ストライクウィッチーズ 空戦魔導士の追憶   作:水無月 双葉(失語症)

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第3期の放映を知って妄想が溢れました。
取り敢えずDVD1巻までは書く予定です。


第1話 不思議な出会い

 美しい妻に可愛い子供達、平和を手に入れた俺の不思議な人生は、ある日の夜から始まった……

 

 

 

「おじさん、こんばんは」

 

 コンビニから出ると同時に掛けられた声に、訝しげなからも顔を向けると、立って居たのは綺麗な黒髪を高い位置でポニーテールにした高校生位の女の子だった。

 

「えっと……こんばんは?」

 

 女性の知り合いなどほぼ皆無、当然こんなに可愛い女子高生なんてテレビの向こう側の存在だ。

 

「一杯買ったのね」

 

 女の子は俺の手の物を見ながら少し楽しそうに会話を続ける。

 

「明日から連休だし、直ぐそこのでDVD借りて来たからお菓子の買い込み」

 

 何で俺は初対面の女の子と普通に会話をしているんだろうか? しかも30過ぎおっさんとうら若い少女じゃ事案になるな。

 

 馬鹿な事を考えながらも、何となく気分が乗ったので袋の中からチョコチップの入ったソフトクッキーを差し出す。

 

「良かったら、食べる?」

 

 女の子は目を一度大きく開くと一瞬躊躇したがクッキーの袋を受け取ってくれた。

 

「……ありがとう。ところでおじさん、そのDVDの物語が好きなの?」

 

 別の手に持っていたレンタルに袋を眺めながら小首を傾げる、ひとつひとつの動作が絵になる。

 

「前から見たいと思っていた作品でね、今度第3期が始まるから一度見ておこうかと思ってね、後はTVシリーズは見ていたけど映画版を見てない作品も在ったから一緒に借りたんだよ」

 

「おじさんはその世界に行けたら行きたい?」

 

「え……うーん、行きたいと言えば行きたいけど、何の力も無いと意味が無いしね、主人公と同じぐらいの力があれば行ってみたいかな、可愛い子多いから」

 

 唐突な質問に真面目に考えてしまい、思わず笑いそうになる。

 

「ねぇ、おじさん、黒と白、どっちが好き」

 

「どっちか? うーん、どっちも好きなんだよね」

 

「おじさん、贅沢。でも、良いか……」

 

 女の子は小さく呟くと俺の手を掴みいきなり引っ張った、手を掴まれた事に驚いていた俺はバランスを崩し前のめりになる成る、その瞬間、頬に柔らかい感触。

 

「は? え?」

 

 頬に感じた感触、それはキスだった。

 

「フフ、コレのお礼」

 

 女の子は笑いながら手にしたクッキーの袋をヒラヒラと振って見せると、唐突に突風が吹き俺は思わず目を閉じた。

 

「それともうひとつ、力はあげる、おじさん、頑張ってね」

 

 女の子の笑みを含んだ声が微かに聞こえた。

 

 

 

 

 

 ぼんやりと覚醒をする。

 

「あぁ……夢か、可愛い子だったなぁ……」

 

 やたらと鮮明に覚えている夢を思い出していると、自宅でない事に気が付いた。

 

「え? ここどこ? ……おっ、知らない天井だ」

 

 一度は言って見たかった某有名台詞を思い出し、チャンスとばかりに今さら呟いてみたが、全く覚えが無い場所で室内を見渡すとかなりの違和感がある。

 

「まるで昭和の家だな……杉板の天井に……土壁だ……家具も古めかしいし、モダン趣味の家なのか……それに布団もザ・昭和だよ」

 

 室内ばかり気にして居たからか、自分の恰好を確認すると思わず眉を寄せた。

 

「浴衣……? かなり使い込んでいるなこの浴衣」

 

 自分の服も荷物も見当たらないし、どうするかと纏まらない考えをしていると、廊下からギシギシと音が聞こえ人がこちらに来ているのは直ぐに理解出来た、今更ジタバタしてもしょうがないので、俺は覚悟を決めて布団の上で正座をして待つことにした、しかし、正座なんて何年振りだ? 

 

「失礼しまーす」

 

 ふすまを少しだけ開けて覗き込んで来た、茶色いショートカットの女の子は俺が起きているのを確認すると嬉しそうに笑いかけて来た。

 

「良かった、目が覚めたんですね、驚きましたよ学校の帰りに道に倒れていたから」

 

 とんでも無い事を言いながら入って来たが、その姿にギョッとした。セーラー服は良いだろう、なんでスカート穿いて無いの? ってこの格好って……え? うそ? なんで? 

 

「大丈夫ですか? 汗が酷いですね、今、手ぬぐい持って来ますね」

 

 驚きの余り言葉が出なかった俺を、心配しつつも部屋から出て行ったのは『宮藤芳佳』だった……

 

「お待たせしました」

 

 小ぶりな桶と風呂敷き包みを抱えて、部屋に戻って来た宮藤さんは俺の背中側に回る。

 

「お背中拭きますね、寝間着脱いで下さい」

 

 俺が躊躇していると、宮藤さんは「失礼しますね」と言い有無を言わせず背中を肌蹴させると、俺の背中を拭き出した。

 

「俺って倒れていたみたいだけど……此処って何処かのかな?」

 

「横須賀ですよ、そう言えばお兄さんお名前教えて貰えますか」

 

「あぁ、ごめん、北条輝って言います、遅くなったけど助けてくれてありがとうね」

 

「北条さんですね、私は宮藤芳佳です、よろしくお願いします」

 

 横須賀で宮藤芳佳か、ほぼ確定か……しかし、こんなおっさんをお兄さんだなんて宮藤さんって変な気を使うんだな。

 

「お背中終わったので後はお願いしますね、廊下に居ますので着替えも終わったら声掛けて下さい」

 

 桶と風呂敷包みを俺の近くに置くと、宮藤さんは軽く会釈をして廊下に出て行った。

 

 

 

 

 

 結果から話してしまえば、ここ宮藤診療所に居候することになりました、しかも若返っていました。

 

 俺の荷物はワンショルダーだけで中身は買い物するから電源を切っていたスマホ、宅配ボックスから回収したソーラー充電器、これだけで身分が分かる物も無く、記憶も曖昧だったので警察にと言う話も出た。

 

 しかし、宮藤さんが記憶喪失を不憫と思ったらしく男手が有った方が良いと母親と祖母を説得してくれたが、二人からは意味深な視線を向けられた。

 

 そしてワンショルダーの奥底に入ってたのだ、金で出来た台座に留められた赤く美しい光を湛える宝玉が、革紐まで付いて首から掛けてくれと言わんばかりのレイジングハートが。

 

 この時代、男がアクセサリーを付けるのはどうかなと思ったが何故だか一度も話題に触れられた事は無く、一度思い切って宮藤さんに変じゃないかと尋ねたら、「そうですか?」と簡単に返された、認識はされているけど違和感は感じないと言った感じか。

 

 しかし困ったことに、このレイジングハートは一度も俺の問い掛けに応えてくれたことは無く、偽物のレイジングハートか俺が魔力を持ち合わせてないのだと諦めている、でも、せっかくなのでこの推定レイハさんはお守り代わりに身につける事にはしている。

501のメンバー(数名)になのは系のデバイスを持たせるか?

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