魔族特区『絃神島』
そこは、魔族が闊歩する土地であり、日本国で魔族の存在が許されている唯一の場所と言っても過言ではない
「……」
「主、どした?」
そんな夜斗に話しかけたのは、夜斗の配下にある組織の一員、
名を
彼の能力は《
「いや、別に。特段何かあるわけじゃない。とりあえず草薙、俺たちはこの世界に出張ってことになってる。暴れるなよ?」
「黒鉄じゃあるめーし、程々に暮らすさ。そんな暴れなきゃならんほど荒れてないだろ?」
「ここには第四真祖が暮らしているという噂がある。世界最強の吸血鬼、だな。伝承によれば、本来存在しないはずの4番目…ということらしいから、警戒するに越したことはない」
「うへぇ…。めっちゃだるいやん」
草薙は計器類を操作しながら笑う
これは、楽しみにしているのだろうと夜斗はため息をついた
「…まぁ、暴れたら報告書だからよろしく。【図書館】は名前を変えて、【第零機関】としてここに来てることを忘れるな」
「あいよ。つーか主はその間何するんだ?」
「絃神島の近くにスピリダス浮かべて、第零機関としての仕事をする。邪魔はするなよ?したら殺しに行く」
「物騒すぎやしませんかね…」
草薙はそう言いながら後部ハッチに向かって歩いていった
途中、神機保管庫に立ち寄り、自身の神機を手に取る
「たまには暴れたかったんだけどなぁ。程々にやるか程々に。な、天津禍津」
双剣が同意を返すように、淡い青に光った
同時刻、絃神島暁家
「ということで、エリジアム行かないか?」
第四真祖、暁古城の友人である矢瀬基樹は、エアコンの壊れた暁家でそんなことを言った
古城は嫌がったものの、それを無視して妹の凪沙が快諾し、行くことが決まった一行
監視役の雪菜と凪沙・古城のもう一人の友人浅葱は、水着を買いに来ていた
「…で、なーんで俺まで監視しなきゃいけないんですかねぇ…」
草薙は愚痴っぽく呟き、ため息をついた
夜斗の異能《
それが絃神島に入る大義名分になるということらしいが…
「目立たずに監視とかまず無理だろ…。まぁいいや、【
自身の支配下に入れた監視カメラの映像を右眼でモニタリングしながら、アイス屋で買った三段アイスを齧る草薙
そんな草薙に気づいていたのは、雪菜だけだった