俺の名前は沢田綱吉。イタリアンマフィア、ボンゴレ・ファミリーの十代目ボスだ。中1までは普通の、いや、周りからダメツナと呼ばれる悲惨な学生生活をしていた俺の前にヒットマンで家庭教師を名乗るリボーンという赤ん坊との出会いで俺の生活は一変した。
いきなり俺がボンゴレファミリーの次期ボス候補だと知らされ、それから俺は裏の世界に片足を突っ込んだ。マフィア殺しとの闘争や、独立暗殺組織とのボンゴレの至宝、ボンゴレリングの争奪戦。さらには十年後の未来に飛ばされ人類の危機を救うことになったり、俺の先祖初代ボンゴレの因縁に決着をつけたり、リボーン達アルコバレーノの秘密をめぐる虹の代理戦争で戦ったり波乱万丈の中学生活だった。
それから少しして当時高校一年だった俺はボンゴレを継ぐか本格的に悩んでいた。俺は争いごとは大嫌いで最初はボスになる気なんてなかった、だけど様々な戦いを経験する中で俺がボンゴレを継ぐことで武力に傾いてしまったボンゴレを解体しかつてのボンゴレⅠ世が目指した自警団の形に戻せるかも知れないとボンゴレⅨ世、現ボスである九代目は俺にそう言っていた。
『いつも眉間にシワを寄せ、祈るように拳を振るう』
九代目が俺を表したときに使った言葉だ。俺は戦いなんて大嫌いだしできることなら戦いたくない。その精神が初代の目指したボンゴレを取り戻せるのではないかと、おじい……じゃなかった、九代目はそう思っているらしい。
さらに、未来で歴代ボンゴレに『こんな業を引き継がせるくらいなら……俺がボンゴレをぶっ壊してやる!』なんて大見えきったし、それに初代霧の守護者D・スペードのような悲劇を起こさないためにもボスになるべきなんじゃないかと思い始めていた。
そんなとき、大空のボンゴレギアが輝きだし光に呑まれて気づけばこの世界に迷い込んだんだ。
この世界はノイズという特異災害に脅かされている世界だった。ノイズに触れると人間は炭化して死亡してしまう。俺はそんなノイズと飛ばされた直後に遭遇してしまい何も知らずに超化して戦った。だけど、何故か俺は炭化せず普通に攻撃が通った。
あとから話を聞いたリボーンが言うには俺の中に流れる大空の波動がノイズの特性を調和して無効化したんじゃないかと。これでも俺は大空のボンゴレリングの正式なホルダーだ、流れる波動が兄弟子のディーノさんや他の大空属性の人より強いことは自覚していた。
その直後、俺は現れた特異災害機動部二課の皆さんに確保され当時リディアン学院の地下にあった二課の本部に連行されたんだ。そこで今の俺の協力者にあたる風鳴弦十郎さんに事情を説明し、強力を要請された。当時は二課に所属していたシンフォギア装者が翼さんと奏さんの二人しかおらずノイズと戦える俺の存在は貴重だったらしい。
勿論、俺が次期マフィアのボス候補だと言ったときは滅茶苦茶驚かれたけど。その直後に俺の携帯にリボーンから連絡が入った。
どうやら正一君と白蘭が協力してこの世界との通信法を見つけてくれたらしい。さすが、未来で十年バズーカを研究してた正一くんと、平行世界についての知識に詳しい白蘭だ。
しかし、白蘭が未来で支配した八兆あるパラレルワールドの中でノイズなんて存在は見たことがないという。それについて白蘭が言うにはその世界にはボンゴレリング、マーレリング、アルコバレーノのおしゃぶりからなる俺達の世界を作った礎となった石でできたリング、トゥリニセッテが存在しないからではないかと言っていた。
確かに白蘭の力はマーレリングの横の時間軸の奇跡による力だからマーレリングが存在しなければその能力も使えないのではないかとのことだった。つまりこの世界は平行世界ではなく、俺たちの世界から言えば完全な異世界にあたったわけだ。
それ故に帰る方法の糸口が見つかっていないらしく、母さんには俺がリボーンの勧めで海外に留学したということにしてもらった。今では自由に行き来できるようになったけど、俺は修行という名目でリボーンにこの世界に行くように言われている。
この世界の数年は中学の頃に体験した濃い経験に負けないくらいの戦いを経験した。
―――街中で偶然助けた響ちゃんと未来ちゃんに任務の合間に勉強を教えたり。
―――最初は信頼してくれなかった奏さんと翼さんに急に心をひらいてくれたり。
―――フィーネの仲間として攻撃してきたクリスちゃんに昔の獄寺くんの面影を見て節介をやいたり。
―――この世界に来る前にランボの十年バズーカで飛ばされた先で出会ったマリアさんとセレナさんに再会したり。
―――ボンゴレⅠ世と縁があったというキャロルという錬金術師と戦ったり。
その他にも色々あったが、ただ一つ言えるのは俺はこの世界でシンフォギア装者の皆との戦いを経て、正式にボンゴレ十代目を継ぐことを決めたということだ。なるのではなく、仲間を護るためになりたいとようやく決心がついたんだ。
そして、俺はこの世界では―――
「それじゃあツナさん、お願いしますっ!」
「あぁ、来い響ッ!」
―――シンフォギア装者達に戦い方を教える家庭教師をしています。
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