原則的に、草薙や夜斗、黒鉄のような第零機関の能力者は2つの能力を保有する
草薙の場合、災厄を起こし操作する能力と、抑え込む能力
今までは戦争だったため、抑え込む能力は使ったことがなかったのだ
「さて、と。一応名を聞いといてやるよ、報告書に書かなきゃいけないし」
「…妃崎霧刃、よ」
「莉琉でーす」
「名乗っちゃうんだ…。霊桜草薙だ、まぁ寝るまで覚えとけ」
草薙は《災厄者》を使い、一瞬だけ古城の力を具現化させる
第四真祖の力は災厄扱い。本人が聞いたら文句の一つでもいいそうではあるが
「よし。《災厄者》、
草薙の背後に現れた獅子の黄金が苦悶にも似た咆哮で莉琉と霧刃を威嚇する
「まさか…むりやり従わせているの…!?第四真祖の眷獣を…!?」
「無理やりなら私にもできますけどぉ?」
「それは無理だな。君にできるのは精々、古城を操って眷獣を使わせるくらいだろうに。俺は直接眷獣を強制支配して使役してるんだから」
獅子の黄金の咆哮で、雷撃が霧刃に襲いかかる
避けながらも、あまりに想定外といった表情をしている
第零機関自体、知られているわけではないのだ。まぁ、今日初めて名乗っているのだから仕方がないともいえる
「これで少しは信憑性が増したかな。君たちを止められるのはただ一人、俺だ」
草薙はニヤリと笑いながら、霧に飲まれて消えた
第零機関本部兼飛行要塞スピリダスでは
「えぇ、そういうことです。……はい?また俺たちを敵に回すなら、どうなるかわかりますよね?………まぁ、及第点ですね。いいでしょう」
「どうした、主」
通話を終えた夜斗に声をかけたのは、自身の能力で訓練を行っていた黒鉄だ
黒鉄は現状、大まかな作業をすることしかできないため、細かな制御を習得するために日夜訓練しているのだった
「日本政府から声明が降りた。俺たちを国家公務機関第零として登録し、以降第零機関として名乗ることを許可する…ってな。一応仕事として、魔導犯罪への対応と魔獣対策をやらされることになったけど」
「まぁ、及第点ってとこだな。つか、海底にいるアレは魔獣対策に該当すんのか?」
「やりたくねぇなぁと思って無視してた。けどそうもいかんよな。……第四真祖に暴れられても困るし、俺らでやるかぁ」
夜斗は訓練室の奥に向けて声をかけた
何気ない日常会話…買い物を頼むかのように、ごく自然に
「
「えぇ、構いませんわ。わたくしの能力を試すいい機会ですもの」
クスクスと笑いながら、ゴシックドレスの女が応えた