マギアレコードRTA ワルプルギス撃破ルート すずね☆マギカチャート(マギウスの翼チャート)   作:鰯のすり身太郎

23 / 25
Part.22/x

「わー……! 着いたね! 神浜市! アリサ、たい焼き屋さんはどこにあるの?」

 

 ある日の昼下がり、神浜市。この日はまさに雲一つない空、という表現がふさわしい快晴で、一人の少女から発せられた無邪気な声もまた、あつらえたように似つかわしい。

 

「そんなに楽しみにしてたの?」

「たい焼きの話してたら食べたくなっちゃったんだもん」

「ちょっと、ふたりとも! 遊びに来たんじゃないのよ」

「えー……いいじゃん、ちょっとぐらい」

「まずは調査よ。そのために来たんだから」

「はーい……」

 

 その声に応えるように、一緒に歩いていた3人の少女も言葉を返す。

 アリサ、と呼ばれた少し気の強そうな少女がたい焼きへの予想外の食いつきに驚き、少し緩んだ空気をただすように青髪の少女が注意する。

 アリサがつい不満を漏らせば、4人の中で最年長らしいひとりがやんわりと、かつしっかりと釘を刺す。

 

 というのも彼女たち――それぞれ『日向茉莉(マツリ)』、『成見亜里砂(アリサ)』、『詩音千里(チサト)』、『奏遙香(ハルカ)』という――がわざわざ、電車に乗って彼女たちが住むホオヅキ市から神浜市までやってきたのには理由があった。

 

 ホオヅキ市の周辺で囁かれている都市伝説、『キリサキさん』。ここしばらくは()()を潜めているものの、近隣の街で起きている連続殺人事件のことを、何者かが面白おかしく仕立て上げたものだろう、というのが彼女たちの見解だ。

 そして重要なのは、犯行に用いられている凶器が包丁やナイフよりももっと大きなモノによることと、この被害者がすべて10代の少女であるということ。

 

 猟奇殺人犯の仕業であるといえばそれまでだろうが、いろいろとおかしな点が目立つと考えた彼女たちは、その噂の出所としてつきとめた神浜市へ、調査のためにやってきたのだった。

 なにせ彼女たちは皆、非日常の住人である魔法少女。不可解なことには思考を止めるでなく、非日常(魔女)の関与を疑う存在だ。

 

 それが何故たい焼きだなんだの話になったかだが、そう重要でもないのでいったん置いておく。

 端的に言えば、以前アリサがここへ寄った際の話にマツリが食いついたという、ただそれだけの話である。

 

 

「さて、まずは情報収集よね」 

 

 どこか気の抜けた感覚を払拭するように、腕を組みながらハルカが口を開く。それに続けるのは依然気を張ったままのチサトである。

 

「電車で気になる話も耳にしましたしね」

「『神浜で失踪者がでた』……ってやつ?」

「制服着た子達が話してたね」

「そう、それ。……もしかして、神浜でも連続殺人事件が……?」

「……起きている可能性はあるわね……」

 

 暖かな日差しのなか、相反して交わす言葉は不気味で冷め切っている。

 なにか手がかりがあればと思ってのものだったが、期待以上の何かがここにはあるかもしれない。期待といっても、当たらない方がいいかもしれない、そんなロクでもないものではあるのだけれども。

 

「見てなさいよ! あたしにはとっておきのアイデアがあるから!」

「とっておき……?」

「逆に不安だわ……」

「だいじょーぶ! 任せなさいって!」

 

 チーム分けは速やかに行われた。

 効率のため、ハルカが分担を提案し、じゃあ神浜に来たことのあるふたりと、そうでないふたりから一人ずつと続けたのがアリサ。

 じゃんけんぽん、で決められたチームは、『勝ち』チームがハルカとチサト、『負け』チームがアリサとマツリ。

 

 そうアリサが強く言い切れば言い切るほど、かえって怪しいという目で見つめるチサト。その裏に、じゃんけんで負けた悔しさがにじみ出ていて分かりやすい。

 なるほど、それは当たり前な学生たちのワンシーンで、彼女たちにとっての日常だ。

 

 日常であって非日常。非日常であって日常。それでも、確かな平和がそこにあって。

 

 ……ああ、だからこそ。彼女たちはこんなもの(『キリサキさん』)なんかに関わるべきではなかったのだ。

 この世には触れただけで終わりというものがあって、今の神浜にはそれが日の当たらぬ暗闇でうごめいている。それはあるいは絶望であり、焦燥であり、狂気でもある。

 

 ……まあもっとも。非日常に住む彼女たちに、触れないでいる道が、はたして本当にあったのか、という話ではあるのだけれども。

 

 

 

 

 さて。ほかの二人と別れてから、アリサとマツリはどこかへ向けて歩みを進めていた。

 得意げな顔でずんずんと歩いて行くアリサと、それに連れられていくマツリ。その顔はアリサの笑みとはうってかわって訝しげ、ないし不安げである。

 

 いくら一度来たことがあるからといって、はたしてその場所への土地勘がつくものだろうか。ましてや、しっかり者のハルカやチサトならともかく、割と大雑把なアリサが。

 実際にどう思っていたのかはさておき、割とおおらかかつ天然な性格のマツリであっても顔を曇らせていくのに十分なほど、その行程が不安を煽るものだったことは間違いない。

 

 さて。そういうわけで彼女達が着いたのは、うわさについて知ってる人だっていそうな、たくさんの人々が行き交う大通り。

 ……ではなく。その中心から外れた、路地裏へと続く道であった。

 

「どうよ?」

「どうって……これがアリサのとっておき?」

 

 ちらりと横目でアリサを伺うマツリ。その目に映ったのは、その声とかなんやらに込められている諸々の思いには気づかない、いっそ綺麗なほどの笑みだった。

 

「そうよ! 噂話とか都市伝説ってのはね、大概、路地裏とか人気のないところで起こるもんなのよ」

 

 ふふん、と得意げにアリサ。本当かなあ、といわんばかりのマツリ。

 別段、性格とかが違うわけでもないのに、この瞬間に限って二人の表情は、用例として教科書に写真として載せられるくらいには対照的だ。

 

「さぁ、路地裏を探して有力な情報をゲット!」

「あぁ、ちょっとちょっと! あなたたち、今の神浜の路地裏は危ないって!」

「うわぁっ! ちょっと、急に引っ張らないでよ!? というか、首、締まってる……!」

 

 ずん、と一歩を踏み出そうとするアリサの足が止まる。ぐえ、と割と女の子として出してはいけない悲鳴。文字通り首根っこをつかまれての苦悶の声。

 しかし、そうやって強引に彼女を引き留めたのは、主張を怪しんだマツリではなく。

 

「お、おねえさん……だあれ?」

 

 マツリの声に、見知らぬ彼女は答えない。必死なのか、ダメだってーといいながら懸命に制服を掴んで離さない。みるみる紫になっていく顔。ヤバい、というのは誰が見ても明白だった。

 

「あ、あのね、まずは、手を離してほしいん、だけど……」

「あっ」

 

 マツリの絞り出すような声に、やっと気づいたという様子で、パッと彼女は手を離す。

 

 一秒。二秒。

 

「……アンタ、いきなり、なんなのよーーーっ!!」

「うわあ、ごめんなさーいっ!」

 

 二つの叫び声ががあん、と空に響く。ぐわんぐわんとハウリングするような大声に、ぎょっと辺りの視線が集中したのは言うまでもないことだった。

 

 

「んんっ、で、えーと……」

「なによ」

「……いや、でもね。本当に……今の神浜は危ない、ん、ですよ……?」

 

 それでもなお、改めて、という感じで仕切り直そうとする彼女。その目論見はアリサの視線(睨み)に晒されるなり尻すぼみになっていったが、路地裏への道を手を大の字に広げてとおせんぼうしているあたり、進ませたくない、というのは本当らしい。

 

 鋭い視線。かちこちに固くなった笑み。見かねたようにマツリが口を開く。

 多少不審な相手でも、自分のペースを保てるのがマツリの強みであり、自分からなにか言うのがはばかれる自称誰かにとって、その性格はまさに救いだった。

 

「えっと……アリサ。このおねえさん、何か『キリサキさん』について知ってるみたいだし……まずは話、聞いてみない?」

 

 それを聞いて彼女は、ぶんぶんぶん、という音が聞こえてくるほどの勢いで首を縦に振る。

 ……なんともまあ、なんだか馬鹿馬鹿しい。毒気が抜かれた、というようにアリサはたっぷりとため息をついてから、こう言った。

 

「……はあ。で、なんなのよ、路地裏は危ない、って。いきなり人の首を絞めてまで止めるくらい、大変な何かがあるっての?」

「うん。そう、そうなの。よかったぁー、話聞いてくれそうで……」

「なによ」

「なんでもないです」

 

 アタシが悪いっての、という目に即答でいいえとかえってくる。パーカーを着た誰かの印象は、すでに割となさけない人という印象がこの場には広がっていきつつあった。

 んん、と咳払いをすると、ぶっちゃけちゃうけど、と前置きする。

 

「ただ治安が悪い、とかじゃなくて……まあ言っちゃえば、魔女みたいな化け物がいるって話でね」

「は……魔女? なんでいきなり……」

 

 急に飛び出した魔女、という言葉に一瞬頭がフリーズする。

 魔女。魔法少女が倒すべき怪物。絶望の象徴。しかし、普通の人にとっては魔女というのは箒に乗って飛ぶような、作り話の存在であって……。

 

「あ、あーっ!」

「な、何よ……って、あーっ!」

 

 マツリが驚きの叫びを上げる。次いで一拍開けてアリサも同様(動揺)

 二人の視線と指の先、そこにはひらひらとふられる手と、魔法少女であることを示す指輪があった。

 

 

「さて、どこから話せばいいんだろ……。ええと、まず二人は『キリサキさんのうわさ』って知ってるかな」

 

 あぜん、とする二人を前に、彼女は少し悩んだようなそぶりをしながら話し始める。

 彼女が言った『キリサキさんのうわさ』こそ、まさに自分たちが神浜までやってきた理由の一つ。自分の勘が当たったことに、アリサはぐっと拳を握る。ふっと浮かべた不敵な勝利の笑み。まさにチサト達を驚かせられるクリティカル・ヒットであった。

 

「うん。マツリ達はその『キリサキさん』の事を調べるためにホオヅキ市から来たの」

「……ホオヅキ市? ……なんというか、そっか……。繋がるもんだね……」

「? どうしたの?」

「ああ、いや、なんでもない。前に行ったことがあるってだけ。でもなるほどね。市外の子なら、私が知らないのも納得だ」

 

 隠しきれない喜びを押し殺そうとするアリサをよそに、二人は話を進めていく。

 互いに、変に触れない方が楽と薄々思っていたのか。それとも意識の外だったのか。それはまあ定かでないが、どうあれ会議は進むばかり。

 

「じゃあ、ここに来たのは『キリサキさん』が路地裏に出る、っていうのを聞いたから?」

「そうなの? マツリ達はただ、こういう噂話を調べるのは路地裏とかのがいい、ってアリサに連れてこられただけなんだけど……」

「わお。そりゃまた、運がいいやら悪いやらだね。『キリサキさん』はね、こういう路地裏に出るんだ。私も知り合いの子がここ最近、何人かいなくなっててね……」

「ちょっと待ってよ。アンタ、なんで路地裏に出るって知ってるの? 実際にその『キリサキさん』に会ったとか?」

 

 はっと我を取り戻したアリサが、なぜと鋭く追求する。なるほど、彼女が件の『キリサキさん』について妙に詳しいのは不思議に映る。

 路地裏に出るということ、知り合いが消えたのがそのせいだと思っていること。根拠がなくては説明がつかない。

 

「なんでって……。『キリサキさん』が路地裏に出てくるっていうのは有名じゃない? まあ、いなくなったのがこれのせいっていうのは、調べてた子みんながいなくなっちゃったからなんだけど……」

「ちょ、ちょっと待ってよ! 『キリサキさん』っていうのは、コートを着てて、名前を答えると刃物で殺されるってヤツじゃないの?」

「……あー、なるほど。いや、実はね。どうも『キリサキさん』のうわさは二つあるみたいなんだよね」

「二つ……?」

「そう。一ヶ月前くらいに広まったやつと、今広がってるやつ。二人が言ってるのは多分、一ヶ月前のやつだろうね。あれ、結構な勢いで広まってたからそのまま、市外にまで届いたんじゃないかな」

「一ヶ月前……そういえば、連続殺人事件もそれくらいで止まったんだっけ」

「……じゃあ、その噂が広まったのも意味があったのかもだね。ただまあ、いったんは聞かなくなったんだよ、その話」

 

 いわく。今の『キリサキさん』の話が聞こえ始めたのはここ数日。

 『記憶』を切り裂くというもので、なにか別の怪談と混じったのかなあ、と最初は思って聞いていたらしい。

 

「ただ、ねえ……。なんでなのか調べる、って言ってた子……魔法少女なんだけど、その子がそのままいなくなっちゃって。多分調べた先で何かあったんだと思うんだよね」

「いなくなっちゃった、って……。アンタ、割と『キリサキさん』について分かってるみたいじゃない。だったらなにか出来たんじゃないの?」

「そりゃあ、一人だったら私も路地裏に探しに行くけど。……いなくなったのは4人。しかも、みんな結構な実力者。変に触れたって、これが一人増えるだけだと思わない?」

 

 はっ、とアリサとマツリは息をのむ。

 それはその言葉の孕む重みを強く感じたからであり、また軽い雰囲気を纏っていた彼女が、急に酷く真剣に言葉を放ったからだった。

 

「……それは」

「……まあ、探しに行くべきって気持ちは分かる。だけど、それは神浜の子がやる話であって、市外のあなたたちが首を突っ込む話でもない。悪いことは言わないから、大人しく帰って。大丈夫、きっとなんとかなるから」

 

 続く言葉は本当に優しげで、大丈夫という言葉は不思議と、本当にそうなんだ、心配しなくていいんだという意味を持っているように聞こえた。

 そして、そのままじゃあね、と彼女がどこかへ去っていくまで。二人はなにか言うことも出来ず、会話はそっと終わりを迎えた。

 

 

「……アリサ」

「分かってるわよ。帰った方がいいって。なんか、嘘を言ってるって感じでもなかったし、ここのこともアタシ達には関係ないんだし」

 

 沈黙が重かった。裏路地に続くこの道は、建物に隠れて日があまり差し込まない。空が晴れてても、この場所に限っては関係なく曇り空のようになる。

 自分たちが弱いとは思わない。だが、さっきの冷静で冷たい言葉を思うと、なにくそという反骨心も、沸き立つ前に丁寧に折られたような感じがした。

 

「でも……マツリ、このまま放っておけないって思うんだ。あの人だって友達がいなくなっちゃって……きっと本当に心配してくれたんだろうけど、でも……」

「……」

 

 それでも、とマツリは言う。

 なにか出来るんじゃないかと、楽観視からでなく真剣に。怖いと思っていても、それはそれとして人を思える強さから。

 それを聞いて、アリサは。

 

「……はぁ」

「アリサ……」

「……しょうが、ないわね!」

 

 すっと息を吐いて、こう言った。

 

「そりゃあ本当に危険なんでしょうけど、だからって大人しく帰れないっての! 何かしら手がかり掴んで、でもってアタシ達4人で解決してやろうじゃない!」

「……! うん!」

 

 こういう力が、彼女にはある。

 まっすぐさ。力強さ。希望を力とする魔法少女にとって、ある意味一番の適正と言えるだろうか。

 

 ビルの影は未だ差し、ふたりの足下は薄暗い。

 それでもふたりは確かに歩みを進めていった。なにか、きっとできるもののために。

 

 

 

「……はあ。あそこまで言ったのに、なんで行っちゃうかな……」

 

 頭上から見張る、消えたはずの(彼女)には、気づかないまま。

 

 

 

 

 神浜市は天乃鈴音にとって因縁を持った街だった。

 

 追い求めた標的との再会。一度彼女たちが道を違えてから、魔法少女を殺すという形でその運命に抗うと決めてから。

 朝倉蛍の殺害はスズネにとって念願であり、必ず成し遂げねばならない課題でもあった。

 

 されど、一度の邂逅でそれは叶わず。

 撤退した後、他の魔法少女と戦った際にもそこから来る動揺のためか、仕留めきれず撤退を強いられるという辛酸をなめさせられ。

 次ぐ襲撃では仕留めこそしたものの、代償として神浜での活動を大きく制限され、結果として本命に届かぬままに神浜を去ることを余儀なくされた。

 ……いや、実際のところはどうだっただろうか。仕留めたとこそ思ったものの、違和感もまたあった。固有魔法か何かで一杯食わされたのではないかと気づいたとき、スズネが神浜に干渉するのはもう難しくなっていた。

 

 それからいくつ日が経っただろう。神浜から朝倉が逃げたのではないかと周辺の街を探して数日。何も手がかりはなく、故にこそまだ彼女は神浜に留まっているのだと確信がある。

 魔女を狩り、力を蓄える日々。自分のことが人々の記憶から消えることを待ち続けて、そして……。

 

「ねぇ、『キリサキさん』って知ってる?」

 

 ある日、そんな言葉が耳に入ってきた。

 

 

(……『キリサキさんのうわさ』……。今まで私は、私のことを他の魔法少女に警告するための、常磐ななか達が仕組んだ婉曲的な警告だと思っていた)

 

 電車に揺られ、天乃スズネは仕留めたはずの、赤い髪の少女を思い出す。

 

 常磐ななか。彼女たちを始末したあと、まるでそれを予期していたかのように神浜中に天乃鈴音の存在は広められた。

 もっとも盛大で、かつ致命的だったのはSNSによって自分がどこにいるか、神浜中の人々によって監視されているも同然の状況にされた(自分が家出だなんてふざけた話で!)こと。

 

 『キリサキさんのうわさ』にしても、それと同じように、自分の殺しを妨害するためのものだと考えていた。

 『キリサキさん』の話が自分を元にしているのはすぐに分かった。周到さにこそ驚いたが、それが流されてから自分が動いていない以上、忘れ去られていく一方のうわさのはずだったのに。

 

(『キリサキさん』のせいで人が消えたというのはどういうこと……?)

 

 クラスでちらと聞こえた噂話。いわく、神浜で本当に人が消えたのだとか。しかも、直接上浜に住んでいる子に聞いたのだから、信憑性はばっちりだという。

 ……だけど、自分に心当たりは無い。神浜で殺すべき人(朝倉)を殺すまで目立たぬよう、全く動かない(殺さない)ようにしていたのだから、『キリサキさん』が犠牲者を出すはずがない。ましてや自分が近寄れないでいた神浜で。

 無論、またスズネを遠ざけるため、ななか達が()()()を再燃させたという可能性もあるだろう。それでも、スズネは神浜へ向かい、事件を探ることに決めた。

 

 もし『キリサキさんのうわさ』が自分の模倣犯だったとして、その誰かがこういったなんでもない人たちを襲うのならば。()()()()()()()()()()()()、とスズネは思う。

 彼女が魔法少女を殺すのは、何も快楽のためや生存戦略というわけではない。彼女なりに、魔法少女の絶望のシステムを止めるため選び取った手段なのだ。

 何者かにその思いを踏みにじられているような感覚をはっきり自覚すれば、自然と顔は険しくなった。

 

 かくして、神浜へまた一人。

 怒りと疑問を抱いて、その裏にある、膨れ上がった焦燥(殺意)を隠しながら(に追われるように)

 

 ――その切望は、すぐに叶う。

 

 

 

「……」

 

 眼下にはビルが立ち並んでいた。

 少し視線を動かせば目に入る、昼さがりの表通りは活気に満ちていて、人々の動きもまた活発だ。

 

「……」

 

 だが、視線の主の目的はそこではない。

 まさに対照的に、人気のない裏路地。じめじめとした空気が目に見えるようなそこが、彼女にとっては肝要だった。

 

「……」

 

 立ち並ぶビルの一つ、屋上の給水タンクの影に彼女はいた。足場はいささか不安定で、何も知らない誰かが見たらすわ自殺かと思うかもしれない。

 実際はそうではない。ベクトルとして計るのならば、ある意味で正しくてある意味では正反対というべき行為。それのために彼女はそこにいる。

 

 すぅっと、路地のある一点に指を差す。

 知らぬ間に彼女の姿は、それまでのものとは変わっていた。膝元まである、蛍光色の外套が風に揺られ、ばさばさと音を立てる。

 そのまわりには数本の黒い剣のようなものが随行する。振るう誰かも、それを持つ誰かもいないのに宙に浮かぶそれらは、まるで狙いを定める鉄砲だ。事実、それの目的は標的の狙撃に近い。

 

 標的は2人、いや3人というべきか。

 リン、という鈴の音が聞こえるなり、()()は眼下に姿を現した。人の形、まとわりつく()()。それを見た少女ふたりもまた、狙いを定める彼女のようにその姿を変える。

 ひとりは大鎌。ひとりは巨大な鉄の手とも言うべきもの。遠距離を得意とするような武器ではなく、こっちにも気づいていないだろうと彼女は考えた。

 さて、どうもふたりは正体不明の何者かに対し、逃げるでもなく立ち向かうつもりらしかった。今にも飛び出せそうなバネを構え、それでありながら向かってくる攻撃を確実に対処するだろう守りの姿勢も崩さない。

 

 ……だがまあ、無理だろうなと思う。怪物(『ウワサ』)がどれだけの力を持っているか、既に知っているが故の冷徹な戦力分析。それは彼女自身がふたりに向けて、自分の場合として告げたものと同じで、故にこそ妨害は必要ないだろうと狙撃準備を取りやめようとして……。

 

 ――鈴の音が、聞こえた。

 

「――ッ!!」

 

 随行する武器を射出する。ただし狙っていた真下でなく、誰もいないはずの真横へ向けて。

 意味もなく空を切るはずの一斉掃射。されどそれらは炎を弾き、融け崩れ落ちる。

 

「ホタル――ッ!!」

 

 断末魔のごとき叫び声。それは外套の彼女の名であり、また別の外套の少女の叫び声でもある。

 含まれる感情はなんだ。怒り、歓喜、嘆き、どれもが定義するに叶わぬ激情のそれ。

 

 灰の外套の少女が剣を振るう。身体を袈裟に断ち切るはずのそれが、一本の杖に阻まれ悲鳴を上げ、火花という涙を散らす。

 

 確実な防御。それでも足場の悪さは覆せない。ぐらりとバランスを崩したホタルを、灰の少女――スズネは決して見逃さない。宙で一度回転、そして放たれるのはまさに閃光じみた蹴り。

 一瞬の均衡は崩れ、アスファルトを砕き、鉄の手すりを突き破って身体は地へと落ちていく。

 

 致命傷。いくら魔法少女でも、ここまでの神業の前ではまず、意識を保つのは難しい。あとはただ、地面へたたきつけられ、ソウルジェムごと砕かれるのみ。

 ……それが普通の魔法少女であれば、の話だが。

 

「……」

 

 落下しながら、朝倉は剣を作り上げ掃射する。数にして五つ。逆に不意を突くに足る反撃の一つ。

 

 吹き飛ばされる寸前、彼女は自らの身体に鎖を巻き上げた。

 力のない黒羽根であっても使える、固有のものですらない小手先の技。それを瞬時に、攻撃ではなく防御に使用した。

 

 急ごしらえの鎖帷子でも、不意の連撃をしのぐには十二分。だが、襲撃者がその無事を読んでいないことがあるものか。

 

「『炎舞』……!」

 

 言葉とともに、スズネの背後に形成された炎の剣の数はいかほどか。少なくても、優に五つを超えているのは確かだった。

 

「いけ!」

 

 惨めな反撃を融かしつくし、炎剣は路地へ降り注ぐ。次いでスズネ自身もまた下へ。

 彼女たちが落ちた先が人のいない路地裏であったのは幸いなのか。いや、それとも狙っていたが故なのか。

 一般人を巻き込まないという理性。魔法少女が魔女ならざる人である証明。獣でなく人であるからこそ、魔法少女同士の戦いは時に、魔女とのもの以上に熾烈を極める。

 

 日の差さぬ暗闇に、瞬間の朝が訪れる。炎どもは明瞭に闇を照らし、そのわずかな隙間を、黄の外套が光に混じりすり抜けていく。

 

 『瞬間移動』。その厄介さをスズネはかみしめる。空間に隙間がある以上、形を持つ炎の雨は朝倉に致命をもたらさない。落下もなにも、すべて計算に入れ放たなければ彼女を捉えることは出来なかったのだと痛感する。

 だがそれもすぐに終わる話でしかない。

 

 路地を黄色の光が跳ぶ。ぶつ切りに姿を現すそれが、本領を発揮しきれていないのは明白だ。ビル同士に挟まれる以上、『瞬間移動』には大きく制限がかかる。3次元(空間)2次元(直線)に。ただの数メートル、瞬く間につめることのなんとたやすいことか。

 

「はぁ――ッ!!」

 

 横にカッターのごとき大剣を薙ぐ。

 斬ることはできずとも、吹き飛ばされた身体は路地の片隅の廃工場の壁を突き破り、また落下する。

 

 放たれた反撃を焼き払い、ゆっくりと中へ、死神の巡遊のように。そこは薄暗く、そのくせそれなりの広さがある。

 直線から空間へ。ここに来て、スズネは自分が誘い込まれたことを自覚した。

 

 

「……いきなりってのはさ。どうなのかなぁ……。わたし、そういうのも教えたっけ?」

 

 奥でゆらりと、影が一つ立ち上がる。ぱんぱんと埃を払いながら、何事もないように……いや、事実としてスズネの攻撃は大きな損害を与えてはいなかった。

 逃げに徹していた以上、ただやられるばかりではないということか。状況に対して、のんきに放たれる声の裏、それがひどくからっぽであることに彼女を知っていれば誰もが気づいただろう。

 華やかなメッキが剥がれ、鉛の肌が露出するように。()()()()()()()()()、とスズネは思う。

 

 だからこその怒り。だからこその激情。

 ……あそこでの不意打ちは、いくらなんでもらしくなかった。それをさせるほどのナニカが、あの時の彼女にはあった。

 

 冷え始めた頭がまた燃えるよう。

 なにがあの時だ。今も同じだ。今の彼女(ホタル)の言葉は、正直言って聞きたくない。

 

「……さっき、何をしてたの。あのビルで、武器を構えて。何も顔に浮かべずに。教えて。でないと、私は――」

「――――」

 

 はたして何が言いたいのか、自分でも分からぬままに感情のかけらを吐き出した。

 

 無言が響き、そしてそっと返す声が鳴る。

 

「――わたしは。まだ死ぬことはできない。後戻りもしない。たとえ、今やっていることが間違ってても、罪を重ねることになっても、わたしが、わたしだけが手を汚せばいいのなら、こんな――」

「ホタル……」

 

 とつとつと、こまごまと流麗に続く声。

 それは独白であり、決意であり、懺悔のかけらであり、未練の滓。

 

「――だからわたしは、裏切りであっても躊躇しない。既にもう手は血まみれで、汚れることもないんだから。

 帰って、スズネちゃん。できないのなら、わたしは本気であなたを倒す」

 

 槍杖が灰の少女を指す。途端にかび臭い空気が敵意の毒に汚染される。

 

 まるで空気が泥になったよう。粘ついた気配が身体へまとわりつく。

 力や圧力で圧倒するのが獣らしい殺意なら。これは人のみが放つ怖じ気の走るもの。

 

 本当に、不快この上ない。

 

「――それはできないわね。ここでホタル、あなたを殺す。あなたが魔女に堕ちる前に。これ以上手を汚すというのなら、その前に。今のまま、綺麗なまま……ここで私が終わらせる」

 

 ぎりぎりと大気が悲鳴をもらす。炎のような殺意が世界に満ちる。

 魔女の気配よりもまぶしく、凄烈なそれ。泥を灼き、空気は既に限界だ。

 

 交渉なぞ、成り立つものか。もとから話すことも願うことも、互いに、致命的なまでにズレている。であれば当然、お互い戦うことしか道はない。

 

 

「……来なよ。戦い方ってヤツを教えてあげる」

 

 その言葉が、始まりの合図だった。

 

「――っあぁ!!」

 

 炎が爆ぜ、メートル単位の距離を瞬時に踏破する。

 『瞬間移動』がなんだという。力のある魔法少女にとって、距離を詰めるなぞ魔法を使うまでもない当たり前。魔法だよりに動くのなら、ここで朝倉の命は終わるのみ。

 

 だが、それこそなんでもない。

 力、才能、それらが劣る事なんて言われるまでもないことだ。なにもスズネ相手に限らない。

 それでもなお生き延びたからこそ、自分はいまもなお、こうして無様に立っている。

 

「し――ィっ」

 

 目がくらむほどの連撃を、ひとつひとつ確実に捌いていく。

 槍杖が砕かれる。想定内。登山杖(ステッキ)を二つ、トンファーのように持って迎撃を続行。

 手数不足。知れたこと。斬撃の軌跡へ鎖を、剣を作って割り込ます。速度で劣るなら仕方ない、いかようにも工夫のしようはある。致命傷を与えるはずの剣閃はささやかなズレで空をきり、負うのはかすり傷にとどめられる。

 

 傍から見れば、きっと圧倒というのがふさわしい。

 スズネの攻撃は熾烈を極め、朝倉はそれを防ぐのが精一杯。なるほど、それは確かに事実だろう。

 戦いというのは、当たり前だが攻めなくては勝てないもの。なので普通、同条件なら攻め手が有利になるようにできている。

 

 しかし、魔法少女には魔力(燃料)という枷がある。

 うさぎと亀の話じゃないが、いかに足がはやくとも(力を誇ろうと)、勝つ前に寝てしまっては(ガス欠になるのなら)もたらされるのは敗北だ。

 必殺の一撃を惜しみなく振るうスズネと、最低限でそれをいなす朝倉。両者の消費差は容量の差があってもなお明白。

 戦況は今、決してスズネの有利でなく。むしろ天秤は、朝倉へと刻一刻と動いている。

 

 一度の交戦、一度の撤退の負債は、スズネの想定以上に大きかった。剣の動き、身体の癖、すべてが見通されるような感覚に歯がみする。

 手の内を知っているのはお互い様。初めての戦いで発揮された優位性は、決して自分のみが持ちうるものではない。

 

 打ち込みながら、自身の手をひとつひとつ確認する。

 『桜花』は詰めの一撃だ。威力の代償として、相応に隙がある。今放ったところで、距離を取られて終わるばかり。

 『陽炎』は空気の揺らぎで身体を隠す技。何にもならない。それに一度破られた以上、使ったからと不意をつけるとは到底思われない。

 ……ならばこそ、いまするべきは仕切り直し。炎の剣の連続射出、『炎舞』によるアウトレンジへの切り替えだ。彼女にもまた似た技があるとはいえ、出力差は近接以上に大きく作用する。

 

「ハァ――ッ!」

 

 渾身の力で振るわれた剣は、いともたやすく杖に掬われ空振った。

 その勢いを殺さず、腕から身体へと移しながら後方へと跳躍する。縦に身体は回転し、視界は反転してまた元へ。炎をいなす姿が見えた。

 

「『炎舞』ッ!」

 

 好機だ。魔法といえど、そうそう他と同時並行には使えまい。

 距離を取る、ということを今までしなかったのは、そも朝倉の『瞬間移動』の前では下手な距離調整は無為に終わるからだ。それこそが彼女の強みであり、戦術の核であることをスズネはよく知っていた。

 だが、防御に専念し、思考がそれへと集中し続けたのならば。急に打たれた別の手に、とっさに対応するのは難しい。

 

 創られた炎の剣は16本。逃げ場を封じ、身体を縫い止め焼き払う役目を持った業火の数々。

 一呼吸の間、それらは怒濤の勢いを以て標的へ殺到する。

 

 ……だが誤算だったのは。他ならぬ朝倉が、()()()()()()()()()()()()ということだ。

 

「……」

 

 すべて打ち落とすのは不可能。手持ち武器ではいなしきれず、逃げ切る隙間もまた存在しない。

 

「……はぁ――……」

 

 息を吐く。吐ききる。肺の中身は邪魔になる。

 数は16。迎撃のためにこちらが作れる剣は5つ、色をつけて6つ。

 

 直撃するのはうち7つ。回避に徹して5つ。致命傷になるのはうち2つ。

 

「し――」

 

 問題なし。カンペキなまでに希望通り。

 

 渾身の魔力を以て迎撃する。相手の1本に対して3本ずつ。狙うは頭と心臓を穿つ2つのみ。

 

「――ぃ――」

 

 黒剣直撃。形を持った炎が2本、(カラダ)を失い爆ぜてまわる。

 炎剣直撃。右肺、左大腿、右のつま先。

 

 予想済みだ。いまだ左肺は残っていて、延焼防止、あらかじめ空気は捨てていた。他の傷も即座に焼き切れる。致命傷には程遠い。

 そもそも炎に形を持たすなんて、人間相手、魔法少女相手にはナンセンスだ。殺すならただ炎をばらまけば事足りるし、無力化には少し()()()()だ。なんていっても灼けるんだから血が止まる。回復なんてするまでもないから、消耗もなかなか稼げない。

 減点もいいところ。そもそもの『炎舞』自体、魔女を相手するためのモノだっていうのに。

 

「――っ!!」

 

 2つの形を失った炎の誘導。それが朝倉のとった策。

 

 着弾地点から二つ、鎖が風を切って渦を巻く。どことなくベイゴマを思わせた。

 独楽にぐるぐると、うずまきに巻き付けられた白いヒモ。一点からだんだん大きくなる渦巻きは、さながら放ったヒモの逆再生。

 二つのつむじ風は炎を纏い、面を制圧し視界を遮る炎壁となる。

 

 ――しまった。

 

 スズネは内心、ほんの短く悲鳴を上げる。

 見失った。瞬間ばかりの失態は、朝倉相手にはすさまじいまでの負債となる。

 なにせ体勢もなにもいらない移動が彼女の魔法。瞬きの間に視界から消えられる相手に、見失うなぞ許されない。

 

「下――!」

 

 だが焦ることはない。

 スズネは自らの身体を貫かんと、地面から迫る投剣を無慈悲に砕く。

 

 恐らくは瞬間移動、地を這うような体勢で放たれた起死回生。

 それでも互いに手の内は知っている。

 どんなときに、どうするかは大体お互い分かっていて、当然にこの攻撃も防がれて――。

 

「がぁっ……!?」

 

 右腕に痛みが走る。

 右肩、肘、手首。腕の関節すべてに楔が打ち込まれる。

 

 破壊したのは剣でなく、手持ちの杖。ブーメランのように、されど地面へと投げられたそれらは、一度アスファルトに反射し防がれるべき奇襲となった。

 本体は2度の跳躍を以て背後、頭上へ。迎撃のため振り下ろされた無防備な腕へ向けて、朝倉は3つの本命を打ち込んだ。

 

 しかもそれらはただの剣にあらず。刃は×字に増設され、さらにそのひとつひとつに返しすら設けた、いうなれば『鏃』(やじり)そのもの。

 とっさに引き抜ぬくことは難しく、また穿たれた箇所は効率よく破壊される対人調整。スズネの知らない奇策のひとつ。

 

 

 形勢逆転。攻勢と守勢は完全に反転した。

 スズネは利き腕を破壊され、朝倉の振るう槍杖を回復の間もなく、片手で大剣を振るいしのぎ続ける。

 

 感嘆すべきは朝倉の策謀か、はたまたそれでもなお拮抗するスズネの実力か。

 根底の魔法少女としての力の差故か、これでもなお互いにいまだ決定的な瞬間には至らない。

 

 だがそれまでと決定的に違うのは魔力量だ。炎も何もなく、ただ守りを理詰めで崩さんとする朝倉には、それまでのスズネと違い消費も小さく、故にこそ燃料切れもほど遠い。

 

 なぜ、どうしてと混乱するスズネに逆転の秘策はない。思考を落ち着ければどうとでもなるのだが、そのために必要な一呼吸を朝倉は許さない。

 

 大勢は決した。じきに守りは崩れ、襲撃者の敗北でこの勝負は幕が下りる。

 ――もっとも。何もなければ、の話だが。

 

 

 

 ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 

 

 続き行くよー。

 

 厄介なイベントを攻略していくRTA、はぁじまるよー。

 前回に引き続き、『Rumors in Disguise』、やっていきませう。ガバ起こるなよ……起こるな……。

 

 さて、前回はななか組をどうにか『キリサキさん』に食わせたところですね。

 『キリサキさんのうわさ』に取り込まれると、その魔法少女は別の誰かによって名前を呼ばれない限り、取り込まれたままとなるのですが、逆に言えばちゃんと解放されるなら戦力貯金になります。

 一応、解放後しばらくはデバフが入るのですが、それ以上に数を揃えておけばモーマンタイ。この辺が上手くいったときは気持ちいいですね、ええ(13勝)。

 

 解放されずに頃されると全員退場なんですが、まあそれはそれ。一応保険は打ってるので、気にせず進めていきます。

 

 

 さて、普通に進むのならば、このあと神浜で失踪者が出たことによってイベントが進行し、はるばるホオヅキ市からスズネと、ほか愉快な仲間(殺害対象)達がやってきます。

 

 この愉快な仲間達がまた癖揃いで、特に『日向茉莉』はスズネを仲間に引き入れたい場合は懐柔がほぼ必須の重要キャラ、『詩音千里』は固有魔法が『魔法効果の解除』とかいうわけ分からん超性能を誇る、RTAで仲間にできれば大暴れ必至の壊れキャラとなっています。ホーリーマミさんだろうとウワサの鶴乃だろうと一発即氏(洗脳解除)は強すぎィ!

 まあ市外住みの彼女たちを完全に神浜に連れてくるには、相当頑張って信頼度を上げなくてはいけないわけで。そのためにかかるコストやリスクを考えると、なかなか実際の走りでは採用されない……という、少し悲しみを抱えたキャラ達ですね。どうせならホタルちゃんも、チサトと関係持っててくれればよかったのにな……。

 

 あとまあ、もう一人面倒くさいヤツもいるんですが……アレは……どうすればいいんだろう……。

 目をつけられたら確実にチャートこわれるので、今はまずスズネとの関係がバレてない事を祈ります。暴れんな……暴れんなよ……。

 

 ……よしお祈り完了! これでもう安心だぜ!(やけくそ)

 いやほんと、下手しなくてもゆきか以上、下手したら帆奈以上に存在がガバだから……。話題にしたら本当に来そうなので、そいつのことはどうしようもなくなったときに改めて説明します。まあ来ないだろうけどな!

 

 

 では気を取り直して。

 

 そういう今後起こるだろう事はどうあれ、結局のところホタルちゃんにできることはロクになくて、他の魔法少女が取り込まれないか監視するのを続けることくらいです。

 また、ななか組は『キリサキさん』と対面するとほぼ確実に取り込まれますが、他の面々はたまに取り込まれず、『キリサキさん』のもう一つの能力である『記憶を切り裂く』というのを食らいます。

 

 この能力がまた微妙に厄介で、食らうと一時的に記憶が失われる事があるほか、後天的な性格の変化や、記憶の外部からの操作を無効化する特性を持っています。

 基本的には取り込まれて終わり、なのですが、上の条件に当てはまる子はそっちが優先されやすい傾向がある気がします。

 例えば、自分の願いで記憶の置き換わりが起きているフェリシアなどですね。この時期にまほうしょうじょしんじつを彼女にぶつけるのは絶対にNGです。仲のいいかこちゃんがいなくなったことで捜査に乗り出すことも割とあるのが厄介ですね……(数敗)。

 なので見かけたら絶対に追い出します。いくら単体戦力があるとはいえ、関わらせてはいけない(戒め)。というか本編開始してみかづき荘に所属するまで、チーム戦はド下手ですし。

 

 一応『散花愁章』がこの時期でも終わってない場合、『暗示』をレジストするのに使えることもありますがまあ、安定しないですね。まず使えない。

 

 というわけで動きがあるまで倍速。

 本当にこういう作業ばっかで、どうすんだよ暇だよ、っていいたくなるチャートですね……。動画映えしなさすぎィ!

 

 

 

 ……じき一週間が経とうとしています。びっくりするほど誰もやってこなかった。

 

 これは運いい……のか……? 『キリサキさん』倒すのに戦力補強なしは……どうなんだ……?

 

 『キリサキさんのうわさ』自体はそこまで強力なボスではありません。いわゆるギミック系のボスですね。条件を満たせばヤバい能力を使ってくるけど、単純な戦闘力ではそこまで、というタイプ。終盤、ウワサの結界での決戦ではギミックが封印されるので、割とどうとでもなる相手ではあります。

 ただまあ……一応ハードなので、普通に戦わせてなかなか安心とは言えないのもひとつ。

 今回、スズネが通常より強化され気味なので、あいつを戦わせられればまあ大丈夫かな? そう信じましょう。ガバはガバで活かしていけ。

 

 関係者をウワサの歯牙にかけるのは、ホタルちゃんのジェムが濁りを増すことになりますが、いまさらなので気にしません。むしろ知り合いが活躍するんだから喜んでほしい。

 

 うーん、まあ、続行! まだリセには早い! おっしゃこいホオヅキ! ホタルちゃんがウワサに叩き込んでやる!

 

 

 

 さて、ホオヅキ組は『Rumors in Disguise』において、『キリサキさんのうわさ』を調査しにやってくるのですが、あくまできっかけは普通の噂であって、『ウワサ』ではないのに注意しましょう。

 というのも、ごくまれにですがふたつが別のものであることに気づかないまま進行し、クリア失敗になることがあるためです。スズネ自体のことと、『ウワサ』はまた別ですからね。混同すると調査パートが上手く進行しません。

 

 通常、図書館で探索することで二つの話が別であることに気づいてくれるんですが、ハードではこのときファンブルも出るくらいに思っていただければ。

 なので一応の予防として、探索中の彼女たちに接触してこの情報を渡しておきます。彼女たちはグループに分かれ、路地裏と図書館へ行く流れはハードでも確定に近いので、監視ついでに路地裏に来た方へアクセスします。

 

 まあ時期については未確定で、いつ噂を聞きつけるか乱数次第なのですが。来るときはいきなり、にわかに騒がしいのが分かるので大丈夫です。

 例えば……。

 

「アリサ、どこ行くの? ねえってばあー」

「だいじょーぶだって! 黙ってついてきなさい、後悔はさせないから!」

「いや、それ駄目なとき言うやつじゃない……?」

 

 うん、例えばこういう風に……ってうわあ急に生えてくるな!

 びっくりした……ボーッとしてた時に急に来るなってあーっダメだって路地裏入られたらこっちもヤバくなるからあーっ困りますお客様、あーっ!!

 

 飛び降り、強襲、うおおお入るなってアッー!!

 

「うわぁっ! ちょっと、急に引っ張らないでよ!? というか、首、締まってる……!」

 

 セーフ! 間に合ってよかったーって思うわけ。

 このまま路地裏に入られると『キリサキさん』との遭遇イベントが起こるので、一歩遅れれば情報を渡すついでに交戦するとこでした。あっぶえ……。

 

 だいぶ無理くりだったのでアリサの信頼度が若干下がりますが、知ったこっちゃないです。ええねん今更信頼度なんて。

 

 さて、このピンク髪の気の強そうな子が『成見亜里砂』、お団子の子が『日向茉莉』です。今回はこの二人が路地裏に来るパターンでしたね。

 すごく悪い言い方をすれば、ホオヅキ組の調査苦手な方なので、この子達が図書館へ行くと前述のように、失敗ルートに進むことが多いです。二人とも『記憶の切り裂き』を食らいやすい条件が揃ってるので、路地裏に来てくれる可能性自体は結構なものなんですけどね。これならここまで焦ることもなかったんちゃうか……?(ガバ)

 

 まあいいでしょう。

 せっかくあったので、ちゃんと情報を渡しておきましょう。このとき名前を伝えると、そこからマギウスの翼への関与がバレていくことがあるので、名前は聞かれそうになっても無視します。仲良しごっこなんて必要ねえんだよ!

 

 それじゃあな! ホタルちゃんは帰るけど、危ないから絶対裏路地には行くなよ! いいか! 絶対だからな!

 

 

 

 ……うん、まあ行きますよね。この二人はどうせ聞かないので、説得も適当でよくて助かります。チサトハルカは説得が成功しかねないので、言葉選びが慎重じゃないといけないですが、やっぱりアタリを引くと楽でよき。

 

 話したあと、近くの屋上から監視してましたが、ここで万が一路地に入らないのなら、剣で無理くり追い込むところでした。

 ストーリー進行のためにも、一度『キリサキさん』とは交戦してもらわないと困るので。さもないとクリアペースが悪くなるのです。

 

 ではこれが済んだので、ぼちぼち別の場所へ移りましょう。スズネもどこかにいるはずなので、見つけておかないと困ります。

 なにせ捕捉できてないのなら――

 

「ホタル――ッ!!」

 

 こういう風に襲われるので。ああもう、こんなすぐに天丼なんてしたくなかったのに!

 

 スズネは『陽炎』という技で姿を消せますが、移動時に低確率で鈴の音が聞こえるので、このせいで暗殺には微妙に向きません。

 まあNPCぐらいならいけますが、ちくしょう一度襲われたホタルちゃんを舐めるなよう! どうせそのうちなんかあると思ってたんですよ!

 

 現在地はビルの屋上ですが、ここで戦うのはまずいです。戦闘中の落下氏が起こりかねないし、他の魔法少女に見つかる可能性もあります。しかも誰来るか分かんねえ!

 そういうわけでいったん待避! 『炎舞』が降ってきますが、気合いで回避! 『瞬間移動』が固有魔法でよかったですね、ほんと! 空中で動けないんじゃここで乙ってます!

 

 着地したら即座にダッシュ! 一応の目的地まではそこまで遠くないので、なんとかなるはずうおおおおおお来てる来てる来てる!!

 もうやだこの子、普通よりも出力上がってるせいで足もはやい! 見た感じ、炎の魔法でジェットみたいにブーストしてる……? なんだそのわけ分からん動き! 誰だ応用の仕方とか教えたのは! アホか!

 

 

 おおおっ、間に合え間に合え間に合え……! ぎゃあああ蹴られたァ! だがかかったな、これがホタルちゃんの逃走経路だ!

 

 受け身ィ! 残り体力と魔力は……あーよかった、思ったより減ってない……。

 そう、この廃工場が目的地でした。ここはスズネが、消えたあきらを探す『空穂夏希』に発見され、撤退するイベントの起こる場所。

 ここで時間を稼げば、そっちによってしのぎきれるって寸法よ……。まあそれまで時間をかせがないといけないんですけどね! クソァ!

 

 とりあえず時間稼ぎ……。会話をできるだけ引き延ばして、なるべき戦わずにすむようにしてもろて……。

 ……なんか選択肢少なくないか? ホタルちゃん戦う気満々か? 正気か? お前あの超強化都市伝説相手に戦う気なんか?

 

「――それはできないわね。ここでホタル、あなたを殺す。あなたが魔女に堕ちる前に。これ以上手を汚すというのなら、その前に。今のまま、綺麗なまま……ここで私が終わらせる」

 

 ああああダメだこれ、もうすごい殺意満々って感じで、やめろ! 俺のそばに近寄るなァ!

 

 ということで『魔法少女 天乃鈴音』戦です! 2回目!

 1度逃げたからなのかしらないですが、今回のAIはすごい攻撃的ですねこれ! 生きた心地がしないぜ!

 

 だがホタルちゃんも一応弱体化とともに成長もしています。その成果を見せてやりますよ!

 

 そう! これが! その! 成果!

 剣や鎖を攻撃に挟み込めるだけの追加習得魔術パラの上昇!

 ……地味! というかぶっちゃけこれくらいだと、戦い方思い出したとかそんくらいのレベルでしかないです!

 

 でも仕方ないんだ……。追加習得魔術はやりこみでガンガンあげてこそのパラなので……。

 一応以前は防ぎきれなかった猛攻をしのげてるので、オリチャーの効果はあったと言えるでしょう。攻撃耐久あげてても確実にやられてましたもんこれ。才能のある魔法少女はこれだから……。

 

 このままガバらなければ、なんとかしのいで時間を稼ぐことはできるでしょう。

 でもこれはハードなので、ただ殴るだけのAIのわけがないんだ。どうして……。

 

 『炎舞』ですね……。とっさに距離をとったみたいなので、数は割と少なめですが。

 さて、このまま距離をとられ続けて『炎舞』を乱射されると、ホタルちゃんに勝ち目はないです。『瞬間移動』は空間に隙間がないと使えないし、攻撃捌きながらその隙間を縫うのはクッソ難しいのでしたくないです。

 なので仕掛けるなら今しか無い! 賭けですが成功すればリターンも大きい!

 

 まず飛んでくるののいくつかにだけ攻撃して、TDN炎にします! これがしくじればそのまま灼かれて氏にます。出力は……足りた!

 次! 鎖の魔法を応用して自分側に! 制御を失った炎なら、ある程度誘導できるはず……できたあ!

 そしてそのまま不意打ち! あ、ここで真面目に一発狙ったら確実に反撃されます。スズネはアンブッシュの達人です。読まれて氏にます。

 

 さあ通れ通れ通れ通れ……やったあああああ! 片腕つぶしたぁ! わざわざ剣の形カスタムした甲斐があった……。あ、形のカスタムですが、消費魔力若干増える割に、魔女相手には効果がないのでこういうときにしか意味がないです。よかったね調整のとき無駄にロスしたことにならなくて。ホントに。

 

 これでだいぶ楽になります……。スズネの剣は両手剣ですし、パワーが下がるだけでもしのぐのはかなり楽になります。

 ただ油断してると『炎舞』なり、サブウェポンの短剣なりでやられかねないので油断はせずに、きっちりいきましょう。さあ、あとは夏希ちゃんを待つだけだ! カモン!

 そう! こうして壁の隙間から……

 

 

『名前を、教えて、なまえを / あなたも、キリサキさんね?』

 

 

 

 …………はぁ?(SRSHNN)

 

 

 

 

 ○ ○ ● ○ ○

 

 

 

 

 

 決したはずの勝負。奇跡的な、必然だった勝利。

 

 ――ああ、それはすべて、何もなければのもしもだろう。

 

 見ろ、現実は違う。不躾な闖入者によって、現実はあっけなく書き換わる。

 

 

 そいつは、壊された壁から現れた。

 見てくれはヒト。だがもやを纏うそれは、誰であってもマトモじゃないと分かるだろう。

 

「っ、あ――!」

 

 吹っ飛ばされる。蛍光の外套ははためきながら、隅に積まれたゴミの山へ。みっともない。見ている奴がいたのなら、少しは溜飲を下げたろう。

 

「ホタ、っ――!」

『|名前を、教えて。名前を。名前を、《キリサキさん。キリサキさん、キリサキさん、》名前を名前を名前を名前を――――(キリサキさんキリサキさんキリサキさん)

 

 わめく。驚異的な怪力を以て、灰の少女の首を締め付けながら、バグった機械のようにやかましく。

 

「っ、ぁ、なんで、『ウワサ』がここに――。今まで、路地裏から出たことはないはずなのに――」

 

 その通り、廃工場はすみか(路地裏)に面していようが、決してイコールでは結ばれない。

 故に物語である『ウワサ』が反することはなく、邪魔されない『安全地帯』のはずだった。

 

 だがどうだ。事実今ここに『ウワサ』はいるではないか。

 何故どうしてが反復する。スズネを混乱のただ中へ追いやったように、今は朝倉がそれを受けている。

 

 さあ、()()の凶手は振るわれる。捕食、吸収、どれもが正しく間違っている。

 

「っ、やめ――」

『――そう。きっとアナタはキリサキさん(名前はきっと知らないわね)

 

 ごぽり。消える。消える。消える。消える。

 灰の少女は飲み込まれる。それを黄の少女はただ、何も出来ず見ているだけで。

 

誰のせいだ自分のせいだわたしのせいだまたやった今更だだからなんだ既に四人話が違う重みが違う見捨てたんだ何も出来なかった裏切ったしてはいけないいけなかったダメだ駄目だだめだった彼女だけは守らなければ諦めろまさか無理だどうしてなんでこうなったこうなるのなぜどうして

 

「――あ」

 

 思考が暴走する。スパークする。爆ぜる。融ける。腐る。凍る。燃える。マトモじゃない。

 

「――――……」

「何!? この音、一体何が起きて……」

「先輩、一人で行っちゃ危な――」

 

 だれか、いるのか。

 ……ああ、それこそだからなんなんだろう。

 一番、大事な、ナニカが、消えて……?

 

「……――……あ、ああ」

 

 ごめんなさい。

 ごめんなさい。

 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさい――――

 

「っ、え――? なに、これ……」

「そんな、これって――」

 

 言葉が、聞こえる。

 

 知らない誰かの。

 

 ああ、本当にどうでもいい。

 

 

 

FORGIVE

 

 見るがいい、咲き誇るは山茶花の花。

 

 パッチワークの蜻蛉が飛ぶ。頭蓋に花をすげ替えて、ゴキリゴキリとうごめきながら。

 

 羽根は刃。カッターのようでおぞましい。歪に、不細工に滑空する。

 

FORGIVE

「な、あ――」

 

 見てはならぬ。知ってはならぬ。触れてはならなかった。

 

FORGIVEMEEEEEEEEEE!!!!!!

 

 この断末魔こそ終わりの音。

 ある少女達の、つかの間の平穏の終わりを告げる、()の音。

 

 

 




Archive
○連続殺人事件
 原作だとホオヅキ市周辺で発生していた、スズネによる凶行。
 本作では息を潜め、魔女を狩ったりして力を蓄えていたので発生していない。

○成見亜里砂
 大鎌が武器のハツラツ系魔法少女。元いじめられっ子。
 サブカル好きだったり、若干ツンデレっぽかったりするのでレナちゃんと
 気が合う。
 母親が変身する世界線があるらしい。

○日向茉莉
 鋼メンタル系魔法少女。
 圧倒的メンタルと主人公力は他の追随を許さない。
 かわいい系の見た目に反し、武器がゴツいガントレットという浪漫も兼ね備える。
 無敵か?

○スズネちゃんVS朝倉
 ぶっちゃけ冷静ならスズネが勝ってる。

○『鏃』
ヤマアラシの針。
細くて刺さりやすく、抜けにくい対人特化形状。
腕が取れてもまたすぐ生やしたりできる、どこかの青色の子のような
回復魔法持ちが本来の仮想敵。




○悔悟のドッペル/Saint Ex
 その姿は、蜻蛉。
 この感情の主は、ただ過去の贖罪を求めている。
 されど贖いは叶わず、罪はひたすらに重なりゆくのみ。
 そのたび感情はうち捨てられ、形はその全てが奇怪に縫い合わされることで成立する。
 磔刑にはいまだ至らず。形作られた蜻蛉は宿主を運ぶ乗物であり、また背負う重荷でもある。
 いつかたどり着くと信じ、思考を捨て、省みることなく羽根は丘を目指す。
 彷徨の果て、救われぬ事に気づいたとき、この感情は宿主を食い殺すだろう。

○山茶花
 ツバキ科に属する広葉樹。
 花は椿と酷似しており、遠目だと見分けるのは容易でない。
 代表的な品種は七福神、姫白菊、朝倉など。
 花言葉は『愛嬌』、『あなたは私の愛を退ける』


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。