【忍殺実況】ヤモト・コキ育成計画.mp0【完結】 作:いらえ丸
なお牛歩な。
あと、次回ようやくヤモト=サンが出てきます。
誤字報告兄貴ありがとナス!
クグイ・ノキアミにとって、その感情の発現は決して人生初の経験ではなかった。しかし、その鮮烈さは彼の価値観を大いに揺さぶった。普段、カチグミ故の鬱屈したストレスをバイクと暴力で慰めていた彼にとってすれば、まさにブルー・スカイ・カミナリであった。
今のクグイの瞼の裏には、いつも彼女の姿がある。艶やかな乳白色の髪。最高級マグロよりも鮮やかな深紅の瞳にはジョルリ人形めいて生気がなく、ただ静謐な冷たさだけがあった。凡そカチグミ・パーティやハイスクールで見かける女子ではあり得ぬ超然的なアトモスフィア。あの日、彼女に頬を殴られた時、クグイ・ノキアミは年下の少女に恋をした。
あの時の胸の高鳴りを、クグイは忘れられないでいる。寝付けぬ夜はチア部の後輩女子でごまかしたりもしたが、内なる衝動を止めるには至らなかった。あらゆる代償行為が無意味である事は明らかであった。
一人きりの自宅、入ってはならぬ父の部屋。UNIXを操り、名刺に描かれた半神を降臨させた。日々のストレスと孤独、無軌道大学生を束ね暴れる思い切りの良さ、そして青臭い恋のパワが奇跡的に凄まじいエネルギを生み出した。クグイ・ノキアミは器用な青年だったが、あまりにも不器用な性根の持ち主だった。だからこそ、このような安直な手段を講じてしまうのだ。
ドルルルルルル! ドルルルルル! 寂れた高架下のボロ屋を囲むように、いくつもの大型バイクがバイオ肉食獣めいたエンジン音を響かせる。そのライトの向く先は全て、一人の少女だ。ライブステージめいてライトアップされた純白の少女は、今宵この時も美しかった。
強請るな、勝ちとれ、ファックせよ。大嫌いな父の口癖が脳裏に浮かぶ。クグイは隣で見たことの無い車種のモーターサイクルの座席でアグラ・メディテーションする交渉人を見た。金で雇った正体不明の男にこそ、この決死の婚姻交渉の是非はかかっているのだ。
「センセイ、お願いします」「「「お願いします!」」」クグイの奥ゆかしいオジギに続いて、取り巻き達が下卑たオジギを行う。分け前などやらぬ。「前金は届いている。成功報酬は」「顔はヤメテ」「つまり満額だな」センセイと呼ばれた男は自信ありげにアグラを解いた。
降車した用心棒バイカーは愛おしげに自身のバイクのボディを撫でた。「待っててくれな、ハニー」そう言うなり、用心棒は愛車の側面装甲を展開させ、収納スペースから自身の武器を取り出した。右手にスレッジハンマー、左手に改造モーゼル銃。その胸には愛車への純粋な想い。更なる改造こそが愛の証明となる。
複数のヘッドライトが照らす大型二輪即席ドヒョウ・リングで、二人のカラテ強者が相対し二つの影が重なった。「ドーモ、レイズです」先んじてアイサツしたのは矮躯の少女の方だった。ニヤリと、狂愛用心棒バイカーはフルフェイスヘルメット・メンポの奥で口角を上げた。いかにも弱そうなカラテだ。そうでなくともジツ頼りのガキ。「ドーモ、レイズ=サン、ソリッドブラックです」ならばヨメの排気量向上はすぐだ。
一瞬の静寂。遠くでバイオスズメが飛び立ったその時、「「イヤーッ!」」クグイの瞬きより速く両者は激突した。「イヤーッ!」「イヤーッ!」色付きの暴風がライトアップされたリングを駆け回り、重く鋭い金属音がタツジン・タイコ・パフォーマンスめいて響き渡る!
「「「ウオーッ!」」」常にない暴力のアトモスフィアにクグイの取り巻き達は猛り狂う。「イヤーッ!」「イヤーッ!」風が止み、リング中心でドーム状カラテ衝撃波が発生する。ソリッドブラックのハンマー攻撃とレイズのカトン・クロスチョップ攻撃が拮抗!「「イヤーッ!」」
攻め時と見た! ソリッドブラックは自身の武器に更なるカラテを注ぎ込む。おお、しかしよく見よ黒バイカー! レイズのカラテにはまだ余力がある。ジリジリと押し込められている様に、見せているのだ。ソリッドブラックは愛車精神をフルスロットルし更なるカラテを込めた。
槌の先端がレイズの脳天にヒットする、その寸前だ。「イヤーッ!」「グワーッ!」勢いよくブリッジ姿勢を取ったレイズは跳ね上がる足でソリッドブラックの顎を強か蹴り上げた!「イヤーッ!」「グワーッ!」よろめくソリッドブラックに追撃の空中捻り回転キック!「イヤーッ!」「ヌゥーッ!」!反射的に腕で受けるも、モーゼル銃を取り落とす!「「イヤーッ!」」
(((何をやってるんだよセンセイーッ!)))クグイの胸中に焦りが満ちていく。「ワオーッ!」「コロセー!」「ガンバエー!」暴力に泥酔したヤジ。「「イヤーッ!」」ニンジャ同士のカラテ。ネオサイタマの片隅で、あまりにも原始的な闘争が行われていた。さながらそれは、古代コロッセオにおける剣闘士同士の殺し合い。現代の観客は血とドラッグと暴力性に泥酔し熱狂。
「イヤーッ!」「ンアーッ!」ソリッドブラックのスレッジハンマー攻撃、ガードごとレイズの身体にダメージを与える!「イヤーッ!」追撃のハンマー横薙ぎ! レイズは地面を殴って反動回避! 宙へ浮かぶレイズ、見上げる男達。
その時、クグイ・ノキアミは息を呑んだ。否、クグイだけではない。イクサの中の一瞬、暴力泥酔ヨタモノたちも、当事者のソリッドブラックさえもソレを目にし、忘我した。闇夜に咲いた白の花、深紅のシズイに黒の茎。非現実的な美しさが、現実的質量を伴い宙を舞う。
瞬間、夜の花が躍動し、懐から致死の凶器を取り出した。それは容赦や加減が一切ない、殺意の権化だった。「イヤーッ!」BLAM! BLAM! BLAM! チャカガンが吠える!
「イヤーッ!」迫りくる弾丸を槌で弾き飛ばすソリッドブラック。「イヤーッ!」着地と同時にまたもチャカ発砲! BLAMBLAMBLAM!「イヤーッ!」けん制二射を側面回避し、本命一射をハンマー迎撃! だが、ハンマーで弾いた跳弾がソリッドブラックの愛車装甲に直撃!
ほんの一瞬、ごくごく小さな火花を散らし彼の愛車にごくごく小さな傷がついた。「ARRRRGH!?」その時である。ソリッドブラックのニューロンが怒りに埋め尽くされた!活火山めいて吹き上がるキリング・オーラがドヒョウを取り囲む無軌道観客を覆いつくし、その自我を理性をバラバラにしていく。
やがて、不可視のニューロンケオスに晒された彼らは「「「ARRRRRGH!」」」獣じみた歓声を上げた。「「「コロセー! コロセー! コロセー!」」」なんたる事か! 理不尽なはずのニンジャの怒りが未成熟な集団群衆を侵食し、掌握したのだ。無論、これはソリッドブラックのユニーク・ジツなどではなく、一般的なモータルが持つ普遍的な共感能力の暴走だ。
「おのれ貴様許さんぞ売女! おま、お前が! 俺のソウルそのものを傷つけた! クズ肉にしてタマ・リバーのオブジェにしてやる!」怒りが頂点に達したソリッドブラックはスレッジハンマーをぶんぶん振って吠えた。「「「コロセー!」」」群衆同調。「ま、待ってくれセンセイ話がちが……」そこに辛うじて自我を保っていたクグイが依頼主的立場からのインターセプト。「ダマラッシェーッ!」「アイエエエエエ!?」クグイ失禁!
そんなジゴクの亡者群めいた集団を前に、レイズは、「……ナルホド」冷静に状況判断していた。言うなりチャカを放り捨て、足元の何かを拾い上げた。「お前の弱点はソレか」BRATATATATATATATA! 無造作に銃器連射! その手にはソリッドブラック愛用の改造モーゼル銃! その弾道の先にはソリッドブラックの全て!
「ARRRRGH!」ソリッドブラックは本来出せぬ程のニンジャ瞬発力を発揮し守るべき恋人の前に立ち凶弾迎撃! BRATATATATATA! 更に迫る弾丸の雨を「イィヤァーッ!」武器を振るって弾き飛ばす!「「「アバーッ!」」」「「「コロセーッ!」」」流れ弾即死モータルと激情同調モータルの叫び!
レイズは射撃を取りやめ、残る片手から炎纏うスリケンを生成!「イヤーッ!」アペ・スリケン投擲!「グワーッ!」着弾、爆発! ソリッドブラックの手からスレッジハンマーが弾き飛ばされる!「イヤーッ!」スリケン投擲!「グワーッ!」ソリッドブラックの右手に重度火傷!「イヤーッ!」スリケン投擲!「ヌゥーッ!」腕を重ねジツを併用して身体で受ける! ソリッドブラックにとって、愛車を守るという事は自分の身を守る事と同義なのだ!
「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「ヌゥー!」「イヤーッ!」「グワーッ!」
「アバ……ッ!」強靭なはずのソリッドブラックのライダース・ニンジャ装束は今やボロ同然となり、頑丈なはずのヘルメット・メンポはとうにない。しかし、ソリッドブラックは倒れない。最後の意志を燃やし、アウト・オブ・アモーの敵対者へ全力のカラテせんと強く踏み込み……。
「グワーッ!」なんたるイクサ上手か! いつの間にか設置されていた即席瓦礫トラップに躓いて転倒! おお、ナムサン! 今のソリッドブラックに立ち上がる体力はないのだ!「「「コロセーッ! コロセーッ! コロセーッ!」」」集団発狂ヨタモノがはやし立てる! キリング・オーラに同調した彼らにとって、イクサの勝敗など興味の埒外だ!
「カイシャクする。ハイクを詠め」ゆっくりと迫る死神。大きく振りかぶった得物は儀礼的大鎌にあらず、あまりにも武骨なスレッジ・ハンマー。「排気量/もっと大きく/してやりたい」「イヤーッ!」「サヨナラ!」飛び散る脳漿、舞い上がる肉片。ソリッドブラックはしめやかに爆発四散した。
群衆が沈黙する。静寂の後、感情の源を失った彼らはここに来てようやく思い知った。DNAに刻まれた恐怖を、支配者と被支配者の絶対的関係。薬物やムードで誤魔化されていた動物的本能が今、一斉に噴出する。「「「アイエエエエ!? ニンジャ? ニンジャナンデ!」」」
集団NRSを発症し、バイクを捨てクモの子めいて散り散りになる大学生バイカーズ。必死に逃げる彼らは一様に失禁し、涙と鼻水を溢れさせながら走り去っていった。不幸中の幸いか、その中に失神する者やショック死する者はいなかった。
否、例外があった。クグイ・ノキアミである。彼は高級モーターサイクルにまたがりつつも白目をむいて失神硬直していた。その顔はどこか恍惚としていた。クグイの恋は、ニューロン損傷と無意識記憶改ざんによって忘却され、脆くも崩れ去ったのである。
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フーム、なるほど。
このイベントはアプデで追加された奴っぽいですね。たぶん、初期拠点をこ↑こ↓にして、いくらか滞在すると発生するタイプのやつでしょう。サイオーホースな。
しかし美味しいイベントですねクォレハ。あの程度のニンジャと戦うだけで大量のバイクが手に入るなんて、これ全部売ったらいくらになるんだグヘヘ。
そして一番気になるのが、さっきのニンジャが乗ってたこのバイク。これ多分インテリジェント・モーターサイクルですよね。アトモスフィアが賢い感じあるもん。俺は知能指数が高いから分かる。
興奮してきたな。さっそく乗ってみよう。
◆ハロー・マイマスター◆
やっぱりインテリジェント・モーターサイクルじゃないか!(歓喜)
見た事ない種類のバイクだと思ってたんだよ。これもアプデで追加された乗り物ですね。乗り物の追加もあるよってプロモにあったし、さっそくお目にかかれるなんてラッキーやなって。
◆貴方許可ないマスターじゃない◆
◆降りて下さい今すぐ即刻◆
「ンアーッ!」
グワーッ電気ビリビリ!
え、なにこれ電気ダメージで弾かれたんですけど。
声紋認証とか必要な奴? はーめんどくせ。入手したと思ったらおあずけかよ。
んー、これハッカーに金払って乗れるようにしてもらえばすぐ何とかなるんですけど、何かもったいねぇよなぁ? いくら取られるかわかんねぇし。
うーん。まぁ今後のビズの事も考えてレイズちゃんにはパパッとハッカー・ドージョーでハッキング技術を身に着けてもらいましょう。
さっそくハッカー・ドージョーに……行くまえにとりあえず周りのバイク全部拠点に運んで、おう残っとる奴ぁそこ退け。一括で売却な。キャバーン!
ってあれ、あんま金になってないな? まぁ所詮無軌道大学生が乗ってた安物です。こんなもんでしょ。
それと、今確認してみたらさっきのニンジャをスレイしたのが問題だったのか、あるいは大規模な騒ぎを起こしたのが問題だったのか、拠点の「アブナイ」ゲージがレッドになっています。これ溜まり切るとここに主人公がいるぞって事が各組織にバレてニンジャなりヤクザなりマッポなりが駆けつけてくるんですよね。
なので、この拠点は放棄します。ついでにオンボロUNIXくんは破壊します、サヨナラね。で、まだ乗れないこのバイクくんは近くのガレージに入れてもらいましょう。
さて、準備ができたらハッカー・ドージョーへGO!
えーと、マップにマーカー打って……近いですね。普通に走って向かいましょうか。
ドージョーに入ったら受付のおじさんに話しかけます。
「うちは硬派なハッカー・ドージョーだよ。物理タイプ専門さ」
(物理タイプしか興味)ないです。
手っ取り早くハッキング能力がほしいならLAN端子手術すればいいんですけど、ロリはオーガニックに限るのでNGです。
◆1.ハッキングを依頼する◆
◆2.ドージョーに入門する◆
◆3.金を出すよう脅す◆
◆4.用はない◆
今回は門下生になりにきたんだよ。なので2です。
「そうかい。けどね、うちは厳しいよ」
ニンジャだから大丈夫!
入会費を払ったらドージョーに入り、ハッキング・ミニゲーム開始です。
まぁでも特に変な事はしません。ミニゲームの内容は複数ありランダムですが、どれも難しくはありません。イメージで言うと某ガラメカドンパチゲーのミニゲームに近いですかね。
何個かやると成功回数によってスコアが決まります。高スコアの場合、当然ですが通常より多くのスキル習熟ポイントが得られます。おまけに通常のスキル取得で使える経験値も若干ゃ貰えます。
「上手いもんじゃないか。精進なさい」
おう考えてやるよ。
ドージョーでの修行が終わると時間経過して明日また来なさい的な事言われて追い出されるので、近くのモーテルに止まってさっさと寝ましょう。
ここからはしばらくモーテルとドージョーを行き来するだけの単純な作業風景が続くので……。
皆さまの為にぃ~。
本作における乗り物について、お話します。
本作、「ニンジャスレイヤー フロムアクシヨンゲーム」には複数種類の乗り物があり、原作に登場したアレとか原作にないソレとか色々あります。
例えばクッソ面倒臭いイベントを完了する事で手に入る「ロードキルデトネイター」。これは原作でナンシー=サンが乗っていたバイクですね。曰く旧時代の遺産とかなんとか。つまりこれがあればナンシー=サンとお揃いでツーリングできるという事、夜のランデブー! フィーヒヒヒヒ!
原作にない乗り物の例でいえば、オムラに入って社内評価を上げる事で手に入る「モーターサソリ」というものがあります。ぶっちゃけデススティンガーです。ヤブやドクロと違い有人機で、騎乗してイクサする事ができます。なかなか強いです。乗り回すにはサイバネ手術が必要ですが(小声)
まぁそんな感じでなぜか乗り物が多い本作ですが、先のアプデでもまた大幅にその数を増やしたみたいですね。今レイズちゃんが乗ろうとしてるバイクもソレです。
で、バイク……モーターサイクルの中には頭に「インテリジェント」とついてる種類の奴があって、その系統のモノは非常に有用で非常にレアです。どんだけ金を積んでも手に入らないイベント報酬ですからね。偶然手に入ったのでラッキーです。どんぐらいラッキーかというと、ハート型ピノの封入率ぐらいです。
インテリジェントモデルのいい所と言えば、やはり自動運転機能でしょう。まあ、システム的に自動運転で移動してくれる機能は他の乗り物にもあるんですけど、インテリジェントモデルの場合はイクサ中やアクロバット中でもコマンドひとつで言う事きいてくれるんですよ。
例えば、イクサ中に「突撃」させて不意打ちしたり、「帰還」で単独で帰らせたり、「追跡」でターゲットを自動追尾させられたりと、なにかとクッソ便利なんですわ。
普通にひとつ所持してるだけでも便利な乗り物で、しかもインテリジェントなバイクはどれもすんごくカッコいい。なんですが、今やってる通り初期状態でロックがかかってる場合はハッキングでこじ開けてやらないといけないんですね。
ついさっき一回ハッキングを試みたところそれなりに堅いロックだったので、ある程度ワザマエを高めてから挑もうとしてる訳ですね。
てなわけで物理タイプの能力がカンストしました。ぬわ疲。これ以上ハッカーとして高みを目指したいならそれ用のスキルを付ける「ヴィジランス型」か、コトダマ空間系スキルを身に着ける「ダイダロス型」に派生するしかありませんが、たかだかバイクのAIにハックかけるだけなので物理でいけます。
じゃ、今からこのインテリジェント・モーターサイクルくんにハッキングをしかけます。ドージョーでもらったUNIXとバイクを繋げて……デュエル開始ィ!
ミニゲームは倍速。
はい終わりました。意外と速く堕ちたなぁ(暗黒微笑)
えーっとなになに?
どうやらこのバイクにはデフォルトの名前があるらしく、「マチコ」というお名前みたいです。で、何か細かいチューンがされてるみたいですが……。
全部初期化しまーす。ポチっとな。
データ真っさらで清純になったのでこの子はもうマチコじゃありません。新しい名前つけてやるよじゃあ、今日から君の名は黒獣と書いて「クロイヌ」だ! 嬉しいだルォ!? よいこは検索してはいけない(戒め)
他にも色々カスタムできる部分があって工具とかも一応揃えてはみたんですが、やっぱ一点ものだからかカスタムできる項目が全然ないですね。ゲームあるある。
後ろに付いてる加速装置は外して売っ払いましょう。空いてるところにタンデム用のパーツを取り付けます。それと後ろに荷物を括り付けれる改造もしておきましょう。デスストランディングのアレみたいですね。
で、仕上げにネクストACめいてチューンします。加速は最大にして、最高速をごっそり落とし、空いたポイントをバランスよく配置しましょう。
はい出来上がり。基本性能が落ちてますが、汎用性を底上げしました。スピードなんか必要ねぇんだよ!
最後に色を変えましょう。初期カラーは黒と銀色でしたが、中二らしく真っ黒にします。オタクは黒に染まれ(至言)
おお^~、ええやん(感嘆)
この機体、某自分の事をソルジャーだと思い込んでた変態魔晄中毒者の続編映画のバイクめいて装甲の中にアイテムを入れるスペースがあるんですよ。後ろの荷台と合わせて大量の輸送ビズができそうですねぇ!
さっそく何か受けましょうか。今日受けれるビズは……。
◆護衛◆マグロ粉末取引の護衛◆重点!◆
おっ、ランクアップミッションですねぇ。これにしましょう。
クロイヌくんとの初任務や、気張っていくで。
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しんしんと降り続ける雨は、影に紛れて生きる者たちにとって最高の友である。普段は漁師とイタマエと商人で雑多ににぎわうツキジにおいてさえ、重金属の雨は無人の闇を生むのだから。
ツキジ区やや東。雨音で隔離された廃工場。かつては熟練職人や見習い職人が汗を流しワザを振るっていたであろう古めかしい工場跡地に、古風デッカー・シモムラと新米マッポ・エノスケは身を潜めていた。
「ホントに来るんスかねー」エノスケはライスバーガーを食べながら退屈そうに言った。対するシモムラの表情はいつになくシリアスだ。エノスケはシリアスというものがとにかく嫌いだ。「シモムラ=サンも食べた方がいいッスよ。チキンドーゾ」「ああ……」シモムラは素早くチキンを腹にぶち込んだ。
何度とない静寂。壊れかけの屋根の堕ちる雨音がやけに響いた、その時だ。雨音の奥にエンジン音、シモムラにとってあまりに聴き慣れた車種の到来だ。歴戦のデッカーは相棒に黙るようジェスチャーし、懐から無音で旧式デッカーガンを取り出した。整備は万全である。
「よし中のお前らは配置つけ! 外の警戒役は入り口とモービル!」「「「ヨロコンデー!」」」やがて工場内にエントリーしてきた三台のヤクザモービルからゾロゾロとクローン・ヤクザが降車し、命令通りモービルを盾に包囲陣形を取った。「奴が来るまで待機だ! 合図と同時にチャカ!」「「「ヨロコンデー!」」」「狙撃、配置についたな!」
マグロ粉末の取引にしては物々し過ぎる。重みを増す危険なアトモスフィアに、エノスケはいつになくマジメな表情になった。無言の相棒を横目に、シモムラのニューロンは冷え切っていた。明らかに、何物かを圧殺するつもりだ。そして恐らく、ヤクザ共と自身の狙いは同一人物。
マッポサイドから「テリヤキ」。ヤクザサイドから「ネズミヤロウ」。そのように称される存在。シモムラの胸中に、得体のしれない感覚が去来する。ヤクザへの強い執着、残虐な殺人技巧、超自然的な焼死体。バラバラのピースが、どうにも気になって仕方がない。シモムラは愛銃の感触を確かめた、
シモムラのニューロンに後悔の断片が過る。否、後悔は死んでからすればいい。新米だった頃はいつもそのマインドで正義を執行してきた。今回もそうやる。そうやって上手くいくはずだ。今回も、法に則って気に入らない犯罪者をとっ捕まえる。例えそれが、ニンジャであっても……。
「そろそろ時間だ! どこから来るか分からん! 怪しいのは全部チャカだ!」「「「ヨロコンデー!」」」重金属酸性雨で覆われた廃工場にヤクザの怒声が木霊する。ブルシットなにを惑う。何もそうと決まった訳じゃない。状況で判断しろ。今はただ、デッカーガンの重みだけを信じる。なに、いつ死んでもいい身の上だ、シモムラが不安定なマインドを整えた、その時である!
CRAAAAAASH!「「「グワーッ!」」」半壊壁を突き破り、キャットウォーク上のヤクザを轢き飛ばして一台のモーターサイクルがエントリーしてきた! ドルルルルル! 強烈なヘッドライトが暗闇の標的を照らす!「「「ザッケンナコラグワーッ!」」」BRATATATATATATA! ライダー襲撃者の腕が蛇めいてしなり、モーゼルの火線が複数ヤクザの眉間に風穴を空けた!
「スッゾオラーッ!」指揮官ヤクザのトンプソンが唸る!「イヤーッ!」それと同タイミングでライダーが跳躍した。廃工場の中心をアーチめいて飛び、軽やかに着地。「ドーモ、レイズです」そして滑らかにアイサツした。「「「ザッケンナコラグワーッ!」」」BRATATATATATA! 発砲ヤクザ複数銃殺! その様はあくまでシステマティック! あくまで効率重点! ジツもカラテも振るうに値しないからこその温存殺戮!
「チッ、やっぱ無理か」トンプソンを投げ捨てヤクザが呻く。そしてニューロン財布とセッションして決断を下した。「センセイ、お願いします!」後方モービルに深々とオジギ。するとモービルの扉が開き、中から大柄なマカロニウエスタン風の男がのっそり現れた。「決断が遅い」「スミマセン」「待たせたのだ、倍払え。でないとカラテだ」「ハイヨロコンデー!」
テンガロンハットの位置を整え、口内のアンコドーナツを飲み込んだ男は堂々とレイズの前に立ち、腰のホルスターに触れオジギした。「ドーモ、ファニングショットです」「ドーモ、ファニングショット=サン、レイズです」応じてレイズも奥ゆかしくアイサツした。イクサ中の刹那の静寂。「「イヤーッ!」」炎と火薬が爆ぜて両者は激突した。
「イヤーッ!」BLAMBLAMBLAMBLAMBLAMBLAM! ファニングショットの職人芸的連射!「イヤーッ!」最小限の動きで接近するレイズ!「「イヤーッ!」」回転跳躍カカトオトシと両腕クロスガード衝突! 拡散カラテエネルギーが寂れた廃工場の汚れを散らす!
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」
そこからは、既にモータルの目に追えるイクサスピードではなくなっていた。生き残っている指揮官リアルヤクザにとっても、必死に失禁を抑えているエノスケにとっても。そして、呆然とした表情で少女を見る歴戦デッカーにとっても。
やがて、「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャにとっての攻防戦と。モータルにとってのマバタキ・インシデントは白髪の少女に軍配が上がり終了した。見れば、ファニングショットの片足はへし折れ、片膝をついて何とか倒れまいとしている。その身体のあちこちが焼け焦げ、右腕は炭化し愛用のリボルバーは地面を滑っていた。
「ハイクを詠め。カイシャクする」「ヘハハ……」ファニングショットは残る左手で帽子を脱ぎ、自嘲げに嗤った。「死ぬ前に/テキーラ少し/飲みたかった」「イヤーッ!」「サヨナラ!」強烈な回し蹴りを受け、ファニングの首が180度回転し、マカロニ・ウエスタン風のニンジャはしめやかに爆発四散した。
「ブルシット!」指揮官リアルヤクザが憤りも露にホルスターを弄るが……チャカがない。気が付けば、白髪のヤクザハンターが懐に潜り込み、矯めつ眇めつチャカを見分していた。「ザ、ザッケンナコラグワーッ!」殴りかかろうと踏み込んだ瞬間には、リアルヤクザは地に這いつくばっていた。後頭部に重み、足蹴にされているのだ。
「カネモチ・インフェルノ事件について、知っている事を話せ」頭上から声。ヤクザは屈辱で憤死しそうになった。「知るかバカ!」「そう……」レイズの眼に憎悪が浮かび、唇が喜悦に歪んだ。「ハイクを詠め。カイシャクする」冷淡な声が降ってきた。奥ゆかしくはあったが、それだけだ。「ぐっ……このガキ、お前は……すぐ殺されんぞ!」「イヤーッ!」KABOOOM! 足底から吹き上がったカトンがヤクザを焼いた。悲鳴が上がる時間はなかった。
燃え上がるヤクザ。数歩引いた所でそれを眺めるレイズの美貌には、あまりにも酷薄な笑みが張り付いていた。隠れていたエノスケは失禁し気絶。シモムラは、レイズと名乗った小さな背中をいくつもの感情渦巻く目で見つめていた。
「アヤメちゃん……」呆けたように呟くシモムラは、混沌とした自我とニューロンを制御し切れていない。やがて、レイズは肩越しにシモムラの方を見た。ニンジャとデッカーの視線が合う。紅く染まったニンジャの瞳が、か弱いヒトの様を映した。
◆忍◆ニンジャ名鑑#■■■ 【ファニングショット】 ◆殺◆
独立傭兵ニンジャ。旧時代のリボルバー拳銃を愛用している。
自身の射撃技術に絶対の自信を持っており、彼にとってアウト・オブ・アモーはドゲザに勝る屈辱だ。