世界の破壊者スレ   作:弱気者

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ゲンムはヤベー奴

<診察室>

 

「じゃあまずは年齢を教えてくれるかな?」

 

脳内のスレッドを一旦閉じた。

話半分でお医者さんと話すのはまずい。

 

「14歳です」

 

この人…結構外で運動でもしているのかな、綺麗に日焼けしてる。

 

お医者さんって室内に篭っているイメージがあったけど、人によっては違うんだね。

 

「14歳!?まだ学生なの?じゃあ…お家の方とか」

 

「いえ、独り身です」

 

「あっ、ふぅ〜ん?」

 

…なんなんだろ、この凄く意味深な頷き。

まるで全てが納得いって確信を得た探偵みたい。

 

「身長・体重はどれくらいあるの?」

 

…病院なんだから身体検査くらいできるのになんで口頭で…?

 

「身長は…160㎝で…体重は49kgです」

 

「何かやってるの?スポーツ」

 

「格闘を少々」

 

「そう…」

 

急に興味失ったぞこの人。

……あれ、何か考えはじめちゃった。

 

「ごめんね〜?鏡先生は、たまーにこうして考え込む時があるの。だから、ちょぉっと待っててくれないかな?」

 

訝しんでる僕にそばに控えていた看護婦さんがフォローを入れて来た。

 

…時間かかるなら、

スレッドを覗いておこうかな。

 

僕は脳内のスレッドを再び立ち上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

76:D

質問が一旦中断になったので聞かれたこと挙げていきますね

 

77:おおなめくじ

おっ、帰って来たな

 

78:切り札探偵リマジ

>>76

いや、もう知っているから言わなくていい

 

79:D

えっ、どういうことですか

 

80:希望の魔法使いリマジ

今君がいる世界と同じ世界にいる人がこの掲示板を利用してることが判明したからね

そいつから情報がでたんだよ

こんな偶然ってあるんだってビックリした

 

81:ネズミ

世界って案外小さいものなんだな…

 

82:インコ

>>81

創作世界に入ったらネットの知人が

実は身近に…なんでことはよくある事例

 

83:メタルスライム(銅)

>>81

ほんそれ

俺も初めてエンカウントした人が

ただの冒険者じゃなくてギルドマスター♂

だったし、転生した時点でなんらかしらの運命が

働いてんのかもしれないね

 

84:勇者医者リマジ

俺もそれは同感。

ボロボロな状態で運び込まれて来た患者が目を覚ましたってことで一旦離脱してたんだが、まさかこんな偶然があるなんて思いもしなかったゾ

 

85:OOOリマジ

>>84

まさかマジで医者やってるとはたまげたなぁ…

 

86:D

>>84

と、ということは今、目の前で考え事をしてるお医者さんってまさか…!

 

87:勇者医者リマジ

>>86

そうだよ(肯定)

……悪い。もう淫夢語録のネタが尽きた。

 

88:妖精

(無理して使う必要)ないです。

 

89:ネズミ

(無理に使わなくても)大丈夫だって安心しろよ〜

 

90:善意剣

や  さ  し  い  せ  か  い

 

91:インコ

や  さ  い  せ  い  か  つ

 

92:おおなめくじ

ここまでテンプレ

 

93:ヤドン

ここから天ぷら

 

94:IS

>>91

>>93

これは『やさしいせかい』と『やさいせいかつ』『テンプレ』と『天ぷら』というそれぞれ発音が似ている文字を並べた、大変面白いギャグです

 

95:D

>>94

ギャグを説明しないであげてください…

 

96:OOOリマジ

この場に今Dがいる世界の人物がいるなら

ここで状況を教えてもらえれば現地民に怪しまれずに住みそうだな。

 

97:切り札探偵リマジ

いつもの手間が省けてよかったぜ

 

98:メタルスライム(銅)

勇者医者リマジってことは仮面ライダーブレイブ?

だとしたらエグゼイド絡みの世界?

 

99:勇者医者リマジ

>>98

ニアピンだな

正確には仮面ライダーゲンムの世界が正しい

 

100:ネズミ

クロスオーバーとかそういうのは無しなのか

 

101:勇者医者リマジ

>>100

いや、一応あったゾ

ただ、俺と一緒に転生した仮面ライダーゲンムの才能を持った転生者が原型が無くなるくらい開発しちまったから、実際は無いに等しい

 

102:ヤドン

無いに等しいって…

 

103:おおなめくじ

Dが投下した画像を見る限り、

現代にしか見えないが…どんな世界だったんだ?

 

104:勇者医者リマジ

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』

 

105:インコ

ウェッ!?

 

106:メタルスライム(銅)

ヤベーイ!

 

107:おおなめくじ

パネェーイ!

 

108:やむ!

あのいかにもファンタジーで中世的な世界観を見事にぶっ壊してるwwwやばぁwww

 

109:善意剣

>>108

なんで笑ってるんですか!やめてください!

 

110:希望の魔法使いリマジ

なるほど、元々はダンジョンを舞台にした世界だったが、一気に現代社会に成っちまったせいで世界の存在が揺らいでるってわけだ

 

111:切り札探偵リマジ

>時間停止系種付けおじさんが跋扈する世界

これもアイドルに対する不信感が強まり過ぎて、アイドルという文明が捨てられかけた故の崩壊寸前だったわけだしな

 

112:妖精

…つまり、その世界の『核』というべき文化が消えるかけるとその世界も危険になると言うこと?

 

113:OOOリマジ

>>113

多分そうなんじゃねぇかなって言う枕詞が付くが

大体そんな感じだ。

詳しいことは神に聞かんとわからん。

 

114:D

未だに崩壊せずに留まっているのはその『ダンジョン』がまだあるから…なんですかね

 

115:メタルスライム(銅)

そこんとこどうなの勇者医者リマジ

 

116:ネズミ

本当に切れないものはないの勇者医者リマジ

 

117:妖精

恋人はいるの勇者医者リマジ

118:竜の騎士

俺にはブレイブの恋人の記憶がある

 

119:インコ

俺にはブレイブの恋人の記憶がある

 

120:ヤドン

>>119

ここに来て初めてインコらしいことしてて草

 

121:勇者医者リマジ

恋人云々はノーコメントだ

確かにダンジョンはまだ有るぞ

 

ただ、ゲンムが『ゲーマドライバー』と

Lv1〜5までの『ライダーガシャット』を

 

手に取りやすい価格で売り出し始めてから、安全性がグッと高まり、最早ダンジョン攻略が金の稼げる娯楽のようになっている

 

122:妖精

Lv1〜5って…まさかダンまち基準!?

 

123:切り札探偵リマジ

いやまて

ゲーマドライバー及びライダーガシャットを使うには『ゲーム病』にかかるか、バクスターに対する抗体を持ってなきゃ使えないはずだ

 

124:勇者医者リマジ

>>122

そうだよ(肯定)

だから上層や中層では餓死以外での死因がほぼない

>>123

あぁ、そこは俺も気になって直接聞いてみたが…

『企業秘密』と、はぐらかされてしまった

 

125:おおなめくじ

ゲーム病らしき被害は今ところはでてないのか?

 

126:勇者医者リマジ

出ていない

不気味なほどにな

発売されてから1年ほど経つが…

 

127:D

でも、僕がこの世界に来たと言うことは、例え今まで何もなかったとしても、これから何か異変が起こるってことですよね…

 

128:OOOリマジ

Dは崩壊寸前の世界にしか行かないからな

ゲンムがこれから何か行動を起こすんじゃないか?

 

129:アナザー万丈

…仮にゲンムが何かしたとして、それが解決してもここまで改造されてたら崩壊を防ぐも何もねぇんじゃねぇか?これ。『核』のダンジョン攻略がゲーム感覚になっちまってるんだろ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……確かに)

 

一旦スレッドを閉じて考える。

 

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の世界がダンジョン内で命がけで成長していくストーリーなら、この世界ではそれが叶うことがなくなる。

 

安全に、簡単に進むことができちゃうから。

 

世界の『核』は何も文化だけじゃない。

主人公達の心構えも含まれている…と思う。

 

……よし、この世界の【主人公】に会いに行こう。

 

主人公の夢や信念がズレていたり、諦めていたり、それを放置したままではこの世界の崩壊は免れない。

 

だから、もし心が折れていた時は直接発破をかけて立ち直させないとね。

 

【この世界の主人公ってどんな目標や信念を持っているんですかなんですか?】

 

【この世界の主人公の名前と容姿、居場所を教えてください。会って様子を見てみます】

 

再びスレッドを立ち上げてそう打ち込む。

そうすると

 

『白髪で紅い瞳』

『ウサギみたいなやつ』

『名前はベル・クラネルだったな』

『時期にもよるなぁ…教会か豪邸のどっちか』

 

……一気に4つも反応が帰って来てくれた。

その後も茶番を挟んだものの、有益な情報が集まって行く……本当に優しくて親切な人たちだ。

 

『よし、ならば俺とDで『ベル・クラネル』が『アイズ・ヴァレンシュタイン』への好意持っているか、諦めていないか、強くなりたい気持ちを忘れていないかを確かめればいいんだな?』

 

…目の前の勇者医者リマジさんはこちらを見つつスレッドに書き込んだらしい。

 

僕は視線とスレッドどちらにも肯定の意志を込めた頷きを返した。

 

『ならば明日、早朝に二手に別れ、教会と豪邸に出向こう』

 

「……診察は終わりだ。

 これからは俺が経過観察をする」

 

「…わかりました」

 

スレッドと現実、両方同時に話しかけられたので混乱しかけたけど、何とか返事を返すことができた。

 

方向性が決まったことに安堵しつつ、僕は看護師さんに連れられて病室に戻ってベッドに寝転んで、目を閉じる。

 

そうしてそのまま眠りについた。




続く
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