「《災厄者》災厄顕現、高波・大!」
古城と雪菜が乗る潜水艦がバランスを崩し、魔力の放出が止まった
波が収まるのとほぼ同タイミング、草薙は彼らの元へと辿り着いた
「やめろ暁古城。レヴィアタンは消えたんだ、眷獣を使うんじゃない」
「お前は…さっきの…」
「霊桜草薙。そこにいる
「あら、草薙さん。第四真祖がレヴィアタンに傷を負わせないようにしたというのに、散々な言い様ですわね?」
「程があんだろ。どうせ煽ったりしたんだろ?だからそいつらは潜水艦の中という誰にも見られない密室で吸血行為して対抗手段をつけたんだから」
草薙はため息をつきながら、船を潜水艦に横付けした
古城と雪菜に乗るように伝えて、夜架を見る
「これで解決ですわね。その子がレヴィアタンでしょう?」
「「えっ!?」」
古城と雪菜が驚愕した顔つきでレヴィアタンあらため莉緒を見る
「ふむ。今世の第四真祖か、貴様。そこの小娘はわからぬが。私はレヴィアタン。まぁ莉緒と名乗ることになるが」
莉緒の容姿は、夜斗が変更したものだ
手足は細く長い。髪は紫に近い黒、目は黒と赤。大凡人間ではない、ということはわかるものになっている
「第四真祖、その子は預ける」
草薙は船を運転しながらそう告げた
そして古城は数秒遅れて声を上げる
「無理に決まってんだろ!?妹いるんだぞ!」
「どーにかしてくれ。うちの機関の者じゃなきゃ俺の家は使えない。一応社宅扱いだからな」
「それは…そうなんだろうけど…」
「けど、それは機関の総司令さんに聞けばいいのではないんですか?」
「聞いたところでなぁ…。莉緒がうちの機関に来るなら別だけど、その場合主が死ねといえば死ねるほどの覚悟が要るし」
というのは草薙の嘘だ。ただめんどくさいというだけである
「じゃ、じゃあ獅子王機関で保護してもらうとか…」
「師家様が容認してくださらないと思います。何分機密事項の多い組織ですから…」
「あら、まだ島に到着していなかったんですの?」
草薙の横の水面を滑るように移動しながら夜架が声をかけた
今も空間跳躍で来たのだろう。古城と雪菜にはその能力というのがどういったものなのかわからない
「ああ。で、なんの用だ?」
「辞令ですわ。第二部隊隊長霊桜草薙を、絃神島駐在とする。並びにレヴィアタンの保護を命ずる、とのことです」
「…まじで?」
「えぇ。残念ながら」
それだけ言い残して、夜架はクスクスと笑いながら消えた
「はぁ…勘弁してくれよ…」