逃亡し世界を乱す者 作:脊椎
食堂
「へぇ、食堂ってこんなにも広いのな。」
「まぁ、教職員含め二千人を超えていますわ。それが全員収容できる広さですもの。それならこんなにも広くなるのも当然と言えますわね。」
そうなのかそれならこんなにも広いのもワカル。券売機で券を購入し、列に並ぶ。厨房のおばちゃんに券を渡す。十分くらい待っていると、頼んだ定食が運ばれてきた。ハンバーグ定食。セシリアさんも頼んだランチが運ばれてきたので、取り敢えず端のテーブルに座る。そして、俺たちは周囲の喧騒・視線を気にせず食べ始めた。すると、空いている席がないから座らせてくれないかという三人組がやって来た。
黒髪ショートのヘアピンガール鷹月静寐(タカツキ シズネ)。赤茶色の髪のお下げ髪(非三つ編み)谷本癒子(タニモト ユコ)。そして、お花舞うどう見ても癒し枠です本当にありがとうございます茶髪ツインテ布仏本音。彼女らはクラスメートである。彼女たちとの会話は、まともに出来そうだ。そんな事を考えながら食べ始める。和風ハンバーグ定食だが、ハンバーグが少し薄めだが肉厚な一品。載せられた青しその葉が肉汁の脂っこさを抑え、爽やかな感触を与えてくれる。和風ソースんとしその葉の上にトッピングされた大根おろしの組み合わせがかなり旨い。白米が進む。これもいいな。隔週で1日こいつが昼飯の日を作るか?
「ねぇ、イッチーちょいといいかな~?」
そんな飯に対する考えが頭の中を走っている中ふわふわっとした声と喋り方の声が話しかけてきた。布仏さんだろう。
「ん?どうしたんだ?」
その時の俺はハンバーグ定食に浮かれて注意力散漫になっていた。だからこそ、これからされる質問に気がつけなかったんだろう。
「最初の自己紹介の時にさぁ~、『真面に生活できたらいいな』とか言ってたでしょ~。どういう意味なのかなぁ~って。」
そう問いかけてくる布仏さんの顔はちょっとだけ顰めっ面な眉であった。眉以外?顔が白いタケシです。まさか緊張でさらっと零してしまった台詞を引っ張ってくるとは思わなんだ。セシリアさんも気になりますわ。とか言ってこっち見てくるし。はぁ、何を語ったものか、とりあえずは小学生の時の話だけするか。
「そう、あれは小学生の頃、………」
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自転車こいで走ってる時のこと。その道は順路が固定されてたんだけども、逆走してくる女がいてね、ぶつかりそうになったんだけど、何とかハンドル切って避けたんだ。そしたらブレーキも掛けようとして掛からないんだ。そしたら高架下の道路に落ちるかと思えば、塀を超して街路樹に自転車ごと引っ掛かった時があって、ちょっと怖かったんだ。周りに居た人がすぐに通報してくれて何とか逆走犯も捕まったけど。今でも自転車に乗るときはある程度確かめてたりするけどね。
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「そんな経験をしたんだね。」
「凄い災難ね織斑君。」
「イッチー凄い運が悪いんだね~。」
「確かにそれでは不安にもなりますわね。」
「あはは、もう慣れたけどね。」
皆予想以上に壮絶な話で驚いたという顔をしている。やっぱり早々俺みたいなヤツいないよな。そこから、家族ががどうとかメニューがどうとかの話をした。オルコットさんのご両親も中々に壮絶な事件に巻き込まれてるのな。専用機とかの話は今度聞こう。同じタイミングで訓練するはずだし。趣味の話をしたら、布仏さんの友達に趣味の合いそうな子が居るらしい。ふむ、楽しみだね。そんな会話をしながら時間前に食べ終わり、教室に戻るのだった。
放課後
紅に燃ゆる夕日が地上を真っ赤に染める中、俺はオルコットさんと共にこれからのスケジュール云々とかを話し合っていた。その話し合いも終わり、これからホテルに向かおうというときのことである。
「んじゃ、さよならー。」
ガラガラガラー
「あ、待ってください織斑君!」
山田先生が現れた。山田先生の手には鍵とナンバータグが握られている。
「まぁ、そんなに慌ててどうしたんですの?」
「鍵?ですか?」
「はい、そうです。これを織斑君に。」
「でも、それって何の鍵ですか?」
「学園寮の鍵です。」
「え?でも、女子寮じゃ?」
「端っこの部屋ですから、あんまり問題はありません。」
「え?でも、ホテル取ってて、えと…、キャンセルがもう効かないというか。」
「え?そんなぁ
「その点はすでに解決済みだ。私がキャンセルしておいた。因みに寮暮らしなのは安全面の為だ。」
どこからともなく千冬姉が出現した。というか
「千冬姉、あんたの職場ここだったんかい。」
「あぁ、そうだ。黙っててすまんかった。」
「うん、ビックリだよ。」
まさかISの大会で優勝したとはいえ、こんな所で働いていたとは、驚きだ。
「織斑先生、一夏さんに何にも教えないで心配掛けていたと聞きますが如何なものかと。」
「フッ、そうだな。でだ、一夏。お前に専用機が国から1週間後に届く。メーカーは倉持技研だ。」
「え?専用機は配られてすぐのうちに目を付けたメーカーに契約結びに行ったんだけど。」
「何?どういうことだ?」
「俺がIS学園にぶち込まれるのは解ってたから、それにデータ取るもんだと思ってたし。それに、いつまでも姉に養って貰うわけにはいかないから。せめてバイトの代わりにね、何かでお金稼げないかなって。それに千冬姉にも少なくとも迷惑かかると思ってたし。だから、相談してみたら、ISのテストパイロットなら相応の努力は必要だけど金は稼げるって。友達が教えてくれて。」
俺のその言葉を聞いて千冬姉は、口を手で覆って涙ぐんでいた。
「うぅっ、……一夏ァ……、私のことを…、そこまで……、ウゥ……、グスッ……。」
「おっ、織斑先生!?」
「山田先生、…私の弟はこんなにも立派になって、……グスッ……、嬉しいよ一夏ァ!」ガシッ
え、………ちょっ!?あ、千冬姉!人目も憚らずに抱きつくのはマズいって!!ちょっ、オルコットさん助けて!え?織斑先生は幸せ者ですわね。……って、そんなこと言ってないで!あーもー!
「こんなとこで抱きつくな千冬姉!!」
「あぁ………」
引き剥がしたらなんか凄いショボーンとした表情で落ち込んでる。せめて、家に帰ってからにしてくれ、千冬姉、恥ずかしいんだよオルコットさんと山田先生見てる前で。指摘されて少し腫れてた顔が赤くなった。そして、見苦しいモノを見せてしまったな。と軽く謝罪した。
「えーと、と、とりあえずは寮に向かってください。」
場を立て直すため山田先生が喋る。
「山田先生、一人部屋ですよね?」
「え?はい。そうですよ勿論。」
「後、一夏。大浴場はあるが、女子のみしか使えんので気をつけろ。だが安心しろ、個室の風呂もなかなかだぞ。」
「そっか。寮の部屋ってどんな感じ?」
「キッチンやら何やらのついた高級ホテルのような感じだ。」
「結構過ごしやすいですわよ。」
「それは、少し期待かな?」
「あぁ、ゆっくり休むといい。」
「そっか、じゃぁ、サヨナラー!」
寮の部屋とか気になることを聞いた俺は、ナンバータグの部屋に向かい歩いて行った。
一夏とセシリアが抜けた教室
「何とか間に合ったな。」
「えぇ、いきなり国から変更が来たときはビックリしましたが。」
「何とか盗聴器がないか、監視カメラの有無についてもチェックが間に合ってよかったな。」
「あの先輩、不運な弟さんって一夏君の事だったんですね。」
「あぁ、自慢の弟だ。」
山田先生の見た織斑千冬の顔は幸せそうに笑っていたという。
織斑一夏:簪に避けられるフラグを殆ど回避した男。家族孝行をやった男。この後、兎は大混乱。
布仏さん:事務仕事は苦手らしい。小動物っぽい。
セシリア・オルコット:両親は死んでないし、あるヒーローに助けて貰ったという。多分幼少期にウルトラマンゼアスとか見てるかも。
織斑千冬:シスコン進化!原作よりも人のことを見て気遣いできるようになった。
山田真耶:美人。お色気トラブル担当になるかも。
ウサギ:次回登場予定?
感想下さった方ありがとうございます。セシリアは原作よりも強い予定です。