【忍殺実況】ヤモト・コキ育成計画.mp0【完結】   作:いらえ丸

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ヤモト=サンとの合流はもうちょい先です。


#2「ヤモト・コキ育成計画.mp2」

 ジゴクの沙汰も金次第な実況プレイはーじまーるよー。

 

 前回は自宅に不法滞在していた未開の部族を蹴散らしたところまででしたね。

 えーと、それとレイズちゃんのカラテが想ってたより貧弱な上に自前のカトン・ジツがチャッカマンとどっこい性能だった事も分かりましたね。種火程度にしかなんねぇな(懸念)

 

 とはいえ腐ってはいけません。レイズちゃんが大器晩成型という可能性もありますからね。ニンジャは成長するのだ、してみせる。ジツとカラテは使いよう。ジツ重点のニンジャといえどカラテ・トレーニングはかかせません。ノー・カラテ以下略ですよ、ええ。

 そういう訳で、今現在レイズちゃんにはひたすらDIY木人形くんに連続チョップをかましてトレーニングしてもらってます、いつの日か世界を救うと信じて(果てしなき使命)

 

「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」

 

 まぁでも、DIY練度の低い手作り木人形というのもあって、効率は……ナオキです(悲哀)

 

「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」

 

 ちょうどいいので、木人拳中のロリを背景に動画の裏でやってた事について、お話します(じゃいん土方)

 現在、悲しい事に手作りのボロ人形で鍛錬してるクソザコニンジャレイズちゃんですが、裏でちょっとお金を稼いできました。金は命より重い(人間の屑)

 

 そりゃもう、平安時代をカラテによって支配した半神的存在らしく……バイトで。

 

 一応、今現在は衣食住に困らない程度には持っています。ちょうど画面端に映ってるクーラーボックスには大量のジンジャーエールが保管されてますよ。実際身体に悪そうな。

 

「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」

 

 ついでに本作における金策についてもお話します。

 本作、「ニンジャスレイヤー フロム・アクシヨンゲーム」において、金策はそれほど難しい行為ではありません。

 なにせ、そこらの野良ニンジャを狩れば武器を買うくらいの金は普通に入手できますし、イベントをこなすだけでも金なりアイテムなりをもらえるので、金に困る……という状況にはなかなか陥りません。

 カラテが強ければ、の話ですがね(自嘲)

 前述した通り、レイズちゃんのカラテはモータルに毛が生えた程度です。ジツもチャッカマンです。なので、積極的に玉石ランダムな野良ニンジャと戦ったり、基本イクサで〆るイベントに関わったりするのは実際アブナイです。

 

 そんな時の救済手段がアルバイトです。ニンジャと戦う事なく、安全にお金を貯められますからね。

 内容としては至って特徴のないモノが多いです。バーガー屋の店員とか、ソバ屋の手伝いとか。実際ミニゲームな。

 一部のバイトではリソース消費無しで新しいスキルを獲得できたり。ニンジャ身体能力を鍛えたりできます。せっかくなのでレイズちゃんにはその一部バイトをやってもらってました。

 

 それがコレ(ステータス開示)

 「スシ作成」と「ソバ作成」です。

 それぞれ、スシ屋でバイトしたりソバ屋でバイトしたりして覚えました。ニンジャの……ソバ屋!

 何故これらのバイトを選んだのかというと色々あったが、一言でいうと適性だ。

 

 それとですが、どうやらレイズちゃんのソウルは何故か料理系のスキルを初期から覚えていて、作った料理にバフが付くみたいなんですよ。

 試しにこのタッパーに入ってるレイズちゃんお手製のスシを、ほらトレーニング止めて……このスシをひとつ食べてみると。

 

◆美味いスシだ◆

◆スシの効果で「ニンジャ耐久力」が上がった◆

 

 この通り、体力・スタミナ・血中カラテの回復に加えて。一時的な能力強化ができます。

 検証の結果、どうやらバフの内容はランダムのようですが、これは使わざるを得ないでしょう。機会はいずれ。

 ついでに補足すると、良質なスシはトレーニングの効率を上げてくれるので、レイズちゃんだけでなくいずれ行うヤモト=サンの育成の為にも美味いスシを握れるようにしておきたいですね。目指せスシ職人といった感じで。

 

 そんな訳で、スシを食ってはカラテをし、カラテをしてはジツを鍛えて数日間。たまに来る大学生ズをしばいてはまたスシを握る。

 そんな生活をしているので、そろそろある程度戦えるようになるはずです。

 ゲージの上り幅を見るにそろそろですね。

 来ました。

 

◆カラテの高まりを感じる◆

◆新たな「ジツ」を覚えられそうだ◆

 

 どうやらジツがもらえるようですね。「ワザ」をもらえる時もあるようですが、宿しているソウルの関係でジツが生えてくるんでしょう。

 

◆「イロリ・ジツ」が使えるようになりました◆

 

 あっ、やっとチャッカマンが終わるんやなって(遠い目)

 

 どれどれ、さっそく使ってみましょう。立ち回りが強化されるようなジツだといいんですが……。

 

 ぽふっ。

 

 ……これダクソの「ぬくもりの火」じゃん。

 

 ああ^~、生き返るわぁ^~(疲労回復)

 どうやらこの浮遊する火の玉の近くにいるとHPとスタミナが徐々に回復していくようですね。距離は……割と狭いですね。

 これは……休憩用じゃな?

 とことんイクサに向かないソウルだなこりゃ……。

 

 うーんこの。

 まあ、でもこれ珍しい類のジツではあるんですよね。本作をやり込んでるヘッズ兄貴の方ならご存じでしょうが、範囲回復技なんてものは実際レアです。回復の雄たるアワビ系でもあくまで単体回復ですからね。

 まさかこのソウル、裏方系のソウルだったり……しないよね?

 ダイジョブ? 最悪リセよ?

 んー、ま、何とかなるでしょう。PSで何とかします。

 

 気を取り直してバイトとかトレーニングでちょびちょび貯めてた経験値を振り分けましょう。

 振り分けると言っても一応攻撃スキルらしい「アペ・ジツ」に全ツッパです。頼むぜAIBO!

 

◆「アペ・ジツ」の強化が完了しました◆

 

 じゃあ、さっそく強くなったチャッカマンを見せてくれ。お相手はいつものドラム缶くんで。カクゴー(脱力)

 

「イヤーッ!」BOOOOOM!

 

 14万!?(空目)

 おぉ^~、ええやん。実際スゴイ火力だぁ。これは立派な攻撃系カトンですねぇ(期待)

 エート? 見てみるにダメージは三回出てますね。もっかいやってみ?

 

「イヤーッ!」BOOOOOM!

 

 えー、一回目はジツダメージね。

 二回目は炎属性のダメージね。

 三回目は……低いな、あ、これアレだ、「炎上」の状態異常ダメだ。

 

 ほほーん、わかってきましたよ。

 つまりこうだ、如何にコレをブチ当てるか。それが肝な訳だな。俺は詳しいんだ。

 

 さてさてさて! 攻撃スキルも手に入れたし、そろそろフリーターは卒業や。こっからはニンジャらしく稼いでいきますよ。 

 前述した通り、本作の金策には割と種類があります。その中でも一番稼げるのが……これ。

 

◆傭兵登録を完了しました◆

◆ミッションを受注してください◆

 

 傭兵ビズ、こいつに限る。

 この傭兵ビズはUNIXで簡単に受けられるので、カラテさえあればガンガン儲けられます。実際レイヴンな。

 まぁ新米で傭兵ランクの低い現在はそれほど美味しいミッションはないんですけど、バイトより全然いいです。

 

◆襲撃◆ヤクザ幹部の殺害

 

 おっ、ヤクザ襲撃ええやん。これにしよ。

 

 受注したら戦闘準備です。とはいえアイテムなんてそんな持ってないんですけど、とりあえずスリケン代わりのDIYナイフを数本持ってきましょうか。一応、スシも今握ってお弁当にしましょうかね。

 

 じゃ、イッテキマース!(表遊戯)

 

 

 

◆ーーーーーーーーーー◆ーーーーーーーーーー◆

 

 

 

 ネオサイタマの暗雲は今宵も市民達のメンタルを搾取し、ネオン光となって街を照らしていた。絶えず稼働する電光看板には「肩凝ってしまう」「スモーカー恐怖症」「ヨイデハナイカ・パッション重点」などの雑多な文言が並ぶ。

 

 天の暗闇と地の光明。それら狭間に生きる者。ブルーライオン・ヤクザクラン幹部、ヤワ・マクノウチのメンタルは常になく高揚していた。

 

 鼻歌交じりにビル群の隙間を歩くヤワの背後には、5人のスーツ姿のヤクザが整然と追従していた。これらは全て、最新のテックによって製造された人工のヤクザ達だ。幹部になったヤワは一部有能な部下を残して後は全てこの生産物に置換した。

 

 ジョルリめいたヤクザを引き連れ歩くヤワは、満足そうに紫煙を吐いた。「やっぱ、ギャンブルで、イカサマを……最高じゃないの」「「「ソーデスネ!」」」クローン・ヤクザ達が同じタイミングで相づちを打つ。「スリル、スリルよ。いつ見つかるか、いつ咎められるかって、そういうスリリングな金儲けこそ、俺の自己実現になる訳。分かる?」「「「「ソーデスネ!」」」」」

 

 最近ヤワはクランの金を横領し、行きつけの違法賭博場で日夜ギャンブルに明け暮れていた。そんな人間性の持ち主だからこそ、自己実現という自己正当化の為、イカサマに手を出す事は自然だった、「人生最高! チョロいもんよ!」

 

 そして、仁義に悖るヤクザには、より恐ろしい存在からの罰が下るのも、ごくごく自然な流れであった。「「グワーッ!」」ヤワの背後で悲鳴。2人やられた。頭にナイフが生えている。「発砲許可!」ヤワは瞬時に状況判断し、クローン・ヤクザに命令を発した。

 

「「ザッケンナコラグワーッ!」」指令と同時、またも2人の手駒が死んだ。首から緑の血が噴出。「ザッケンナコラーッ!」BLAMBLAMBLAM! 生き残った1人がチャカガンを発砲。襲撃者は地を滑るように疾走し、飛び来る銃弾を回避。並みの人間の動きではない。

 

 やがて、「グワーッ!」リロードの隙をついて接近した襲撃者は、無慈悲に人工の生命を刈り取った。その手には血濡れのナイフ。どう見ても戦闘用のソレではない、

 

「ヘヘッ、スリルじゃないの」全ての手駒を失ったヤワのメンタルは、違法薬物を摂取した状態よりもハイになっていた。ヤワは拳の調子を確かめるように指を折り曲げ、ボックス・カラテの構えを取った。「スッゾオラーッ!」

 

「ドーモ、レイズです」襲撃者レイズはタタミ3畳の距離でオジギした。これはニンジャのイクサにおける礼儀、アイサツである。「ああっ!?」無論、ニンジャ同士による掟の為、一介のヤクザに過ぎないヤワからすれば訳の分からない行為であった。訝しむヤワは、改めて襲撃者を見た。

 

 レイズと名乗った襲撃者は、決して短くないヤワのヤクザ人生においても一等異様なアサシンであった。まず容姿からして異様である。純白の長髪に、宝石めいた赤の双眸が煌めく。あまりにも若く幼い美貌はヤワの趣味ではなかったが、こういった女を好むヘンタイも居る事を知っていた。カネの匂いがする。

 

 いずれにせよ、ガキのアサシンである。「へへっ、ここにママのミルクはねェぜ!」であるならば、鍛え上げられたヤクザの暴力が全てを解決するはずだ。「シューッ!」洗練されたステップで接近、すかさず怒涛のパンチ!

 

 機関銃のような左右の連撃を、おお! ゴウランガ! 幼女アサシンは紙一重で避ける、避ける!「イヤーッ!」ナイフが閃く。「シューッ!」流麗なスウェイで回避。「シューッ!」流れるようなアッパー。「イヤーッ!」ブリッジ回避からバネ仕掛けめいた起き上がりキック。「イヤーッ!」「シューッ!」交錯。

 

 レイズの足払い。ヤワの軽やかな跳躍。「へへへっ、チビのくせにやるじゃないの!」ヤワの身のこなしに変化が生まれる。それはまるで陽気なダンスめいて。やがてダンスの勢いは増していき、ヤワの長い脚が凶器に変わる。おお! これぞ華麗なる舞踏武道、カポエイラに他ならない!

 

「ドグサレッガー!」レイズの矮躯に長いリーチの回転連続キックが迫る。上に下に、時には後ろに、暴風めいたカラテを小柄なレイズはかろうじて回避し続ける。回転の勢いが衰えた、その時である。「イヤーッ!」レイズがナイフを構え突進!

 

 粗悪なナイフがヤワの腹に突き刺さ「んな訳ねーよなァ!?」らない! ワンインチ距離まで迫ってきたレイズを、ヤワは慣れた手つきで絡めとり、地面に叩きつけた!「ンアーッ!」追撃のストンプを、レイズはワーム・ムーブメントで避ける!

 

「ヤクザはよォ!? いつも鉄火場だからよォ!? いっつも着込んでる訳ェ!」高級スーツを脱ぎ捨て、鍛え上げられた肉体をさらけ出すヤワ。その腹部には合金製のサラシ。「安モンじゃあ効かないんだなァ!」なんたるサツバツ・ヤクザ・メソッドであろうか! いつもイクサ場となれば、いつも武装を整えているのは自明の理! これぞミヤモト・マサシの言う。「どこでもイクサ」というコトワザだろうか!

 

「イヤーッ!」起き上がったレイズによるナイフ投擲!「効かねェ!」サラシで受ける!「イヤーッ!」レイズによるゴミ箱投擲!「効かねェ!」蹴って壊す!「イヤーッ!」レイズによるヤクザ死体投擲!「効かねェ!」殴って弾く!

 

「マジックショーはおしまいかァ!?」舌を出して挑発するヤワ。その間にもレイズは周囲の物を投擲し続ける。「お前みたいなのァどっかのヘンタイが高く買ってくれンだよなァ!?」ゴミ投擲の嵐をヤワはダンスめいて捌く。「せいぜい良くしてもらえよなァ!?」軽快なダンスが加速する。「勝ち目ァ無ェ! ドゲザしな!」

 

 ヤバレ・カバレだろうか。レイズは瞬時に自身のトンビ・コートを脱衣し、ヤワめがけて投げつけた。ヤワの視界が黒に覆われ、反射的に払いのけようとした、その時である! BLAMBLAM!「グワーッ!」ヤワの両膝に弾丸命中!

 

 はらりと宙を舞うコートが舞い落ち、隠されたレイズの学生服姿が露になる。見れば、矮躯の襲撃者の手には一丁ずつ、チャカガンが握られ、それは既にエイムを完了していた。「エ?」呆けるヤワ。薄く笑むレイズ。続く引き金は、あまりにも軽かった。

 

 BLAM!「グワーッ!」BLAM!「グワーッ!」BLAM! BLAM!「グワーッグワーッ!」BLAMBLAMBLAMBLAM!「グワーッグワーッグワーッ! アバーッ!」

 

 ナムサン! 投擲物を避けれるヤクザはいても、銃弾を避けられるヤクザなどいないのだ!「オボーッ!」ヤワは銃弾の雨に耐えきれず吐血! レイズはカイシャクすべく接近し、チャカを放り捨てその顔面に掌を向けた。

 

「カネモチ・インフェルノ事件について、知っている事を話せ」冷淡な声。紛れもなく、年端も行かない少女の声だった。ヤワは全てが面倒臭くなって呻いた。「こんなガキに負けたとあっちゃあ、親父に顔向けァ出来ねェなァ……」「イヤーッ!」BOOM! カイシャクのアペ・ジツが、火葬めいてヤワの頭部を焼いた。

 

 

 

ーーーーーーーーーー読み込み中なーーーーーーーーーー

 

 

 

 今夜はオナニーしよう(お下劣ヒーロー並みの感想)

 

 さて、ターゲットを始末したところで最後の仕上げ。倒れてるヤクザの死体に近づいて、「イカサマ・サイコロ」を置いたら……。

 

◆サブノルマ達成な!◆

 

 これでOK。追加報酬もゲットだぁ。

 スコアは……まぁ高得点ですね。ノーダメでいこうと思って慎重に立ち回り過ぎましたね。そのくせ投げ食らうとかいうポカ。そいえばあいつジュドー持ってるの忘れてました。

 それとイクサ中に上手くアペ・ジツ使うのも忘れてましたね。なんちゅうしょうもないミス。上手い事いけばすれ違い様にボン! って感じでノーダメクリアできたんでしょうか。

 

 さて、ミッション直後なら拠点までファストトラベルしてくれるのでおうちに帰りましょう。

 

 家に帰ったらすぐ修行じゃい。そこでアグラ・メディテーションしてなさい。

 ぬわぁぁぁぁぁん! 疲れたもぉぉぉん!(アグラ)

 

 ん~、改めてレイズちゃん使ってみてわかったんですけど、この子やっぱ弱いわ。

 普通にフィジカルが雑魚いので立ち回りが弱い。普通に血中カラテが少ないからジツの使用回数が少なく継戦力が弱い。普通に近距離技しかないから遠距離戦が弱い。

 どないせーと。

 

 まぁでも課題は見えてきましたね。

 ニンジャを狩って経験値でスキル覚えるより、今はとにかくトレーニングして基礎能力を底上げすることを重点しないとどうしようもないですね。遠距離戦に関してはチャカとか買ってお茶を濁しましょう。

 なのでしばらく修行回が続くので、そういうのは裏でやってきます。

 次の動画では肩にメロンがあって背中がクリスマスツリーなレイズちゃんになってる事でしょう。 

 

 はい今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

◆ーーーーーーーーーー◆ーーーーーーーーーー◆

 

 

 

「あのヤワが死んだァ!?」カイワレ・ストリートに面する雑居ビル最上階、アバレウシ・ヤクザクラン事務所にて、同ヤクザクランの主の驚愕が事務所のフクスケを揺らした。「誰がやった!」語気荒く問うオヤブンに対し、件の情報を報告したレッサー・ヤクザは首振り人形めいて答えた。「分かってないようです!」

 

「そうか……」そう言ってヤクザ・チェアに腰を落とすオヤブン。「戻っていいぞ」「ヨロコンデー!」退室を命じられたレッサー・ヤクザは一度オジギして部屋を出ていった。「あのヤワが、ねぇ……」オヤブンはチャを啜り、嘆息混じりにごちた。その声には様々な感情が宿っていた。

 

 オヤブンはデスクに肘を置き、かつてのヤワを想起した。実際素晴らしいカラテと冷徹な知性の持ち主だった。時代が時代なら、ヤクザの頂点になっていたかもしれない男だった。だが、今の世では無理だったろう。オヤブンがデスク上のカキノタネをつまもうとした、その時だ。「気になるのかい?」

 

 背後に声。咄嗟にチャカを抜いて振り向いたオヤブンの腕を、影は瞬く間に押さえつけた。「僕だよ」見れば、腕を掴んでいるのは見慣れた者の逞しい手であった。「マイティアーム=サンか、ドーモ」マイティアームと呼ばれた大柄なニンジャは掴んでいた腕を離し、腕組み姿勢で自身の筋肉を誇示した。「集金に来たよ!」

 

 そう、これだ。オヤブンは心の中で嘆息する。もはやヤクザは世の上位存在ではなく、搾り取られる側の存在に成り下がったのだ。「今月分ドーゾ」機械めいて金庫を開き、人形めいて封筒を手渡すオヤブン。「はい、確かに」マイティアームは洗練されたフォームでそれを受け取った。嵐は去る、オヤブンは心の中で安堵した。(((早く帰ってくれ)))

 

「ヤワ=サンの件だけどね」オヤブンの願いとは裏腹に、マイティアームは口を開いた。「気になるんなら、うちで調査してきてもいいよ。勿論、別途料金でね」無論、そんな無駄金を払う余裕はない。オヤブンは最大限の笑顔で答えた。「いえ、大した事では……」「そう? ならいいけど」マイティアームは事もなげに言う。「まあ、その気になったら連絡してくれ!」

 

「それじゃ! 今後ともキラボシ・マーセナリーズをごひいきに!」いうが早いか、マイティアームは窓からジャンプして去っていった。「ハァーッ! ハァーッ!」オヤブンはニンジャの恐怖から復帰し、大きく息を吐いた。そして、今日はマイティアーム=サンで良かったと思った。彼はちゃんと会話ができる。

 

 オヤブンは息を整え、やがて常のヤクザの顔に回帰した。ヤクザの時代は終わったのだ。オヤブンはデスク上に置かれた名刺を見ながら、改めて思った。名刺には、このように書かれていた。「ニンジャ派遣会社キラボシ・マーセナリーズ」

 

 名刺の裏面には、流麗な筆致で「虹色の羽根」が描かれていた。




◆イロリ・ジツ◆
 範囲内の自身・味方のHPとスタミナを回復する。

 アペ・ニンジャのユニーク・ジツの一つ。
 伝承において、囲炉裏の火とはアペ・ニンジャの分身であると伝えられている。
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