チチに転生したので理想の妻を目指す   作:丹碧のブルーメ

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ハーメルン初心者の処女作です。暖かい目でご覧下さい!


原作開始前
1話


気がつくと真っ黒な空間にいた。上下左右も分からないしそもそも目を開けられない。

謎の浮遊感と安心感があり、まるでドラゴンボールに出てくる【メディカルマシーン】のようだと思ってしまい、顔がニヤけそうになるが…それどころではない。どういうわけだか状況が掴めない。

 

『 …え、なになに…この真っ暗な空間はどこ?』

 

そもそも記憶が曖昧でやれそうな事もないので、なんでこんな真っ黒な空間にいるのか考えてみることにした。

 

◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

 

――確か朝はのんびりと支度をし、普通に学校へ通っていたはずだ。普段と比べても変化は無い平和な1日だったと思う。途中までは。確か学校へついて友達と別段変わってない会話をし…いや、そういえば少し変わった話をしていた。

 

『 お前ってさ、ドラゴンボールのキャラで誰が好き?』

『普通かもしれないけどやっぱり悟空かな!にしてもいきなりどうしたの?』

『いや、近々人気投票があるらしくて…お前の意見も聞きたくてさ』

 

世間は今ドラゴンボールブームで盛り上がっていた。私もブームに乗っかっている1人だ。そんでもって人気投票をしているらしく、どうやら私の意見を聞きたかったらしい。

 

『そっか。もう投票済みだよ』

『で、やっぱり悟空か!ったくお前はブレないな…他のやつは悟飯に投票したってやつが多かったぞ!今回の物語の主軸になりそうだし、覚醒に期待してる奴も多いみたいだな。』

 

今ドラゴンボール本編では未来から来た人造人間、セルと地球をかけたバトルこと【セルゲーム】をしている。そこで活躍が期待されてる悟飯に投票している人が多いのだろう。

悟飯か…もし悟飯が勉強ではなく戦闘を沢山していたらどれだけ本編が楽になっていたんだろう?潜在能力は相当なものだろうし、混血だからなぁ。

 

『 にしてもなんでそんなに悟空が好きなんだ?』

 

これを聞かれたら答えないわけにはいかない!と早口言葉でも言っているかのように私は早口で喋り出す。

 

『主人公だし優しいしカッコイイし!一見馬鹿に見えても戦闘では頭が回ったりとか、超サイヤ人になったときの髪型がカッコよかったりとか…』

『も、もういいよ!』

 

ここでストップがかかった。どうやら語りすぎてしまったようだ。

 

『やっぱホントに悟空好きだなお前は。お前がチチだったら悟空達をめっちゃ甘やかしちゃいそうだな!』

『えへ…そうかな?』

 

どうやら今ので十分私の悟空への愛が伝わったらしい。

そう、私は悟空大好きっ子なのだ。流行ってるからって気軽に見たナメック星編で超サイヤ人の悟空に一目惚れ!その後は原作の漫画を買い始め、今や立派な悟空ファンだ。そんな私に彼は言った。

 

『じゃあもしお前がチチだったらどうする?』

 

そんなの答えは決まっている。

 

『私は悟空の理想の妻になる!』

 

と大声で言ってしまった。

勿論クラスの人達には注目され笑われたし、聞いた張本人もほんのり引いていたような気がしたが…後悔はない。…たぶん。

 

 

 

その後はいつも通りの学校の授業を終えた。ここまでは良かった。

帰りにコミックの新刊を買い、急いで帰る為にいつも使わない道に移動し先程の質問の答えの内容を想像しながら帰っていた…ようするに浮かれていたのだ。

 

『君ー!そこにいては危険だーっ!はやくどいて!危ないっ!君だよ!』

 

『えっ?』

 

上から声が聞こえる。いつも通りの道を使わなかったのが悪かったのか、はたまた運命のイタズラか…。

知らないうちに空き地から立ち入り禁止の工事現場に変わってしまった【旧・早く帰れる裏道への空き地】の【 現・工事現場】に足を踏み入れていたようだ。

 

『! すいませんすぐにどきまっ…ぁ…』

 

 

上からゴーーーッと鉄骨が落ちてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

――ドチャン。

 

無論私は一般人、それも学生なので避けられるはずもなく…お陀仏だ。潰されてしまった。

『 っ…!大丈夫か!おい!早く救急車を呼んd…急…』

その頃にはもう手遅れだったのか、声も聞こえなくなってきて意識も朦朧としていた…私は思った。

 

 

―せめて 死ぬ前に 悟空と会いたかったなぁ―

 

 

馬鹿なのだろう、死ぬ瞬間もそんなことを思って死んでいった。

 

◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

 

…で、今この状態である。

結局なんでこんな暗闇にいるのかわからなかった。もしかしたらここがあの世なのかもしれない…どうせならドラゴンボールのあの世みたいな世界がよかったな、なんて思っていたら…

 

『 あれ?なんか急に光が…』

 

いきなり光を感じた。目を開けられないので詳しくはわからないが、そっちに移動してみる。すると…

 

◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

 

エイジ737年 涼景山

 

ドタドタドタ!とかなり大きい体格の大男が廊下を走っている。どうやら遠出から急用で帰ってきたらしい。

体長は見る限りでも4メートルはありそうだ。

彼はなにか焦っているのか、急いで移動していた。

 

「くそっ、なしてもっと早く連絡しねぇだ!」

 

廊下からでも赤子の声が聞こえてくる。

ようやくついたのだろうか彼は落ち着いて深く深呼吸し、ゆっくりと扉を開けた。その場には従者が数人、そして彼の妻がいた。

 

「お前ー!大丈夫だか!?」

「あなた…」

「無事にお生まれになりましたよ!元気な女の子です!」

 

おぎゃあ、おぎゃあと赤子の声が木霊する。

使用人の言う通り無事生まれたようで、元気な声を上げているようだ。彼は生まれた赤子の顔を覗き込み、一言こういった。

 

「オラがおめぇのおっ父だぞ!」

 

その瞬間、赤子が先ほどより激しく泣き出した。

 

「おお、オラの顔が見れて嬉しいだか!?元気な娘でなによりだべ!」

「ふふっ、あなたの顔が怖くて泣いているのではなくて?だってあなたは悪魔の帝王、牛魔王ですもの…」

 

「ははっ、その通りだべ!」

 

そう、彼は世間から『悪魔の帝王 』と呼ばれ恐れられている牛魔王その人なのだ。そして、それを理解したのかと思うほど赤子はさらに激しく泣いている。

 

「おめぇの名前はもう決まってるだ!名前はチチ!オラの娘で牛っぽい名前っていったらこれしかねぇだ!」

 

 

 

それを聞いたチチと名付けられた赤子は大きく泣いた。

 

 




お粗末な出来なので改善点などありましたらアドバイスなど送ってくれると助かります。感想も励みになります。

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