チチに転生したので理想の妻を目指す   作:丹碧のブルーメ

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7話

今私は夢の中にいるのかな?

そう思えるくらい嬉しい出来事の真っ只中にいる。だってドラゴンボールの主人公であり私の将来の旦那さんになるであろう素敵な少年、孫悟空と2人っきりで外出しているのだ。こんなに嬉しいことは無い。さぁて、どんな話をしよう。そう迷っていると…

 

「おめぇなんでついてきたんだ?」

 

悟空から早速話を振られてしまった。しかも直球。ここは最初副産物として考えてた観光をメインとして話そう。そんでもって元のメインとして考えていたものを副産物として…

 

「えっと…この辺りの観光だ。あと釣りの様子も見てみたかっただよ。」

 

観光といえば、道中で面白いものを見つけた。かなり大きい大木だ。もし倒れたら例え恐竜だろうと通れなくなってしまうであろう大きさである。にしてもこんな大きな大木もあるのか…ここの自然はまるでジャングルのようだ。

 

「ふーん、そっか!」

 

うーむ、会話が途切れてしまう。他の人とならここまで喋りずらくはならないのだが、やはり相手は孫悟空。なにかと照れて話が止まってしまう。今聞けることだと…

 

「あ、あのなんて呼べばいいだか?名前…」

 

凄いどもった上に変な聞き方になってしまった。だがそれもしょうがないだろう。だって相手はあの悟空なんだから。

 

「え?普通に悟空でいいぞ。」

「せ、せめて「さ」をつけさせてけろ…こっ恥ずかしいだよ。」

「???」

 

悟空!って普通に呼ぶのは恥ずかしいし私自身一応【チチ】なので原作にならって「さ」をつけさせていただく。悟空でいいって返してくるのは目に見えてはいたが…会話の話題作りだ。そこはご愛嬌。

 

「おっ、見えてきたぞ!あそこがいつも釣りしてるとこだ!」

 

どうやら見えてきたらしい。原作通りお家から比較的近い場所の綺麗な川だ。フライト中に如意棒打ってきたのもこの辺りな気がする。

 

「大物釣ってやるぞ〜!見てろよチチ!」

「うん!頑張るだよ悟空さ!」

 

隣で悟空さを応援できるというこの感動よ。ホントにドラゴンボールの世界に来たんだなって改めて実感できたと思う。悟空さは川の水面に近づき…

 

ポチャン

 

サイヤ人特有のしっぽを水の中に垂らして、悟空さは静かに獲物を待っている。

 

「…」「…」

 

本人が真剣に釣りをしてる中こんなことを思っては失礼かもしれないが…釣りしてる時の悟空さ、とっても可愛いのである。しっぽを垂らしている間可愛いポーズをとっていて、しかもなにが面白いのかニコニコしながらでの待機。

 

「よしっ、来たぞ!そりゃっ!」

 

ズドーン!

 

「うわっ、大きいだな〜。すげぇだよ悟空さ!」

 

原作でも釣っていたようなかなりのサイズのお魚を見事に釣り上げた。お魚は白目を向いている。どうやら着地の衝撃で気絶したらしい。

 

「おうサンキュー!この大きさならあともう1匹釣るだけで大丈夫そうだな。」

 

1匹でもかなりの量に感じるが…まぁサイヤ人の子供の悟空さと4メートルは超えている巨漢ことおっ父の分と考えればもう1匹確保しとくべきなのか…?

「さぁ、もう1匹釣るとすっか!」

 

◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆

 

一方その頃、やはり子供2人が心配ということで大人2人はこっそりついてきていた。草むらに隠れて2人の釣りの様子を見ている。

 

「おぉ、仲良くやってるだなー。」

「よしっ、悟空いいぞ!その調子じゃ。」

 

今はちょうど悟空が2匹目の魚を釣るとこだ。悟空はしっぽを水面に垂らし…じっくりと待っている。

 

「にしても変わった釣り方法だべなぁ。」

「あの方法、神経が普通の釣りより研ぎ澄まされるだろうし、しっぽの器用さをあげれると思ってワシが提案したんじゃよ。」

 

悟空のしっぽは他の人間にはないアイデンティティである。これを悟飯は上手く使えれば便利になると見抜き…悟空にしっぽを器用に使わせるために、様々なトレーニングを日常生活に取り入れさせている。もちろんしっぽ以外も共に鍛えさせている。

 

「すげぇだなぁ。将来はホントに亀仙流に入門させるつもりだか?」

「そうじゃな…悟空は身体能力がとても高い。磨けば光る原石じゃ!是非ともなってもらいたいのぅ。」

 

ガサゴソ…ガサゴソ…

 

そんな話をしているとなにやら物音が。

 

「ん?ぎゅ、牛魔王!あれを見ろ!」

「アイツ…なにしてるべ?」

 

悟空達の後ろ側、今はそこまで近づいていないが明らかに距離を詰めている恐竜が。外見上の特徴といえば、恐ろしく大きな危険そうな歯が生えている恐竜だということくらいか。

 

「まずいのぉ、あの恐竜は肉食恐竜じゃ。それも悟空達を狙っておる。」

「なっ!この状況まずいんでねぇか…」

 

子供2人は釣りに夢中で気づいていない。そして恐竜は今話してる間にも着々と距離を詰めている。ここは大人達の助けが必要だ。

 

「のぅ牛魔王や。久しぶりにワシらの力を使うときが来たぞ。」

「そのようだべな。」

 

悟飯はそこら辺に転がっている石を拾うと…

 

 

シュビッ!

 

 

鋭く投げた。投げた方向はもちろん。

 

「ギャオ?ッグオオオォォォ!?」

 

恐竜の方向である。恐竜の狙いをコチラに誘導したのだ。

 

 

 

そして悟飯達は子供達と少し離れた場所に誘導し終え…

 

「オラが相手だべ。」

 

牛魔王が恐竜と戦うことにしたようだ。

 

「ギャオオオオオ!グルォ!グァーーー!」

 

恐竜は何も考えず、ただコチラに大口開けながら突っ込んでくる。にしてもこの光景、一般人から見たら卒倒物である。そんな光景が牛魔王の目の前まで来て…

 

「ギシャ!ン…ギャオ?」

 

恐竜は攻撃対象を見失った。

牛魔王は噛まれかける寸前で華麗に避けたのだ。そしてそのまま首を叩き切る。

 

ザシュ!

 

「グルオオオオオ!?グギャ…オ…」

 

 

 

ドスンッ!

 

「大したことねぇべな。」

「これでもここら一帯をナワバリにしている恐竜の一体なんじゃがのぅ。」

 

今の一瞬の駆け引きで悟飯の正確な位置に小石をヒットさせる正確さ、そして牛魔王のパワーが目に見えてわかっただろう。きっと子供2人がこの場にいれば、その技術や戦闘に興奮してたに違いない。

 

「恐竜の死体はもって帰るだか?」

「そうじゃのう。今日は豪華な食卓になりそうじゃわい。」

 

しかし彼らは見落としていた…もう1つの危険、それも先程のより恐ろしい脅威が子供2人に迫っているのを。

 

 




牛魔王を舐めちゃいかん。

※恐竜のセリフ、斬られた際の描写を修正しました
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