IS、零   作:歩輪気

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8話目
この作品内のセシリアは空気です。


零、入学

 ────────────────ーIS学園

 

 

 俺は巻紙零、本名は零だ。

 今俺はIS学園とかいう女子校のとあるクラスに向かっている。何故亡国機業(テロリスト)の1人である俺がこんな所にいるのか、ISを動かしたからだよ。

 

 この数日間、俺は姉さん達からISについて扱かれた、正直任務をこなすよりも辛い。特にスコール姐さんは容赦がなかった。姉さんも容赦なかったけど死なない程度に済ませてはくれてたな。

 マドカも行きたがってたが流石にダメだ、危険すぎる上に織斑千冬やら他国の人間に何されるか分からない。

 

 ISに関してもアメリカのレインのISを管理する企業が面倒をみるということで話が着いた。

 

 ていうかトップはそれでいいのか? まあいいか。いつかはここを抜けることになるんだ、それが数日後なのか卒業後なのか分からないけどね。

 できればさっさと離れて家に帰りたい、でないと姉さんやマドカに沈められる(物理的に)。

 

 

 にしても足が重い。正直行きたくない、学校なんて産まれて初めてだ。

 3組だっけか? 織斑千冬と一緒じゃないだけマシだな。

 

 それとあの兎から渡されたIS……クロスライザーか? フルスキンなんて今どき珍しい仕様だ。極悪ヅラだけど。

 

「あ、あなたが巻紙君ですか?」

 

 ふと振り返ると、眼鏡をかけた女子教員らしき人物が息切れを起こしながら立っていた。

 

「ええ、そうですけど」

「きょ、教室通り過ぎてますよ、ほら、3組はあそこです」

 

 あ、しまった。つい。

 

「すみません、ありがとうございます先生」

「い、いえ! 当然のことをしたまでです!」

「それじゃ」

 

 とりあえずさっさと行こう、何か1組やら2組やらから顔をのぞかせてるけど無視だ。あ、織斑一夏と織斑千冬だ。確かにマドカに似てるな。

 てなんか金髪のロールさんがじっとみてくる。

 

「(巻紙君、私のおっぱい全然見てなかったなぁ、ちょっと嬉しい)」

 

 何かとても嫌な予感がしたのでさっさと行こう。今度こそマドカに琵琶湖あたりに沈められそうだ。しかしまさかあいつがああなってしまうとは。

 

「失礼します」

 

 とりあえず3組の教室に入る。

 やっぱ視線が痛いがそんなものはどうでもいい。

 

「遅れてすみません」

「いえいえ、とりあえず早速自己紹介してもらえるかな?」

「はい、分かりました」

 

「初めまして、巻紙零です。まだISについては知識が浅いので皆さん、宜しければ教えてください、よろしくお願いします」

 

 パチパチパチッ

 

「(ねえねえ、結構良い男っぽい?)」

「(織斑君はイケメンだけど、巻紙君はカワイイ系かな)」

 

 何か話しているけど聞こえない。

 とりあえず自己紹介を済ませ、指定された席に座り、一限目の準備を始めよう。

 

 

 あ、ここ姐さんのドリルで出たところだ。やったね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────────────────────ー

 

 

「ねえねえ、零君って好きな物とかあるの?」

「そうだなぁ……料理とかかな。よく家族が忙しい時とかに作ってたから」

「いいなぁー、私なんてお米すらびちゃびちゃだもん」

「はは、まあ初めは失敗するもんだよ」

 

 とりあえずクラスの生徒と話す。意外と皆普通の感じだ。変に寄ってこずクラスメイトとして話している。結構いい感じの距離感だ。

 担任の榊原先生もいい人だ、性格も姉さんとは正反対で美人だし。

 

 

 ピロンッ

 

 今絶対姉さんからメール来たけど後にしておこう。

 

 

 

 

 それにしても結構料理しない子って多いんだね。ぼk……俺の場合姉さんも姐さんも仕事が忙しくてしょっちゅう俺がやってたのに、やっぱ普通の家庭だと違うのか? 

 

「おーい、零君」

「ん?」

「1組の人が呼んでるよ?」

 

 1組? 織斑一夏か? 

 

「うん、ありがとう」

 

 とりあえず俺は席をたち、その1組の生徒のもとへ向かう。

 

「…………?」

「初めまして、巻紙零さん。わたくしはセシリア・オルコットと申します。以後お見知り置きを」

 

 あ、さっきのロールの人。

 

「とりあえずここではなんですので、屋上へ行きませんか? まだ少し時間もあるので」

「うん、いいよ」

 

 とりあえず話があるなら聞こう。内容次第ではそれ相応のことをしないといけないけど。

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、巻紙零っているか?」

「お、織斑君!? れ、零くん今ちょうど他の人とどっか行ったよ!」

「え? そうなのか(折角の男同士だから挨拶しようと思ったんだけどなぁ)」

 

 

「おい、巻紙零はいるか!?」

「あ、け、ケイシー先輩!? いえ、いません!」

「そうか、悪ぃな」

「さっき1組の女子とどっかに……あ、行っちゃった……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────ー屋上

 

 俺は今、校舎の屋上でセシリア・オルコットと名乗る少女と2人きりだ。

 確かオルコットってあのイギリスのオルコット家のことだよな、何でも生体融合エクス何とかとかいうやばいもんをアメリカと作ろうとしたとか。まあ直ぐにコアが渡る前に別の亡国機業が介入して止めたらしいけど。当たり前だ、そんなもん作らせるわけないだろ、どんだけ親バカなんだ。

 

 ついでにコアを流した亡国機業メンバー及びアメリカ関係者はお仕置された。安心して、死んではない、ちょっと精神崩壊して病院でのんびり暮らしているだけらしいから。オルコット家には忠告だけしたらしい。

 

 ちなみに……えーっと、エクシアだったか、あの子は手術が無事成功したからお咎めなしだ。今頃お姉ちゃんと何処かで静かに暮らしてるだろう。

 え? 何で知ってるかって? 一時期うちで預かってたからだよ。短かったけどね。結構いい子でマドカやレインとも直ぐに打ち解けてた。

 

「あのー……」

「ん? あ、はい。それで話って何かな?」

「…………チェルシー・ブランケットという方をご存知でしょうか?」

「チェルシー……昔同じ名前の女の子とあったことならありますけど、それが何か?」

「ではこの写真については」

 

 セシリアさんが何やら写真を渡してきた。

 そこには昔の俺と少女がキスをする写真が…………おいおいおい。

 

「何で貴方がこんなものを」

「IS学園に来る直前、とある方から渡されたのですわ。零さんに会えたら渡してほしいと」

 

 まさかあの時の写真がこんな所で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────────数年前

 

 

 ある日、エクシアという女の子がうちに来た。何でも過激派の亡国機業の一部がイギリスのお金持ちの人と一緒にとんでもないものを作ろうとしたらしい、それでこの子が生体何とかで利用されかけてたとか。詳しいことは僕にも分からない、礼子姉さんから断片的に聞いただけだから。

 

 初めは何も話さない大人しい女の子だった。でも徐々に心を開いてくれて、マドカやレインと一緒に楽しく話せるようになった。僕? あんまりかな。男の子だから話しにくいのかも。

 

 そんな楽しい日々も、もうすぐ終わる。お姉さんのチェルシーさんが迎えに来るんだ。ちょっと寂しいけど仕方ないよ。

 

「れ、零君」

「ん?」

 

 そう思ってたら珍しくエクシアちゃんの方から話しかけてきた。なんだろう? 

 

「その、もうすぐ離れ離れになるから……海、連れて行ってほしいです」

「うん、いいよ。姉さんに頼んでみる」

 

 もうすぐ離れるんだ。なら最後ぐらい皆で思い出を作ろう。

 

 というわけで、僕とマドカとレイン、エクシアちゃん、それと礼子姉さんとスコール姐さんの6人で海に出かけた。比較的人が少ない、海が綺麗な穴場らしい。ここなら遊べそうだ。

 

「おい見ろ零! 凄く綺麗だ!」

「うん」

「叔母さん、よくこんな穴場見つけたな」

「まあねー、仕事柄こういう所も知ってるのよ」

 

 やっぱスコール姐さんは凄いや。マドカも嬉しそうで何よりだ。

 

 

 

「ほらよ!」パシャンッ

「ひっ!? 冷たいぞ!」

「あはは」

 

 それから僕達は水着に着替えて海で遊んだ。姉さん達は遠くから見てるだけだったけど。

 エクシアちゃんも嬉しそうだった。

 

 

 

 

 気づけば夕方になってた。

 もう明日にはエクシアちゃんともお別れだ。ちょっと寂しいな。

 

「零君、良かったらあっちの方、見ませんか、2人で」

「? いいよ」

 

 僕とエクシアちゃんは皆から少し離れて岸辺付近の岩場まで歩いた。ここは貝の死骸が沢山あるから足に刺さりそうだ。危ない。

 

「零君」

「?」

「その。とっても楽しかったです。皆と出会えたこと、いつまでも忘れません」

「うん、僕もエクシアちゃんと友達になれたこと、絶対忘れないよ」

「……それに、私、嬉しかったんです。零君が来たばかりの私のためにご飯を作ってくれたこと」

 

 ご飯……エクシアちゃんが来たての頃に作ってあげたビーフシチューのことかな。エクシアちゃんビーフシチューが好きだってチェルシーさん(エクシアちゃんのお姉ちゃんで1度だけ話した時に教えてくれた)が言ってたから。

 

「零君」

「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 チュッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パシャッ

 

「いやぁ、とんでもない場面に遭遇したわねぇ」

「叔母さーん? 何やってんだ?」

「ん? ちょっとしたお仕事」

「オータム、仕事なんてあったのか?」

「いや? ねえけど、何やってんだよスコール」

「ふふ、ひみつ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────────ーそして今

 

 

 ということがあった。これ絶対スコール姐さんだ、間違いない。エクシアと離れる時に何か色々やってたの今思い出した。てかこんなものバレたらマドカに沈められる。

 

「あのー?」

「あ、いえ、確かに俺です。この写真に写ってる女の子はチェルシーさんの妹さんですね」

「あら、やはりご存知でしたか」

「昔お世話になりましたから」

「ふふ、でもご本人で良かったですわ。これでチェルシーもエクシアも喜びます」

「それは良かった。ところでチェルシーさんとエクシアさんは今どこに?」

「はい、2人ともわたくしの専属メイドを務めておりますわ」

「へー、専属メイドー……え」

 

 マジかよ、結局オルコット家から離れなかったのか。まあ確かにあそこ以外行くとこないか、それに数年前に事故でこの子の両親も死んだとか。余計離れられないか。

 

「あら、もうすぐ時間ですわね。では行きましょう」

「はい、そうですね」

 

 とりあえず俺とセシリアさんはそれぞれの教室へと戻る。

 にしてもまさかここでエクシアちゃんのことを思い出すなんてなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 さぶ……今なんか寒気が。

 

 

 

 




序盤は結構雑いかも。
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