あれから4年が経った。
わたし達は今も悟飯さんの元で修行を続けている。
おっ父はさすがにいつまでも城を留守にする訳にはいかないのか、泣く泣く帰っていった。
おっ父がコチラに来るのは料理の材料を届けに来たり、わたしのアーマーを体に合わせたものに新調しに来てくれるときくらいだろうか。
心配性のおっ父の性格を考えるとホントはもっと来たいだろうに…コチラも修行している身、気を使ってくれているのだろうか。
そしてわたしはというと、悟飯さんのとこに預けさせてもらって今もこうして修行を続けているわけだ。
ちなみにわたしも悟空さも現時点で8歳!
まぁ悟空さは自分の年齢を勘違いしているので10歳だと思っているが…まぁ後々気づくだろう。わたしが今教える必要は無い。
「今日であれから4年が経つのぅ。」
もはや家族のように親しくなった悟飯さんが言う。
改まっているところを見ると、これからなにか大切な事を言うんだろうなぁとわかる。
「さて、そろそろお主たちには1つ、大きな試練を与えても良いと思っておる。」
どうやらわたし達に試練を与えるらしい。
修行していくうちにわたしも結構力がついてきたので、試練だろうがなんでもこい!という強い意志が持てるようになった…と思う。
「その試練というのはな…ずばり!パオズ山3日野宿の試練じゃ!!!」
なんということでしょう。3日も野宿しなければならないのか。でも今のわたし達なら結構余裕だと思う。寧ろ簡単なのでは?
「じっちゃん、それ案外楽だと思うぞ。」
「オラもそう思うだ…だって野宿するだけだべ?」
生活を共にして仲良くなった悟空さと意見が揃う。
…にしても仲良くはなったけど、悟空さへの耐性が全然つかないのだ。
一緒に暮らしてればわたしが照れることも無くなるかなぁと思っていたが…
そんなことは無かったみたいで、未だに悟空さから褒められたりすると気分が有頂天になってしまう。
「ああ、この言い方では語弊があるのぅ。正確に言えば…
お主ら2人の3日間の間家に帰るのを禁じて、山で己の力のみで生活してもらうんじゃよ。」
「じ、じっちゃんは一緒にやんねぇんか?!?」
「ああそうじゃとも。」
どうやら思っていたよりキツそうだ。これが8歳児にやらせる試練なのだろうか…
「といっても、ワシは平気だと思っておる。
今のお主達なら精神、肉体共に昔より成長しておるし…
なにより山での生活自体は普段からしておるからのぅ。きっと大丈夫じゃ!」
うーん…確かに山での生活は今はできていると思うが…それは家があったり、なにより悟飯さんがいたから他ならない。2人だけで外で生活となると、また話は違うだろう。
「あとほかに言うことは…そうじゃのう。質問はあるか?」
「あっ!質問いいだか?」
「構わんぞ。」
「オラ、兜をつけてその3日間野宿やりてぇんだども…大丈夫だか?」
せめて防具くらいはつけていたい。もしもの時の自身の身を守る力になるし、有り無しではできることも違うだろう。
「ふむ…いいぞい。それぞれ一つだけ、好きな物を持って行っていいことにしよう。
武器の扱いも実践で使えなきゃ意味がないからのぅ。」
「じゃあオラ如意棒!」「オラは兜にするだ。」
許可が入った…これで結構楽になるだろう。如意棒は伸縮自在で、高いところに行くために使えたり単純に武器としても使える。
わたしの兜はご存知の通り2つも機能がついていて、あるのとないのじゃ大違いだと思うし。
「今日の9時から始めようと思っておる。それまではいつも通りで構わんよ。」
そしてわたし達はいつも通りの朝のサイクルを始める。
わたしもこの4年間でだいぶここの生活に慣れてきたようで、料理も材料集めもお手の物だ。
「悟飯さー!タケノコ取ってきただよ、いい感じの大きさだべ。しかもまだ柔らかそうだ。」
「じっちゃん!オラも薪割り終わらせてきたぞ!」
「うむうむ。では今日は山菜鍋にするとしよう。」
薪を使って火を炊き、その上の鍋の中に、タケノコなどの山菜を突っ込む。これで10分後にはおいしい山菜鍋の完成だ。
これがまたおいしいんだよなぁ。日によっては他にも熊鍋とか魚の煮付けとか…何だかんだ山でもおいしい物はいくらでも作れるのだ。
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なんやかんや普段通りに動いてるうちに始まる時が来てしまった…といっても家に帰れない以外はそんな変わらない!きっと大丈夫だ。
「よいか、この試練をやる目的は自立できるようになるためじゃ。
お主らがもしワシがいなくなってもちゃんと生活できるかのチェックじゃな。」
「えっ?じっちゃんいなくなるんか…?」
「ほっほっほ。まさか。もしもの為じゃよ。」
ということらしい。原作での出来事を知っている分この手の話になると、わたしも少し心配になってしまう。
「それでは試練を始める!3日間戻ってくるでないぞ!」
いよいよ始まる。
わたしの今の格好は道着姿の頭だけ兜。
悟空さも道着姿で如意棒を背負っている。
サバイバルをするのだから他にも色々持って行きたかったが、まぁ1人1つの持ち物という条件なので仕方ない。
「チチ!二人で帰ってこような!」
悟空さからめっちゃ嬉しいセリフが。ふぅ〜興奮しない平常心…平常心…
「もちろんだべ!」
スタッッッ!!
そしてわたし達は駆け出した。
絶対に無事に帰ってみせる!
という訳で3日間サバイバルするようです。
現時点での転生チチさんは…
そこそこ鍛えたある程度の力と、それを助長し遠距離への対応も完璧にする兜の性能のダブルマッチで4年前よりはかなり強くなったかと思います。
※年齢を修正しました