チチに転生したので理想の妻を目指す   作:丹碧のブルーメ

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ちょっと長めになってしまいました。
あとそろそろ原作入ろうと思います。


24話

わたし達に頑張って追いついてきてくれたプーアルに気を使いながら、ゆっくり翼竜の巣に距離を詰めてく。

 

「間違いねぇな、コイツがあのハンサムイケメン幼稚園生をさらった翼竜だべ。」

 

巣越しに見えるあの体の模様、さっきハンサムイケメンに変化してたウーロンを攫った翼竜と一致している。

どうやら寝ているようだ。

 

「ハンサ…?ああ、ウーロンのやつ!またそんな姿で先生にナンパしてたなんて!やっぱり捕まって当然のやつです!」

 

ウーロン!同級生からの心象が落ちてるぞ!

にしてもあの先生もご苦労なものである。まさか幼稚園児にこんな変態が紛れているなんて思うはずもないし。

 

さて…変化できるとはいえ戦闘力でいえば、ウーロンも一般の人並み。ウーロンにできることといえば精々見た目で威圧することくらいか。

 

となると、やっぱりわたし達で助けるしかないだろう。

どうやって助けよう?

 

「うーん、あの高さ…どうやって助けるべ?」

「オラの如意棒は?」

 

あの位置なら悟空さの如意棒がとどく距離だし、それでつついてもいいけど。

もしも何かの手違いで巣に思いっきり当たって巣ごとウーロンが落ちちゃったら困るし…

 

うーん、ここは翼竜が巣から離れるのを待つか…でも今のウーロンは捕らえられた獲物、いつ食べられてもおかしくないだろう。

 

………よし!

もし翼竜が起きて襲われても、今の悟空さと私なら翼竜に負けるわけないし!巣に突撃するか!うんうん!万事解決!

 

「いんや、如意棒よりいい手があるだ…直接巣に乗り込むだよ!」

「それもそうだな!」

 

「…え、いやいやちょっとちょっと、2人共本気ですか!あの高さですよ!?それこそ変化とかしないと…」

 

「いいから見てろって。オラ達強い子だぞ!」

 

シュタッシュタッ!

 

そう言って軽やかに崖を上がっていく悟空さ。

私も後に続く。

 

「あの二人、普通じゃない…」

 

プーアルが何か言っているみたいだけど、今はウーロンを救うことが先決。万が一何かがあってからでは遅い。

 

崖を上がっていくうちに見えてきた巣の様子。

とりあえずウーロンは食べられてないようで、翼竜は寝息を立てている。

 

「悟空さ、1歩下で下がって様子を見てくれるだか?ウーロンさを連れ戻してくるだよ。」

「わかった、翼竜が起きたらオラに任せろ!」

 

巣の中に乗り込むと、ウーロンが何やら愚痴っている様子が見えた。

 

「うー…このオレをナンパ中に攫いやがって…このオバケ翼竜め…」

 

どうやらピンピンしているようだ。変化も解けて、元のブタの姿に戻っている。

今がチャンス!すかさず話しかける。

 

「ウーロンさー…聞こえてるだかー…」

「お、お前誰だ!?助けに来てくれたのか!?」

 

「そうだべ、起こさないようにゆっくりこっちに来るだ…」

「ん?…へ、へへよく見たらお嬢ちゃん中々可愛い…」

 

…はぇ?

こんな時に何言ってるんだこいつは。

 

「オレの本当の姿はね、こんなにイケメンなんだよ。」

 

そういってウーロンは変化して、先程のハンサムイケメンの姿になった。

そして変化の時に出る煙が翼竜の鼻に…

 

「ウ、ウーロンさ?なにしてるだか?今すぐこっちに来るだよ…?」

「ははは!どうしたんだいお嬢ちゃん、もしかして惚れちゃったのかな?」

 

これはまずい。絶対起きるやつである。

ウーロンってホントにトラブルメーカーとしての才能があると思う。

 

「いいから早く…」

「フフフ、そんなに急がなくても今行くさお嬢ちゃん。」

 

そう言ってカッコつけて巣の中をノソノソ歩いてこっちに来るが、時すでに遅し。

 

「スンスン…ブアッグショーーーン!」

 

「あっ」

「どへぇ!?」

 

翼竜が起きてしまった。こうなったら、実力行使で取り戻すしかない。

 

「悟空さ!」

 

ヒョコッ

 

「あぁ、起きちまったんだな?」

「そうだべ。やっちまうだよ!」

 

悟空さがヒョッコリ顔を出して上がってきてくれた。隣に悟空さがいるだけで凄く安心して、冷静に戦えるような気がする。

 

「ギャオーーー!!」

 

雄叫びが耳に響く。

翼竜は臨戦態勢をとり、こちらに向かって威圧してきた…が。

 

「…ん?チチ、こいつなんか変だぞ。」

 

悟空さの言う通りなにか様子がおかしい。まるでウーロンを庇うかのように動いているのだ。

獲物を横取りされると思っているのか?にしてはウーロンを随分優しく守っているようにも見える。

ここから導き出される答えってつまり…

 

「この翼竜、もしかしてウーロンさに惚れちまってるだか!?」

 

ズコーッ!

 

「はははっ!食べるために攫ったんじゃなかったんだな!」

 

とんでもない事実である。

 

「ギャウゥ…」

「は!?なにーっ!?オレこんな翼竜に惚れられても嬉しくねぇよ!!」

 

どうやら図星のようで。この翼竜、ウーロンを見る目がウットリしている。なるほど、パートナーにするために攫ったのか〜。解決!末永くお幸せに〜!!!

 

 

 

 

と言いたいところだが…変化がずっと続かない以上ウーロンの本当の姿もバレてしまうだろうし、ウーロンも翼竜が相手はさすがに嫌だろう。

 

 

「あはは…嫌なら正体を明かしてあげるだ。」

 

「こんな奴に好かれてたまるかーっ!変化ーっ!」

 

ウーロンが再び煙に包まれると、元の姿に戻る。

と同時に翼竜は騙されていたのがわかったのか、怒り出した。

 

「ッギャオーーーー!!!!」

 

「悟空さっ!」「わかってるっ!」

 

わたしは急いでウーロンの傍に行き、悟空さは翼竜の攻撃を受け止める。

 

グググ…

 

「オラが受け止めてるうちに早く!」

 

「ささ、急いでここから逃げるべ!掴まるだよ!」

「つつつ、掴まるってどこに!?」

 

「腕に決まってるべ!!!」

 

いまいちシリアスに欠けながらも、巣から出ることには成功した。シュタシュタと崖を駆け下りる。

 

「わ、どわーっ!早えぇよ、怖ぇよー!!かーちゃあああん!」

「大丈夫だべ!さぁ着地するだよ!準備はいいだか!」

 

「わー!無理!無理ぃー!」

「よいしょっと!」

 

スタッ

 

「はは…乗ったことないけど…ジェットコースターって…こんな感じなのかな…」

 

なんとか崖の下まで降りてこられた…が、ウーロンがへばってなんかボヤいている。少し勢いつけすぎたかもしれない。

あっと、下で待機していたプーアルが駆け寄ってくる。

 

「大丈夫でしたか!?悟空さんは?」

「今上で戦ってるべ。大丈夫、悟空さなら絶対勝ってくれるだ!」

 

「チチーッ!」

 

上から声が聞こえてきた。どうやら悟空さは思っていた通り無事のようだ。

わかってたとはいえ、一安心である。

 

「わりぃ、翼竜が空に逃げちまった〜!」

 

そっちか。

 

「あー…相手に有利な状況になっちまったべな…」

 

これはまずい、そのまま逃げてくれるならいいが空から襲ってくるなら少し面倒だ。悟空さの如意棒でなんとかしてもらうにも、悟空さが降りてくるまでの間プーアルとウーロンを守りきらねばならない。

 

「オラにできるだか…?いや、やるしかねぇべ!」

「どわーっ!お、おいこっちに来るぞ!」

 

考え込んでいる間にも、翼竜は空からどんどん距離を詰めてくる。

その姿は圧巻。完全にこちらを狙っているとわかる。

 

「ギィエエエエエエッッ!!」

「や、やってやるだ!」

「ひいぃーっ!死ぬーっ!オレ達皆死ぬ〜っ!」

 

ウーロンがめちゃくちゃ悲観的なことを言うが、諦めちゃいけない。

空中から迫り来る相手、攻撃は当てれるかもしれないけどプーアル達を守りきれるか…!?頑張れ!頑張るんだ私!

 

来る…!来る…!

 

 

 

 

 

「こいつよりでかい翼竜に変化ーーーーッ!!!」

 

と、目の前にもっとおっきい翼竜が出現した。

 

「ギ、ギェーーッ!」

 

バサッバサッ

 

こちらに向かってきていた翼竜は自分より大きい背丈の翼竜にビビって、シッポを巻いて逃げていった。

 

「へへーんだ!僕だってやればできるんだぞ!」

 

「プーアルさ、すげぇだぞ!追っ払っちまうだなんて!!」

「プーアルお前…」

 

どうやら変化して助けてくれたのはプーアルみたいで、無事危機はさった。

あぁ、まだ心臓がバクバクしてる。やっぱり強くなっても怖いものは怖いのだ。

 

「プーアル、お前も…助けに来てくれたんだな…」

「助けてやったんだから僕のことはもういじめるなよ!」

 

「正直…反省してる…オレの先生へのセクハラを注意したからって、いじめたのは悪かったよ…」

 

ズコーッ!

 

ウーロンがプーアルをいじめた理由そんなんだったんかい!1人でズッコケてしまった。

 

「さ、仲直りするべ。」

 

ここは年上としてズッコケてないで、仲裁をする。

これで原作よりもウーロンとプーアルの仲は良いものになるかもしれない。

 

「ご、ごめん…」

「うん…!もう先生にエッチなことするなよ!」

 

どうやら仲直りできたらしい。仲直りの握手までしてる。

これでウーロンの変態も治ればいいけど。

と、悟空さが降りてきたようだ。

 

「チチー翼竜は?」

「プーアルさが追い払ってくれただ!」

 

「…い!?プーアル、おめぇ強えんだな!今度オラと稽古しようぜ!」

「あー…それはちょっと…」

 

無事に救出できて安心安心。

そろそろ夕暮れも近づいてきたし、あの先生も心配しているだろう。

幼稚園の人達に無事を報告しに行かないと。

 

「にしても、可愛いお嬢ちゃん…名前聞いてなかったよね?名前は?」

 

そういえばまだ自己紹介してなかった。何だかんださっきまで戦闘中だったし、すっかり忘れてた。

 

「はぁ…オラの名前はチチ!で、こっちは悟空さ!」

「よろしくな!」

 

「おうよろしく!で、チチちゃん…バストサイズはいくつ?」

 

ズコーッ!

 

どうやら馬鹿は簡単には治らないようだ。

これは少しお灸を据えてやる必要がある。

 

「 さては反省してねぇべな?プーアルさ!」

「はい!ハリセンに変化!」

 

バシーンッ!

 

「ほげ〜っ!」

 

「何やってんだおめぇら…」

 

兎にも角にも…こんな懲りないやつを無事取り返しましたよって報告に、幼稚園の先生達の元へ戻らないとならない。




果たしてこちらの小説のウーロンは幼稚園を破門にならずにすむのか…!?
それはそうと、プーアルとはある程度仲が良くなりました。
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