みみみの物語   作:REP F

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漫才

ステージに上がると思いのほか観客の数が多くて気後れしてしまう。

元来ラノベでは、文化祭で主人公がバンドを組む展開は数多くあるが、まさか漫才をやるようになるとは......こんな展開今までになかっただろうなぁ...

客席には水沢を初めてするお馴染みのメンツが勢揃いしてるのが見える。

隣のみみみをちらりと見るとそれに気づいたのか目で小さく笑いかけてきた。

こうして周りをみると改めて今年一年の自分のレベルアップを感じる。

.......よっしゃやるか......

 

こうして漫才が始まった。初めはぎごちなさが残っていたものの、直ぐに練習通りに出来るようになった。

ここでネタも大半を消化。最後の締めに入る。

と思ったその時、

「ところで友崎さん?」

ん?ここでそんなセリフあったっけ?

とは言え、漫才を止めるわけにもいかないので適当に乗っておく。

「なんですか?七海さん?」

「私たちって偽装結婚、仮面夫婦なわけじゃないですか?」

「ちょっ、最後の最後に衝撃事実ぶっちゃけすぎでしょ」

いきなりのアドリブ?になんとか返したものの頭の中は真っ白だ。

一体どういうつもりなんだみみみは?こんな展開寝耳に水、日南からの優しさだぞ。

あ、びっくりって意味ね?わかると思うけど。

しかし、みみみは止まる様子もなく言葉を続ける。

「私と一緒になったと思ったら直ぐに他の女の人と仲良くしてるし.....」

「え、いや、そのー」

「この前なんか近所の女子校にナンパしに行ったみたいじゃないですか!?」

「あ、ああ、その節はごめんなさい」

「わたくし、みみみは怒ってるんですぞ!」

「えーと、許してください!」

取り敢えず謝っとく。どうしよう、これじゃまるで夫婦漫才じゃなくてただの痴話喧嘩だぞ。

観客はまさかの急展開に皆んながポカーンとした顔をしている。いや、水沢だけはなんか爆笑してるし......なんなんだあいつ......

「だから、」

みみみの言葉に一瞬で意識をステージに戻す。なんだなんだ?

「はっきりさせないとなぁーって言いますか...」

顔を赤くて、少し口籠もりながら呟いているみみみ。

「な、な、な、何をですかゃ?」

久しぶりにカミカミ高速ラップをしてしまった。レベルアップしたんじゃなかったのか俺?

しかし、その時、同時に観客たちがにわかに色めき立つのを感じた。

気付けば会場にいる人全員がみみみの動きに注視している。

「すーはー、すーはー」

何故か綺麗に直立して深呼吸をしているみみみ、ていうか自分ですーはーすーはーって言ってるし......一拍置いた後。

目の前の彼女は俺にはもったいないくらいの、最高に輝いているとびきりの笑顔で、彼女にぴったりなまっすぐな声でその声を俺に届けてきた。

「友崎!好きです!付き合ってください!」

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