IS、零   作:歩輪気

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9話目

オリキャラ登場


零、飯、部屋

 ────────────────ー

 

 時間はいつの間にか流れ、気づけば昼飯の時間になっていた。授業もこれ以上ない。とりあえず食堂でさっさと食事を済ませるか。

 

 ちなみに四限目ではクラス代表を決めた。何でも学級委員やら行事関係者の仕事をやるんだとか、それで何故か俺が選ばれた、男だからというのもあるが一応専用機持ちというのもあるそうだ。所で学級委員ってなに?まあいいか。

 

 はっきり言って非常に面倒だ。自由に動けない時間が増える、上からの命令はどうでもいい、というかさっきスコール姐さんから『暫くは学園生活で交友関係を築いていいそうよ』というメールが届いたから別にいいんだろう。

 女ならまだしも男性操縦者である俺が何かことをしでかすのは向こうにとっても危ないのだろう。

 

 それよりもこまめにマドカと姉さんに連絡を取らないと端末の通知が恐ろしいことになる。スコール姐さんに伝えたら『学園生活満喫してきなさい』だそうだ、全く。

 

 というか現にマドカからの通知が恐ろしいことに…………。

 

「おばちゃん、ビッグステーキください。しっかり焼いたヤツで」

「はいよー」

 

 とりあえず今は飯だ。学食なんてそうそう食えるもんじゃないからな。

 

 あ、マドカからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『私よりも飯の方が大事か?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………よし、ステーキ食べるか。

 

「おーい!」

「ん?君は……織斑一夏か?」

「お、知ってるのか?」

「まあね、君のことは有名だから。それでなんか用?」

「おう、一緒に飯食わないか?えーっと」

「巻紙零」

「零か、一応男って俺たちだけだからさ。折角だから挨拶ついでにどうだ?」

「いいよ、そっちの人がOKしてくれるのなら」

「おう、いいよな箒?」

「……ああ」

「あ、俺のことは一夏でいいぞ」

「じゃあ僕も零でいいよ」

 

 俺と織斑一夏と誰かは席に着く。

 あの態度からして本当は織斑一夏と2人で食いたかったんだろう。何ともわかりやすい。あれ。

 

「君、篠ノ之箒か?」

「!?」

 

 少女は目をぎょっとさせてむせる。図星か。というかまずいな、下手に束との関係をばらすと亡国機業のこともバレそうだ。

 

「え?箒のこと知ってるのか?」

「ん?ああ、ちょっとね。昔知り合いから貰った新聞に載ってたのを偶然見かけたらもしかしたらって思って」

「へー、そうなのかぁ」

「そ、そうか……ならいいんだ」

 

 嘘だ、本当はあのうさぎから嫌という程聞かされた。小さい頃のドジっ子から大きくなってからの武士口調の話から織斑一夏のラブコメまで全部、全くシスコンを拗らせるとああなるのか。

 

 その後一夏から色々な話を聞いた。殆ど1組の愚痴だが。

 何でも一夏も同じような理由でクラス代表に選ばれたらしい。本人は辞めようとしたけど織斑千冬がそれを認めなかった(脳筋が)。まあ途中でセシリアさんが副代表を務めるということで何とか収めることが出来たようだ。一夏もセシリアさんからの励ましでやる気が出たようだし。

 

 にしてもセシリアさんは凄いな。これもチェルシーさんとエクシアちゃんの教育のおかげかな(多分)。今度お礼を言っておこう(連絡先知らないから無理か)。

 

「ねえねえ」

 

 ふと横から何か知らない人が声をかけてきた。3年生か。

 

「はい?何ですか?」

「君たち、噂の織斑一夏君と巻紙零君でしょ?」

 

 この笑顔、絶対何か裏がある。男性操縦者に取り入るとかそんなもんだろう。姉さんが『ハニートラップには気ーつけろ』とか言って長い時間話してたから嫌でも覚えてる。

 

「1年生ってことは今度クラス代表戦があるよね」

「はい」

「でも君たち操縦はまだ素人だよね」

「まあそうですね、この前動かしたばっかだし」

「良かったら私が教えてあげよっか?ISについて」

 

 既に姉さん達から嫌という程扱かれたからいりません。

 

「結構です。ISについては私が教えるので」

「でも3年生の私の方が上手く教えられると思うんだけどなぁ」

 

 なんか言い争いが始まった。箒の方は一夏を取られたくないとかそんな感じだろう。本人は気づいてないから悲しいな。

 何か寒気がしたけど気のせいだろう……あ、気のせいじゃなかった。

 

「あのー」

「「?」」

「後ろ」

 

 

「おい、おめーら何やってんだ」

 

 箒と3年生が振り向くと、そこには鬼のような形相のとある3年生が立っていた。下着露出してる3年生なんて1人ぐらいしか居ないだろう。

 

「あ、いえ、その」

「そいつは俺が教えるんだよ、文句あっか?」

「アワワワワッ……」ガタガタッ

「い、いえ、それじゃあ!」

 

 ピュッーっと3年生はどこかへ逃げた。

 

「あ、あの……」

「おい、お前」

「は、はい!」

「ISについて詳しいのか?」

「あ、いえ「はよ答えろ」詳しくないですはい!」

「じゃあ教えれるなんて言うなよ、相手にも悪ぃだろうが」

「ごめんなさい!」

 

 箒が震えながら敬語で応えてる。さっきまでの大和撫子はどこいった。

 

「……さてと」

 

 そう言うとその露出魔は俺の方に周りこみ首をしじじじじじ痛い痛い痛い!!??

 

「おいごらぁ!誰が露出魔だ!」

「れ、レイ「ダリルだこらぁ!」だ、ダリル、久しぶり、元気してた」

「阿呆か!とりあえずお前は阿呆か!何でこんなとこにいるんだよぉ!」

「な、なりいぎぎ……」

 

 ああ、そういえばこっちだとレインじゃなくてダリルだっけ。

 一夏と箒がガタガタ顔を青くしながらみてる……あ、やべ…………意識が……。

 

「先輩やめるっす!これ以上は死ぬっすよ!」

「……ふん!」

 

 レインが絞め技を解く。

 今天使の声が聞こえた気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺はダリル・ケイシーだ」

「私はフォルテ・サファイアっす。よろしくっす」

「よ、よろしくお願いします」

 

 2人は挨拶を済ませる。まさかレインの方から会いに来るなんて思わなかった。ま、こっちからいくつもりだったから別に良かったか。

 

「えっとー……」

「さっきは悪ぃな、どうしてもこいつを1発絞めたかったからよ」

「そ、そうですか」

「僕とダリルは歳は離れてるけど幼なじみなんだ」

「へー、そうなのか」

「たく、もうちょっと絞めたかったぜ(本当はハグしたかったのによ)」

 

 なんて怖いことを言うんだこいつは。ていうかお前IS学園だと結構人気なんだろ、こんなことやってたら変な噂がでるぞ、てか現に今周りがざわついてるし。ま、本人がいいならいいか。

 

「君が零君っすか、先輩から話は聞いてるっすよ」

「へー、そうなんですか。てどんな話を?」

「そうっすねぇ、小さい頃おねs「何人の黒歴史他人に話してんだよ!」

「別にいいじゃねか、ずっと会えてねえんだし……こんぐらい許せよ」

 

 とんでもないことをしてくれたなこいつ。

 というより何かおかしくないか、こんな顔したレインなんて初めて見た。

 

 

 

 その後は5人で色々話した(カット)。

 

 話してみて分かったが、一夏は親がいないらしい(流れで漏れた)。織斑千冬と2人で生きてきたとか、何となく同情するな。あと近いうちに専用機が貰えるとか。流れで一緒に訓練をする約束を付けさせられた。

 ……まあ弟は別にいいか。

 

 それとレインがフォルテさんに俺のあることないこと話しまくってたことも。全くとんでもないことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 さてと、今日はとりあえず部屋に行くとするか。そういえば急遽部屋を用意したせいで誰かと相部屋だとか、余計下手に動けないなこれじゃ。

 

 あれ、そういえば鍵は?

 

「巻紙くーん!」

 

 向こうの方から今朝あった先生が走ってくる。確か山田真耶先生だったか、一夏から聞いた。

 

「ぜぇ、ぜぇ、見つけました……これどうぞ」

 

 先生が息切れが起こしながら右手に持った鍵を差し出してくる。

 

「それ、もしかして寮の部屋の?」

「はい、そうです。榊原先生が渡しそびれたらしいので織斑君のついでに渡しに来ました」

「ありがとうございます」

「いえいえ!先生として当然のことをしたまでです!」

 

 山田先生は胸を張って答える。いい先生だな、この人。

 

 とりあえず俺は部屋に向かう……1029号室か。中途半端な場所にあるな。

 

「お、零じゃないか」

「あ、一夏」

「お前、そこの部屋なのか?」

「ああ、一夏は?」

「あっちの方だ。ちょっと距離があるから辛いな」

「ふーん、ま、お互いに頑張ろうよ」

 

 そう言って一夏と離れる。ふむ、ここからそう遠くないか。

 

 さてと、とりあえずマドカと姉さんに返信しないと

 

 その前に相部屋相手に挨拶をしないとね。

 

 

 ガチャッ

 

 

 

「おかえりなさい。お風呂にする?ご飯にする?それとも、わ・た・し?」

 

 

 扉を開けた先には、裸エプロンの変な人がいた。とりあえず榊原先生に連絡しておこ「ちょ、ちょっと!冗談だから!ていうか少しは反応してちょうだい!」

 

「とりあえず着替えて貰えませんか?その格好だと色々と勘違いされる可能性が高いんですよ」

「下に水着来てるから大丈夫よ。もしかして興奮しちゃった?」

「するわけないでしょう……ていうかもしかして貴方が同室の?」

「(するわけないってチョット酷い……)ええそうよ。私は更識楯無、よろしくね」

 

 更識楯無……確か姐さんが言ってた生徒会長且つロシア国家代表の奴か。相棒の『ミステリアス・レイディ』は水蒸気やら水やらを操ることが出来るとか。スコール姐さんの方が強いけどね。

 

「とりあえず入ったら?今着替えるから」

 

 そう言うと楯無さんは浴室へと引っ込んだ。結局なんだったんだ。

 

 さて、周りに盗聴器やらがないかチェックしよう……よし、ないな。

 にしてもまさかこんな大物が同室なんて、というか普通は1年生とじゃないのか?まあ調査とかそう言うのが目的かもしれないな。何だかこの先ちゃんとやって行けるか不安になってきた。

 

 とりあえずマドカと姉さんに返信しないと。

 

 うわっ、思った以上に溜まってる。

 

「ぎゃあぁぁぁぁ!!!」

 

 と思ってたら外から男の叫び声が聞こえた。男なんて一夏しかいないでしょ。

 ま、多分大丈夫だろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「零!助けてくれ!」

「何で来るんだよ!?」

 

 一夏がいきなり部屋の扉を開けてきた。おいおい巻き込まれるのは「待てやぁぁぁぁ!!!!」……なんかきた。

 

「げっ!?」

「一夏!大人しくしろ!」

 

 現れたのは木刀を持ったバスタオル姿の箒だった。

 怒りを顕にしたその顔は、まさに鬼そのものであった。般若。

 

「ん?巻紙か?…………あ」

 

 何故か箒の顔が赤くなっていく。ああそうか、俺は慣れてるけど普通は裸を見られるのは恥ずかしいってマドカが「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「あぶなっ!」

 

 パシッ

 

「な!?」

 

 箒から木刀を取り上げる。危ないわこんなもん。

 

「……とりあえず何があったか説明して。それとそこにTシャツがあるから、良かったら着てよ。流石にバスタオル姿で戻るのは危ないから」

「あ、ああ……うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──────────────数分後

 

「なるほどね、シャワーからでたら一夏がいて裸を見られたと、それで恥ずかしさでつい殴ったと」

「ああ」

「ふむ…………どう思います楯無さん?」

「そうねぇ、まあ確かに裸を見られるのは恥ずかしいけど、流石に木刀で殴り掛かるのはやりすぎね。下手すれば保健室送りだったわけだし……はい、終わり」

「イテテテ……」

 

 一夏は楯無さんから湿布を貼ってもらった箇所を撫でる。

 

「まあ男の僕の意見だけどね、裸を見られたことには同情するけど、流石に箒もやりすぎだ、打ちどころが悪ければ死んでたかもしれないからね」

「う」

「それに木刀って一種の凶器だってことを忘れてないかい?あれだって十分に殺傷能力があるんだ。使うならそういうのも考えないとダメだよ?」

「すまん……」

 

 なんて、普段銃やら刃物やら振り回してる俺が言えたことじゃないか。

 

「さて、それじゃ、どっちも謝って」

「お、おう……悪いな箒、確認せずに入っちまって」

「いや、私の方こそいきなりぶってすまなかった」

 

 ここは互いに謝った方がいい。

 昔レインと派手に喧嘩した時に礼子姉さんから教えてもらった、『無駄な喧嘩するぐらいならどっちも謝れ』って。

 

「さて、今日はもうこれでおしまい」

「ああ、今日はありがとうな」

「すまない」

「うん、じゃあまた明日」

 

 一夏と箒は部屋から出る。

 

「…………はぁ、疲れた」

「随分親身になってたじゃない」

「巻き込まれたからにはああでもしないと。それに箒のあれは本当に危ないですよ、何処ぞのテロリストでもないのに普段からあんなんじゃ一夏の命が足りませんよ」

「ふーん、何のかんのいってそこまで考えてるのね」

 

 そりゃあ学園内で殺人事件が起きるなんて溜まったもんじゃないからね。そんなのは裏世界だけで十分だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「…………あれ」

「起きた?」

 

 目を開けると、目の前に楯無さんの顔が映った。どうやらいつの間にか疲れて寝てしまったらしい。ていうか

 

「何で膝枕なんてしてるんですか?」

「男の子ってこういうの好きなんでしょ?」

「なんですかその決めつけは……」

「ふふ、可愛い」

 

 何故だろうか、楯無さんは今日初めてあった気がしない。というより何故こんなにもこの人は距離が近いんだ?ついさっき知り合ったばっかなのに。

 俺自身も何でこんなにこの人のことを受け入れられるのか分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「よし、上手く出来たな」

 

 俺は今、食堂のキッチンを借りて弁当を作っていた。勿論零に食わせてやるためだ。この前プレゼントをくれたお返しとさっき締め上げちまったお詫びだ。

 

 でもどうせならお詫びとかそういうのじゃなくてこれから毎日こうやってご馳走するのもアリ……だよな?今まではずっと離れてたけど、これからは毎日会おうと思えば会えるんだ。

 

 マドカもいないから2人の時間を邪魔される心配はないし、それに今まで離れてた分を一気に埋めることだってできる。

 

「さて、行くか」

 

 俺は弁当を持ってあいつが今日から暮らす1029号室に向かう。

 なに、味は多分大丈夫だ。あいつが小さい時なんかいっつも俺が作ってたんだ。それに少しは練習もしてんだ、大丈夫、大丈夫だ、うん。

 

 

 

 

 

 

 

 よし、開けるぞ。

 

 ガチャッ

 

「零!飯作ってきてやった……ぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「楯無さん、いつまで膝枕するつもりですか」

「んーそうねー、私が満足するまで」

「……はぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………おい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、1029号室から女性の怒鳴り声と男性の叫び声が聞こえたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ箒、今零の叫び声聞こえなかったか?」

「気のせいだろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────────ー

 

 

「僕、刀奈お姉ちゃんのこと絶対忘れないよ。だから刀奈お姉ちゃんも僕のこと、忘れないでね」

 

「…………うん、絶対に忘れないわ」

 

 

 

 私は忘れない、あの時の約束を

 

 彼との出会いを

 

 そして今も

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……zzz」

「ふふ、相変わらず寝顔は変わんないなぁ、零君」

 

 子どものように眠る零の寝顔を見つめながら、楯無は微笑む。

 

「いつか私のこと、思い出してくれるかな」

 

 そう言うと、楯無は零の頭を優しく撫でる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────ーとあるラーメン屋

 

 ここはとある橋の下にあるラーメン屋の屋台、そこには一般人から道を外れたものまで様々な人種の人間が集まる。

 

 そして今宵も、とある2人の男が並んでラーメンを啜っていた。片や帽子を被った中年の男性、片や長身の青い服を身に纏った男が、味噌ラーメンと醤油ラーメンを食べていた。

 

「へえ、そんじゃあお兄さんって悪いヤツをやっつける仕事してんのか」

「はい、私の仕事はいわば世界の平和、均等を守るために必要なことなのです…………ただ」

「ただ?」

「最近、本当にこれでいいのか。悩んでいるのです。こんなことをしても永遠に平和が来ないのではないか。ならいっその事皆で夢の中で自由に暮らした方が平和なのではないかと」

 

 長身の男は、醤油ラーメンに移る自分の姿を眺めながらそう言い放つ。

 

「夢の中ねぇ……働かずに暮らしたり、こうやってラーメンを食べられるんなら俺は賛成かな。死んだばあちゃんとかに会えるならその方がいいや」

「おお、そうですか!理解してくれますか!」

「お、おう。いいと思うよ?」

「そうかそうか、いや良かった、これでようやく決心することが出来ました。いやぁ、ありがとう」

「おう?」

 

 長身の男は泣きながら中年男性に礼を言う。

 

「とりあえず食おうぜ。伸びちまうよ」

「それもそうですね」

 

 2人は再び麺を啜る。

 

 

 

 この男が何者なのか、そしてこの男の決心が後に世界を巻き込む大騒動になることを、まだ誰も知らない。

 

 

 

 

 

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