ミューズナイツ~SBY48~   作:赤月暁人

24 / 100
第23話 運動会・後編

運動会も午後の部に入り応援合戦で盛り上がると次の競技に移る。

 

次の競技は借り物競争で加奈子と麻里奈が出場する。

 

二人が入場門に到着すると借りものがかかれた札が置かれスタートの準備をする。

 

スタートは一斉に行われどの札かは早いもの勝ちである。

 

そして…

 

「On your mark…set…」

 

ピストルが鳴り大勢のアイドルたちが一斉にスタートする。

 

加奈子はそれなりに速いペースで借り物札に到着するものの、パフォーマンスをついしてしまう麻里奈はファンの歓声に応えてしまい少しだけスタートダッシュに出遅れた。

 

「やっべ!出遅れちゃった!」

 

「麻里奈!そこ重要なのに!」

 

「何やってるんデスかもう!」

 

「まぁあの子らしいわね…」

 

「私の借り物は…誰か横浜ハムスターズのホシハムくんのぬいぐるみを持っている方はいませんかー?」

 

「アタシは…あー最後かぁ。えーっと…これか!誰かダンベルを持ってる方はいませんかー?」

 

「ダンベル…?そういえばここにはトレーニングルームがあったはずだけどどうかな?」

 

「それだ!ナイスあかり!ありがとう!」

 

「ホシハムくんのぬいぐるみを誰か持っていますかー!?っていないじゃーん!こうなったら…今は神宮球場で横浜ハムスターズと東京神宮スワローズが試合しているから本物を連れていくしかないか!」

 

「加奈子先輩どこに行くんだろう…?」

 

「あっちは神宮球場だぜ?」

 

「まさか…私見てくるよ!多分本物のホシハムくんを連れていくつもりだ!」

 

日菜子の勘は当たり加奈子は神宮球場まで足を運び関係者入り口から係員に理由を話し本物のホシハムくんを連れていくことに成功した。

 

しかし交渉が難航した上に試合中だったためかスークアクターの人は休憩中で着ぐるみごと加奈子は着てゴールまで持っていった。

 

秋山プロデューサーは後で横浜ハムスターズ運営に謝罪しようと頭を抱えて溜息をついた。

 

一方の麻里奈は一番軽いダンベルを片手に持ってそのままゴールし1位になる。

 

加奈子は17位と残念な結果になった上に後で一人で返しに行くなど後処理をきちんと済ませた。

 

次の競技は…

 

「続いての競技は棒引きです!つい最近ですが神奈川県立柿生総合高校の体育祭で棒引きの際、4組中3組が蹴る殴るなどのラフプレーでけが人続出しています。皆さんはアイドルですのでラフプレーはやめてください」

 

「じゃあ行ってくるね!」

 

「ラガーマン魂で突っ込みマース!」

 

「でもタックルはやめてくださいね…?」

 

「ノンプロブレム!エマはそこまでラグビーを持ち込みまセーン!ひかりならタックルしそうデスが」

 

「何だとー!?」

 

「まぁまぁひかりちゃん。エマちゃんは冗談で言ってるんだよ?」

 

「コイツいつもオレに毒を吐くんだぞ!ちくしょー!」

 

「あはは…とりあえず行ってくる!」

 

こうして棒引きが行われ全グループが入場する。

 

最初の相手はKKR48で北九州市の小倉地域を中心とした九州のローカルアイドルグループでよかと魂を持つパワフルなグループだ。

 

そんなKKR48を日菜子の反射神経とエマの観戦でラグビーの動きを取り入れたスピードで勝利を掴む。

 

次はSTN48で瀬戸内海地域である広島と岡山、香川と愛媛を中心としたうずしお魂を持つグループで温厚だけどやる気になるとホットになる子が多かった。

 

それでも勝利に執着し完全勝利したが決勝で愛知県豊田市を中心とした自動車系ローカルアイドルグループのTYT48にスピード戦で負けてしまい準優勝となった。

 

そして最後のあの競技が行われる。

 

「さぁ皆さんお待たせいたしました!この運動会最後の競技で華のグループ対抗リレーです!全員参加でお願いします!」

 

「まずは誰が先頭とアンカーになるかだね」

 

「となると最後に麻友美に走ってもらおう」

 

「それは何でなの?」

 

「先手必勝戦法で圧倒的リードのままアンカーに渡して差を縮められても1位でゴールすればいいかなって思ってる」

 

「そうだね。日菜子の言う通りかもしれないね」

 

「加奈子先輩まで…」

 

「異論はねぇぞ」

 

「エマも賛成デース」

 

「私もそれがいいかなって思う」

 

「じゃあ決まりね」

 

「アンカーが務まるかわかりませんが…頑張ります…!」

 

「オーダーが決まったチームからコールしてくださーい!」

 

「SBY48決まりました!」

 

「これで全チーム揃いました!」

 

「OK!じゃあそれぞれレーンに着いて!」

 

「On your mark…set…」

 

ピストルが鳴り先頭を走るひかりは本当に光のごとくのスピードで周りを圧倒し差をつけていった。

 

全員で48人いるので二走者からはインコースを走ってもよくなりみんな第一レーンを走る。

 

七走者目のあかりはテニスで走り込んだ脚力を見せつけるもWRD48のケイティ・ジャクソンにあっさり抜かれて差をつけられてしまう。

 

それでも十三走者目の結衣、十七走者目の日菜子、二十一走者目の麻里奈がトップに詰め寄る。

 

二十四走者目のエマ、三十一走者目の加奈子がトップに追いつきアンカーの一つ前の子に後を託す。

 

「渡辺さん!トップじゃなくてごめんなさい!後はあなたはただ全力で走りきって!」

 

「わかりました…!」

 

「あーっと渡辺麻友美ちゃんの走りはまるでフォームは綺麗なのに全然前に進まないぞ!まるで腿上げ運動のようだ!これは一気にトップのUMD48がまた差をつける!続々と他のグループも追い上げそして追い抜いた!SBY48まさかの最下位転落!前回優勝グループがこれで沈みました!沈黙のアイドル運動会!さぁトップはやはりUMD48の白石美穂ちゃんが決めたようだ!他も続々とゴールイン!渡辺麻友美ちゃんは…十秒遅れでゴールしました!」

 

「うう…すみません…!私のせいで…最下位に…!」

 

「麻友美、あなたはあなたなりに全力を出し切った。誰もあなたを責める資格なんてないわ」

 

「結衣の言う通りデース。トップになれなかったエマたちにも責任はありマース」

 

「オレがもう少しスタートダッシュを決めていればよかったかな」

 

「ひかりのスタートダッシュは完璧だったよ。先輩が言うんだから心配しないで」

 

「泣いても笑ってもこれが最後だから辛気臭い空気にするより、閉会式でパーッといこうよ!」

 

「麻里奈さん…ありがとう…ございます…」

 

「ただいまより、閉会式を行います。まず順位発表です。1位と7位以外は一斉には票します」

 

6位・THK48

 

5位・TYT48

 

4位・STN48

 

3位・KKR48

 

2位・WRD48

 

「では1位の発表です。1位は…UMD48です」

 

「やったー!」

 

「負けちゃった…でもすごく楽しかったよ。みんなのおかげでレギュラーメンバーと交流出来たからよかったよ」

 

「あかり…あなたは本当に優しいね!」

 

「ったく、コイツは最後の最後で美味しいセリフ持っていきやがって!絶対にレギュラーメンバーに上がってこいよ!」

 

「あかりさんのご健闘を…祈っています…」

 

「アタシたちもポジティブにいこう!あかりに負けないぞ!」

 

「エマももっと成長してあかりを驚かせたいデース!」

 

「せっかく同じ騎士になったんだから脱落なんてしないでね?」

 

「私は引退するまであなたを待ってるから、それまでたくさん芸能界を経験しておいで」

 

「はい!貴重な体験をありがとうござました!」

 

「この子が前田あかり…」

 

「秋山プロデューサーがお気に入りの…」

 

「けど可愛げがある子ね…」

 

「それに何かオーラを感じる…」

 

「私たちも頑張ろう…」

 

運動会は最下位になってしまったけどあかりは最後まで運動会を楽しみそしてレギュラーメンバーのみんなと交流出来たことを喜びに思う。

 

アイドルとしての第一歩を踏み出しこの事はいい経験にもなっただろう。

 

しかし騎士としての使命も忘れておらず、いつ敵が襲ってもいいようにみんなでまた集まって戦いの稽古を積むのでした。

 

つづく!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。