蒼「七海ちゃんが誘拐された!以上!!」
ネ「はっちゃけてるなぁ…」
陸「いや真面目にやれや…」
七「第5話スタートです!どうぞ!」
7月11日 8時半頃
どこかの大型倉庫。
七海の口を塞いでいたものを取られると、七海は
七「プハッ!な…何をするんですかぁ!」
そう言って動こうとしたが、手足を拘束された上で椅子に座らされていたため、動けなかった
優「仕方ないだろ、色崎 蒼太を誘き寄せるためなんだ、おとなしく捕まっといてくれ。」
七「むぅ……それにしても、誘拐して誘き寄せるとか、なんかベターじゃないですか?」
優「…は?」
七「今 捕まってるので、あれですけど、なんだかありきたりと言うか…普通と言うか…他に無かったんです?」
優「う、うるせえな!考えたの組長なんだから仕方ねえだろ!」
七「じゃあ、漫画かドラマの観すぎですね…その組長さん。」
優「お前…組長バカにするなら容赦しないぞ…色崎をぶっ殺した後お前どうなっても知らねえからな!」
七「はあ…そうですか。言わせてもらいますが、あなたが蒼太さんに勝てるとは正直思ってません。むしろ、逃げたほうが良いと思います。」
優「バカにして!」
七「あと一つ、あなた方その…暴力団?ですかね、蒼太さんをどう思っているのか知りませんが、あなたが言っていた「ぶっ殺した後どうなっても知らないからな」これ、ここ以外でも何回も聞いてますが、全部返ってきますよ?」
優「お前…何を言って…」
七「…後に分かります。」
一方その頃、
いつもの事務所
蒼「おはよー、あれ?「ネコ」と陸と七海ちゃんは?」
青「おはよ、「ネコ」と陸は朝早くに警視庁本部に行ってる。もうちょっとで帰ってくるよ。大事な話があるんだって、七海ちゃんは分かんないなぁ…いつもならもう来てるはずなんだけど…」
そんな時、青谷のパソコンにダイレクトメールが届いた
青「珍しいな…誰だろ。」
蒼「どれどれ…」
メールの内容は、七海を誘拐したこと、そして場所と蒼太一人で来るようにと言う指示等のことが書かれていた
青「誘拐…場所は…この倉庫か………思ったんだけどさ、ベター過ぎない?コレ。」
蒼「ね、思った。それよりも足になるものない?」
青「君のヤマハ・スポーツタイプが裏のガレージに置いてあるよ。ハイ鍵」
蒼「サンキュ。じゃあ、パッと行ってくる。」
青「ああ、お願いねー。」
蒼太は装備を整え、向かって行った。
しばらくして、七海は まだ拘束されていた
優「…なぁ…「全部返ってくる」って…」
七「そのままですよ。誘拐されたのは初めてですが、全員最低でもボコボコにされてます。」
優「ボコって終わりかよ。」
七「話聞いてました?「最低でも」って言いましたよ?私。あなたが言う最高は知りませんが、一番酷かったものを見た時は正直、失神した後吐いちゃいました。」
優「ハッ、信じられねえな…」
七「まぁ、そうですよね。……あ、噂をすればなんとやら、いらっしゃったみたいですね。」
優「!」
同時に、蒼太が入ってきた
蒼「ここであってるかな?七海ちゃーん、いるー?」
七「はーい、ここですよー。」
蒼「お、いたいた……で?君かな、こんな面倒事起こしたの…君の上司の命令かい?」
優「そうだよ…悪いが、お前を殺させてもらう!」
そう言って、三神 優希は銃を構えた
蒼「ほう、グロックのオートマか…ならこうしよう!君は何発撃ってもいい、ただし僕は一発のみで、ゼロ距離じゃなきゃ撃てないって言うハンデをあげるよ!」
優「舐めやがって…死んじまえ!」
銃を撃つが、蒼太は右へ、左へユラユラと避けていきながら、一歩、また一歩と三神の方に近づいていった。
そして三神の目の前に蒼太が立った
優「う…嘘だ…なんで当たんないんだよ…」
蒼「で?次は?」
優「チィ!」
三神は銃を突き出すが蒼太は、すかさず相手の銃を掴み、三神を突き飛ばした。
優「うわっ!……野郎!……あれ!?スライド……」
蒼「ここだよー。」
蒼太の手には、グロックのスライドが握られていた。
スライドを後ろに投げ捨て、また歩いて近づいていった
優「くっ…まだ…こっちには、もう一丁有るんだよ!……あれ?なんで…撃てない……」
そして蒼太は、また目の前に立つと
蒼「…はぁ……セーフティ…」
優「え?…あっ…」
セーフティが掛かったままになっていたことを指摘した
蒼「君…銃持ったことないでしょ…」
優「うる…せえなあ!!うわっ!」
三神は思いっきり突き飛ばされ、そのまま後ろに倒れてしまった
優「イタタ……この!!…ぐあ!」
今度は、そのまま胸を押さえつけられ、動けないようにされた。
持っていた銃は、押さえつけられた時に手から離れてしまったようだ。
優「殺せ…殺せよ!」
蒼太は銃を三神の眉間に突き付けると
蒼「言いたいことはそれだけ?じゃあ、殺すね…ん?(フニュ)」
変な感触がした。蒼太は相手の胸から左手を離して、しばらくその左手を眺めると、
蒼「君…女の子?」
優「…………………っ!!!」
理解したのか優希の顔は、みるみる赤くなっていった
優「う……う…うるせえな!…お…オレが…女で…悪いかよ……。」
蒼太は、少ししてから立ち上がり、優希を起こした。
優「え…あ、ちょっと…」
蒼「……。」
そして蒼太は、七海の縄をほどきながら言った
蒼「飽きた…それに女の子が銃なんて持つもんじゃないよ?」
ほどき終わると、七海を連れて出口に向かった
優「お…おい!待て!」
蒼「待たない。じゃまたねー。」
七「蒼太さん…最低です。」
そして。
出口を抜けたところ
七「あれ?帰らないんですか?」
蒼太は倉庫の影から動こうとしなかった
七「蒼太さん?」
蒼太「シッ!静かに…」
すると、倉庫内から声が聞こえた
?「お前…女なんだってなあ?」
優「お前!いつからそこに…」
男Bが現れた
男B「奴は殺せねえわ…チャカは壊されるわ…挙げ句の果てに、俺らに嘘ついていたのか…テメェ…」
優「ち…違う!ただ…オレは…」
男B「俺らに嘘つくような女はお仕置きだなぁ…」
優「や…やだ…やめろ…うわあ!」
優希はそのまま拘束され、男Bに車で連れてかれてしまった
それを見ていた七海達は
七「…蒼太さん!」
蒼「分かってる。七海ちゃんは青谷に迎えに来てもらって。僕は、あいつらを追いかける…」
七「え…でも監視役が…」
蒼「その点は問題ない、ああいうのを潰す時は監視役はいらないって言われているからさ…」
七「わかりました…お気をつけて。」
蒼太は、うなずいてバイクに乗り、倉庫を後にした
しばらくして
どこかのビル内
優希は、既に服を脱がされた挙げ句、テーブルの上に押さえつけられ、下着の姿で何回か殴られて身体中、青アザだらけになっていた。
組長「胸にサラシ巻いて隠してたとはなあ…よくここまで過ごせたもんだ…」
そう言って、優希をまた何回も殴った
優「ぐぁ…が…ごふ…あが…」
組長「もういいだろう…後は犯すなり殺すなり、お前らが好きにしろ。」
優「…だれ…か……たすけて……」
その時だった。
男B「さあ…これからがお楽しみ…グギャ!!」
部屋のドアが吹っ飛び、男Bに直撃し、体を真っ二つにした。そこには蒼太が立っていた。ドアは蒼太が蹴り飛ばしたらしい
蒼「…どうもー、そしてサヨウナラ。今からあんたらを皆殺しにします。」
組長「皆殺しぃ?テメェが色崎 蒼太か!お前ぇら!殺っちまうぞ!」
優「…あ…たすけて……」
そのまま優希は気絶した。
しばらくして、事が済んだ
蒼「………。」
蒼太は優希の方を見て、まだ息があることを確認し、ロッカーから誰かのコートを引っ張り出すと、優希に被せて、抱き上げた。
蒼「…「ネコ」。」
ネ「もう…ボクは呼び出せば、どこにでも現れるわけじゃないんだぞ…ってその人は?…うわあ、蒼太血まみれじゃん。」
蒼「…いいから…いつもの事務所に…」
ネ「…わかった。」
そして事務所に戻り、皆に説明した。優希は七海と「ネコ」に手当てをされたが、意識は戻らなかったので、二人掛けのソファーに寝かされた
翌日 8時頃
優「…………ここは……?」
目が覚めた優希は体を起こし、辺りを見回すと、蒼太がテーブルを挟んで向かい側のソファーに座りながら眠っていた
優「……この人…」
すると入り口から七海が来た
七「おはようございます!あ、目が覚めたんですね!良かった…傷だらけだったので心配しましたよ…」
優「その…ここまで誰が…」
七「ああ、運んだのは蒼太さんですよ。血まみれの状態であなたを抱きかかえて来るんですもん…驚きましたよ…」
優「そう…なんだ……この手当ては?」
七「それは私達がやりました。幸いにも痕は残らないだろうって…ちょっと雑ですけど…」
優「そんなことない!…ありがとう…」
七「いえいえ、どういたしまして♪…さて、そろそろ起きてください蒼太さん!いつまで寝てるんですか?目を覚ましましたよ!」
そう言って蒼太を揺すり起こすと、ようやく起きた
蒼「んあ……ああ、目が覚めたんだね…調子はどう?」
優「…あんたは…」
蒼「ん?」
優「あんたは、なんで…オレを助けたんだ?」
蒼太はしばらく考えると
蒼「そうだなぁ…僕なりの正義…善意かな。」
優「正義…善意…」
しばらくして、残りの3人が来た。自己紹介をした後、こんな話になった
ネ「ところで、キミ帰る宛はある?」
優「…ない。」
それを聞いた蒼太は
蒼「なら、僕のトコ来る?」
七「はい?」
青「は?自分で何言ってるか分かってる?」
陸「七海や「ネコ」ならまだしもな…」
優「な…なんで。」
当然の反応。しかし「ネコ」は黙って聞いていた
蒼「いやかな?それとも異性同士だからかな。」
優「異性だからとかは、関係ないとしてもだ!オレはあんたを殺そうとしたんだぞ!あんたの仲間にも危害を加えようとした!そんな奴をなんで置いておこうとするんだよ!」
優希がそう言うと、蒼太は言った
蒼「……「殺そうとした」、「危害を加えようとした」……これは君の本意だったのかな。」
優「っ!…それは……。」
蒼「僕は本意じゃないと思う。じゃなきゃ君は「助けて」なんて、あの時言ってないだろ?」
優「なんでそれを…」
蒼「聞こえたんだ、だから僕は助けた。……ここには、君を無下に扱うような奴はいない。それに…」
優「…?」
蒼「もう無理なんてしなくていい…君は、一人の女の子なんだから」
優「う…うるさい!オレは…ただ!……あれ?…なんで…涙が…こんなに…溢れて…」
優希は押さえようとしたが、もう止まらなかった。溢れる大粒の涙は幾度となくこぼれ落ちた。
七「…私達は工房にいましょうか…」
青「…ああ…そうしよう。」
陸「…うん。」
ネ「…フフッ…」
そして、二人切りになった
蒼「君が僕をどう思おうと構わない。寝首だって掻いてもらってもいい。ただ、「一緒にいる」、それだけだよ。」
優「…うん。」
ずっと暴力を受け続け、心を壊しかけ、言うことを聞くだけの人形になりかけていた人間が、本物の優しさを受けて、ごく普通の女の子に戻った瞬間だった。
お待たせしました。ヒシモチです。
今回は、ちょっとシリアスなおまけです。
どこかのビル 暴力団事務所跡
刑A「あとは、よろしくと言われて来てみれば……」
刑B「ウプッ………オエェ…(オロロロ)」
刑A「おいおい…」
いつもの事務所 工房
陸「そう言えば、七海が一緒にいた中で、一番酷かったのはなんだ?」
七「そうですね…やっぱり一番酷かったのは、あれですかね…失神した上に吐いちゃいましたし…」
青「多分この銀行強盗事件のときかな?写真あるよ。」
陸「どんなのだ?」
青「見てもいいけど…覚悟はいい?相当キツイよ?…じゃあ、カチッと。」
陸「…これって……嘘だろ…」
刑事二人と陸が見ている光景は……地獄そのものだった。
床は血の海
至るところに肉の山
人間のパーツが所々に落ちていた
死体だとわかっても人間の原型なんて留めていなかった
刑事達二人と陸は思った
「あいつは…何者なんだ…」