「それで、私の任務なんだけど、分かりやすく言うならフィニス!貴方を連れ戻しに来たわ」
《何ですって!》
「え、え、えっ!何で!」
「この地球は本来とは異なっておかしな事になってるの」
「どう言う事ですか?」
「本来この地球は数十年前に半壊している筈なの。新暗黒皇帝を名乗る謎の存在の所為でね」
突然意味の分からない話が始まって置いていかれているが、2人の気迫的に質問を挟む隙がない。
《何を言っているんですか!現に此処にこの星はまだ存在しているじゃ無いですか!》
「それは、貴方がこの地球と一時的に一体化して回復させたからじゃないの。まさか覚えてないなんて言わないでしょうね!」
《何を言ってるんです?そんなの相当な実力が無いと出来ないでしょう。第一私にそんな力は無いですよ》
「まさか、本当に覚えてないわけ!」
「待って、全く話が分からないんだけど!」
「貴方は少し黙ってて!じゃあ、貴方の記憶を元にしてこの地球に複数の擬似ウルトラマンの反応があるのも知らないの?!」
怒られた。仕方がないので後で聞こうと思う。それまで覚えているだろうか。
《擬似ウルトラマン?》
「はあー。マジかー。とにかく、一旦大隊長に連絡取ってくるから、待ってなさい」
「僕ら以外のウルトラマンなんてニュースで聞いたことないけどなあ?」
「ああ、それはまだ」
ピンポーン
『玲ー。起きてるー?話さないと行けないことあるから開けて〜』
タイミングを呼んだかの様に結がやって来た。
「やば!うん。ちょっと待ってー。フィニスお願い」
《では。アリス、インナースペースの方で話しましょう。連絡もそこでお願いします》
「?分かったわ。それじゃあね、適合者君」
なんだかよく分かってなさそうなアリスさんにはインナースペースに入ってもらって、結を出迎える。
「玲!そのね、あの」
「玄関まで話すのもアレだから中入って」
「あっああ、うん」
凄く申し訳なさそうだし、焦っている。何があったのだろうか。
「で、話って?」
「えっとそのー今日って空いてる?」
「まあ、暇ではある」
「そのー教授が今日から調査を始めたいって言ってるの」
なるほど。それは急な話だ。
「今日のいつから?」
「今日の午後1時か2時ぐらいから明後日の朝、最悪夜くらいまで」
「行けなくもないけど、、何処まで行くのさ」
「夏目町まで」
最近エレキングが出たばっかりのはずなのだが、もういけるようになっていることに驚いた。
「あの湖のところか〜、地味に遠いんだよね。交通費は?」
「実費」
「マジか〜。仕事の後で貰えたりとかは?」
「今回は無給だよ。まだ、交渉出来てないもん」
「はぁー。仕方ない行くよ」
「ごめんね。まさか今日からだなんて思わなくて、、」
「いーよいーよ。じゃ、準備して行くか。必要なものは?」
「着替えがあれば充分だと思う」
「そもそも何でそんなとこ行くんだよ?あそこ最近怪獣騒ぎあったばっかりだし、危ないだろ」
「ほら、知らない?湖の龍の伝説」
「ああ、前テレビで言ってたな」
「そうそれ。で、どうやら龍の封印をしたのが〝光を纏った男〟とされているらしいの」
夏目湖には昔龍がいたとされその龍が毎年災害を引き起こすため村は貧困に不作で大変だったそうだ。そんな時のある日、村に旅の男がやって来た。そこで見たあまりの悲惨な村の様子に疑問を持った男は村人に何があったのかを尋ねたらしい。そして、話を聞いた旅人は龍の所に向かい、龍を説得しようとしたそうだ。しかし、龍はそれに応じず、男を襲った。その時、男は不思議な光纏い、姿を変えた。そうすると、圧倒的な力を持って龍を叩き伏せ、懐柔し、封印したと言われてる。これが夏目湖の伝説だ。
「で、その光を纏った男が巨人に繋がると」
「あくまで妄想の域を出ないけどね。で、その龍の目撃が最近相次いでるから、その龍に会えるかもだし、もしかしたら巨人に会えるかもしれないからって。教授そう言うの大好きだからさー。思い立ったらすぐに動いちゃうんだよね」
「なるほどね。学者と言うより、オカルト好きの変人だなあ、その人。そいじゃ、準備しますか」
「私もそう思うよ。と言うか来てくれるんだ」
「まあ、仕事だしね。さあ、早く準備しに行くよ」
「うん」
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時刻は午後1時半頃、僕と結は待ち合わせ場所である夏目湖の辺りの駐車場に来ていた。
そこでは、黒髪ロングの女性が車に寄りかかってしきりに辺りを見回している。
結はその人の方向に走って行ったので僕もついて行った。
僕達に気づいた女性は此方に寄ってきて結と何か話している。
少しして会話を打ち切ると此方に寄ってきて挨拶をしてきた。
「君が宇ノ町 玲君だね。私は、
確かに聞いてて変な苗字だとは思ったけど、今言うことだったのか?まあ、多分自己紹介の決まり文句なんだと思うけど。というか、女の人だったのか。勝手に男の人だと思っていた。
「はい、此方もよろしくお願いします、芙羅洲さん」
「芙羅洲さんなんて堅苦しくて言いにくい呼び方をしなくていい。私の事は冥さん、もしくは、、冥お姉さんとでも「冥教授、そう言うの良いんで」あ、そう?まあ、楽に呼んで貰って構わない」
「分かりました冥さん」
「よし、じゃあ予定だが、今日は町長の家で伝説についてより詳しい話を聞いて、明日湖を見に行く。明日の夜は夏目龍神祭もあるからそこで遊んで明後日の朝に帰る感じでいこうと思っているのだが、問題ないな?」
「「はい」」
「よし、じゃあ行くぞー!」
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町長の家の前に着くとお手伝いさんみたいな人に案内されて応接間みたいなところに倒された。
「今日はよくお越し下さいました。話はこちらの部屋で伺います」
「はい、失礼致します」
「「お邪魔します」」
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?????
「夏目湖の龍か。計画にはないが、此処は利用させて貰うことにしよう、あのウルトラマンの中の物を器として完成させるために。そして、この世界の破滅の為にも、な」
そう呟くと黒フードの少年は図書館から姿を消した。
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「今日はありがとうございました」
「いえいえ。明日の夏目龍神祭にはいらっしゃるんですか?」
「はい、そのつもりです」
「そうですか。楽しんでいって下さい」
「そうさせていただきます。それでは」
冥さんが出てきてドアを閉める。
「はぁー疲れた」
「冥教授基本タメ口ですもんね」
「まあ、それでも許してもらえてるからな。で、聞いてみて良く聞く伝説の方との違いとかあった?」
「変わりないですね。これ以上聞き込みしても進展ないですよ」
「ここら辺で1番伝説に詳しいって言われてる町長がこれだもんね」
「仕方ない。取り敢えず今日は予約してあるホテルの方に泊まって、あのに備えるか」
「「はい!」」
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次の日、僕達は湖の真ん中までボートでやって来ていた。
「何か龍のいた証拠とかあるか?」
「ないですね」
「こっちにもありません」
「私もだ。やはり潜ってでも見るべきだった」
「冥教授はダイビング出来るんですか?」
「出来ないぞ、カナヅチなんだよ」
「なら誰かやるんですか?」
「玲君はやってくれないのか?」
「僕!?、、、まあ、出来ないことは無いですけどやりたくないですね」
「そうか。なら結君に、「絶対嫌です」ああ、そうか。まあ、秋だもんな」
そんなこんなで岸に戻る。近づいて行くと、岸では町長と1人の女性が言い争っているようだった。
「、、だから、ナツノメリュウが、私達に罰を与えようとしてるんですって!開発で木を切り、山を崩し、湖を汚した私達に龍が怒ってるんですよ!」
「そんなこと、あるわけないだろう!だいたい、最近の騒ぎだってこの近くにホテルを建てると決まってからだ。建設に反対している住民がラジコンでも使ってUMAがいるかのように見せかけてるだけだ」
「でも!」
「伝承は伝承だ。それに、最近テレビで調査した時に怪獣が出てきて、それを巨人が倒したじゃないか。あれが湖の龍の噂の正体だろう」
「湖の龍はあんな見た目じゃ!」
「もういい、私も忙しいんだよ。失礼する」
「ちょっと、町長!」
どうやら、龍に関する話らしい。そして、この空気感の所に行くのはとても嫌だった。
「冥教授、迂回しましょう。この空気の所に行きたくないです」
「あのー、すいまーせん。お話いーですかー!」
「教授!?」
冥さんはそんな事は全く気にせず、その女の人に声を掛けた。
「あ、私ですか?」
「はい。先程、龍についてのお話をされていましたよね?」
「はい、そうです。龍は、ナツノメリュウは私達に罰を与える為に復活したんです」
「その話詳しく」
「えっと、龍が旅人に封印されたと言われていますが、実はその前にある約束をしていたと言う記述のされた古文書が見つかったんです!」
「それは、聞いたことない話ですが」
「はい、何せまだその古文書は年代の特定されていないんです」
「なるほど」
「でも、あれがきっと伝承の原本なんです!だって、あの本は」
「あの本は?」
「あっ、いえ、何でもありません。私はこれで」
「待って下さい、その本見せて貰えませんか?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「これです」
「中を拝見しても?」
「どうぞ」
僕達は先程の女の人の家の蔵に来ている。何で、古文書がこんな所に置かれたままなのかは知らないが、きっと何らかの理由があるのだろう。
《玲、少し》
『何?』
《アリスが言わなきゃいけないことがあると言っています》
『それ今じゃなきゃダメ?』
《当たり前でしょ!じゃなきゃ今言わないわよ!》
『うわっ、びっくりした。急に喋らないでよ』
《アンタねえ、まあ、良いわ。それよりも、龍神祭とやらには急いで行きなさい。手遅れになる前に》
『手遅れってどう言う事?』
《それは、「玲?大丈夫?」つ!》
「う、うん。大丈夫だよ。どうしたの急に?」
「いや、何かぼーっとしてたと思ったら突然険しい顔になったからお腹でも痛めたのかと」
「ああ、そう言う事。問題無いよ」
「なら、良いけど」
「なるほど、ありがとうございました」
「いえいえ」
「では、我々はこれで。行くぞ、君たち」
「あっ、はい」
「はーい」
彼女の家の敷地を出た途端、冥さんが、
「よし、龍神を祀ってある祠に行くぞ」
と言い出した。
「何でですか?」
「少し、気になることがあって、な」
「祭りもすぐ始まるんですから早くして下さいね」
「祭りより調査の方が優先に決まって、、と言うか、玲君。そんな事を言うという事は祭りをたのしみにしてたのかな?」
「ちが、違います!!ただ、その、早く行かないといけない用事ができたと言いますか、その」
「ふーん。まあ、良いや」
冥さんは全く気にせず祠の方に向かって行ったのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「此処が」
「祠ですか」
「本当に?」
僕達は先程の話の通りに祠に山道を登って来た筈だったのだが、
「この、残骸が?」
祠と思われる物は無く壊れた何かがそこにはあった。
「間違えたのでは?」
「そうですよ!もう一回確認しましょう」
「そうだよな!まさか、祠が壊れてるなんてそんな訳ないもんな!」
もう一度道を戻り確認しながら進む。
「マジか〜」
「嘘でしょ?これ夢?」
「、、、、」
祠の場所は間違っていなかった。
「誰かが壊したとか?」
「自然災害かも!」
「いや、この木片なんかから鑑みるに人為的な物だ。罰当たりなこったよ」
「でも、そんな事して得する人なんています?」
「分からない。取り敢えず警察にでも報告しておくか。祭りの警備で此処ら辺に来てただろ」
「そうですね。まあ、祠は壊されちゃってましたけど、お祭りは逃げませんから楽しみましょうか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
?????
「さあて、わざわざ祠まで壊したんだ仕事をしてくれよ、ナツノメリュウ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
山道を下り、湖方面まで向かうと沢山の人で溢れている。
「大盛況ですね」
「まあ、此処らじゃ有名な祭りだしね」
「さあ、君たち。さっきのことは忘れて思いっきり楽しむぞ!」
「「おー!」」
皆テンションを上げて楽しもうとする。アリスに言われた事もあるので注意は怠らない。
「とは言っても、何処から行くんですか?」
「決めてない」
「じゃあ、夜ご飯確保に行きましょう」
「右に同じ」
「じゃ、それで」
数分後
「君たちは何買ったんだ?私は定番のたこ焼きにしたんだが」
「私はイカ焼きとイカ飯です」
「僕は焼きそばですね」
「結君。君は案外よく食べるね。と言うか何故イカ限定なんだい?」
「違います!決められなかっただけです」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おい、何か見えるか?」
「いや、何も。やっぱり酔っ払いどもの夢か何かじゃないか?」
祭りの警備をしていると思われる警備員らしい2人組が湖前で〝何か〟を探していた。
「そんな事言ったって、近くにいた観光客も龍が見えたって言ってるんだ。ちゃんと調べとかないと、後で面倒くさいからなあ」
「はぁー。どうしていつもこんな役ばっかやらされるんだろうな」
「そう言う仕事何だよ。ん?なあ、何か聞こえなかったか?」
「俺には何も聞こえなかったけど、もしかして会場で何かあったのか?」
「いや、湖の方から聞こえ、た、っ!」
「どうしたん、だ、よ、うわぁー!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
祭りの最中、何故か湖の近くに人が集まっている。
「おい、湖の方が騒がしいが何か会ったのか?」
「分かりませんよ。見て来ましょうか?」
「いや、全員で行った方が良いだろう」
「何でですか?」
「少し嫌な予感がするんだよ」
「嫌な予感って?」
「ああ、それは、っ!逃げるぞ2人とも!」
「へ?何!」
何でと言おうとした瞬間地面が大きく揺れる。
「じ、地震!」
「いや、違うとにかく早く!」
ギョルルーラァーア!
「くそ!もう出て来やがったか!〝ナツノメリュウ〟!」
湖の中から長い首が姿を現し、その後胴体が陸に上がってくる。
「おい、玲!早く逃げるぞ!」
「えっ、あっ、はい!」
《ちょっと!逃げたらアイツの相手は誰がするのよ!》
「そんな事言ったって!」
グルグギルラーアッ!
「うわっ、と!」
目の前に木が倒れくる。あの怪獣が起こした地震で腐った木が倒れて来たようだ。
「おい、玲君!大丈夫か!」
「玲!大丈夫なの!」
「はい、大丈夫です!」
〈ちょうど良いわ。あの子達とは別行動なさい〉
「はい、そうします此処ら辺は通れなさそうなので別の道を探して来ます」
「分かった!必ず無事でいろよ」
「死なないでね、玲」
冥さんと結がそう言った後2人が走って行った時のもらしき足音がする。それが遠くに行ったのを確認してから、
「行くぞ、フィニス!」
そう言ってインナースペースに飛び入った僕をアリスさんが迎えて来た。
「さあ、今回は私を手伝って貰うわよ」
「ちょっと!アリスさん!今はそんな冗談言ってる時間ないでしょ!それに、フィニスは何処に行ったんですか!」
「アイツが何処にいるかなんて気にしなくてもいいわよ。取り敢えず、少し身体を貸して貰うわね。」
「それって、どう言う事、、、よし、これでOK!」
『ちょっと!何するんですか!』
「何って、少し身体を貸して頂いただけだよ、これ、喋り方がアンタに引っ張られるわね」
『いや、そんな事は、「緊急次第なんでしょ!すぐ行くわよ」ちょ』
Alice Access Granted
『何ですか、その黒いライザー!』
「私用のライザーよ。気にする必要は無いわ」
そう言うとアリスさんは何処から3枚の怪獣メダルを取り出し、ライザーにセットする。
「この地形なら、こいつらね。エレキング、ジラース、ムルチ」
エレキング ジラース ムルチ
「超融合」
エレマキムルチ
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「なんだ、アイツ!」
「2体目の怪獣だ!」
ん?さっき、2匹目の怪獣と言った声が聞こえたが、一体どう言う事なんだろうと思う。そして、その疑問は一瞬で晴れた。湖に映る魚?っぽい怪獣にエリマキと長い尻尾が付いたような姿。なるほど、これが2匹目の怪獣と言う事だろう。しかし、僕の見える範囲にはそんなのはいない。
『どう言う状況ですかこれ!』
「ああ、私が怪獣に変身、モンスフュージョンした」
『モン、え?そのモンスなんとかってもしかして、』
「そう、ご想像の通り怪獣に変身するのさ」
『えーーー!』
「昨日、お前が4体ぐらいの怪獣にからまれてたろ」
『ああ、はい』
「あの時、最後に出て来たのが私」
『へ?』
「いや、ピンチっぽかったからさ。スカルキラーキングに、ああ固有名詞言っても分かんないか?」
『後でお願いします』
「ああ、そう?じゃ、ストレス発散に行きますか!」
ナツノメリュウの方に向かって真っ直ぐ突進を仕掛ける。
ギョルラァーア!?
ぶつかった瞬間、ナツノメリュウはすごい勢いで吹っ飛び、湖へと落ちた。
「よし、じゃあ水中戦と行きますか!」
アリスさんはそう言うと湖の中にダイブして行き、湖底でナツノメリュウと合い間みえる。
「水中戦は私の方が有利だぞ」
その言葉の通り、アリスさんは圧倒的に有利だ。ナツノメリュウをすごい勢いで追い詰めていた。
『す、すごい』
経験の差もあるだろうがセンスがまず異なっていると言っていいだろう。僕とアリスさんでは、圧倒的に実力差があった。
「おら!吹っ飛べ!」
キィールルラアッ!
尻尾の一撃で高く打ち上がり、湖から飛び出るナツノメリュウ。
そこにダメ押しの一撃を叩き込もうと構えた時だった。
ピロピロロロブモーピロピロピロロロ
突然火炎弾が放たれ、ナツノメリュウは吹っ飛ばされる。そして、そのまま動かなくなった。
「あの声、まさか!いや、嘘だろ、、、」
突然焦りだすアリスさん。
『どうしたんですか?』
「ヤバイ奴が来た。撤収するぞ!」
『えっ、ちょ、ちょっと!ヤバイやつって一体』
《ちょっと待って下さい》
『あ!フィニス!いたんだ」
「何言ってんの!ゼットンが来たのよ!?」
《分かってますよ。でも、倒さないと被害が広がるだけです》
「今の戦力で勝てるとでも?」
《十中八九無理でしょうね。でも、やるしかありません。それが、私の仕事なので》
「相変わらず、分からず屋ね」
《そうですね》
「じゃ、主導権を戻すわね」
《ええ、お願いします》
「よっと、それじゃ行くぞ!フィニス!」
《ええ》
「示せ!絆の力!『Nexus Max Mobius』一蓮托生!力を我に!フィニーーース!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
地球怪獣災害防衛軍日本本部
「そちらの状況はどうだ」
『こちら、A1572匹の怪獣のうち1匹は新たに現れた怪獣により死亡。もう1匹は未だに湖から浮上しておりません。新たに現れた怪獣は体色は黒、頭部には角、胸に黄色の発光器官のようなものがあります。また、部隊による攻撃が効いている様子はありません』
「そうか、、、周辺住民の避難は完了しているな?」
『はい、、、まさか!』
「荷電粒子砲を使うしか無い」
『しかし、アレはまだ実証実験が不完全です!使うとどれだけの被害をもたらすか分かりません』
「そうだろうな。でも、やるしか無いんだ。そうしなければ我々の力だけで怪獣が倒せない」
『くっ。しか、、アレは!巨人です。例の巨人が現れました!』
「何!迎撃体制を取っておけ、出来そうなら両方とも、、、、、訂正だ、少し様子を見る。奴が敵か味方を判断して来いと言う指示があった。」
『了解です』
通信が一度切れる。
「巨人、ウルトラマンか」
手元の資料に目を落とす。そこには、あの巨人について書かれている。事が動いたのは昨日、自身をかウルトラマンと名乗る存在からの手紙だった。上層部では、これを信じるか信じないかの論争が起こっている。
「正義の味方、ねぇ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゼットンに向かってファイティングポーズを取る。
その瞬間ゼットンは突進を仕掛けてくる。
ブモーッ!
直線に突っ込んでくるだけなので躱す事は出来る。
《「ライトボーゲンショット」》
隙も大きいのでそのタイミングで攻撃を仕掛ける。が、
ゼットーン
カキンッ
ゼットンの貼ってくる謎のバリアに阻まれる。
「どうする。あのバリアを貫くか、防ぐかしないと勝てないぞ」
《仕方ないですね。消費は大きいですが、使うしかありません》
「何する気?」
《まあ、任せてください》
そう言うとフィニスは突然その場で回り始める。
《バインドリング》
フィニスの身体から、光の輪が出現し、ゼットンを拘束した。
ゼットーン!ピロピロピロ
力尽くでリングを壊そうとするがそれも出来ないようだ。
「どうなってんのこれ?!」
《話は後です!》
その隙にフィニスは腕のブレスに手をかざしてエネルギーをチャージする。光の剣が出現させ、弓を構えるようなポーズを取る。
《ギャラクシーソードレイ》
その声と共に矢を放つようなポーズになるとゼットン目掛けて光の剣が飛んで行く。それを防ごうとしたバリアを砕きゼットンに直撃させ、爆発四散させた。飛んできたメダルを回収し、一旦落ち着いて深呼吸をした途端タイマーが凄い速度で鳴り出した。
「何か、凄い、疲れる、ね」
《やはり、両方に変身した負荷とギャラクシーソードレイの負荷は大きそうですね。戦い方を考えないと身体がもたなさそうです》
「今は冷静な分析、やめて、もらっ、て、」
やめてもらっていいですかと言い切る前にエネルギー切れで倒れた。
《やば、自分の世界に入りすぎてましたね。どうしよう、、》
《私に任せなさい。取り敢えず、此処から帰らないとうたがわれるわ》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
芙羅洲 冥
「そうか、彼がなのか。なるほどね。上手く投げ切れるか、それとも味方に着くか、今は警戒だけに留めておこう。後、これもどう渡そうかな」
彼らと別れ、自宅に戻った彼女がベッドの端に座り空を見つめながら呟く。
そして、彼女の手にはウルトラメダルが3枚握られている。
「悪魔に狙われる星、か。私が言える事じゃないよね」
彼女が目を向けた先、机の上の写真立て。その中には、黒い体に青い瞳、尖った耳の宇宙人が2人写っている。
「今ばかりは来ないでくれよ、兄様。私はまだ、帰りたくない」
悲しそうにそう呟くとそのまま、ベットに倒れる。
そのまま目を閉じて眠るのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「本当に大丈夫?」
「うん、平気だから。じゃあね」
「うん、また」
銀宙荘の前で結と別れて部屋に戻る。
「はぁー。疲れた〜」
《お疲れ様でした。ところで、今回の事件から我々の戦力不足、体力不足が判明しました》
「まあ、そうだね」
《また、あのゼットンは相当弱体化していました。それも考慮すると目先一番の問題は、火力不足です》
「そっか、それはまずいね。でもこれ以上はどうしようもなくない?」
《そこで提案よ。この地球の現状については話したでしょう》
「うん」
《この地球にはウルトラメダルが沢山眠っているの。維持のために地球が散りばめたメダル。それは様々な形で現れているの》
「待って、つまり他のウルトラメダルが手に入るって事?」
《はい。しかし、見つけるのが大変です》
《さっき言ったようにこの世界でウルトラメダルは様々な形で現れているわ。例えば人に力を与えたり、何かを封印していたり、ね》
「それを見つけようってことか」
《そう言う事よ。ついでに怪獣メダルも手に入るかも知れないし》
「で、目星はついてるの?」
《ええ、一番近場いえ、すぐ近くに簡単に手に入るメダルがあるわ》
「どこ?!」
《アンタが今日あった教授の鞄の中》
「へ?え〜〜!」
アリス・ラグナの語った衝撃の事実。
新暗黒皇帝とは何者なのか。
芙羅洲冥彼女の部屋の写真は何なのか。
そして、擬似ウルトラマンとは何なのか。
これから先をお楽しみに!