次から前後編に入るよー。
「ふふふ、アレならきっと彼女も喜んでくれるわ――あの者からはアレと同じ気配を感じるもの……ふふふ、ははは、ふははははは」
摩訶不思議な空間に誰かの笑い声が木霊する――――
月人との邂逅以降どうも誰かに見られてる気がする。永琳曰く月の監視網はキングギドラに潰され地上の様子を把握できないらしいけど……
そういえば先日真っ二つにしてしまった女の子が目を覚ました。最悪なことをしたからかひどく怯えられてしまったが、後から来た輝夜と大喧嘩になった。
名を藤原妹紅と言い、父上関係で一方的に因縁があるそうだ――しかし藤原氏に子供がいたとは、この世界の歴史は私の知るものとは大いに歪んでいる――私のせい?
などど唸っていたらドアをノックする音が聞こえた。
「デストロイアー、居るかしら~?」
この声は輝夜だ、何の用だろうか?
ドアを開けた。
「玄関にあんた宛の木簡が置いてあったわ。全くなんで私がこんな雑用みたいなこと――永琳に言われたことはやったからじゃあね」
そう言うと文句を垂れ流しながら行ってしまった……
私宛に木簡?こんな時代の知り合いなんて諏訪関係位しかいない筈なんだけど……なんだか嫌な予感するぞ。
とりあえず読んでみた。
『明日昼つ方 破紅獣 私は待つ』
なんだこれ……?
果たし状?破紅獣って
「知らないんですか?破紅獣の通り名は巷で有名になってますよ」
とりあえず妖子に聞きに来たがそうだったんだ。破壊する紅の獣って外見そのまんまじゃん!!
「デストロイアというか怪獣そのものを知っているのは限られますからそのような名が付いてしまうのは仕方ないとは思います。して、明日のどこで待ち合わすのでしょうね?」
最大の疑問はそこだ。この木簡には大まかな時間は設定されているが場所の指定がない。こんなんでどう会おうというのだ?
「考えられるものとしては、相手が瞬間移動系の能力を有しているということでしょうか」
瞬間移動――テレポーテーションの類。これは厄介だなぁ、どこにでも現れるということは所在が一切分からないというのも道理だ。
まあ明日だし後で考えよ~と。妖子、散歩しに行こ!!
「問題の丸投げしていいもんなんですかねぇ……行きますって袖引っ張らないで伸びちゃいます!」
そして家の玄関を出て数歩歩い「約束に従い、会いに来ましたわ」 !?!?!?
なんだ今の声はッ!?
「なんですかこの大きい妖気は――前!!」
妖子の言葉で前を見る。すると徐々に空間が避けていき――少女が現れた。
この子は一体……
「私は八雲紫、スキマ妖怪。以後お見知りおきを」
[次回予告]
八雲紫の案内で訪れるは西行妖
禍々しい死の香りと妖気を纏いしその大木には
どこかで見たような結晶体が突き刺さっていた
次回、宇宙から来訪せし二つの可能性《前編》
[今回の設定集コーナー]
~西行妖~
西行妖とは白玉楼に植えてある桜の木だ。
幽々子の死因の間接的な原因でもあり、死を吸いすぎた結果死を振りまく木となった厄介な存在だ。
この世界では歪みの影響で事件が前倒しになっているぞ!