年明け前後に投稿しようとしたけど、手を付けてたのが進まないからと新たに始めたはいいものの本来ならペース落とすからと端折ってた部分だったし、気が乗らないまましばらくボーっとしてました
艦これのイベント、リビクルは楽しいしかつてのオリョクルよろしく育成にも便利だけど、E3第2輸送ゲージは量なり編成なりはもっとどうにかしとけよ・・・
順当に授業を進めて迎えた昼休み、一悠こと一夏達は千冬に連れられ、食堂に向かっていた。弁当の販売もしているため、前日は千冬が買ってきたそれを少々無理を言って封鎖してもらった屋上でいただいたが、流石に連日繰り返す訳にはいかない。とはいえ不特定多数との接触することため、できることならどこか個室に集まって、同席者も絞った方が安全なのだが、屋上に限らず一般開放された校舎内にそうした部屋はなく、逆に警備万端な来賓室や、監視の要たるモニタールームなどはセキュリティなどの観点から生徒を入れる訳にも行かず、何より寮に戻る案も合わせて移動も大変なため、已む無く護衛として千冬が同伴することになっている。
「食事の時くらいはあまりピリピリした空気を感じたくないだろうが、事情が事情だからな。落ち着くまでは勘弁してくれ」
セット、単品問わず軒並み格安、ドリンク等1部のサイドメニューに至っては追加やお代わりが無料とあって、食堂を利用する生徒は多い。その分好奇の目も多いが、千冬が軽く周囲を威圧すると、大半の生徒は怯えた様にそそくさと目を逸らし、距離を開けていく。
だがそうした中にも例外はいるようで、睨みを利かされ立ち去る生徒達を尻目に、近寄っていく一団があった。席の確保を優先したようで、手ぶらか食券を持ったメンバーは皆1組の生徒だったが、その顔触れは制服の袖を余らせた布仏本音、ショートカットな紫髪の相川清香、そして意外なことに義豊もいる。
「すまんが相席いいですかね。出遅れちまったせいで、ご覧の通り他は埋まっていて」
「あぁ、構わんが……それは何だ?」
代表して尋ねてきた義豊に対し、千冬としてはできればクラス代表選抜戦までの訓練
かと言ってケチをつけて遠ざけようにも、――義豊の
「あぁ、コイツですか?見ての通り大人しいんであまり気になさらず」
そう言って引っ張り出したそれは、蛇らしき生き物。「ヒィッ!」と悲鳴を上げて距離を取る清香や、料理屋の子として食堂にペットを連れ込むことに顔を引きつらせる弾を無視して腕を這わせ、披露に満足すると、再び首元に潜り込ませる。
「お前なぁ……自室ならまだしも、公共の場までヘビを連れ込むな。周りを見ろ」
「ヘビじゃありません、ヨーロッパアシナシトカゲですよ。顔よく見てなかったんですか?瞬きしてたし耳の穴もあったでしょうに。銃器の細かい差異に比べりゃわかりやすいモンですよ……あぁ、コイツにも飯食わせるんで少し失礼」
苛立ちを露にし、怨嗟と威圧の籠った千冬の恨み節を浴びても全く動じた様子もない義豊が、上着のポケットから取り出したビニールの小袋を開け、中に入れていたピンクの肉塊――よく見れば毛も生えておらず、眼も空いてないネズミの子供、通称ピンクマウスを差し出すと、再び顔を出した蜥蜴は咥えて受け取り、モゴモゴと口を動かして起用に呑み込んでいく。楽しげに眺める彼女とは対照的に、我関せずな一夏を除いて千冬達は顔をしかめるか引きつらせ、清香に至っては「やっぱやめようよぉ~」と本音に泣き付き、「まぁまぁ……」と宥められている。
「……今日は往復などの手間を考えてこのままでも許すが、ヘビでもトカゲでも、今後転居の予定がない限りソイツ等を部屋から出すな。今後繰り返すようなことがあれば、退学処分も覚悟しておけ」
「そこに関してはご安心を。テストパイロットとして称賛される身ですが、ISなんざ比べ物にならんほどコイツ等との付き合いは長いし、外野が余計に騒ぎ立てなきゃ、案外大人しいもんですぜ?なぁ、冬月」
愛おし気に頭を撫でる義豊を尻目に、与えられた
「えっと、島津さんは何がきっかけで、そうした生き物の飼育を……?」
「鬼山地獄って知ってるか?ガキの頃、それこそISが世に出る以前の話だが、家族と旅行に行ったそこが、大量のワニを飼っていてな。それに魅了されて、親にねだって真似事を始めたのがきっかけだ。いくつかはしばらく前に新規の愛玩飼育は禁止されたが、研究や保全名目で今でも繁殖させてるし、パイロットとしての稼ぎを軒並み施設や備品に注ぎ込んだり、つまらん化粧より奴等と触れ合ってできる傷の方が価値を感じるくらいには惚れ込んでるぞ」
何がどうしてそこまで入れ込むのかが気になった神楽が意を決したように尋ねると、食券を本音に渡し、席に着いた義豊は嬉しげにきっかけを語り出し、袖をまくり上げて手まで多数の
「あのぉ、ちょっといいかな?」
そこにまた新たに声をかける者が現れた。淡い赤――ストロベリーブロンドの髪を腰まで伸ばした見たことのない相手に千冬、一夏、義豊以外困惑するが、右耳の横に巻きつけたリボンの色を見るに、クラスどころか学年も違うようだ。
「えっと、何か用です?」
代表して翔摩が尋ねると、相手は「あぁ、申し遅れたけど、アタシ天寺美雲。2年5組のクラス代表よ」と名乗ってから、目的を話し出す。
「実は昨日、襲撃の件に混ざって君達が早くも代表候補生相手に戦うって噂を聞いたんだけど、あれって本当?」
「その通り、ついでに私も参加者ですよ」
狙いはまだ明かしていないが、クラス代表選抜戦に興味があるらしい。便乗する様に自身も名乗りを上げたことを加えて答える義豊を見て、「へぇ……」と考え込んでいた美雲は、おもむろに千冬へと話を振る。
「先生、もしよかったら彼等のコーチやらしてもらえませんか?今見ただけでも、どう化けるかすごく楽しみなんですよ」
てっきり冷やかしにでも来たと思っていた千冬は、まさかの話にしばし考え込む。天寺美雲は一般入学の生徒だが、代表候補生や企業パイロットがいなかったのもあってクラス代表に就任すると、周囲の予想を上回る操縦能力を見せ、クラス対抗戦や個人トーナメントで他クラスの代表候補生や企業パイロットを下し、に表彰台の常連となったことで有名な生徒だった。
生徒最強の証として君臨する生徒会長の座こそ、刀奈に勝てず輝けなかったものの、碌なバックもなしに活躍する彼女は他の一般生徒にとっても希望の存在らしく、同級生は勿論、先輩の3年にも支持する生徒が多数いる者の、当人はそうした過度な持ち上げは好まず、思想も奔放ではあるものの、責任感は充分にあり、締める時はしっかり締めてみせる、頼りになる人物とされている。
「……いいだろう、ただし万が一に備え、私が監視に就く。また訓練は空いているアリーナで行い、現地集合、解散とする。勝手な行動は慎んでもらうぞ」
どうするか考えた結果、千冬は彼女の提案に便乗することにした。