「何もそうは言ってないだろう。どうして灯花はそう短慮なのかな……」

「ハァー……。もう話は進まないだろうし、アリナは先に帰るカラ。みふゆも今日は帰って休んだ方がいいと思うワケ」

 

 アリナの言うとおり、これ以上の進展が見込めないのは誰にとっても明らかだった。

 これ以上の話はまた今度、としていったん会議はお開きとなった。

 

 

 

 そして、翌日。

 時間は放課後。場所は電波望遠鏡。

 

「で、メンバーも増えないままこうしてダラダラと過ごすワケ?」

「人員確保は急務だけど、それはそれで問題があるんだよ、アリナ」

 

 そこにあるのは、3人の影。マギウスだ。

 であれば当然、その会話の中身は先日と同じ、人材の確保。

 そしてまた当然のごとく、会議は霧の中へと迷い込んでいく。

 

 そも問題なのは、絶対的な数の不足なのだ。

 勧誘の対象となるのは、魔女化の真実や、戦いそのものに苦しんでいる魔法少女。なるほど、それに限れば数はそれなりにいるだろう。

 が、それを探し出して、一人一人に「救われたいなら付いてきて」とかなんとか言って勧誘するなど、カルトの誹りはまず逃れられまい。それでちゃんと組織に参加しようと思うのは、控えめに言って希少種だ。

 そうした希少種を集めるにも、7人ぽっちでやっていてはろくに進まないのは目に見えている。

 

 必要なのは発想の転換。そのタネはすぐにあっけなくやってきた。

 

 

【すみません、風邪が悪化したみたいで今日の打ち合わせはお休みさせてください。

 ご迷惑をおかけしてしまいますが皆さんにはよろしくお伝えください。】

 

「これ、みふゆからのメッセージ」

「……ほんと治せばいいのに……。人間らしさの名残って言うけど、わたくしは病気なんてイヤだなー」

「とりあえず、オーケーって返信だけしておくカラ」

 

 普段であれば、この3人の他にももう一人、一緒にいる魔法少女がいる。妙に今日は来るのが遅いと考えていると、こういうわけだった。

 アリナからメッセージを見せられて、灯花は眉をひそめる。そのかたわら、ねむは思わずと言ったように声を漏らす。

 

「あ……」

「どうしたワケ?」

「電波だよ灯花。ここの電波望遠鏡を役立てることは出来ないかな?」

「電波……うん、そうだ、そうだねっ」

 

 鍵はすぐそばに。高揚からか二人の口元には無邪気な笑みが浮かぶ。

 

 

 

 少しして、灯花はみふゆの家へと足を運んでいた。

 寝ているであろうみふゆを起こさないように、玄関でそっと靴を脱ぐ。ふと、他よりもずっと履きつぶされたブーツが目についた。

 

 そうしていると、ありゃ、と後ろから声が聞こえた。ふりむく。

 

「あれ? ホタル、なんでいるのー?」

「いやいや、灯花ちゃんこそなんで? ……あ、そういえば休みの連絡するって言ってたっけ」

 

 そこにいたのはお盆を持った朝倉だった。服も普段のジャージではなくエプロン姿だし、よく見れば雑炊がほかほかと湯気をたたせている。

 

「お見舞い? みふゆちゃん、今なら起きてると思うよ」

「う、うん。そうだけどー……」

「? 何?」

「ホタルは料理とか、できないと思ってたにゃー」

 

 昨日会ったばっかなのに失礼な……、とつぶやく朝倉。

 不満そうに口をとがらせながらも、こっちだよ、と案内する。

 

「昔はねー、さんざんやってたんだよ、私。まあまともに料理したのは数年ぶりだけど……」

「ふーん……。その服はみふゆの?」

「あっ聞いてないな? そーそー、さすがにあのかっこで看病ってのはね、ボロだし」

 

 そういうわけで借りたんだよー、とだぼついた服をぱたぱたと見せる。

 やせ気味の身体だったり背が低めなのもあって、正直似合っているとは言いがたい。仕草もあって、正直子供の背伸びの範疇のよう。

 

「うーん……なんていうか、服に着られてるって感じだよね-」

「なっ……! そんな、みふゆちゃんが着れてわたしが駄目ってことある!?」

「でも事実だしー」

「くぅー……悪気ないって感じなのがさらに傷つく……」

 

 ドアを開けると、ベッドの上で寝間着姿でみふゆが横になっているのが見えた。

 彼女はちらとこちらを振り向き、予期せぬ来客に目を丸くする。

 

「あれ、灯花……? どうしたんですか?」

「お見舞いみたいだよ。みふゆちゃん、欠席の連絡したんでしょ」

「あぁ、なるほど……。こんな格好ですみません」

「ううん、だいじょーぶかなーって思って来ただけだから、気にしないで」

「いいじゃないの、心配されてるってさ。ほら、食べて元気つけて」

 

 そう言いながらそっとお盆を差し出す朝倉。みふゆはちらと灯花を遠慮がちに見る。

 

「……その、いいんでしょうか。わざわざ来てもらってるのに、ひとりご飯を食べて……」

「わたくしは気にしないよー。食べて食べて」

「だってさ。みふゆちゃんお昼も食べてないんだし、食べちゃいなよ」

「あ、ありがとうございます。その、こうしてるとホタルさんは何というか……」

「なに? どしたの?」

 

 照れたように目を伏せるみふゆ。不思議そうに見つめる朝倉。

 

「その……お母さんみたいだなと……」

「……。……わたし、19で同い年だからね……」

「くふっ、確かにー。服は似合ってないのにねー」

 

 顔をしかめる朝倉を見て、灯花が吹き出す。続けた言葉を聞いてがくりと頭を下げると、とぼとぼと歩き出した。

 

「……お茶、淹れてくるね……。あとちょっと一人にさせて……」

 

 しまった、とみふゆが口を開くより前にパタン、と力なくドアが閉じられる。その背中は普段の倍近く小さかった。ようだった。

 そしてふたり、部屋に残る。

 

「……言わなければよかったですね……」

「まー事実だし、仕方ないよー。それよりも、来たのはお見舞いだけじゃなくて実験もしたかったからなんだよねー」

「実験……?」

「うん! ちょっと、ねむにメッセージを送るから待ってて」

 

 楽しげに携帯をいじくる灯花。雑炊を口に運びながら不思議そうにその姿を眺めるみふゆ。

 レンゲを動かす手が止まったのは、それから少ししてからのことだ。

 

「あれ……?」

「あ、何か聞こえてきた!?」

「はい、これは歌声……?」

「やったー、成功!」

 

 突然脳裏に響いてきた歌に戸惑い、きょろきょろと辺りを見回す。

 歌が終わって、にこにことどこか得意げに笑う灯花に今のことを聞こうとしたそのとき、ドアが開いた。

 

「なんか歌が聞こえてきたんだけど……魔女?」

「違うよー? これはね、わたくしが病院で苦しいときに看護師さんが歌ってくれた曲! みふゆもしんどいと思って実験に使ってみたんだー」

「ということは……ラジオ? 今のは凄いんだね……」

「そんなわけないでしょー。今のは、わ・た・く・しの実験! 今のは電波を使って……」

「……あ! お湯わかしてるからキッチンに戻るね? ごゆっくりー……」

 

 その頭には疑問符が浮かんでいるのが見えるようだった。そして灯花が説明をし始めようとしているのに気づくなり、すごすごとさがっていく。

 パタン。そしてまた部屋はふたりになる。

 

「にゃー。まだ説明は終わってないのに……」

「あの、灯花……。電波ということは……」

「くふっ、みふゆは分かった?」

「この技術を応用して、人を集めるつもりなんですね」

「そーいうことっ! 魔女も使い魔も結界も、魔法少女にしか見えないでしょ? それはある周波数の波長を魔法少女だけが光や音として認識できるからなんだよ。つまり! それを応用すれば、魔法少女にだけ幻影を見せられるってわけ」

 

 これを使えば、遠いところにいる苦しむ魔法少女まで声を届けることが出来る。

 多くの人に、救済の羽根を広げることが出来る。

 

 ふたりが喜びの声を上げたのも自然だった。

 

 

 

 ……そして。目論見どおりにここから彼女たち……マギウスの翼は一気に勢力を伸ばしていくことになる。

 

 ほんの少しの間で、神浜市ではローブ姿の魔法少女が多く見られるようになっていく。

 黒羽根、白羽根と呼ばれる彼女たち。マギウス3人のための翼。

 

「お茶どうぞー。……あ、使っちゃいけない茶葉とかあった?」

「いえ、大丈夫ですよ。それよりも、聞いてください! 人員集め、なんとかなりそうなんです!」

「そうだよー? ちゃーんとこの灯花ちゃんの理論を聞いてよね?」

「えっ。 いや、それは聞いても分かんないと思うからパスで……」

 

 今このときは、これからどうなるかなんて、誰も正確には知らないのだけれど。

 

 

 

 ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 

 いよいよマギウス三馬鹿に会うRTA、はぁじまるよー。

 

 前回ようやく、長らく警戒していた更紗帆奈の対処が出来たので、今回から本チャートの本業に専念できます。

 

 といってもやることがいきなり変わるわけでもない……というか、その前段階です。

 結局もう少しの間は寝てるだけです。単調だぁ……。今はみふゆさんからの電話待ちですね。

 

 

 一度発生してリセットしましたが改めて説明しますと、本チャートではマギウスの翼加入の時期が早期なので顔合わせイベントが起きます。

 このイベントは黒羽根白羽根(下っ端)を多く確保し出す前に加入したときのみ発生するので、後期に入れば割と雑に処理されます。

 

 じゃあロスじゃん、とお思いの方もいると思いますが、加入して警戒しとかないとまずいイベントが普通にあるので、これがなかなか……難しいねんな。

 マギウスの翼に入ってるのが条件で少し変化するイベントとかもありますから……。この辺改善するなら豪運チャートしかないんじゃないですかね?

 

 それにこのイベントに関しても、みふゆさんの信頼度を稼げるので(そう悪くも)ないです。

 マギウストリオも一緒に上がるのは……んにゃぴ……。

 

 初期交友にいたら即リセこと、変態芸術家(アリナ・グレイ)がぶっ飛んでますが、他二人、里見灯花と柊ねむも大概です。

 結局のところ幼児性が抜けてないので、相当信頼度を上げないと行動が不安定すぎまるんですね。

 しかも機会も少なく、上げ幅もひっくいので、本チャートでは不採用。お二人のより一層のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

 

 まあボスキャラもボスキャラですからね。こいつらが楽に懐柔できるならみんなそうしてます。

 

 

 それはさておき、これが終わると、雨後のタケノコといわんばかりに羽根が増え始めます。

 そうなるとまた作業が長いこと単調に……新人の世話、イブの成長の監視くらいしか出来ることがなくなるので……なります。

 

 拠点をこさえるイベントが起こるまでは、そういった単調作業が続くので大変動画映えしません。

 真面目に働けば短縮、とかもありません。やめたくなりますよ~、RTA~。

 せいぜい倍速にしてクッキー☆でも流すつもりなので、今から楽しみにしていただければ幸いです。あ、みふゆさんの信頼度が悲惨になるのでサボりはできません。クソが。

 

 まあ先のことばかり話してても仕方ないですね。

 そうこういってる内に電話。

 

「ホタルさんですか? 大事なお話があります。……ええ、件の……」

 

 よーしよし。これでフラグが立ちました。

 では集会当日まで流しますね……。

 

 

 

 

 オッハー! そういうわけで移動しましょう。

 これから行く工匠区の旧車両基地は、普段住んでるとこと負けず劣らずの廃墟となります。マギウスの翼だと結構行く機会もあったりなかったりする重要スポットですね。

 

 まあ今回はそこまで大した事はしないので、そのへんはのちのち語ることがあれば。時期もあって今はただのだべりスポットです。

 水名から工匠区は西から東、交通機関無しだと結構時間がかかるので早めに出発しましょう。どうせ学校行ってないですしね。

 

 

 ……さっきから絵面が退屈この上ないですね。バスでも電車でも乗れれば移動は短縮できるので、こんなプレイでもなければこんなことにはなりません。未プレイの方は安心して、どうぞ。

 

 神浜市は電車がそこら中に通ってるので、結構交通の便はいいんですよね。流石地方都市。だのになんだってバスもまともに来ない田舎みたいなことをしなきゃならんのか。

 

 バイト……バイトができれば……。マギウスの翼なのにワルプルギス討伐ルートに行くのって実は非効率的なのでは?(真理)

 

 あ、カツアゲとかはやめた方がいいです。神浜の治安は最悪レベルですが、だからって悪いことしてるとほとんどの魔法少女は善玉なので信頼度がガンガン下がっていきます。

 たとえ本編での敵対組織のマギウスの翼であってもな! やめたくなりますよ~信頼度調整~。

 

 

 

 ……と、着きましたしこれ以上はやめときましょう。このオンボロ基地が今回の目的地です。

 

 現在時刻的に、みふゆさんはもう来てるでしょうね。あの人も学校に行ってない仲間です。

 どれどれ……おぉいたいた。お久しぶりです。

 

 他の面々が来るまで、もうちょっと時間がかかりそうなのでそれまで話をしてちまちま信頼度を上げときましょう。

 さっき、マギウスは信頼度が上げにくいといいましたがみふゆさんもイベントに参加することが少ない関係上、普通に上げにくい部類です。チャンス逃してたまるか!(MMK)

 

 話す内容はなんでもいいですが、散花愁章でやちよさんと一緒に戦ってた事だけは避けときましょう。地雷とまでは行かずとも、やちよさん関連は今のみふゆさんにはいい結果になりません。

 

 ……あっやっべ間違って怒らせちった(ガバ)。

 まぁまぁまぁまぁ、そろそろ3人来るだろうし……お姉さん許して!

 

「あれー? みふゆ、どうしたのー?」

「それにこの人は……あぁ、件の」

 

 よっしゃ助かった! へへへ、これからよろしく頼んますぜ。あと後ろの人もなだめてください、オナシャス!

 

 ……助かりました。へっチョロいな。

 これで話そらせてなかったら若干のロスになってました。あぶないあぶない。

 

 

 そして今回の目的の半分、顔合わせはこれでオーケー。

 現在のマギウス勢力は今いるメンツプラス、以前ちょっと会った天音月咲とその姉、月夜の7人です。

 

 それで今回の目的の残り半分はこれから人数をどうやって増やすかの会議、なんですが。

 普通にやってると今日中には答えは出ません。一応キーワードさえ出せばすぐに終わるんですが、今回はそれを出せるフラグが立ってないので適当に流しときましょう。

 

 それに、今日でなくても、ここから派生するあるイベントさえ引ければすぐ解決します。さてさて、今回は……。

 

「ックチュン!」

「へ? みふゆ?」

「んぅ、ごめんなさい。昨日から少し体調がおかしくて……」

 

 よーしよしよし。ここでみふゆさんが風邪を引いてれば次の日に確定で進行します。

 まあ発生しなくても、少しの時間経過で進行するのであまりロスにはならないですが、した方がうまあじなのは確かですぜ。

 

 オラオラ、体調不良者ほっといて喧嘩なんてしてるんじゃねえ!

 あ、アリナ先輩お帰りっすか流石マイペースっすね。もう今日の会議は終わり! 閉廷! 以上! みんな解散!

 

 今日はもう帰って寝ます。あとは翌日。

 

 

 

 オッハー! 今日は朝からみふゆさんに電話します。もしもし?

 

「っくしゅ! すみません……昨日の風邪をこじらせてしまったみたいで……」

 

 あら大変! 一人じゃ苦労するでしょう、そっち行きますから住所を……嫌と行っても行くんだよ観念して早く教えろ!

 

 というわけで信頼度稼ぎに看病しに行きます。みふゆさんの信頼度はいくらあっても困ることはありません。ガンガン上げていきましょう。バイトもなんもせずいるよりかはマシです。

 

 

 

 どうですかぁああああみふゆさぁあん! お加減どうですかぁああああああ!!(AMMY先生)

 

「う……わざわざすみません……。大事な時期なのに……」

 

 いいんですよ、むしろ風邪をひいてくれてこちらとしては嬉しいくらいです。

 あ、服は借りましょう。野宿が当たり前のホタルちゃんがこのまま看病しても、悪化してロスに繋がりかねないので(1敗)。ついでに風呂場も借ります。

 

 ではさっぱりしたところでやっていきましょう。ミニゲーム群です。

 大して難易度高いのもないですが、ロスを嫌ってわざと失敗すると信頼度の伸びが悪くなるので、真面目にやりましょう。

 まあ看病に来られてずさんなことされたら、イラつくのは当たり前だよなぁ? むしろ下がらないだけ有情ですねクォレハ……。

 

 ちなみにこのミニゲーム群で一番時間がかかるのは料理です。これまでに料理教室とかに行って料理経験を持っていれば、時間短縮や出来にボーナスが入ったりしますがまあ、そこまでは必要ないです。

 

 さてさて、今回の出来は……割といいのでは? というかボーナスちょっと入ってますね。

 多分経歴で家事経験多いやつひいてますね。まあプレイに影響はないのでどうでもいいわ(レ)。

 

 それじゃみふゆさんのとこまで……っとドアが開く音。ということは……。

 

「おじゃましまーす……」

 

 灯花さんオッスオッス。みふゆの看病イベントでは灯花のお見舞いが確定で発生します。わざわざ看病に行かなくても、灯花がやってくれるので勝手に成功するイベントだったりもするらしいっすよ。

 

 そんでもって彼女が来たということは、人員募集の案も無事出たということでもあります。このあたりのフラグは一緒くたですからね。安心安心。

 

 で、あと注意するのは灯花のこのあたりの説明を聞かないよう、みふゆと会わせたらそっと退出することです。真面目に聞くだけロスだからね、仕方ないね。

 拠点のひとつである電波望遠鏡から電波を飛ばして、各地の魔法少女を招集できるようになった、ってだけなので(聞かなくても別に問題は)ないです。ミニゲームの続きでもしてましょう。

 

 ってやめろオラァ! 説明はいらんねん! 離せ!

 ……どうにか逃げてきました。進行に影響のない情報は聞くだけロスやねんな。

 

 

 灯花も帰ったので、今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。




Archive

○風邪
 灯花MSS1話。もともとねむと灯花は入院生活続き。

○背丈
 みふゆさんは165cm。
 パーフェクトボディって言われるだけあってというか、結構背高い……高くない?
 朝倉は低め。

○英語
 普段使いはしない。


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