ストライク・ザ・ブラッド 災厄を操る者   作:本条真司

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第19話

「つまり、主は襲撃を予知したけど、それは零菜ってやつの先走りだったってわけか」

 

 

黒鉄と草薙、そして夜斗が一堂に集まり、先程の事象についての話をすすめる

 

 

「そういうこと。凱亜曰く、不確定な未来がいくつかあって、絃神島が崩壊した時点で雪菜が死ぬから、零菜が生まれないし、同じ理由で紗矢華がいなくなると凱亜が、浅葱がいなくなると萌葱が生まれなくなっちまうってさ」

 

 

夜斗はそう話しながら、外部カメラの映像をかけていた伊達メガネに投影した

古城が謎の物体に吹っ飛んでいくのが見える。が、それが何かは興味がない3人であった

 

 

「あれ、放置すんのか」

 

「古城だしどうにかなんだろ。一応俺が《災厄者》で雪霞狼を強化したし、眷獣ならあれくらい壊せるさ」

 

「…どうにも嫌な予感がするぜ。なぁ、主?」

 

「…今回目覚めるのはメサルティムだったか。どうにかなるんじゃね?一応防御系の眷獣だし」

 

 

夜斗はそう言いながらも、スピリダスの空対空ミサイルを発射してみた

しかし当たる前に砕け散ったのが見える

 

 

「スピリダスの攻撃が阻まれるんじゃあな…」

 

「喰ってみるか?」

 

「古城も雪菜も死ぬだろそれ」

 

「草薙、駐在員なんだからどうにかしろよ」

 

 

夜斗に言われて、頭を掻きながらため息をつく草薙

 

 

「卵が孵化して雪菜たちが攻撃すりゃ消えるだろうよ。ただ、ザザラマギウとかいう邪神が上手いこと消えるとは思えないし、多分破片が落ちてくる。【災厄者位階】と【汎用人工恩恵(フリーダム・ギフト)】もしくは人工恩恵で止められるかどうか…」

 

 

草薙がそう言いながら黒鉄を見た

その気になれば黒鉄だけで邪神の破片は何とかなる

しかし飛び散る範囲がわからない以上、複数名で行く必要があるのだ

 

 

「雪音を連れていけ」

 

 

夜斗の言葉に満足したのか、草薙はニヤッとした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぱどらきっさ!」

 

「なんですかいきなり…」

 

 

草薙の奇っ怪な行動に眉をひそめたのは、先程夜斗に呼ばれた雪音という少女

彼女こそ第零機関が所有する人工生命体ノイズシリーズのプロとタイプである

所有する恩恵は人工恩恵の一つ、《破壊者(デストロイヤー)》だ

扱いにくさや性質から、この日まで日を見ることは少なかったのだが…

 

 

「叫びたかったんだよ。なぁ黒鉄」

 

「俺を巻き込むな。で、作戦は?」

 

「雪菜たちがさっき出てきた邪神の花嫁と融合したアンジェリカの体に埋め込まれたチップ型魔術回路を破壊すると同時に突撃して、俺は眷獣で対応、黒鉄は《暴喰者(グラトニー)》で喰えるだけ喰って、雪音は何とか壊してくれ」

 

「作戦杜撰すぎません?もうちょっと考えてくださいよ」

 

「無茶言うな。あと5分もないんだぞ、魔術回路壊されるまで」

 

 

というのは、夜架が告げた予言の話である

夜架は非番であるにも関わらず草薙に連絡を入れてきた。そしてそこで、魔術回路を破壊すればザザラマギウは自壊するものの、邪神だったものの欠片が地上に落下すると予測したのだ

3人しか集まらなかった以上、綿密な連携は意味をなさない

一人一人がバケモノだからだ

 

 

「よし、時間近いな。まずあのザザラマギウの真下に移動する。そしたらあとは自由に防ぐ感じで」

 

「フワッとしてますね。まぁいいですけど。足を引っ張らないでくださいね、草薙さん」

 

「はっはっは。言われてるぞ草薙」

 

「うっさいわい…。んじゃいくか」

 

 

3人は開いたハッチから下を見た

スピリダスが発進してザザラマギウの真上に位置しているため、ここからまっすぐ飛び降りれば問題はない

 

 

「作戦開始!」

 

 

草薙の号令に合わせるように、3人はハッチから飛び降りた

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