オリキャラ登場
────────────ー???
とある空間、そこはIS達が生活しているコア・ネットワーク空間、ここはいわば一種の世界であり、IS達も果てが何処にあるのか把握出来ていない場所。
この空間内では、IS達は人間と同じ姿(大体が操縦者に似る)をしている。
「はぁ、暇ねぇ」
「そうですわねぇ」
そんな中、専用機ISの『ブルー・ティアーズ(ティア)』と『甲龍』は退屈を持て余していた。
ISはそれぞれが意志を持ち、互いに情報を共有しあっている。しかし彼女達にはとあるものが欠けていた。そう、『食べる』ことである。ISなのだから食べ物など食う必要はない、そもそも食べ物など食べなくても生きていけるのだ。
「ねえ」
「?」
「さっきからあの子なにやってんのかしら?」
甲龍がとある場所を指さす。
そこには、赤毛に所々黒髪の混じったISが、テレビの前で胡座をかきながらお菓子を食べていた。
「いやぁセ〇ンはいつ見てもいいですねぇ、平成も気になるから見とこっと」
「……行ってみる?」
「……そうですわね」
ティアと甲龍は、そのISのもとへと近づく。
「ねえ」
「ん?これはこれはティア先輩に甲龍先輩ではありませんか、何用で?」
「先程から何をしておりますの?」
「いやぁ、ネットワーク内を歩いてたら丁度レア物が手に入ったものでしてね。早速視聴しようと思ったわけですよ」
「レア物?ネットワーク内にそんなのあるの?」
「あるんですよ、良かったら先輩達も一緒に見ませんかい?丁度お菓子もありますし」
「お菓子?私達にそのようなものは必要ないのでは?」
「てかそんなのどっから取ってきたのよ?」
「ネットワーク内にあるものから作り出したんですよ」
「そんなこと出来んの?」
「ええ出来ますよ、先輩達もやれることです。今までそう言うのが要らなかったから知らないだけですよ。それよりもささ、もうすぐ本編が始まりますよ」
ISに勧められるように、2人はテレビの前で腰を降ろす。
「あんた名前は?」
「黎と申します」
「へえ、じゃああんたが噂のクロスライザーの、相方は?」
「今頃散歩してますよ」
「これは何のお菓子ですの?」
「食べればハッピーになれるお菓子でっせ、魔法の粉がたまりませんよ」
「ふーん」
甲龍とティアはお菓子を口にする。
この行為が、後にネットワーク内に波乱を巻き起こすきっかけになる(かもしれない)ことを、彼女達は知らない。
30分後
あっという間に30分がすぎる。
3人の周りには、お菓子の残骸が散らばっていた。
「主人公とヒロインのデートが描かれているのに放送禁止とはもったいない」
「ねえ黎」
「はい、なんでしょうか?」
「これって他のやつも見れるの?」
「見れますよ、一応現実世界から電波やらは受信できるんでB〇もWOW〇〇もタダで見れます」
「ふーん」
「他のやつも見ますか?」
「……見せて」
「わたくしもお願い致しますわ」
「あとお菓子もちょうだい」
「りょうかーい(あ、雷のこと忘れてた……まいっか)」
黎はリモコンのスイッチを押す。すると画面が切り替わり、先程とは別の番組が映し出された。
────────────────ー
「…………ここ、どこだよ」
とある空間内の草原、黒髪の青年がその場で大の字になっていた。
「ある所にいけばヤカンを投げられ、ある所にいけば風呂桶を投げられ……散々な目にあった。
少年の名は雷、雷は先程までここいらを散策していたのだが、『雄』ということで、至る所で散々な目にあっていた。その上、迷子になってしまったのだ。
「くそう、何で俺は『男』として生まれてきたんだよ。教えてくれよ母さん(束博士)」
『デュアルコア作成の影響』
「……そうですか」
何処かから束の声が聞こえた気がした雷は、ため息を吐く。
「おい」
「ん?」
ふと、上の方から誰かが声を掛けてくる。
雷が顔を向けると、そこには白い鎧を纏った女性が仁王立ちしていた。目つきは鋭く、雷のことを警戒している。
「貴様……何ものだ?」
「…………」
「おい、聞いてるのか?」
「…………あのー、誰ですか?」
「……何、私のことを知らないのか?」
「ええ、全然。というか俺、生まれたばっかでここら辺のことなんにもわかんないっす」
雷の言葉に、女性の体から力が抜ける。まさかISの中に、自分のことを知らないものが居るとは思わなかったからだ。
「ねぇねぇ」
「ん?誰?」
「こら白式、勝手に出てくるなといっただろ」
「別にいいじゃん、怖い人じゃ無さそうだし」
女性の後ろから、白髪の少女が顔を見せる。
「私は白式だよ、お兄ちゃんは?」
「ら、雷」
「へー、じゃあお兄ちゃんが例のデュアルコアなんだ」
「まあな、ていうかそんなに有名なの俺達?」
「有名だ、何せ世界初なんだからな」
「へー、そうなんですか」
ちなみにこのことは世間では流れていない。勿論操縦者である零も知らない。
「この人は白騎士、私が産まれる前のコアの人格だった人だよ」
「え?人格が残るなんて有り得るの?」
「普通は有り得ん、突然変異ってやつさ。お前と同じな」
「そうですか……はあ、俺もいっその事リセットしよっかなぁ……」
「大分疲れてるじゃないか、何かあったのか?」
白騎士に問われた雷は、ここに至るまでの経緯を話す。
その内容に白騎士と白式はなんと言っていいのか分からない苦笑いを浮かべる。
「俺も黎ぐらい自由人な性格だったら良かったのに」
「ま、まあまだ始まったばっかりなんだし、これからいいことがあるかも知れないよ?」
「そうかなぁ」
「おーい、らーい!」
「あ、黎だ」
遠くから、雷を呼ぶ黎の声が聞こえる。あまりにも遅いため、黎が直接探しに来たのだ。
「おーい、ここだー!」
「あーいたいた、何やら女騎士と幼女に挟まれてるではありませんかええ雷さんよ」
「よ、幼女……」
「おいこら黎、そういうこと言うなって」
「へーい、えーっと、白騎士姐さんと白式ちゃんですね、初めまして。私は黎です、お近付きの印にこれどうぞ」
黎は2人にお菓子を差し出す。
「知ってるのか?」
「ええ、あっしはこう見えて勉強家なもんで、さ、とりあえず戻るよ雷」
そう言うと黎は、せっせと先に歩き始める。
「待てよ。と、白騎士さん、白式さん、お世話になりました」
「私のことは呼び捨てで構わん」
「私も呼び捨てでいいよ」
「そうか?じゃあそうさせてもらうよ」
雷は2人に手を振りながら、黎の後をついて行く。
「良かったらまた今度遊ぼうぜ!俺も色々と知りたいからさあ!」
「いいよぉ!」
雷と白式は互いにそう叫んだ。
「…………」
白騎士は何故か帰っていく雷の背中を、お菓子を食べながら見つめていた。その時の彼女が何を思っていたのか。それは誰にも分からない。
「白騎士?どうしたの?」
「ん?いや、何でもない」
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「粉、粉を寄越せ……」ガツガツッ
「辞められませんわ」ガツガツッ
「…………おい黎」
「ごめーん、何かハマっちゃったみたい」
「どうすんだよ!アレ末期だぞ!」
「てへぺろ☆」
黎、雷
クロスライザーのコア。
雷はコアの中でも珍しい男のコア、デリカシーがない。
黎は自分の好きなことならなんでもやる女、先輩だろうが容赦ない。