到着後、陸は急に黙り込んでしまう。
そんな陸には、お構い無しに蒼太は情報収集を開始した
蒼「いやー、急にすみません。情報収集とはいえ…お茶まで出していただいて…。」
陸「ありがとうございます…。」
穂「フフっ、大丈夫ですよ。姉があんなで、しかも行方不明…疑われても仕方ありません。…心配なのは事実ですがね……」
今回の事件の容疑者となっている逆島 穂の姉、逆島 咲(さかしま えみ)。
数年前に自身の殺人衝動のために何人も殺傷した凶悪犯。
本来なら死刑または無期懲役を処されていたが、彼女の場合は精神的異常、精神病を患っていると見なされ、禁固刑となり、数ヶ月前に出所した人物であるが、出所した数日後に行方不明となっている。
蒼「さて、本題に入りましょう。…単刀直入に言います。我々、国や警察達は咲さんを捜索しています。いなくなる前に、何か言っていた。…そういうのは、聞いてたりしませんか?」
穂「ごめんなさい…何も聞いてないです…強いて言えば、最後に外に出ようとした時に「ちょっとそこまで。」としか言っていなくて…それっきりです。」
蒼「…そう…ですか。……それでは次に──────。」
穂「────、────────。」
蒼「──……。────、──────。」
陸「………………。」
陸は一応、会話の内容を要約しながら紙にまとめ、ずっと考えていた
それから2時間ほど情報収集をして
蒼「本日は本当にありがとうございました…。」
穂「いえ、こちらこそありがとうございました。お役に立てなくてすみません…。」
蒼「そんなことありません。また何かあれば、こちらからまた連絡しますので、お願いします。」
こうして帰り道。午後8:00
蒼「うーん…。やっぱり進展しないよなぁ…。陸はなんか解った?」
陸「…わからない…。」
蒼「そうだよねぇ…陸もわからな――――
陸「そうじゃない。わからないのは逆島 穂の方だ。」
蒼太を遮って言った
蒼「…どういうこと?」
陸「気のせいかもしれないが、何かを感じた。……本当に集中してないと気づかないくらいの…」
蒼「何か…ねぇ…幽霊の気配とか?」
陸「いや、奴らとはまた違うものだった。」
蒼「ふむ…なら、陸の目は特殊なんだろ?なんか見えたりとかは?」
陸「見えなかった。おそらく小さすぎるか、本当に気のせいか…。例えるなら肉眼で微生物を見ようとするのと一緒だ。だから確証も持てないし、断言もできない。」
蒼「じゃあしょうがないか…悪く言うつもりは無いんだけど、本当にそれが関係あったとしても、証拠とは言えないよね…」
陸「…悪い…変な期待させちまった…」
蒼「そんなことないさ。とりあえず今は帰ろう。話はそれから。」
陸「ああ、わかった。蒼太」
そうして帰宅した二人。もうじき午後9時になる頃、ちょうど青谷のもとに一通のメールが届いた。
蒼「ただいま~」
陸「今戻った。」
ネ「あっ!二人とも!」
七「今さっき警視庁から鑑識結果が届いたんです!」
蒼「情報は?被害者?加害者?」
青「被害者だよ。ただ、見た感じ無差別みたい。老若男女、若い人が多いけど。しかも種族、牙型・臼歯型さえも無差別だね。………何が狙いなんだか…。」
牙型→肉食系
臼歯型→草食系
陸「一つの種族に私怨を持っている…ということではないか…。」
蒼「僕も逆島 穂に話を聞いたけど…ダメだな…ますますわかんないや…。」
青「俺らも犯人のDNAが見つかったと思って期待したんだけどね……。」
ここまで来ると青谷もお手上げ状態のようだった。そんな中、ダメ元で先ほどの陸のことを説明した。
蒼「そういえば、陸が相手からなんか感じたような気がするって言ってたんだよ。ただ、あまりにも小さすぎる…のかな?見えなかったんだって。肉眼で微生物を見ようとするのと一緒だって」
ネ「小さすぎる…ねぇ……何とも言えないなぁ…申し訳ないけど。」
やはり「ネコ」もお手上げ状態だった。
陸「どうしたもんかな…。」
そこで七海が一旦リフレッシュするべきだと、口を開いた。
七「私が言うのもあれですが、一旦家に帰ってリフレッシュしませんか?そうすれば、何か見えてくると思います。」
青「それも…そうだね。一旦帰ろうか…。」
これに皆 賛成し、仕事場を後に「ネコ」を除く4人は、それぞれの自宅に帰って行った。
そして、ある日の事。
7月1日 10時半頃 陸の自宅
ピンポーン インターホンが鳴った
陸「誰だ……?」
扉を開けると、そこに七海が立っていた。
七「おはようございます!陸さん!」
陸「ハヨ…よくここがわかったな。」
七「「ネコ」さんに教えもらったんです。……陸さんのこと、色々知ってこいって…。」
陸「そんなことも出来んのか…アイツ…。なら、上がってけよ。立ち話もなんだしさ。」
七「え…良いんですか?」
陸「ちょうど退屈してたし、せっかく来てくれたんだ。無下になんてしねーよ。」
そして、
七「事前連絡もなかったのにすみません…。」
陸「退屈してたのは本当だし、別にいーよ。あっ、麦茶でいいか?」
七「あ、ありがとうございます!」
数分後
七「気になってたんですけど、よく見ると陸さんの瞳って猫系みたいですよね…。あと耳も若干大きいし…。」
陸「ああ、言ってなかったか…俺は狐と犬の混合種なんだ。父親がキタキツネで母親が甲斐犬、「カニド・ハイブリッド」ってやつ。」
カニド・ハイブリッドとは、犬科の中の種、亜種を越えた混合種のことであり、狼犬もこれに当たるが、本来はこのような場合で子供が産まれる時、例で犬の父親と鹿の母親の場合、母親の種に6割、父親の種に4割で、どちらかの種が産まれる。しかし、陸の親の場合のように、種族が近ければ、種族差はあるが最高値で父親と母親の種、双方種4,5割、混合種1割の確率で産まれる。
陸「説明どーも。」
七「……えっと…今のは…。」
陸「俺にもわからん。気にしたら負けだと思う。」
七「えぇ…」
そして七海が色々聞いた後、
陸「………なぁ。俺からも一つ聞いていいか?」
七「ええ、なんでしょう?」
陸「こんなこと聞くのもあれだが、「愛」ってなんだろうな。」
この時の陸の表情は、何ともないように見えたが、本当にどこか悲しさがあったという
七「……陸さん………。」
陸「俺には「両親」ってのがいないから、「愛される」とか「人の暖かみ」がわからないんだ…ましてや「愛する」ということさえも。」
七「…私も、その本質はまだ分かりません。でも、いつかは誰であれ「愛」が分かると思います。私も…陸さんも…。」
陸「………そうか………。」
そして、
七「今日はありがとうございました。」
陸「ああ、俺からも今日はありがとな。」
七「ハイ!では、また明日。」
陸「ああ、」
そんな1日が終わり、翌日。
ネ「…。」
青「…。」
蒼「…。」
七「…。」
陸「…。」
全員 何かないものかと考えを巡らせていた。そんな中、七海が何か思い付いたようだった。
七「そういえば陸さん、肉眼で微生物を見ようとするのと一緒だって言ってましたよね?なら顕微鏡を用意すればいいんじゃないかって、今 思ったのですが…どうでしょう?」
陸「顕微鏡…なぁ…。」
ネ「あっ、出来る!その手があったか!」
青「あー、そういうことか。」
蒼「えーっと…つまり?」
ネ「ボクが顕微鏡の代わりをすればいい。詳しく言えばボクが過去を映し出すと同時に、君の目の力を引き出してやればいい。」
陸「言ってることがハチャメチャすぎるが…それしかなさそうだな。」
ネ「ヨシ!早速準備しよう!」
しばらくして
ネ「陸!準備は良い?」
陸「ああ、いつでも。」
ネ「じゃあ…<過去を映せ>…。」
その瞬間、陸の目の前に逆島 穂のところに行った時の映像のようなものが映し出された
七「これは…」
ネ「蒼太と陸の記憶だよ。あとは陸の目を強化するだけ。」
陸「………やっぱり気のせいじゃない……「ネコ」!頼む!」
ネ「了解!強化!」
強化が完了すると、陸にあるものが見え始めた。
陸「………これは…!?」
ネ「何が見えた!?」
陸「……気配の正体がわかった。それと俺の予想が正しければ、犯人は明日の夜 池袋に現れると思う」
蒼「正体ってのは?」
陸「犯人の正体。犯人は──」
青「………わかった、明日だね。陸、蒼太、七海ちゃん、今のうちに準備を。」
そうして色々陸は聞かれ、翌日。
7月3日 午後11時頃 どこかの路地裏
男「ヒィ…ヒィ…いてぇよぉ……」
?「………。」
男は何度も左肩辺りをメッタ刺しされたらしく、血まみれだった。
男「や…やめてくれ…死にたくない…」
?「………。」
ナイフを振り上げたその時だった
蒼「やっと…見つけた」
?「!?」
振り向くとそこに蒼太と陸と七海が立っていた
陸「お前だな?殺人鬼は、」
七「………。」
男「ヒィィィ!助けてくれぇ!」
隙をついた男は蒼太達の方に逃げ出す…が。
陸「おいバカ!下手に動くな!」
ドズッ
男「ガフッ……え…。」ドサッ
倒れた男の背中、心臓辺りに深々とナイフが刺さっていた。
即死だった。
殺人鬼は男からナイフを抜き取り顔を上げた
陸「やっぱり、お前だったか…逆島 穂…いや、逆島 咲。」
逆島 穂の体をした逆島 咲が狂ったように笑い飛ばし、そして続けた。
咲?「アンタらさぁ…今さらアタシが犯人ってわかったんだァ…」
蒼「そりゃアンタの体が無いんだもん。分かるはずないだろ?………そんなことよりさ、いつも死体はどこやってんの?」
陸「聞いても無駄だと思うぞ。実際、処理してんのは穂の方だからさ。」
逆島 咲?は変わらずニヤついていたが
陸「という訳だ。逆島 穂の方を出せ。」
咲?「ハァ…ハイハイ出せばいいんでしょ?出せば。」
そう言うとすぐに逆島 穂が出てきたのが分かった
蒼「オイ」
穂「待ってくれ!僕はただ、中にいる姉さんを止めようと…」
陸「うるさい、そんな御託はどうでも良い。…正直に答えろ。………お前、何人喰った?」
その瞬間、逆島 穂の表情が冷酷なものに変わった
蒼「…始めは姉さん…逆島 咲を止めようと殺してしまい、遺体の処理に困ったアンタは、その遺体を食べて隠蔽しようとしたのが始まりだった。」
陸「そしてお前は人間の味が忘れられず、何らかの拍子に発現した、殺したはずの逆島 咲の人格に殺人を任せ、遺体はお前が喰って処理をするという形になり、現在に至る…こんなところか?」
そう、逆島 穂は二重人格者(アルターエゴ)であった。
穂「…正解…だね。始めは僕もだめだって思ったよ?でもさ、美味しくって…止まらなくってさ、殺人は姉さんに任せてたし、処理するくらいならいいかなって…血もちゃんと残さず飲んでいた時期もあったけど、飲まなくなってからだいたい10人目くらいで数えるのやめたかな?」
蒼「こいつ…」
七「悪魔…。」
陸「…どちらにせよ行動に移したのは、お前の体だろ?それに、お前は人間を喰った時点でもう戻れないんだ。」
穂「…何が言いたいの?」
陸「簡単だ…お前らは、ただの怪物だ。」
お待たせしました~ヒシモチです。次回からようやくバトルです。
キャラシート 種族の部分が破けている…
第2主人公
色崎 蒼太 男性
12月16日生まれ 24歳
狼(手書きだ…)
身長188cm 体重72kg
基本のらりくらり
戦闘時 凶悪な性格が現れる
趣味はないみたい
戦闘時に装備しているのは、デザートイーグル、S&W m500、トンプソン コンテンダーの3丁、弾薬は鋼鉄弾と通常弾、「ネコ」によって防音のエンチャントが施されている。
彼は昔、両親から虐待を受けていたが、ある日、両親 (ここから下はインクで塗り潰されているようだ)