ミューズナイツ~SBY48~   作:赤月暁人

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第40話 デプレシオ

日菜子と麻里奈とエマはデプレシオの空間に吸い込まれてジメジメした湿地へ着地する。

 

そこには泥に草が生い茂っていて歩くにはぬかるみがあって厳しい状態だ。

 

するとデプレシオはさっきまで無気力だったのに少しだけ生き生きとしている感じになった。

 

「まさかお前たちが僕の相手だなんてね…。しかしそのノリと勢い任せの雰囲気だけはどうしても慣れないな…。やっぱりお前たちにはドリームパワーをなくしてもらってそのまま生きてるだけの置き物になってもらうよ…」

 

「そんな事したら…私の大好きな彼氏とのデートも出来なくなっちゃう!何としても止めなきゃ!」

 

「マジかよ…!アタシがどれだけ美容にお金をかけてるかわかんないの!?未来の自分を作ってくれた美容から離れてたまるか!」

 

「エマには夢がありマス…そんなエマのワガママに付き合い応援してくれるバンド仲間のためにも負けまセン!」

 

「だったらお前たちのそのくだらない夢を奪って…ゲーツィス様にそのドリームパワーを捧げてダークネスパワーを受け取ってもらうよ…」

 

「させないよ!みんな!」

 

「オーケー!」

 

日菜子はメイスを片手に持ってデプレシオに向かいおおきく振りかぶる。

 

麻里奈は銃で一撃を狙うようにクロスボウを構えてチャンスを伺った。

 

エマも接近戦では銃剣を使って突き刺そうとしつついざとなったらマスケットで一撃必殺を放つ準備をする。

 

一方のデプレシオは無気力ながらも余裕の動きを見せて片手にランスを持って3人の急所を突こうとする。

 

デプレシオはフーッと息を吐くとさらに動きに余裕が生まれついに3人は焦り始めた。

 

「もう!何で当たらないんだよ!」

 

「こいつ…無気力なのにあんなに動けるんじゃん!」

 

「Oh my gosh!エマの射撃が当たらないなんて…!」

 

「どうした…?その程度の魔力なワケ…?だったらこちらから行くけど…?ふんっ!」

 

「うわあぁっ!」

 

「ちっ…久しぶりに本気出したからかギリギリはずれたか…」

 

「マジで!?あんなに威力あんの!?」

 

「Unbelieyvable!強すぎデース!」

 

「あれが…アクムーン帝国三銃士の本気…!」

 

「まぁ…まだ慣らしてないけどね…。けど…よく無事でいられたよね…。次はそうはいかない…。お前たちの墓場を作り損ねたけど…これで勝てないってわかっただろう…?」

 

「だったら勢いつくまで私たちが勝つ!」

 

「その通り!アタシらのノリと勢いをナメるなよ!」

 

「エマたちのキズナは簡単に壊れないのデース!」

 

「面白い…なら簡単に壊してあげるよ…」

 

そう言ってデプレシオはランスをまた片手に持って今度は頭の上で振り回した。

 

3人はあの本気を見て強く警戒し何をするのかわからないので様子を見る事にした。

 

しかしそれはデプレシオも同じ事でこの3人が一緒になるのは意外にもはじめてで連携がどんなものなのかは未知数だ。

 

デプレシオは早く決着をつけたい短期決戦型でノリと勢いですぐに終わりそうだと予想をする。

 

しかしデプレシオの予想は大きくはずれる。

 

日菜子はメイスをぶん投げてデプレシオにぶつけようとしたのだ。

 

デプレシオはあまりの奇策に驚き一瞬だけ動きが鈍った。

 

すると麻里奈はクロスボウをしまってサーベルを二刀構えては曲芸のように振り回しながら斬りかかった。

 

デプレシオは身体に大分ダメージが通り少しだけ余裕を失った。

 

最後にエマは会心の一撃のために全魔力を込めてマスケットの銃口を向ける。

 

「お待たせデース!エマの一撃必殺をくらうのデース!Fire!」

 

「くっ…!」

 

「やっぱりまだ耐えるんだ…」

 

「一筋縄ではいかないって感じ…?」

 

「It’s interesting…面白くなってキマシタ!」

 

「こいつら…このピンチを楽しんでいるのか…?そんなはずはない…人間共はピンチになると投げ出したり逃げ出したりするはずだ…。それがどうしてなんだ…?」

 

「ピンチの後にチャンスありってね!アタシたちにとってピンチとは乗り越えるチャンスでもあるってワケさ!」

 

「そしてそれを乗り越えた先に…成功と達成感で満たされるって事だよ!」

 

「人の夢を笑い無気力でいさせるために鬱になってもらうyouにはわからないでしょうけどネ!エマたちはただのバカではないのデース!」

 

「なるほど…返答に感謝するよ…。お前たちを見くびった僕のミスだ…」

 

「くらえ!クラブクラッシュ!」

 

「ヒーリングショット!」

 

「オーシャンバーン!」

 

「だが…お前たちは僕を本気にさせた…。残念だけど…お前たちの夢はもう…終わりだ!はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「え…!?」

 

「嘘!?あいつ姿変わってんじゃん!」

 

「デプレシオ…これが三銃士デスカ…!?」

 

デプレシオは中性的で無気力感漂うショートヘアの15歳前後の少年の姿から肌は彩度がない緑色へと変貌し大きなコウモリの翼が生えてくる。

 

その姿はまるで様々な生物と合体させた人間でもはや原型をとどめていなかった。

 

3人はあまりの変貌にただただ呆然とするばかりで身動きが出来なくなった。

 

しかしデプレシオは残酷な事にそんな状況でも容赦なく攻撃をする。

 

「うわあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「はぁ…はぁ…僕を追い込んだことは褒めてやるよ…!だが…この姿になったら僕の寿命は縮むが…生きて帰って来れることは絶対にない…!僕の最後の力を…出させたことを後悔するがいい…!」

 

「あの無気力野郎があんなに殺気立たせるなんて…!」

 

「マズい…日菜子!麻里奈!ヤツはまだ武器を捨てて…」

 

「遅いよ!うらあぁっ!」

 

「きゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「エマ!」

 

「あの大きなランスを片手で薙ぐとか…」

 

「加奈子パイセンよりヤバいじゃん…」

 

デプレシオの本気の姿に絶望する日菜子と麻里奈。

 

エマへの一撃を見て勝てるかどうかが怪しくなりいつものノリと勢いにも陰りが見えてきた。

 

果たして日菜子と麻里奈とエマの運命は…

 

つづく!

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