ミューズナイツ~SBY48~   作:赤月暁人

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第2章
第16話 グループ名決定


彼女の名は秋山加奈子。

 

三年前にオーディションを飛び級で合格しセンターを三年間守り抜いたトップアイドルだ。

 

一時期は父親がプロデューサーだからひいきだと言われてきたが、先輩たちをアッと言わせるような努力と研究心ですぐに実力が認められ、さらに自分だけでなく他の周りの子の魅力を最大限に引き立てる裏方としての能力も高いとわかり、文句なしのセンターを勝ち取った経歴の持つ子だ。

 

そんな加奈子は騎士として去年に覚醒し、たった一人でユメミール王国奪還を試みるも失敗に終わり、母である女王にユメミール王国の伝説を聞き残りの八人を探している。

 

その内の七人を発見し新人たちを自分のテリトリーに入れ行動しやすいように父であるプロデューサーに頼み同じグループにする。

 

そしてついにグループで初集合がかけられる。

 

「みんな揃ったね。これから私が騎士として行動しやすいようにこれからについて説明するね」

 

「急に呼び出して何なんだろう?」

 

「さぁ…?」

 

「よほど重要な事ではないでしょうか…?」

 

「わからないけど何かありそう」

 

「そうね。私たち新人全員が騎士として覚醒したもの。先輩から何かあっても不思議じゃないわね」

 

「まぁみんなの予想通り騎士としてのこれからについて話すよ。まず私たちが騎士として以前にアイドルでもあるからアイドル活動と兼任して夢の力であるドリームパワーを集めるためにアイドルをやってもらう。グループにいるみんなはこの事情を知らないけど、もし知ったら余計なトラブルに巻き込まれるので絶対に秘密にしておくこと。これだけは守ってほしい」

 

「了解ッス」

 

「麻里奈、そんな軽い口調じゃ失礼よ」

 

「だって堅苦しいの苦手だしさぁ」

 

「ふふっ、いいじゃない。そこまで私は体育会系じゃないから私のことは普通に加奈子って呼んでもいいんだよ?それより話を続けるけど…これから私たちは個人戦も強いられる可能性がある。そのためにまず全員の連絡先とLINE(リーネ)でグループを作って連絡網として機能させる。そしてよりグループ行動をしやすくするために私を中心にSBY48系列で独自のグループを作ります。もうパパには許可を取ってあるしプロデュースはパパがするよ。そうした方がもし敵と遭遇しても団体戦が出来るでしょ?」

 

「確かにそうだ…!そうすれば強い敵がいても連携が出来るもんね!」

 

「日菜子は勘が鋭いね。というわけでこれから私たち八人のアイドルユニット名は…ミューズナイツ」

 

「ミューズナイツ…!」

 

「って何だそれ?ミューズって何だよ?」

 

「ミューズはギリシャ神話に伝わる9人の音楽の女神たちで、ナイツは騎士たちを意味するの。どうしてそうなったかはまずユメミール王国はミューズのご加護がある王国で伝説の騎士によって悪夢から守ってきた神話があるの。その後継者として今の私たちにピッタリでしょ?アイドルユニット名としてもあまり違和感もないと思うしどうかな?」

 

「加奈子先輩…すごくいいと思います!私は賛成します!」

 

「はい。私も問題ないと思います」

 

「うんうん!私も賛成!」

 

「私も…いいと思います…」

 

「オレもいいと思うぜ!」

 

「アタシも賛成!」

 

「エマも異論はありまセーン!」

 

「じゃあ決まりだね。そしてこれからリーダーを決めようと思う。本来なら私がリーダーをやるべきなんだろうけど…センターを任されている以上は負担も増えるし、今後のSBY48を思うと古い私より遠い将来を見据えて新しい子にした方がいいと思ったんだ。そこで…大島結衣さん、あなたに任命するよ」

 

「私ですか…?」

 

「レッスン中も新人の中で一番メニューの管理が上手いし、芸歴が長いからある程度芸能界を知っているし、それにその経験を活かして新人のみんなを引っ張っている。将来を見据えたらあなたが適任だって思ったの。あかりはまだ芸能経験がないし、日菜子とひかりと麻里奈はリーダーっぽいけど責任感があなたほど重くない。そして麻友美は責任を重く感じるクセがあるし、エマは少々毒舌でトラブルを呼ぶ可能性も否めない。となればあなたしかいないんだ」

 

「一カ月も経ってないのにもう私たちのことをそこまで見ていたのですね。わかりました、やります。リーダーとして早速だけど…私を支えてくれるサブリーダーを二人任命します。それは…周りがよく見える前田あかりと、多少のスパイスで柏木エマに任命します」

 

「私…?」

 

「うん、それがいいかも」

 

「私はつい遠慮しちゃいますから…」

 

「オレだとすぐ突っ走るしなぁ」

 

「私も突っ走っちゃうかも」

 

「アタシもノリと勢いで行くかもなぁ」

 

「エマでいいの?」

 

「あなたは多少毒舌だけどその方が私にとっても刺激になるし、あかりは本当の新人でそれどころじゃないと思うけど、だからこそ遠い将来あなたがトップに近づいたときに責任感を強く持てるように育成したいの。どうかしら?」

 

「うん!エマ頑張ってマス!」

 

「私も頑張るよ!」

 

「じゃあ決まりだね。残りは一人だけど…その一人に思い当たりそうな子がいるんだ。でも今はまだドリームパワーが足りてないから私が様子を見てみるよ。その子も前のオーディションで落選した子なんだけど、あかりなら知ってるかもね」

 

「え…?」

 

「今は思い出せないかもしれないけど、その内に再会するかもしれないから覚えておいてね。私からは以上、各自アイドル活動に精一杯励んでね」

 

「はい!秋山先輩!」

 

「うーん…やっぱり堅苦しいから加奈子でいいよ。さっきも言ったけど先輩後輩の壁はあっても薄い方が要らない遠慮をすることもないと思うし」

 

「わかりました!加奈子先輩!」

 

「うん、それでいこう。パパからアクムーン帝国について詳しく聞いたはずだからこれ以上は大丈夫だね。これからミューズナイツとしてよろしくね」

 

「よろしくお願いします!」

 

こうして加奈子を中心に結衣をリーダーとしたミューズナイツが結成され秋山プロデューサーの記者会見で正式にユニット結成し活動を開始する。

 

ミューズは九人で今はまだ八人だけど、加奈子は何故かもうすぐ全員揃うという予感がしていた。

 

その予感が当たるまではもう少し先だが、その全員が揃った時に敵が攻めてきても本領を発揮できるかもしれないと踏んだ加奈子はアイドル活動終了後に戦いに備えて槍の稽古を始めた。

 

つづく!

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