Battle of the Islands ~島の戦い~   作:スカツド

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最終話 ロリーダは滅びんよ、何度でも蘇るさ

ロリーダ領ノドヌール標準時 八月十五日 午前九時十七分 ノドヌール北方上空 ローリダ空軍爆撃機『エライ-ヴァノ』

 

「航法士より機長へ。六十秒で最終変針点です」

「ん~っ? もうそんな所まで来たのか? 流石はエライ-ヴァノだな。サラマンダーよりずっと速いぞ」

 

 ミルカス機長は狭っ苦しい機長席の中で精一杯の背伸びをした。だってエコノミークラス症候群とかになったら怖いし。

 

 エライ-ヴァノの与圧キャビンは差圧が4psiくらい得られる様に作られている。これは高度二万五千フィートを飛行する際、キャビン内の気圧が一万フィートくらいになるってことだ。気圧がこれより低いとあのウザったい酸素マスクを付けねばならない。

 実のところ、この二万五千フィートという高度はエライ-ヴァノにとって丁度良い塩梅の高度だ。機内に装備された各種の電子機器は大量の熱を放出している。だから低空を飛ぶと物凄く暑い。サウナ風呂かよって暑さになるのだ。

 とは言え、これより上昇すると今度は物凄く寒くなってしまう。まるで冷蔵庫に入っているかの様な寒さにはとてもじゃないが堪えられない。

 そんなこんなで主に搭乗員の健康を守るためにエライ-ヴァノは高度二万五千フィートを飛行していた。

 

 現地点は往路の中間地点といった所だろうか。つまりは全行程の四分の一を消化したに過ぎん。まだまだ先は長いな。

 そうだ! 目が覚めたついでにトイレに行っておこう。肝心な時に行きたくなったら困っちゃうもん。そうと決まれば善は急げだ。ミルカス機長は狭苦しい座席からゆっくりと立ち上がる。

 

「ちょっとトイレ」

 

 ロリーダ空軍が誇る最新鋭機エライ-ヴァノといえども前部操縦席にトイレと言えるほどの物は無い。強いて上げれば本当にチョロチョロとしか流れない尿チューブがあるだけだ。

 この尿チューブを使おうと思ったらアレやコレやと予備パーツやら機材やらを動かさねばならない。しかも用を足している姿が周りのみんなから丸見えになってしまう。さらにこの尿チューブの掃除は最初に使った人間がやらなければならないという暗黙のルールがある。その責務からはたとえ機長といえども免れることは出来ないのだ。

 そんなわけで機長は機体後部にあるちゃんとしたトイレを使うことにした。

 

 キャビン後部にある人一人がやっと通れるような小さな穴に仰向けで頭から入る。台車の上に寝そべると目の前に天井が迫ってきた。

 

「知らない天井だ……」

 

 ミルカス機長は思わず意味不明な言葉を呟いてしまう。

 爆弾倉の脇を通るチューブの直径は六十センチくらい。長さは十数メートルに達する。この中をロープを引っ張りながら移動しなければ機体後部には行けないのだ。

 だが、チューブ内部は平坦で台車の車輪も非常に滑らかだ。機体が突如として急上昇したり急降下でもしない限り、腕の力だけで楽に移動が出来るようになっている。

 

「よっこいしょういち……」

「おや、機長。どうかしましたか?」

「ああ、ちょっとトイレを借りようかと思ってね」

「どうぞどうぞ、あとでちゃんと返して下さいね」

 

 半笑いを浮かべた尾部機銃手が軽口を叩く。機長は愛想笑いを返しながら手を振っていなした。

 トイレのドアを四回ノックするが返事は無い。念には念を入れ、中の様子を伺いながらゆっくりドアを開ける。良かった、本当に誰も使っていないようだ。機長はほっと安堵の胸を撫で下ろす。

 

「うぅ~ん、流石はエライ-ヴァノだな。前に乗っていた重爆撃機デルネス-10のトイレとは比べ物にならんぞ」

 

 デルネス-10のトイレはぶっちゃけ蓋付きのオマルと変わらなかった。

 逆流防止タンクすら付いていないので機体が四十五度くらいバンクすると悲惨な事になったよなあ。ミルカス機長は心の奥底に封印していた忌々しい記憶を思い出してしまう。

 

「ふぅ~、スッキリした。えぇ~っと…… まず先に機内バルブを閉鎖してから機外バルブを開放するんだったかな? いや、逆だったっけ?」

 

 エライ-ヴァノのトイレは成層圏の超高高度でもタンクに溜まった汚物を機外に放出することが可能だ。ただし、その操作は非常にデリケートで一歩間違えれば重大事故になりかねない。とっても繊細で複雑な手順を要求されるのだ。

 

「あった、これだこれだ! まずはこのバルブを開いて…… んん~? 違ったかなあ?」

 

 その瞬間、途轍もない突風が便器に向って吹き込むと同時に機内の気圧が一気に下がった。空気中の水分が一瞬で結露し、まるで霧が掛かった様に真っ白になる。

 

「う、うわぁ!」

「気圧低下! 気圧低下! 全員、酸素マスクを付けろ!」

「緊急降下! 緊急降下! 機長! 機長は何処におられますか?」

「メーデー! メーデー! メーデー!」

 

 エライ-ヴァノが巨体を捻らせて斜め旋回しながら急降下に入る。だが、超大型爆弾を積んだ状態でのこの機動は若干無理があったようだ。爆弾架が重量に耐えきれず破損した。爆弾倉の中で『神の火』が大きな音を立ててゴロゴロと転がり始める。

 副操縦士が操縦桿に不気味な手応えを感じた瞬間、強烈な光と熱がありとあらゆる物を蒸発させた。

 

 

 

日本標準時 八月十五日 午前九時二十分 〒100-0014 東京都千代田区永田町2丁目3ー1 首相官邸 別館三階 情報集約センター

 

「何か今、ピカって光らなかったか?」

「ああ、そっちからも見えたのか?」

「どういうことなのか? ここは首相官邸の情報集約センターだぞ。不明瞭な会話はやめよ!」

「衛星画像に非常に強力な光が極短時間だけ観測されたんですよ」

 

 オペレーターがコンソールを操作すると大きなモニターの表示が切り替わる。画面上に何種類もの地図やグラフが所狭しと並んだ。

 

「膨大な熱量やガンマ線も検出されています。これってもしかするともしかして核爆発じゃないですかね?」

「それにしては妙に小さいな。核出力にして精々が一、二キロトンってところだぞ」

「だとすると事故による不完全核爆発かも知れませんね。場所は西ロリスアの北方海上。高度は…… 二万フィートってところですよ。大方、日本を攻撃しようと核爆弾搭載の爆撃機でも飛ばしたんでしょう。それが、運悪く事故でも起こして爆発しちゃったっと。お気の毒に」

「まあ、日本にとっては運が良かったんだけどな。一応、上に報告しておこうか」

 

 情報分析官は受話器を持ち上げると短縮ボタンを押した。

 

 

 

ロリーダ標準時 八月十五日 午前十一時四十一分 ガナ半島西部

 

 やはりロリーダみたいな原始人が核開発能力を保持しているのは宜しくないだろう。慌てて開かれた緊急会議ではそんな手前勝手な暴論がまかり通る。

 海自の航空隊が第666核爆弾生産工場/貯蔵倉庫、コードネーム『エイムズの部屋』を攻撃したのは僅か三時間後のことだった。

 

 まずは護衛艦群から百発ほどの巡航ミサイルが発射される。ロリーダ側の迎撃能力は全くと言って良いほど失われているらしい。一発の迎撃も受ける事も無く全弾が目標に命中した。

 続いて十二機のF-35Bが二千ポンドのLJDAMを雨あられと降らせる。その後は整備や補給の兼ね合いを見ながら一日に十数回の空爆が五月雨式に続く。およそ一週間ほどで破壊する価値のありそうな施設は徹底的に壊されてしまった。

 さらにダメ押しとばかりに付近一帯へ炭疽菌が念入りに撒かれた。可能な限り再建作業を困難にさせるためだ。

 まあ、そんな事をしないでも工場から撒き散らされたウランやプルトニウムで工場跡地は酷い汚染状況だったんだけれども。

 そんなこんなでガナ半島西部は生命の生存に適さない不毛の荒野と化した。

 

 

 

 自衛隊がそんな無益な作業に血道を上げている間にも農林水産省はロリーダ本土やロリスアの各地にせっせとRウイルスを散布していた。

 このウイルスは厚生労働省の協力を得て作られたミクソーウイルスの一種だ。感染すると一週間ほどで発症し、数日を経ずに瞼や鼻、耳が膿で腫れ上がる。有効な治療法は無く、目を開ける事もできないまま二週間ほどで九十九パーセントが死亡してしまうという恐ろしいウイルスだ。

 ただ、人から人へ感染することは無い。ノミやダニを媒介して感染するため、清潔にさえしていれば感染の危険性はかなり下げられる。そのため、当初の計画ほどの成果を上げることは出来なかった。

 

 それから半年間、農林水産省はせっせとウイルスを仕込んだノミやダニを散布する。だが、残念なことに効果は徐々に下がって行った。

 免疫というか抗体いうか、とにもかくにもそんな奴を持ったロリーダ人が増えたのだ。また、致死率の低い変異体ウイルスが出現してそちらが主流になってしまったことも痛かった。

 さらに間の悪い事に金の匂いを嗅ぎつけた自然保護団体や環境保護団体までもが食い付いて来たのだ。

 

「ロリーダを救え! Save the Lolida! 美少女を殺させるな!」

「Rウイルスを製造している企業幹部は太田総理のお友達だぞ!」

「不審な金の流れを許すな!」

 

 国会議事堂や首相官邸の周囲を日当一万円で集められたプロ市民が連日の様に取り囲む。聞いた話では交通費や弁当まで支給されるんだそうな。羨ましい限りだ。

 衆議院本会議でも野党が一丸となって火のない所に煙を立てようと躍起になっていた。

 

「総理、そもそもロリーダによる被害とはどの様な物なのでしょう? ロリーダによって殺された日本人なんて一人もいないんでしょう? 答えて下さい、総理!」

 

 労働党の若手議員が人を小馬鹿にした様な薄ら笑いを浮かべながら問いかける。

 だが、こんなこと太田総理にとっては心の底からどうでも良い問題だ。ロリーダ駆除なんてトドやエゾシカ退治と同じじゃないか。何でこんな事を大問題みたいに騒がれんといかんのだ? って言うか、これって俺が責められるような事案なのかなあ? 考えていたら段々と腹が立ってきたんですけど!

 

「バカヤロ~~~!」

 

 太田総理は伝家の宝刀『バカヤロ~解散』を発動した。

 

 

 

 半年後、ロリーダの人口は以前の二十分の一以下にまで激減していた。国土の大半が炭疽菌で汚染されたため、食料生産すらままならない惨状だ。

 

 この状況はペスト大流行でカトリック教会権威が失墜した状況と似ている。同様にキサラズ教も致命的なまでに民衆の支持を失っていた。

 無論、この背後にはニホンの密命を受けたエージェントたちの暗躍があったのは言うまでもない。彼らはキサラズ教会関係者を優先的に感染させていたのだ。

 謎の疫病は腐敗したキサラズ教会にお怒りになった神が下された天罰だという噂もセットで流しておく。

 

 とは言え、抗体だの変異種だののせいでRウイルスの致死率は五十パーセントにまで低下してまう。

 このまま駆除事業を続けるのは経済的合理性が無いのではなかろうか? それよりもロリーダ人を奴隷化、若しくは家畜化した方が良いんじゃないのか? 取り敢えず絶滅危惧種に指定して様子を見るのも悪く無いんじゃなかろうか。

 そんなこんなでロリーダ駆除活動はなし崩し的というか発展的解消と言うか…… とにもかくにも活動が尻窄みというか立ち消えというか。いつの間にか有耶無耶になってしまった。

 

 

 

 

 

「ちょっと待って下さいよ、金田局長」

「遅いぞ、ヤス君。置いてっちゃうよ」

「いやいや、金田局長の荷物を全部持っているのは誰だと思ってるんですか!」

 

 ロリーダとの会見から早くも一年の歳月が流れた。

 かつての外務省ロリスア局第三ロリスア課の金田桃子課長も今やロリーダ局の局長へと出世している。また、ついでと言うわけでも無いのだが安村事務官もロリーダ局第一ロリーダ課の課長となっていた。

 

 日本政府は未だにロリーダを人間とは認めていない。おそらくは未来永劫に渡り、決して認める事は無いだろう。だって世にも酷たらしいウイルスで九十五パーセントもの個体を駆除してしまったのだ。今さらアレは人間だったなんて認められるわけが無かろう。

 とは言え、ある程度は纏まった数の意思疎通可能な知的生命体が数千キロ離れた島に住んでいる。しかも、たった一年前までは核兵器を含むそれなりに強力な軍事力を有していたのだ。これを無視するなんてとんでもない!

 そんなこんなで金田局長と安村課長の凸凹コンビが派遣されたのだった。

 

 

 

「だけどもヤス君、局長って良い響きだねぇ~」

「そうですか、金田局長? 局長だなんて、何だか新選組みたいですよ」

「それの何がいけないのよ? 新選組って格好良いじゃんか」

「でも、近藤局長って最後は斬首ですよ、斬首」

 

 安村課長は手刀で自分の首の後ろを軽く叩く。

 

「うぅ~ん、斬首は嫌かもしれないわねえ。首を切られるのはともかく、晒し首にされるのだけは勘弁だわ」

「ですよねぇ~!」

 

 二人はそんな阿呆な話をしながら首都ダロアスネのメインストリートを歩いて行く。

 ここにかつての面影は一つもなく、ただただ何処までも瓦礫の山が連なっているだけだ。

 

「何だかベイルートやリビアみたいな惨状だね。どうしてこんなに無茶苦茶になってるんだろ?」

「日本の空爆もさることながら、その後に延々と続いた内戦の影響も大きいらしいですね。とにもかくにも廃墟マニアには堪らん光景ですよ。僕はこれだけでご飯三杯は行けますから」

 

 安村課長は買ったばかりのミラーレス一眼で次々と風景写真を撮影する。

 だが、こんな廃墟でも生き残ったロリーダ人たちは逞しく暮らしているらしい。

 埃っぽい通りを暫く進むと両側に闇市みたいな露店が立ち並び、汚らしい格好をしたロリーダ人たちでごった返していた。

 

「◎△$♪×¥●&%#?!、○!※□◇#△!。○▼※△☆▲※◎★●!?」

 

 わ、わけがわからないよ…… 安村課長は慌てて自動翻訳機のスウィッチを入れる。

 

「すみません、もういっぺん言って貰えますか?」

「粕汁いかがっすか? 粕汁一杯、五千億デュール! 美味しいよ!」

「え、えぇ~っ! 酷いインフレですね? って言うか、今どきそんな物が使えるんですか?! 今じゃケツを拭く紙にもなりゃしねぇってのに?」

「いやいや、意外と今は紙が貴重なんですよ」

 

 視線の先には寸胴の中で白い液体がグツグツ煮立っていた。中年の店主は愛想笑いを浮かべながら柄杓みたいな物でかき混ぜる。

 具材はいったい何じゃらほい。どうやらヤモリかイモリみたいな生き物を丸ごと煮込んでいるらしい。

 こんな物を食べるのは勘弁だな。どう言って断るべきか安村課長は無い知恵を絞る。絞ったのだが…… なにもおもいつかなかった!

 

 だが、捨てる神あれば拾う神あり。隣の店の経営者らしき女が声を掛けて来た。

 

「あんたらもしかしてニホン人かい? どうだい、ニホン語会話辞典を買わないか? 一兆デュールだよ」

「いやいや、僕らはその日本人ですから。自動翻訳機だってありますし」

「そんな物に頼って生き延びて何になる? 自分の力でロリーダ語を話せるようになった方が…… って、お前たちはカネダ課長とヤスムラ事務官ではないのか?」

「そ、そういう貴方は…… シエリアさん? じゃなかった、レミールさん? でもないな、いったい誰でしたっけ?」

 

 ここまで出掛かっているのに名前が出て来ない。まさか若年性認知症だったら嫌だなあ。安村課長は捨てられた子犬の様な目で金田局長に助けを求める。

 だが、返って来たのは人を小馬鹿にした様な薄ら笑いだった。

 そんな微妙な空気を敏感に感じ取ったのだろうか。謎の女は自己紹介してくれた。

 

「覚えておらぬのか? 私は元老議員のラードナだ。ノドヌールの首都チビルで会うたではないか?」

「あ、あぁ~あ! あのオバさん…… じゃなかった、お姉さんですか。余りにも変わり果てた…… じゃなかった、あの、その、何って言うんだろう。とにもかくにも見違えましたよ。それで? 今は出版関係のお仕事をされてるんですか?」

「ああ、そうだぞ。この会話辞典を通してロリ日友好に少しでも役に立とうと日夜努力しておるのだ。さあ、買え。お前たちもロリ日友好に協力するのだ!」

「ロリ日友好って…… 貴方は日本の事を野蛮だの原始人だの散々に馬鹿にしてたじゃないですか。アレは何だったんです? なんぼなんでも変わり身が激し過ぎるんじゃないですかねえ」

 

 ラードナを困らせてやろうと安村課長はちょっぴり意地悪な質問をした。

 だが、彼女は馬耳東風といった顔だ。まるで勝利宣言でもするかの様に腰に両手を当てると顎をしゃくった。

 

「アレはアレだ。敵を欺くにはまず味方からと言うだろう? 私は誰よりも早くロリーダの敗北を予感しておったのだぞ。だが、頭の固い元老たちはそれを認めようとしなかった。そこで一芝居打ったというわけだな。まあ、そんなわけでこのニホン語会話辞典を買ってくれ! な? な? な? それが回り回ってやがてはニホンの利益にも叶うのだぞ!」

「まあ、お土産には手頃かも知れませんねえ。それじゃあ一冊貰えますか」

 

 安村課長はマジックテープの財布から一兆デュールの偽札を取り出す。

 ロリーダ経済を破壊するために財務省印刷局が大量発行してバラ撒いたという曰く付きの代物だ。

 

「まいどあり~!」

 

 そんな事を知らないラードナは卑屈な笑みを浮かべる。古新聞で日本語会話辞典を丁寧にラッピングしてくれた。

 

「ラードナさん。出版のお仕事、頑張って下さいね」

「ああ、今の私にとってこの仕事は天命に他ならぬのだ。私はようやく歩み始めたばかりだからな。この果てしなく長い出版業界という道をよ……」

 

 未完

 

 

 

ロリスア標準時 七月二十七日 午前十時二十三分 ノドヌール首都チビルから百キロほど離れた空の上を飛行するC-17輸送機

 

「なぁ~んて考えてる女の子がいたらいいナ」

「ヤス君、気持ち悪いよ。って言うか、寄りにも寄って妄想オチ? なんか『東京大(がく)物語』を思い出しちゃったんだけど?」

「妄想オチのどこが悪いって言うんですか? ほら! 今にもあの角から皆が駆けてくる様な気がするでしょう?」

「あの角ってどの角よ?」

 

 二人がそんな阿呆な話をしている間にもロリーダ空軍のガーラ-ゼラ要撃戦闘機が接近してくる。

 今日もロリスアの空は平和であった。どっとはらい。

 




 エタった原作に勝手にオチを付けるわけにも行かないので妄想オチで逃げさせていただきました。
 しかしまあ何ですなあ。妄想の中とは言え、日本人は一人も死ななかったのにロリーダ人の九十五パーセントを殺してしまいまうとは。
 まあ、鹿や猪に殺される人なんていませんけど人間は鹿や猪を駆除しまくってますもんね。別に気にするほどの事でもないんでしょう。
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