第三形態のエンプサーナに苦しんだ結衣たちだったが加奈子が復活の援護をしエンプサーナに大ダメージを負わせることに成功する。
第三の目は完全に潰されもう悪夢を強引に見せる事は出来なくなった。
加奈子は着地して一息つくと結衣たちは嬉しそうに駆け寄る。
「加奈子先輩!おかえりなさい!」
「うん、ただいま」
「本当に心配したんですからね!バカッ!」
「もう大丈夫なんですか…?」
「うん、もう大丈夫だよ。それよりもあかりはあの第三の目にやられた感じかな?」
「そうなんですよ!あの目を潰さなかったらアタシらの誰かがどうなったことか…」
「でも回復するの早かったデスネ。何かあったのデスカ?」
「話せば長くなるけれど…」
加奈子はなぜこんなにも早く復活できたのかのいきさつを結衣たちに話す。
そこには初代ミューズナイツの残りの一人であるボリュムニアが絡んでいたのだ。
~回想~
加奈子がまだ重傷を負って動けず病院にいたあの時…加奈子は突然意識を失うかのように深い眠りについた。
でも不思議と死への不安はなくどこか懐かしい雰囲気で身体も軽くまるで浮いているかのようだった。
するとそこにはまだ中世ヨーロッパ風で古い建物が並んでいる町に着きまだ新築されたユメミール城が後ろにあった。
そう…そこは夢の国だったのだ。
「ここって確か…三年前に私が試練を突破したときと同じだ…」
加奈子はあまりの懐かしさに思い出に浸ったと同時に苦しかった試練の事を思い出した。
そしてあの時の感覚を思い出すべく街を散策しもう一度ボリュムニアに会えるのではないかと淡い期待を寄せた。
しばらく歩いていると花畑で小鳥と戯れている美しい女性が立っていた。
「あの姿は…まさかボリュムニアさん?小鳥と遊んでて邪魔したらマズいかな…」
「ララララ~…♪」
「やっぱりボリュムニアさんの歌声は美しいな…。まるで聴く人の心を穏やかにすると同時に燃え上がる感じがするよ…」
「ふぅ…。そこにいるのはわかっているよ加奈子。しばらく会わないうちにたくましくなったね」
「お久しぶりです。もうあれから三年でしたっけ?アクムーン帝国は私たちの手で討伐しましたよ」
「うん、わかってるよ。でもまさか私たちでさえ封印するのに苦戦したエンプサーナが復活するとは思わなかったけど」
「それは…」
「あなたは仲間を庇って重傷を負い魂が霊界とリンクしてしまった。その結果ここに来てしまったんだよ。でも安心して、あなたは死なないから」
「はい、わかりました。それで…後輩たちは今どうしてますか?」
「エンプサーナを連携で苦しめているけどまだ真の姿を隠している感じだね。私たちミューズナイツが戦った時はもっとおぞましくて大きくそして第三の目を持っていたよ。その第三の目は人を強引に眠らせるだけでなく悪夢を見せてドリームパワーを奪い感情というものを奪うんだよ。もしその第三の目と目が合ったら…死ぬよりも苦しい思いをして最終的に行き絶人形となり廃人化するんだよ」
「そんな…!だったら早くみんなと合流して助けないと…!」
「どうしてそんなに焦るの?あなたはまだ回復しきれていないし今行ったところで足手まといになるだけだよ?」
「うっ…!」
「思い出して…?あの時の厳しかった試練を…」
「あの時の試練…!そういえば…壮大な人生を迎えるには自分らしくしつつ他人と協調し…合わなければ無理に合わせず自分を強く持って考えて前に進む事…。そうすれば人生は壮大な運命に巡り合い私自身を変えてくれる…!」
「今あなたが仲間たちに慕われてあなたのために戦っているという事は、あなたが今までやってきた信頼を築き上げてここまで来たんだよ。たとえあなたがいなかったとしてもあなたと一緒に戦っているんだよ。あなたにとって壮大な運命は…最高の仲間とベストな状態で戦い勝利する事。そして…人々に夢を与え未来を創り上げつつ自分を犠牲にせず日々成長する事。それがあなたのやるべき事だと私は思うよ」
「わたしがやるべきこと…!それは身体が回復するまでにちゃんと休んで心も強く持ち最後にはみんなと一緒に戦って勝利し笑顔で帰るんだ…!
「なら今は無理しない事だよ。それに…あなたの回復力には驚いたよ。今まで安静にした分、ドリームパワーが蓄積されて心身を強くしたと同時にまた試練突破の時よりもドリームパワーが大きくなってる。それにさっき思い出したことでさらに回復スピードが上がっているよ。きっとミューズさまがお力を分け与えてくれたんだよ」
「ミューズ…!じゃあ女神さまが私に力を…?」
「ユメミール王国には聖堂があってそこでミューズに祈りを捧げているからちゃんと感謝を伝えて祈っておいで。さぁもうすぐあなたは目覚める時間だよ。明日にはもう完全に動けるはずだからそれまで安静にしててね」
「はい!」
「じゃあ私は霊界に還るからあなたはこの世でもう一度夢を与えられる存在になっておいで。私はミューズさまの元で見守っているよ」
「ありがとうございます!また会いましょう!」
こうして三日間の入院生活を終え完全に動けるようになったことに先生と看護師は驚きリハビリの先生もリハビリの必要がないくらいに回復したことを奇跡と呼んだ。
退院してすぐに加奈子はユメミール王国に向かいサイリウムで変身して入り口に入る。
すると移動中に秋山プロデューサーとヴィオラ女王があかりを背負って走っているのが見える。
加奈子は両親に気付き声をかけた。
「パパ!ママ!」
「加奈子!?もう動くのか!?」
「うん!この通りだよ!それよりも…あかりに何があったの?」
「実はこの子…エンプサーナの第三の目を見てしまって眠ってしまったのよ。そしたら時間が経つにつれてうなされるようになって苦しそうなの。今も…」
「いや…死なないで…!みんな…!」
「酷い…!そうだ…ママ!王家に伝わるあの歌なら悪夢から目覚めるかな?」
「わからないけど…やってみましょう!」
「いくよ…!ラララ~ララ~…♪」
加奈子はあかりの隣で歌うと周りの木々に潤いが出て荒野だった大地に芽が出て空は少しだけ明るくなった。
秋山プロデューサーも加奈子の歌声に魅了され涙を流すほどだった。
するとあかりは目を覚まし何が起こったのか状況の整理がつかなかったのか少しだけ寝ぼける。
「あの…ここは…?そうだ…!エンプサーナは!?」
「目が覚めた?あかり」
「加奈子先輩…?どうしてここに…?まだ夢の中ですか…?」
「あかり、あなたはエンプサーナの額にある第三の目を見てしまって眠りについたんだよ。そして悪夢を見ているのかかなりうなされてて苦しそうだった。何で私がいるかの説明は後だよ!早くみんなと合流しよう!」
「は、はい!」
~回想終了~
「そんな事があったんだ…!」
「それともう一つ…ほら!」
「みんな!心配かけてごめんね!」
「あかりさん…!」
「おー!もう大丈夫なの?」
「もう大丈夫だよ!加奈子先輩に助けられたんだ!」
「まったく…二人とも萌仁香に心配かけさせて!バカバカっ!バカーっ!」
「まぁいいじゃないの。これで全員揃ったしエンプサーナも弱っている頃だから今がチャンスよ!」
「ここは私に任せて!王女としてこの力…受けさせてみせる!ワルキューレタックル…グランディオーソ!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ…!」
「やった…!今度こそ…」
「いいえ!まだよ!奴はまだ浄化していないわ!」
「うぐ…ぐお…!おのれ…ミューズナイツ…!身体が…身体が崩れていく…!もう許さんぞ…!貴様ら全員殺してやるぞ…!」
「なんつー執念なのよアイツ…!」
「あまりにもタフすぎてもはや尊敬するよ…」
「もう早く決着つけたいデース!」
「三日間も戦ったんだ…。本当に頼もしい後輩だなぁ…」
「三日も…?じゃあ私たちは人間界でいうと三日も戦ってたんだ…!」
「どうやらそうみたいです…!」
「でも何でかな…府仕事腹も減らないし眠くもないぜ?」
「きっとこれはミューズが私たちに力を与えたんだよ。世界に夢と未来をもたらしてって…」
「加奈子先輩…!一時離脱した私が言う事じゃないけど…みんなで勝って笑顔で帰ろうね!」
「うん!」
つづく!