危険な男の人生は   作:楓太郎

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5話目です。


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危険な男の決断

……俺は霊夢さんに言われ、幻想郷でたびたび起こるという異変について書かれた巻物を読んでみた。

流れるようにさっと目を通した感想は、

 

「本当にこの後幻想郷が滅ぶほどの異変ってのは起こんのかよ。」

 

「ざっと目を通したが、赤い霧が出ただの、春が来ないだの、月が隠されただの…ただの異常気象じゃねえか。」

 

「まさかこんなのが異変なのか…とか馬鹿にしてます?ちゃ…ちゃんと読みましたか?」

 

清太郎はもう一度だけ巻物の一番端からさっと読んでみる。

 

「いや…してはいないが…………ほええ。レミリアスカーレット…この赤い霧はこいつが意図的に作り出したのか…」

 

「なかなか懐かしい名前ね。あいつ元気してるかしら。」

 

そういうと霊夢はなんだか切なげな顔で上を向いた

 

「知り合いの妖怪っすか?まだ生き残りはたくさんいるんすか?」

 

「いいえ生き残りはもうほとんどいないわ。そのレミリアももう死んでしまったわ。」

 

元気にしてるかって、天国でってことね……汗。紛らわしい言い回しだな……。

 

「まああいつとは特段仲が良かったわけでもないけど、なんだか、ね。」

 

「で、結局俺にこれを見せてなにをしたいんすか?」

 

とりあえず話を本題へと戻した。

 

「確かにいままでの異変は幻想郷自体を滅ぼすような凶悪なものは起こらなかったわ。異変を起こす側だってある程度加減をわきまえていたでしょうし。本気で幻想郷を潰す気がある奴がいたら、賢者である八雲紫が黙っていないもの。」

 

わからない単語が出てきたが話を遮ると思い慎んだ。

 

「んじゃあなんで幻想郷は滅んじまったんすか?」

 

「最低限の加減もわきまえない、そして賢者である八雲紫よりも強力な不届き者が外からやってきたからよ。」

 

「もしかして坂田匠理(さかたなるみち)か?」

 

その名前を聞いたとき、霊夢がわずかに反応しぴくっと体が動いた。ナズナに至っては、明らかな動揺が顔から現れている。

 

「…どうしてそれを知っているんです?」

 

坂田匠理とは、幻想郷がこの世界に認識されるようになったことに誰よりも先に目を付け、気を使った革新的な兵器を作る会社を立ち上げた男である。

さらには、国を実質支配している。

 

「その反応、当たりらしいな。まああのおっさんめちゃめちゃ強いらしいし。」

 

「……かなり察しいいわねアンタ。なら話は早いわ。」

 

「そいつを始末して、また新たに幻想郷を作るのが私たちの目的よ。」

 

「…目的は分かったが、そいつが幻想郷を滅ぼすために影から暗躍していたという確証はあるのか。」

 

「まあ、証拠は見せられないけど確証ならあるわ。」

 

「実は私、奴が幻想郷にいるのを一度だけ見かけたことがあるんです。それも妖怪と人間が戦っている戦火の中を悠々と歩く所を。」

 

「…そいつは確かに怪しいっちゃ怪しいな。」

 

「とにかくあいつにはたくさんの命を奪ったツケを払ってもらう必要があるわ。それにあなたにも協力してもらう。いいわね?」

 

「…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反乱軍【レジスタンス】の秘密基地

B4階のフロアは居住区になっている。住む場所はあらかじめ用意していたということで、一人で考える時間が欲しいといったら行くといいと言われた。

 

「え…っとここか。」

 

部屋の前には花が飾られていた。何の花かは知らないが、白く、弱々しい感じの花だ。部屋の番号は737号室。中に入り一番最初に気づいたのは

 

「ベッドが二つ???」

 

まさか同室の奴がいんのか…?それも見るからに女の子っぽいベッドだ。

 

嫌な予感がした清太郎だったがひとまず考えるのはやめておいた。

そしてベッドに横になる。仰向けになり天井を見つめながら状況を整理する。

 

さて、どうしたもんか。

俺だってこのくそつまんねぇ現状から抜け出すために来たんだが…【アイツ】ですら勝てない匠理(おっさん)に本当に俺や霊夢さんだけで勝てるのか…俺も軍の試験にお情けだが奇跡的に合格し、入隊式の時に一度だけ生で見たが、大分威圧感あったしな。

 

匠理(おっさん)を倒す前に気を使った兵器を多く所有する軍にもまず勝てるかわからないしな。ぱっと見霊夢さんだって相当強いが、恐らく一人じゃ足りない。霊夢さんクラスも人があと最低でも5人ぐらいは欲しいしな…

 

というか俺がその反乱軍に入って何ができる?軍に入っていた時の知識をほんの少し貸したり…あとは幽霊が見えることぐらいだが…

 

俺はここでもまた何の役にも立ちそうもないな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

疲れがたまっていたのかそのまま眠りについてしまった。

その間、清太郎は夢を見ていた。

 

遠い遠い夢だ。

 

世界を救う英雄になる夢。

 

清々しい、どこまで行っても青い空の下で、使い古した剣を堂々と地面に突き刺し、仁王立ちする。羽織っているボロボロの赤いマントが風になびく。

遠い遠い場所にある黒い城を決意の眼差しで見つめる。

いつか、絶対に…

 

仲間は誰もいない。一人だ。

 

「俺の苦しみを知るものは俺以外に誰もいないが、それでもやってみせる」

 

言葉で奮い立たせた。仁王立ちした足が震えないように。

 

「俺は英雄になる…!!!」

 

 

 

遠い遠い夢だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだよこの夢。

なんだこの男は…ボロボロのマントを自信満々に羽織ってよ。それに剣も錆びまくってら。

そんな剣じゃなにも倒せやしねえだろ。

 

その夢に出てきた男を鼻で笑う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰かの声が聞こえてきた。随分とうるさい女の声だ。思わず夢から覚めてしまうような声だ。

 

 

 

「っせえな。」

 

「うるさいとはなんですか!さっさとこの部屋から出てってください!!!」

 

「……ナズナやっぱりお前の部屋だったか。どうやらお前と同じの部屋になっちまったらしい。」

 

「いいえ変えてもらいます!男と同じ部屋にするなんて霊夢さんはどうかしてますよ!」

 

霊夢さんの仕業か…なにを考えてんだあの人は…

 

「俺と同じ部屋は嫌だってか?」

 

「…別にあなたのことは嫌いではありませんが、ほぼ初対面の人といきなり同じは…やじゃないですか…それも男と。」

 

「なるほど。俺が何かの間違いでお前をレイプするかもしれないと?」

 

「れいぷ?」

 

「無理やり襲ってセックスするって意味だよ」

 

「なななななななに考えてんすか!!!!!」

 

薺は顔が熱くなりあからさまに顔を真っ赤にし変な汗を流しながら動揺しているようだ。

 

「馬鹿落ち着け冗談だ。」

 

「冗談でもそういうことは言わないでくださいぃ…」

 

よほど下ネタが効いたのか涙目にまでなっている。清太郎は薺には下ネタは控えようと密かに思った。

 

つかこいつ結構可愛いとこあるんだな。

 

「…んなことより聞け。」

 

「グスッ…な…なんです。」

 

「俺は反乱軍に正式に入る。」

 

 

 

 

 

 




5話目終わりです。

前の後書きで絵が描けるのでオリキャラは描いといたほうがいいのか?と聞いてみたんですが、機材がないのでシャーペンで描いたやつを、カメラで適当に撮ってという感じになるのでご容赦ください。

という補足です。

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