「ふぁ~、眠い…」
いや~昨日は驚いたな、まさかあの一誠に彼女ができるなんてな。
証拠の写真も見せてもらってこれは夢なのか?と疑ったぐらいだ、済まない一誠。
写真で見た感じは黒髪のストレートの女の子で名前は天野 夕麻っていうらしい。
本当にこんな美人さんが一誠の彼女になるとはな・・・世の中わからないな。
それでそんな一誠が彼女とのデートをうまくいきたいからプランを考えるのを手伝ってくれと頼んできたから夜遅くまで手伝ったから滅茶苦茶眠い。
それでそんな一誠は人生初めてのデートに向かった。
さて、それじゃあ俺は・・・。
「二度寝するか」
眠いからまた寝ます、昼飯までおやすみなさい。
「さて、これぐらいで十分だな」
時刻は夕方、俺はコンビニでお菓子類を少し多めに購入した。
一誠が帰ってきてデートが成功したならおめでとう記念パーティ、失敗したならどんまい慰めパーティを開くためだ。
さっさと帰って準備をと帰ろうとすると、突然靴紐が切れた。
「っ、何でいきなり…」
俺は靴に手を伸ばすと、ふと一誠のことが頭に浮かんだ。
「・・・まさかな」
俺はそのまま靴紐を治し、歩き始める・・・。
よぉ、俺は兵藤一誠だ!親しい奴からはイッセーって呼ばれている。
早速だけど今俺は今日のデートの最大イベントにたどり着いている。
デートの始まりの場所であるこの噴水で最後のイベントを行う!
サンキュー兄貴!ここまで考えてくれて!今度お礼するぜ!
「ねえ、イッセー君。私たちの初デートってことで、一つ私のお願いを聞いてくれる?」
「っ! あっ、ああいいよ夕麻ちゃん!」
キ、キターーー!!ついにこの時が!これは兄貴が予想していたあれに違いない!
口、よし!汗、よし!度胸、よし! 準備オールOK!
そして夕麻ちゃんは微笑みながら、はっきりと俺に向かって言った。
「イッセー君・・・死んでくれないかな」
「・・・えっ?」
えっと、聞き間違いかな?と考えると突然夕麻ちゃんの姿が変わっていく。
ワンピースが消え去り黒いボンテージの姿に変わり、夕麻ちゃんの背中から黒い翼が生えた。
「夕麻・・・ちゃん?」
「楽しかったわ。あなたとのデート、初々しい子供のままごとに付き合えた感じだわ」
さっきまでの夕麻ちゃんとは思えないほどの冷たい笑み。
そして夕麻ちゃんが手を掲げると、ブゥン。とゲームを起動したような音と共に光る槍が出てくる。
「さようなら」
突然の光景に呆気を取られた俺に向かって夕麻ちゃんは手にした槍を投げつけ、その槍は俺の体を貫いた。
俺は何が起きたのかわからず、腹部から大量の血を流しながらその場に倒れる。
「ごめんね、あなたが私たちの計画にとって危険因子だったから、早めに始末させてもらったわ。恨むなら神器を身に宿した自分を恨んでね」
夕麻ちゃんの声が聞こえてくる。計画?危険因子?神器?何言ってるんだ。
ただでさえ夕麻ちゃんの姿が変わって混乱してるのにそれ以上はわけがわからねえよ。
「あら、人間のくせに意外としぶといわね。まあ念のため止めを刺しておこうかしら」
掠れた視界で夕麻ちゃんがまた槍を構えている。
あれに貫かれたらマジで死ぬ。
その瞬間、俺の脳裏にいろんなことが思い浮かんだ。
ははっ、これが走馬灯ってやつなのかな。
松田、元浜、父さん、母さん、そして兄貴。
すまねえ兄貴、一緒にプラン考えてくれたのに無駄になっちまった。
そして、夕麻ちゃんが俺に向かって槍を振り下ろした。
俺は観念して目をつむった・・・。
けど、いくら待っても痛みが来なかった。
うっすらと目を開けると、手を抑えて別の方向を睨む夕麻ちゃん、そして銃のような物を構えている兄貴らしき人物がいた。
まさか・・・兄貴じゃ・・・ないよな・・・・・・。
それを最後に俺の意識は暗闇に落ちた。
俺が公園にたどり着くと、そこに一誠の見せた写真の夕麻ちゃんが槍を構えていて、その下には血を大量に流して倒れている一誠がいた。
夕麻ちゃんが槍を一誠に向けて振り下ろそうとしたところを俺は取り出したライドブッカーで撃ち落とした。
彼女は撃ち落とされた衝撃で痺れた手を抑えて俺の方を睨んでいる。
「貴様・・・よくも邪魔をしてくれたわね!」
「いや、
「あら、あなたこいつのお兄さんなのね、けど残念ねこの子はもう助からないわ。この子のは私たちの計画に邪魔だったからこの子に近づいて、私が刺したのよ」
彼女はしびれが解けた手で光る槍を生成する。
「貴方がこの子の兄ならちょうどいいわ、兄弟仲良くあの世に送ってあげるわ!」
そういって、彼女は槍を俺に向けて投げつける。
俺は静かに、淡々に、だが槍が来るよりも素早くライドブッカーを剣モードに変え槍を切り落とす。
「へっ?」
彼女は唖然とした顔をしている。おそらく確実にあれで殺せると思ったのだろう。
「あんたが何者だろうが計画だろうが興味ないな、けど」
俺はライドブッカーを下し彼女を睨む。
「そいつは俺の大事な弟だ。傷つけたお礼をしなきゃな」
そして俺はそのまま取り出した『ネオディケイドライバー』を身に着け、両サイドのハンドルを引っ張り展開する。
「なんなのよ・・・、私の槍を消すなんて、普通の人間には・・・あなた、何なのよ!?」
「通りすがりの仮面ライダーだ、よく覚えとけ」
俺はライドブッカーからディケイドのカードを取り出し構える。
「変身!」
俺はそのまま構えたカードを裏返し、ドライバーのバックルに挿入しハンドルを押し戻す。
《KAMEN RIDE DECADE》
俺の周りに十八のホログラムが現れ、そのすべてが俺と重なり俺の姿が変わり、七枚のカードがドライバーから飛び出しフェイスに突き刺さり、体はマゼンダカラーに変わる。
「さあ、覚悟しな」
世界の破壊者、仮面ライダーディケイド。静かな怒りを灯しここに現る。