ストライクウィッチーズ 空戦魔導士の追憶   作:水無月 双葉(失語症)

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遅くなりましたが、ここすきを入れて下さった方ありがとうございます!
テンションが上がりました、執筆の力となりました!
昨日の更新でお礼を書き忘れてしまい失礼しました、お礼を言いたくて、一気に1話分書き上げられました。

宜しければここすき等よろしくお願いします。



第11話 自己紹介

 朝のミーティングで、俺と芳佳はミーナ中佐の後を追う様に歩くと壇上に並ばされる。

 

 目線だけで見渡すと不思議そうに俺を見る者、芳佳に対して鋭い眼光を投げ付ける者など、十人十色の反応をしていた。

 

 そんな中でバルクホルン大尉と目が合うと、大尉は一瞬顔を引きつらせて顔を背けてしまう。

 

「はい、皆さん注目」

 

 手を叩きながら声を出したミーナ中佐を見て、俺はまるで女教師だなと心の中で呟く。

 

「改めて今日から皆さんの仲間になる新人を紹介します。坂本少佐が扶桑皇国から連れて来てくれた、宮藤芳佳さんと北条輝さんです」

 

「宮藤芳佳です、皆さんよろしくお願いします」

 

 少し恥ずかしそうに頭を下げる芳佳を確認して、俺も一歩前に進む。

 

「同じく、扶桑から来ました。北条輝です、ご指導ご鞭撻よろしくお願い致します」

 

 深くお辞儀をして直ると、俺はそのまま一歩後ろに戻る。

 

「宮藤さんの階級は軍曹、北条さんは……少尉と成ります」

 

 部屋の空気が凍り付き、温度が何度か下がった気がした。

 

「ありえませんわ! 何で新人が少尉なんですの!」

 

 青い制服を身に纏い、綺麗な金髪をなびかせて立ち上がった眼鏡の女性が怒りを露わにする。

 

「クロステルマン中尉、着席を」

 

 ミーナ中佐がポツリと言うと、クロステルマン中尉は青い顔をして慌てて座った。

 

「その件ですけれど彼は最初辞退しています、ですが、高度な政治判断と軍上層部の命令です。納得しろとは言いません、理解して下さい」

 

 室内がざわめき俺に色んな視線が集まる、俺は極力表情を変えない様にしながらも、この少尉という階級をゴリ押しした人物に何時か借りを返そうと誓う。

 

「すみませんがリーネさん、お二人の面倒を見てあげてね」

 

「は……はい」

 

 リーネと呼ばれた三つ網の女の子は困った様に目線を反らした。

 

「じゃあ、必要な書類、衣類一式、階級章認識章なんかは此処にあるから」

 

 やや小ぶりの箱を受け取った芳佳は、箱の上に置いてあった拳銃を申し訳なさそうにミーナ中佐に差し出す。

 

「あの……これは要りません……」

 

「何かの時には持って居た方が良いわよ」

 

 諭す様にミーナ中佐が言うが、芳佳は顔を背ける。

 

「使いませんから……」

 

「そう……」

 

 ミーナ中佐が少しだけ困った表情を浮かべると、芳佳から拳銃を受け取る。

 

「では、北条さん」

 

 俺を伺う様に一式を渡してくる、俺は軽く頭を下げると拳銃もしっかりと受け取った。

 

「あ……」

 

 芳佳が小さく声を上げる、俺は芳佳を一瞬見るが直ぐに視線を前に戻す。

 

 イラついた様にクロステルマン中尉が無言で立ち上がると大股で退出して行く、その姿を見送っているとミーナ中佐が困った様な声を小さく上げた。

 

「しかたないわね、個別の紹介は改めてしましょう。では、解散」

 

 ミーナ中佐、バルクホルン大尉、後名前は分からないが、バルクホルン大尉と似たような制服の金髪のボブカットの女性が連なって出て行く姿を見送る。

 

「うふぁ」

 

 隣で芳佳が変な声を上げたので、何だろうと思って顔を向けた瞬間、俺の時は止まりかける、黒髪をツインテールにした少女が後ろから芳佳の胸を鷲掴みにしていたのだ。

 

「どうだ?」

 

 俺の後ろから微妙に弾んだ声がして振り返ると、明るい茶色の長髪に大変豊かな胸を持った女性が半笑いで立っていた。

 

「残念賞」

 

 ツインテールが容赦なく切り捨てる。

 

「リーネは大きかった」

 

 亜麻色の長髪の女性がリーネさんを見ながら笑うと、リーネさんは顔を赤くして俯いた。

 

「あっはっははは、私ほどじゃないけどね」

 

 横から聞こえた台詞を聞いた時点で、俺は腕を腰の後ろで組み極力考えない様に天井を見つめる。

 

「何だ、此処まで無関心だと傷つくな、私はシャーロット・イェーガー、リベリオン出身で階級は中尉。シャーリーって呼んで」

 

 右手を差し出し自己紹介をしてきたシャーリーさん、無関心じゃありません、関心があり過ぎるから見ないんですよ。

 

「北条輝です、シャーリーさんよろしく、俺の事は北条でも輝でも好きに呼んで下さい」

 

 目を見ながら握手をするとシャーリーさんは力を入れてくる、一瞬目線を手に落とし顔を上げるとシャーリーさんは不敵な笑みを浮かべていた。なるほどね、と思い俺も力を入れる、

 

 ギリギリと力を入れ合う俺達はお互い引く気が無い。

 

 シャーリーさんが更に力を入れる為に半歩前に出ると、大きな胸がポヨンと揺れた。ポヨンと。思わず見つめ息を呑む、ハッと我に帰りシャーリーさんを見るとニヤリと笑い手を離す。

 

「そうだよな、そうこなくっちゃ、安心したよ。あははは、さんは要らない、シャーリーで良いよ」

 

 一気に敗北感に襲われる。シャーリーは勝ち誇る様に俺の肩を数度叩き、楽しそうに芳佳と握手をした。

 

「エイラ・イルマタル・ユーティライネン。スオムス空軍少尉」

 

 亜麻色の髪を長髪にした女性が、半分眠っている銀髪の女性を支えながらにこやかに自己紹介する。

 

「こっちがサーニャ・リトビャク、オラーシャ陸軍中尉」

 

「私は、フレンチェスカ・ルッキーニ、ロマーニャ空軍少尉」

 

 シャーリーの胸に半分顔を埋めて自己紹介するルッキーニ。当のシャーリーは気にした風でも無く腰に手を当てていた。

 

「「よろしくお願いします」」

 

 芳佳とハモる様に声を上げると、自然と笑いが起こった、坂本さんは一度咳払いすると、部屋の空気が変わる。

 

「良し、自己紹介はそこまで、各自任務に付け。北条、リーネ、宮藤は午後から訓練だ」

 

「「ハイ!」」

 

 また同時に声を出した俺達に坂本さんが豪快に笑うと、リーネさんに顔を向けた。

 

「リーネ、二人に基地を案内してやれ」

 

「りょ、了解」

 

 立ち上がったリーネさんに芳佳と一緒に近づく。

 

「私宮藤芳佳、よろしくね」

 

「北条輝です。お飾りの少尉なんで気にせず普通に接して下さい」

 

 色々な感情を混ぜた様な表情を浮かべたリーネさんは、俺の目を見ようとはしなかった。

 

「リネット・ビショップです」

 

 そうか、リーネって愛称だったのか注意しよう。

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