「え?草薙も俺の監視なのか?」
「言ってなかったっけ?第零機関からの監視役。いざとなれば第二部隊総動員で古城を狩る」
「動物か俺は」
雪菜の説教が終わり、服屋の前で待機する三人
草薙は雪菜が興味深そうに眺めるのを見て、古城と共に服屋に突撃した
適当な店員を捕まえることに成功した草薙
「店員さん、この子に似合う服と並んでても違和感のないメンズ服を選んでやってください」
「「え…?」」
「わかりました、可愛く着飾っちゃいます!」
草薙は片手を上げて小さく振りながら店の外に出た
そこにいた莉緒に声をかける
「莉緒」
「来たか、霊桜草薙。一先ず選び終わったところだ」
「人間の服は気に入ったか?」
「まずまずというところだ。今までは着ていなかったのだから、違和感があるのは仕方がない」
肩をすくめながら莉緒は言った
大量の紙袋を手に、浅葱が戻ってきてカードを返してくる
「はい、ありがと。とりあえず外出用に3セットと、部屋着を2セット買っといたわ」
「あんがとさん。じゃあそろそろ店に押し込んだ古城と小娘を迎えに行くかな」
「小娘…?」
「あー…なんか古城のストーカー?」
「姫柊ちゃんか…。あの子いつも古城と一緒にいるのよね」
「ヤキモチは程々にしとけよ、女帝さん?」
草薙は驚いた顔をする浅葱を横目に服屋に再度入った
きせかえ人形にされている雪菜と古城を見つけると同時に、違和感を感じた
(なんだ…?体が重い…。催眠呪術か…!)
草薙を含め、その場にいた人間が全て床に倒れた。そして草薙以外が寝息を立て始めた
古城と雪菜も例外ではない
(くそ…。あの槍を、起動させるしか…!)
草薙は眠気を抑えつつ、雪菜の元にふらふらとよろけながら歩いていった
ギターケースから槍を取り出し、魔力を流し込んだ
(チッ…やはり魔力じゃ起動しないか…?)
と思ったとほぼ同時、雪霞狼が黒く染まった
そして副刃が展開し、起動する
神格振動波が発され、催眠の呪術がかき消されて草薙は眠気をふっとばすことに成功した。しかし
(まだ目覚めないな。古城も姫柊雪菜も…)
「草薙!」
「莉緒!眠らなかったんだな」
「魔力を放出して
「レヴィアタンの魔力でギリギリか…。術者はなんの目的でこんなことしてんだろ?」
「わからぬ。しかし、敵意があることはまず間違いないだろう。おそらくこれは、第四真祖とそこの監視を無力化するためのものだ」
黒に染まった雪霞狼が発する神格振動波により、術式自体は壊れたはずだ
それでも目覚めないということは
「…!刻印呪術か!」
草薙は心当たりに向けて走り出した