アサシンズプライド~sister pride~ 作:レイラレイラ
処女作です。
投稿頻度はかなりゆっくりです。
オリ主視点が主なので原作とは違うところが多いです。
クーファの本名が不明なので■■■とします。
操作が覚束なくておかしいところが多々ありますが、教えていただけると嬉しいです。
『これは、ひどいな……』
スコープ越しに灯り一つとない玄関ホールを除いていると、兄の口の動きからそう呟くのが見えた。
私も同じ羊皮紙を右目でそっと流し見る。
メリダ=アンジェル
位階:不明
HP 5
MP 0
攻撃力 1
防御力 1
敏捷力 2
攻撃支援 -
防御支援 -
思念圧力 0%
主なスキル/アビリティ
なし
総合評価 【1-G】
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確かにひどいステータスだけど、潜入調査で様々な養成学校に入って色々な生徒を見てきたけど【G】なんてランクは初めてだ。
お父さんこと、アガスティさんは兄からレポートを引き取ってその一桁ばかりのステータスを眺めて何やら笑い出した。
何だかムッと来たのでお父さんに銃口を向けて、放つ。
銀色のオーラを纏った弾丸は僅かに開いていた窓を通って、煙草だけを吹き飛ばして壁に着弾する。
『くははっ、俺らのお姫様がお怒りなってらっしゃるぜ』
お姫様って呼ばれるのは悪い気はしないけど、直接会ったこともない女の子を笑ったことは許せない。
軍務においては私と兄の上司にあたるひとだけれどだらしなく気崩した軍服に、伸ばしっぱなしの髪、ろくに整えられてない無精髭のせいでちっともそうは見えない。
この間も散々お説教したのに直そうとしないことと、今回の件で堪忍袋の緒が切れた。
お仕置きのためにもう一発ぶちこもうと照準を定めると、兄が射線に割り込み口を動かす。
『持ち場に戻れ、モルテ』
さすがに度が過ぎたようで険しい目付きで兄に叱責され、私は渋々スコープ越しの捜索を再開する。
メリダって子も気になるけれど、それは兄から詳しく聞けばいい。
今は標的の暗殺が最優先。
事前に怪しいと目をつけていた部屋に限定して兄たちが通るであろう道筋を予測しながら数十秒たった頃、いかにも悪人でございしかしか言いようがない黒衣の集団が標的の男をあっさりと殺す瞬間を見つける。
それと同時に私は警戒度を一気に高める。
ほとんどの黒衣は大したことはない。
あの二人なら瞬殺できるレベル。
しかし、私が警戒を向けている相手は後方にいる最もボロボロの亡霊を思わせる黒外套の男だ。
(危険を承知で撃つ? …………ううん、二人が来るまで待機…………!?)
背後に突然現れた気配にゾッとしたものの、咄嗟に横に飛んで避けたおかげで無傷で済んだ。
「キヒヒッ! 俺様に気づくなんて、やるじゃねぇか! 貧乏くじを引かされた訳じゃなくて安心したぜェ」
「……私は最悪なのを引いちゃったけどね」
背後に現れ奇襲を仕掛けてきた男、目玉がギョロギョロと動き、尻尾のようなものを丸めていてカメレオンを思わせる。
ランカンスロープ。
夜の領域に住まうと人類の仇敵。
かつては人間だったものの成れの果て。
その名称は「深い眠りにつき、本来の自我を失ったもの」を意味する。
銀の焔を全身に纏い、目の前のカメレオン男と対峙する。
「
確かに銃士は遠距離戦に特化したクラス。
でも、それは……
「ただの銃士だったら、だけどね」
「アン?」
何を言ってやがる、みたいな訝るような顔をしているけど当然だと思う。
これからすることは、銃士のクラスではあり得ないことだから。
私には、お父さんと兄以外知らない二つの秘密がある。
「ところであなた…………右腕、どこ行っちゃったの?」
「何だぁ? 仲間が来るまでの時間稼ぎのつもりなら、もっとマシなことを言えるようになってから…………ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
金属の輪がカメレオンの右腕を切り落とし、私の左手に大きな弧を描きながら戻ってくる。
身体を大きく回転させ、その勢いを利用して放たれたチャクラムは狙いを誤ることなく、錯乱状態のヤツの左腕を切り落とす。
「腕が、俺様の腕がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
綺麗に両腕が落とされた場所からは絶えずどす黒い血が溢れだし、カメレオンが感じている苦痛は想像を絶するだろう。
私の秘密の一つ、それは…………
「ごめんね。私、
右手に持っていたライフルは光の粒となって消え、代わりにマスケット銃を出現させる。
「ひ、ヒィ!!」
「さようなら。哀れなカメレオンさん」
マナで作られた銀の弾丸はカメレオンに向けて放たれ、頭部を撃ち抜き絶命させた。
すると、けたたましい音を立てガラスをぶち破りながら黒外套の男が飛び出してきた。
咄嗟に銃口を向けるも、突然の事態であったことと、ライフルからマスケット銃に取り替えていたことが災いし、照準を定める暇もなく闇の中に消えていった。
兄とお父さんが追う様子を見せないということは、取り敢えず放置って感じかな。
二人と合流するべく、屋敷の屋根から跳躍する。
三大騎士公爵家の一つシクザール家のクラス、
なら、どうやって庭を挟んで距離が開けている状況でこのような暴挙に及んだのか。
答えは簡単。
その手段が私にはあるから。
拳銃の形でマナを具現化、それを向かいの屋根に向けて発泡。
しかし、銃口から出てきたのは弾丸ではない。
細長い糸上のもの、つまりはワイヤーだ。
ワイヤーは屋根の出っ張りに括りつき、私の身体を落とすことなく支える。
その勢いを利用し、割れた窓から部屋内に飛び移る。
兄の目の前に着地した私は、お叱りの拳骨を食らう前に頭部にマナを集中させる。
(私を叱るときは大概拳骨から始まるし、対策は万全なのだ~!!)
むにっ。
すると、私の全くの予想外の場所からの攻撃が来て呆然とする。
お父さんが私の胸を揉み始めたのだ。
「うむ。しっかり成長してるな。ランカンスロープも倒してたみたいだし、お父さんは嬉しいぞぉ!!」
確かに私は13歳にしてはだいぶ大きい方だとは思うけど、中身まで成熟しているわけじゃない。
やっぱり頭に直接ぶちこむべきだったかな、と心のなかで後悔しかけていると兄が拳をお父さんの顔面におみまいしようとしていた。
すんでのところで避けられてしまったものの、兄が守ってくれたことが何よりも嬉しかったので全くもって気にならなかった。
「うおっとぉ!! シスコン兄貴は妹に甘々だなぁ」
「リアに触れるな。殺すぞ」
「お~怖い怖い。…………はぁ、悪かったよ」
兄がここまで怒りを見せたことにさすがにばつが悪くなったのか、頭をボリボリと掻きながら謝罪する。
(私の名前、呼んでくれた)
リア。それが私の本当の名前。
モルテという名前は、白夜騎兵団での偽名。
二人きりの時にしか私を本名で呼んでくれなかった兄に対して、心臓の鼓動がうるさいぐらいに鳴り響いている。
私ことリアは、■■■に恋をしている。
もちろん気持ちを伝えたことはないし、仮に伝えたところで実の妹を受け入れてくれないと思う。
こうして守ってもらって、言葉でしかお礼が言えないことが歯痒い。
■■■が望むなら、なんでも受け入れるのに。
「…………まあいい。それよりも、モルテにも例の件について言わなくていいのか」
「お前さんに言われなくても言ってたさ。モルテ」
「…………えっ!? な、何!?」
私がボーッとしていたこともそうだけど、突然にこっちに話題が振られ慌てて反応する。
「お前、メリダ嬢の友達になっちゃくんねぇか」
「………………………………はい?」
リアは暗殺者としては優しすぎる子です。暖かい目で見守ってあげてください。
ちなみに、モルテはイタリア語で死神という意味です。
敵には容赦ないですけど、リアは優しい子です(2回目)
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