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「こんな所に人が来るだけでも珍しいのに、魂だけの存在と会話できるなんて。」
「会話ってあんたにも分かるのか……?」
今まで幽霊と話せる、または認知できる人間とは会ったことがない為動揺が隠せない。
「…………あんた、何もんだ?」
「ちょっと。先に私が質問したのに、無視しないでください!」
「はあ……一海清太郎だ。そうだ、俺はここにいる妖怪の声が確かに聞こえている。」
こいつ……。苦手なタイプかもしんねえ。
「そう。第2世代でもないのに、珍しいですね。」
第2世代とは気を操作することの出来る世代であり、気がこの世界に広がってから生まれた子供が第2世代である可能性が高い。
「まあな。……ちなみにこの事は他言するなよ。わかってると思うが……捕まっちまう。」
「言わないわよ。私も言わばあなたと同じようなものなのだから。」
すると風見幽香はその話の間に割ってはいるように言った。
「そんなことよりあなた……もしかして、博麗霊夢という人間を知っている?」
「!!」
女の表情が明らかに変わった。かなり驚いているようだ。
「……なぜその名前を知っているのですか?」
「あなたのその服装と見た目を見れば分かるわ。霊夢は元気?」
「もしかして……幻想郷に居た頃に知り合いだったりしたんですか?」
話に置いていかれてるが、幻想郷に元住んでいたやつがまだ生きているのか?
「待ってくれ、幻想郷で暮らしていた人間なのかそいつは。」
「ええ。それも幻想郷を管理するかなりの重要人物よ。ただの一妖怪である私よりもずっとね……。」
なんか面白そうな話だ……!
「…………詳しく聞かせてくんねぇか。ちょっと興味がある。」
「それは無理です。」
「なんで!」
「部外者にこんな話しても仕方ないですし、あなたが国に告げ口しないとも限らないじゃないですか。」
「はあ?神様に誓ってそんなことしねぇし……部外者なのはそうだが……。」
「そんな胡散臭い言葉信用出来ません!」
「いいじゃない。教えてあげたら。彼はいい人間でもないけど悪い人間でもないわ。」
「ですが…………このことは霊夢さんから口止めされているのです。」
まあ、当然だな。気を操れるなんて、ましてや幻想郷で暮らしていた人間なんて人が何人死のうが捕まえに来るだろうからな。
「ならその霊夢って人に会って直接聞くわ。どこにいる?」
「それも教えられないんです!無理と言っているのにしつこい人ですね……!」
「…………頼む!」
「……どうしてそこまで!あなたにはほんとに関係の無い事でしょう!下手したら命に関わるようなことでもあるんですよ!」
「その方が俺にとっちゃいいんだよ!」
「はあ?!何なんですかあなた!変態ですね気持ち悪いです!!」
「ほっとけ!教えてくんねぇなら自分で探すわ!」
「ちょっと!探すのもやめてください!」
「はあ?探すのくらいは別にいいだろ!!俺の勝手だ!」
そういうとお互い睨み合う。
こういう所をみるとなんだか仲の良いようにも見えるが、本当にただ仲が悪いだけである。
「2人とも喧嘩はやめてくれるかしら。」
「喧嘩なんかしてねぇよ!そもそも自分より下の人間とは言い争いはおこんねーんだよ!」
「はあ?!なに勝手に私を下にしてるんですか!!人の話もろくに聞かないような人間に下に見られるなんて屈辱以外の何者でもないんですが?!」
「相性最悪ね……。」
「……とにかく俺一人でも探すぜ。ついてくんなよ女!」
「誰がついて行くもんですか!とっ捕まって実験台にされてしまえばいいのに……!」
女と言い争いをした後、俺は博麗霊夢という人に会うために日が暮れるまで探し回った。
ノーヒントではもちろん見つかるはずもなく、仕方なく今日は家に帰ることにした。
青白い光が街灯から射す。
夜は危険である。
都市の中心は沢山ビルが立ち並んでいるし、いつも明るいがその反面、俺の住んでいるスラムには壊れかけの街灯から射す光を頼りにするしかないほど廃れている。
家はもうほぼ家ともよべないような瓦礫の下で暮らしている。
両親は死んだし、兄弟も居ない。朝からゴミ掃除や瓦礫の運搬などの重労働に加えて給料は雀の涙ほど。大体、気で沢山兵器を作る暇があったら俺らの生活を便利にしてくれるものでも作って欲しいもんだが……。
たった7年でここまで落ちちまうとは。
「…………こんなゴミみてぇな生活から、早く抜け出さねぇと。」
俺の夢は、危険を冒してでもこの国を変えること。俺はこんな惨めでクソつまんねぇ人生のままじゃ終わりたくねぇ。
その夢は博麗霊夢という人に会えば叶うんじゃないかと密かに期待していた。
そして、次の日の朝。
2話目おわりです。
文字数中々少ないんですが、しばらくこれで行きます。
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