和風ファンタジーな鬱エロゲーの名無し戦闘員に転生したんだが周囲の女がヤベー奴ばかりで嫌な予感しかしない件   作:鉄鋼怪人

226 / 255
 ファンアート等の紹介をさせて頂きます。

 先ず此方、Xin.さんより橘家ご令嬢です。この冒涜的な触手らしき代物は……?
https://www.pixiv.net/artworks/131397766

 続いて此方は葛轍偲刳さんより、御狐様なAIイラスト二点となります。推定ベースとなる某ソシャゲキャラは実は作者自身も同じものを想定していたり……。
・狐璃黒麗
https://www.pixiv.net/artworks/131415814
・狐璃白綺(R18注意)
https://www.pixiv.net/artworks/131451732

 また此方、カクヨムにて参加した自主企画の主人公占いとなります。宜しければ他の作品の占い結果共々御覧下さいませ。琴葉刀火さん、誠に有り難う御座います!
https://kakuyomu.jp/works/16818093077936178172/episodes/16818622177281216181

 素晴らしい作品の数々、感謝致します



第ニ〇六話●

 地の下にてその柱は眠る。地の下にて、その怪異は封ぜられる。地の下にて、その贄は縛られる。彼女は……悠久に、そして刹那の一刻に其処にある。

 

 羽化した蜻蛉は一日の命で、蝉は七日。人生五十年で鶴は千年、亀は万年。定命は各々で、故にそれにとってはこの地の下での月日はほんの一刻の羽休め、骨休めに過ぎなかったのだ。……勿論、流石に退屈はするのだけれど。

 

 深く深く、地の底を震わせる細やかな溜め息。さてさてどうしたものか。夢にて友らに逢おうにも、招かれねば夢界に訪ねる事は叶わない。接触は常に彼方より。常々思うが実に不便だ。手慰みすれ許されぬとなれば、尚更に。

 

 ……それ故、それは地を検分する事にした。

 

 何の事はない。道理と言えば道理の話である。地に沈められ、鎮められ、静められ、養分として生かされている身であるが、さりとて何等この土に干渉出来ぬ訳ではなかった。干渉されるならば、逆に干渉出来るのは当然の摂理であろう。深淵を覗けば深淵からも覗かれるものなのだ。

 

 つまり、人共は欲を掻いたのだ。完全に隔離しておけば良かったものを、封じるのみにしておけば良かったものを、有象無象の柱共にそうしたようにその力を絞り取りて搾り取ろうとした。そこに罠が仕掛けられていた。……というのは意地の悪い評価だろう。そのように友を使って人共を誘導したのは己自身である。自作自演だ。嘲笑してやるものではない。

 

 ……そんな事を考えて、搾られ続ける己の神気を通じて、蜘蛛の糸の如く張り巡らされる霊脈の流れに意識を乗せて、それは地を認識する。この央土の隅から隅までを手を取るように認知する。己の血肉ともいうべき気が何に使われているのを把握する。

 

 あぁ、何と喜ばしき事に使われている事か。あぁ、何と下らない事に使われている事か。あぁ、何と健気な事に使われている事か。あぁ、何と愚かしき事に使われている事か……気と脈を通じて感じ取れるそれらの所業に幾重もの情を抱く。人というものは幾年経ても何等変わらぬものだ。それが疎ましくも愛おしい。だからこそ、小さくか弱いこの命達は……。

 

 ……?

 

『……ほぉ。これは』

 

 そしてそれは感じ取る。儀式を感じ取る。随分と面白い儀式だった。懐かしい儀式だった。よもや今上にこのような……あぁ。この感触。成る程、彼らの言っていた存在か。

 

『面白そう。少し、鑑賞させて貰おうかな?』

 

 なぁに、随分と大勢観客がいるのだ。一柱くらい、途中参加しても良いだろう……? 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

『籠中御佰度月未刻定詣』は扶桑国朝廷より禁じられているれっきとした禁術である。運命を操作する邪な神儀である。

 

 それは、所謂御百度参りであった。約百回、繰り返し繰り返し神仏に祈願を行う民間伝承……その究極系である。

 

 外界と区切る籠を模す。そこで行われるのは神に捧げる百度の祈りである。願望を叶えるべく、百度に渡り一月が繰り返される。

 

 白い子狐がやらかした事象に似ていよう。違いがあるとすれば此方は未来を対象とした儀式である事、そしてやり直しが許される事である。

 

 外界での一月は、しかしこの籠の内ではその百倍。しかも百度に区切り、繰り返し繰り返される。儀式の神髄はまさに其処にある。百度に渡り繰り返し、望むべき結果を手繰り寄せる。正しく、運命操作である。神に祈りて、その刻を捧げて共に営む事で、観測される刻を確定させる……。

 

「無論、欠点がない訳ではないです。試せる百回までの繰り返しで、満足出来る結果を見付け出せねば最後の結果が優先されます。過ぎ去った結果は後から選べない。何処まで見切りをつけるかが問われる儀式なのです」

 

 目の前で急須から湯呑に茶を注ぎながら淡々と、儀式の欠点を説明するのは薬師の出で立ちに身を包む十薬はなである。序でとばかりに茶菓子もお出ししてくる。

 

「……加えて、他の呪いも発動しているんだったか?」

「南蛮の月神に由来する儀式かと思います。元々神格も妖も、月に強く影響を受けるものです。この繰り返しの儀式もまた満月までの一月を区切りとしたものですから……二重の意味で儀式を補強するものになるのかと」

「神格ね……」

 

 味見とばかりに淡々と茶を啜るはな。俺はと言えば一人で渋い表情を浮かべていた。この儀式が禁術とされる理由の一つは、祈りを捧げる相手にして世界線を観測する存在としての格式高き神妖が必要なためだ。無論、そんな物が簡単にそこらに転がっている訳でもない。央土に容易に持ち込める訳でもない。しかし俺は……その心当たりがあった。

 

 脳裏に過るは阿呆面下げた馬鹿垂れ白蜘蛛……その姿を、俺は長らく目にしていない。普段はあの馬鹿げた戯言が頭に走って来るのに、何も……調子が狂うな。

 

「……。座りますね?」

「ん?あぁ、……あ?」

 

 そしてじっと考えこんでいればはなが呼び掛けて、生返事すれば彼女は此方に迫っていた。そしてひょいっと。

 

「……此方も独自に調べました。けど、あの神格は未だ見つかっていません。ご免なさい」

 

 何故か胡座を掻く俺の足の上に乗っかって説明を続け、謝罪した。抑揚のない声で、無表情で、申し訳なさそうに伏し目がちに。しおらしかった。

 

 ……いや、ちょっと待てよ。

 

「距離が近い気がするんだが?というか乗るな」

「にゃははは!いやいやぁ!これくらい、家族なら当然の距離感ですよぉ!!」

 

 そういって物理的に此方の疑問に被せて来たのは十薬かやであった。背後から突貫するように奇襲して抱き着いて来てくれやがった。首に両手を回して擦り擦りと。頬を当てて元気よく頬擦り。クンクンと臭いを確認されて、体重をドンと容赦なく乗せられる。前後からシスターズサンドにされる。

 

 ……うん。まぁ、あれだな?

 

「何か……重くなったか?」

「淑女に対して失礼でわぁ!!?」

 

 取り敢えず真っ先に思い浮かんだ感想に対する、不本意ながら義妹な少女の片割れの、絶叫に近い突っ込みであった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 俺がこの百周を限度とする円環の理に気が付けたのは正しくこの空間の住民として、儀式の参加者として、その一部を構成する存在と化していた十薬家の二人の仕込みによるものである。

 

 繰り返しの儀式。故に肉体は同じ月日を繰り返す。何があろうとも次周には何も引き継がれない。しかし魂は肉体よりもより高次の存在だ。そうでなくても前回の記憶がなければ同じ失敗を繰り返すだけの事で儀式の意味がない。故に魂には確かに刻まれているものなのだ。表面化しないだけ深層にはある筈なのだ。過去の周回の記憶が。

 

 女中らに対するセクハラを越えたセクハラ染みた破廉恥行為が引き金であった。その最中に嗅いだ匂い。あるいは香水。その順番。鼻孔を通じての刺激。それが俺の記憶を、その一部を覚醒させた。

 

 プルースト効果……匂いによる記憶の想起。用語は兎も角、現象自体は様々な薬品を取り扱い調合する薬師として理解しているのだろう。恐らくそれに類似するものが手品の仕掛けなのだと思われた。過去の戯れ、その際に皆が使っていた香水を素材として、鍵として、頭痛薬に魂の記憶を目覚めさせる薬を仕込んでいた。薬を飲んだのに頭痛が長引くと思っていたが……成る程、そういう事か。

 

「正確には皆さん色々香水使ってますしぃ、薬を飲む状況になるかも不明瞭ですしぃ、結構運任せの宝籤に近かったり?」

「実際、もう何回も周回が流れました。毎回次周に挑戦してくれて幸い」

 

 二人のその口振りには、薄く滲む苦労が感じ取れた。恐らく、俺が薬を飲むように彼是と皆の日常生活のチャートを誘導していたのだろう。試行錯誤の果ての漸くの結実である。

 

「だったら最初から口で……というのは無理か」

 

 俺は途切れ途切れに思い出した周回を思い返して二人の義妹の言に納得する。薬の効果は匂いに結びつけられている。故に結び付かない周回の記憶は思い出せないが……それでも今現在の事態の深刻さを把握するには、予測するには十分過ぎた。確かに彼女らからすれば誰にも知られず、口にせずに事態を分からせる必要があった。それ故の迂遠な手段であった。

 

「成程成程。助かる。しかし……よもや、お前達が頼みの綱になるなんてな」

 

 ……そうだ。ここまでの説明で疑問を感じた者もいるであろう。そもそも、どうして十薬の者が、俺に仇為した二人がこうしてここにいるのか。そして俺をアシストしているのか。俺がそれに関して不信を抱かないのか。

 

「ひににににっ!私達、兄妹ですからねぇ!」

「義兄妹、だろ?」

「同じでしょう?」

「百光年からの開きがあるんだよなぁ」

 

 そうだ。妹。義妹。兄。義兄。それを、お互いにどうしても認識してしまっていた。頭の中では可笑しさを、違和感を抱きつつも、それを魂では否定出来ずにいた。

 

 娘と妹の差異、蚯蚓先輩等の眷属共との意識の差異が何処に出てくるのかは、恐らく基盤となる因子の出自、加工の過程なのだろうか?兎も角も俺は同じく妖母の因子を宿す十薬の人造人間ともいうべき二人を確かに妹と認識していた。正確には「義妹」と認識していた。

 

 そして、それは恐らく彼女達も同様だ。この二人は俺を兄と、「義兄」と本能的に認識していた。お互い十薬の領地で相対した際の何とも言えぬ意識はこれが要因なのだろう。どうやっても他人とは思えなかった。フラットに見ようにもどうしても家族愛とでも言うべきものが先行してしまう。合理だけではどうやっても接する事が出来なかった。

 

(だからこそ面倒を見る理由も……無くはない、か?)

 

 ……十薬家の地下室での最期の記憶を思い起こす。薬と匂いで思い起こせたこれまでの記憶はまだまだ穴だらけで途切れ途切れ。極々の一部。それでも分かる。二人はもう、十薬家には帰れぬだろう。それは義妹である以上に俺に協力する理由に違いない。彼女らにはもう、寄り掛かる縁がなかった。

 

 無論、俺にとって妹は一人だ。それは間違いない。俺の妹はアイツだけだ。それでも……あぁ。そうだよ。本物の妹はお前だけさ。だけど、だからこそ……偽物な義妹くらいは何人いても、許してくれよ?

 

 ……いや、雪音からしたら完全に宇宙猫物だろうけど。どっちが姉扱いになるんだろ?

 

「……まぁ、うん。取り敢えず助かった」

「えへへへ、どう致しまして♪」

「んっ」

 

 兎も角も改めての謝意に、かやが、はなが各々応じる。内心で何を思っているのかは知れなかった。彼女達の帰れる場所を奪った者は、少なくともその一人は俺なのだから……義理とは言え、妹だ。不信は抱きたくなかったし、抱けなかった。ははっ、何か仕掛けられていたら終わりだな。

 

「……此方からも状況把握。どの周回を思い出しましたか?」

「ん?えっと、そうだな……」

 

 意識を切り替える目的もあって、はなの指摘に俺は頭の中を整理する。そして何周目なのか把握出来るものだけを思い付くものばかりを口にしていく……。

 

「拾陸、参肆、参伍、伍弐、陸弐、漆肆、捌参……って所か?他にも幾つか……何回目かは分からん」

「うわっ」

「うわぁ……」

「何だよ、その反応は……」

 

 口にした周回に薬師二人揃っての嫌な顔。酸っぱ過ぎる梅干しでも食ったみたいな表情。あからさまにドン引きしていた。俺が何したってんだ?

 

「いや、ねぇ……?」

「中々に波乱万丈な周回ばかり」

「……否定はせんよ」

 

 思い出せた周回はそれはもう酷い有り様のものばかり。惨劇の連続だ。折角皆で協力してくれたのに俺が大事な締め括りで失敗して皆を犠牲にした回は珍しくない。終わらぬ永遠に絶望した女中らが自殺したり、心中し合ったり、八つ当たりされたり、それを庇ってくれた奴が殺されたりも。お互いどうにもならずに爛れた周回もあった。

 

 ……全体的に己の所業に情けない限りであった。毎回どの面下げてである。

 

「……というか、女中の連中は普通に周回の記憶を引き継いでいるんだな?」

「御百度参りするのは……つまり、儀式の主体は恐らく私達含む女中方ですから」

「義兄様はぁ、形としては付属品に近いんですよね!まぁ、壺とか仏像とか、神棚とか、そんな感じでこの屋敷の家具と同じ扱いですかね?」

「家具扱い……」

 

 十薬家の二人の物言いに、正確にはかやのはっきりした言及に俺は何とも言えなくなる……。ま、まぁいいや。それよりも、だ。

 

「……その女中の連中だが見覚えがあるのも多い。屋敷の構造も。ここは橘の別荘、だよな?となると儀式は……姫様、か?」

 

 屋敷の主、橘佳世の存在が脳裏に浮かび、しかし否定する。何等の術の造詣もなかろう彼女では到底禁術なんて出来ないだろう。そうなれば、ここまで高度であろう術を使える者は限られる訳で……第一容疑者は姫くらいしか有り得ない。

 

「私達は誰が主祭なのか、そもそも鬼月の姫の姿を知りません。私とかやも、気付けば儀式に巻き込まれていましたから」

「では何故薬師に……いや、分かりきった事だな」

 

 思い出した過去の周回で既に説明は受けていた。女中共に、儀式の主祭者共にそのような役職を要求されたのだ。俺や自分達のための各種効能の薬を処方させるために、儀式の助言役を兼ねて、儀式を最適な形で締め括らせるための、補佐役……。

 

「媚薬にぃ、胃腸薬にぃ、麻酔薬でしょ?睡眠薬に、防腐薬、爆裂薬に……味薬も処方しましたよ!」

「嫌な記憶を思い出させてくれるなよ……」

 

 指折り数えてあっけらかんと語るかやに、俺はげんなりとする。何にそれが使われたのか、言いたくもない。ただ、後半になる程女中共が色々とキメているという事だ。

 

 まぁ、そこまで追い詰めたのは俺の責任な訳であるが……。

 

「いっそ、流されてしまうのが一番楽なんですけどねー?」

 

 思慮して、苦慮する俺を観察してのかやの呑気な放言に、しかし、否定は出来ない。一面に於いて、それは事実であった。

 

 そも、問題はこの儀式が何のために取り計らわれているのかであった。根本的にそれが全ての元凶なのだ。

 

「あの暴走……といっていいのか分からんが、まぁ酷い有り様だったんだろうな。俺は」

 

 墜ちたとは言え地母神をヤるのである。実際ヤれたかというと怪しいが……まぁ手傷負わせる程度としても爆心地にいた俺がまともな状態で発掘されたのかというと有り得ない。何だったらこうして四肢を持って動いているだけで異常であるだろう。

 

 そうだ。異常だ。この皮の下は異常の塊である。人ならざるナニかが潜んでいる。人の皮を被っている。

 

「今のこの身体がどういう絡繰かは分からんが……まぁ、見掛け倒しって所だよな?」

 

 だからああなるのだろう。あのような儀式が始まる。そして……あぁ。吐き気がしてくる。おぞましく、浅ましい。

 

(死んでも構わない人間……葵が佳世に要請したのか?それで急ぎ揃えたのが……)

 

 贄がどれだけ必要なのか知らない。しかし急いで数を揃えるとなれば幾ら何でも一からでは無理がある。だから手持ちの物で代用した……そんな所だろうか?「接待」に使う予定だったものなのだ。

 

 文句を言うような親族もいないし、人権の類いもないも同然。時は金なり。命はそれ以上。ならば有り得る選択肢。命じた葵も葵だが、受け入れた佳世も佳世、商人なんてそんな物と言えばそんなものと言えるが……。

 

(結構、残酷な御嬢様だからな)

 

 純情な乙女にして、生粋の商人……それがこれまで彼女と触れ合って感じた印象だ。心許した親しき者達には甘くて、しかし同じ人間とは思えないくらいその枠の外の存在には残酷で冷淡で冷酷だ。確かに彼女なら、このような采配を振るっても可笑しくはなかった。

 

 葵の申し出に、若干困り顔で受け入れる彼女の姿が脳裏に過る。その程度の格好で幾人もの人間を犠牲にするのを受け入れる光景を想像する……待て待て待て。偏見で語るべきではあるまいて。   

 

 それに、今は確認を続けるべきだ。

 

「……これまでの失敗、儀式で俺が堪えられずにヤラかした回数は何回か分かるか?」

「陸壱回ですっ!」

「違う。陸参回」

「アレ?そうだっけ?」

「ははっ、どちらにしろ絶望的だな……」

 

 己を抑えられなかった周回の余りの多さに嘆息。儀式の最終日、それは鬼門中の鬼門だった。

 

 意識が暴走している故に、薬で以ても尚細部を記憶出来ている訳ではない。しかし断片的に焼き付く顛末の光景から理由は大方予想がつく。

 

「アイツらも相当参ってるな」

 

 一時期は説得出来たのだが……遂にチュートリアルの説明もしてくれなくなったか。まぁ、信頼には限度があるものだ。極限状態ならば尚更。無間の地獄を終わらせて楽になりたくもなろう。もう彼女らは何度だって死んでいる。死に慣れてしまっている。

 

 ……何だったら、俺が中途半端に抗って彼女らを余計に苦しめ殺し続けているとすら言えた。さっさと儀式完遂して楽にしてくれ、なんて思われているのだろうか?

 

「嫌なんですか?」

 

 かやが問い掛ける。何に対してか?それは知っている。分かりきっている

 

「あぁ。嫌だな」

「頑固者ですよねぇ?それって得あります?」

「損得で考えてたらお前らはここにいねぇだろ?」

「それもそうでした!」

 

 納得とばかりににぱぁと満面の笑みのかや。そんな彼女に続いて、俺ははなを見る。此方は相変わらずの機微に乏しい表情。文句は言わない。即ち、消極的肯定であった。

 

「また厄介事に巻き込む事になるが……まぁ、あと数周だ。堪えてくれ」

「いえいえいえー!助け合うのが義兄妹ってものですよぉ!?えへへへへ、私、頼られちゃったぁ!」

「取り敢えず、これからの方針が大事。気付かれないように……今後は体調不良を理由にして」

 

 ぴょんぴょん跳んで喜びを示すかやに、淡々と打ち合わせを始めるはな。対照的な反応。肩を竦める。

 

「しかし……ははは、悉く対策を考えても破綻するものだな?何か、次の薬はあるか?」

 

 禁欲。拘束。封印。絶食。投薬。避難。発散。正しくあらゆる手段をこれまで試して来たものだ。その度に結果は忸怩たるものであった。挫折の連続。だから女中の連中は壊れたのだろう。俺を殺して終わらせようにも……どの道その場合は待ち構えていている儀式の主祭に皆殺しにされるに違いない。彼女達には選択肢も、逃げ場もないのだ。

 

 快楽と信仰に逃げて、被虐に倒錯して、陶酔して贄となる……逃避するのが彼女らの精神の支えになっているに違いなかった。

 

「誠心誠意籠めての説得は……もう残機が足りないよな」

「説得する過程で何度も死ぬ羽目になりましたしねぇ」   

 

 俺の嘆息に呼応するように、呑気な口調で感慨深そうに吐息を漏らすかや。他人事ではないが身内の失敗を語るような物言いであった。確かに失敗ではある。

 

 それこそ、皆に覚悟を見せるのに一度腹を捌く事にもなった。まぁ、そうやって信用されてのいざ次の周回で期待を裏切る羽目になってしまったのだけれど。信用を得るのは難しく、失うのは一瞬なのだ。寧ろ、機会を幾度もくれただけ有難いのだろう。

 

 つまり、独力で解決するしかない、と……もう片手で足りる数の機会しかないんだがなぁ。

 

「さて、本当にどうしたものか……」

 

 儀式の最終日。最大の関門を思い、嫌でも物思いに沈む。このままでは、折角記憶を取り戻しても同じであった。失敗して、次の周回に……。

 

「いっそ、おくす……っ!!?義兄様、合わせてね?」

「は?」

 

 悩みに悩んでいると唐突なかやの要求。俺の疑念。そして背後から引っ張られる。

 

「うおっ!?」

「はい。間に入って!」

 

 床に転がって潜り込んで、自ら押し倒される形となる。脚をばっくりと広げて、俺の身体をその間に挟み込んで、此方の手首を掴んで来たかと思えば己の首元に無理矢理持っていく。唖然とする俺に、舌出しウインクをかまして来るかや。

 

 ……その直後に、勢い良く障子が開いた。

 

「旦那様が此方に来たと聞きました。何か体調に異変でも……」

 

 俺の背後、障子を開いて発言した声の主が零である事は直ぐに分かった。足音から他にもいる事も分かった。しかし、彼女がどうして黙ったのかは知りたくなかったし、彼女らの向けて来る視線の意味は分からなかった。

 

「これは……」

「治療行為中ですので部屋に入らぬようにお願いします」

 

 零の追及の言葉に、機先を制するようにはなが被せる。同時に組み敷かれに行ったかやが此方に意識を向けるように促す。そして、影からこそっとカンペを寄越してきた。合わせて、という言葉を思い出す。

 

「……っ!!おらっ!!もっと啼けってんだよ、溝滓がぁ!!」

 

 周囲に響くような怒声を放ち、俺は腰をヘコヘコと踊るように前後運動。所謂腰ヘコであった。傍から見たら馬鹿みたいに激しく動く。

 

「ひっ、ひっ、お、……義兄様、もっと激しい感じで……っんぎっ!?ひゃう!?くぅっ!!?」

 

 囁き声での駄目出し。そして直後には迫真の嬌声。俺は指示に従い更に激しく腰を前後させる。衣類が擦れる音が漏れる。爆発音のようにバンバンと、床が叩きつけられる音を鳴らしてそれらしく振る舞う。床が軋む。敢えて言おう。何やってんだ、俺?

 

「……治療行為、ですか?」

「はい。下腹部にて排出されずに溜まった汁を放出する治療の最中にあります。ここは専門家の場、手出しは無用です」

「……それは嫌味か何かですか?」

「トべ!!おいコラァ!!緩いんだよぉ!!もっときっちり絞れってんだ!!」

「ウグッ!!ヒッ、イグッ、ひぃやぁ……!!?」

 

 零の、はなの、そして新たに響く声音は篠であろうか?あからさまに不愉快そうであった。俺は聞き耳立てながら罵り声を上げる。俺は何をやっている?

 

「嫌味?何を言っているのですか?」

「まるで普段の私達の御世話が不足しているかのように聞こえましたが?さぼっているとでもお思いで?」

「体調不良で此方に訪問されたのは事実、そして検診の結果溜まり過ぎていると判断したのもまた事実。ですからこうして排出の介助をしている所です。……私達は専用ですから効率良く出来るかと」

「……!!」

 

 一方は苛立ちを染み出させるように、一方は淡々と、会話を交える。いやちょっと待てよ。専用って何だよ、専用って?

 

「ひゅっ、ひっ、ひっ、ひっ……ああっ!!?……あはぁー、義兄様専用器?

 

 迫真の濡れた啼き声を奏でた直後に、けろっとして囁き説明する。いや、これ説明になってるのかな?専用器って何だよ。専用機だよな?カラバリ商法だよな?

 

「……我々も御協力を」

「無用と言いました。お引き取りを」

「おらっ!おうらぁ!!逝け!!イッちまえよ、アバズレがっ!!!!」

 

 背後でのピリピリした空気とやり取り。それに比べて余りにも自分のやっている行為が滑稽に思えた。ヤってはいないのに。

 

「はっきり言いましょう。貴女方とは出来が違います。次は私の番でもありますし……それでまだ足りぬならば手助けを要請しましょう。半日は先の事になると思いますが」

「お"っ"、"お"っ"、"お"お"っ"、"!!?」

 

 はなの言に合わせるようにかやが喘ぐ。正しく迫真であった。真に迫る、あるいはそれ以上。一周回って荒々し過ぎて過剰とも思えた。影になって見えぬのに、表情は歪み、紅潮して、瞳は潤んでいた。女優の才能がありそうに思えた。

 

いや、ちが、これぇ……当たって、服越しにぃ、すっご、突き刺さってぇ、熱っ、硬ぁ……ふと、……「何だって?」太い、太過ぎるによぉぉ!!?」

 

 何事かと耳元で囁けば絶叫。凄まじき演技だった。無駄口を叩くなという事か。確かに怪しまれる。今は茶番劇に集中しろという訳らしい。宜しい。ならば付き合おう。

 

「ははっ!おら、これか!!?これがイイか!!?ココがイイんだな!?ははっ!!オラ、食らえ!!全部咥えろ!!串刺しにしてやるってんだよ、このクソアマァ!!」

「旦那様!ここはやはり私達もお手伝いを……!!」

「ぎゃあぎゃあ煩せぇってんだよ!不良品の年増がぁ!!」

 

 背後からの迫ろうとする気配に、俺は慌てて制止せんと怒鳴る。部屋を震わせる暴力的な暴言。兎に角パッと出した罵り。ビクリ、と背後の気配達が硬直したのを感じた。ここまで来たらもう畳み掛けるしかない。

 

「はぁ、ハァ、ハァ……!!フッ!フゥッ!!こちとら、散々生イキしてくれてるコイツを仕置きしてやってんだよ!!フッ!フッ!躾てんだ、それを横から邪魔するじゃねえ!!あぁ!!?」

 

 兎に角兎に角、思い付く出鱈目な単語を、罵倒を連ねる。言葉が思い浮かばないと腰ヘコダンスしながら注挿を装い誤魔化す。背後の無言が怖い。

 

「クゥ、…!!ハァ!!何時までも人の尻穴見てんじゃねぇよ!!ヤる事ねぇならサッサと失せろ!目障りだ!!……ハァ、ハァ、暇なら館詰して義妹物でも書いてろや!!」

 

 チラリと、背後を窺うように首を少し振り向かせて命令する。というさっさと立ち去って欲しかった。オナシャス。因みに最後の発言は迫真の演技しながらカンペの一文を指差しているかやの指示によるものであった。

 

「……承知致しました。どうぞ、お楽しみ下さいませ」

「イケ、イケっ!!潰れろ!ぶっ壊れろぉ!!!!」

 

 沈黙、そしてその後の素直過ぎる返答であった。無視して俺は罵倒を吐き続ける。恭しく、淡々と、何処か失意すら感じさせて、足音が遠退き……障子が閉じられる。因みに俺は完全無視して演技を続けていた。足音が過ぎ去っても尚、引き返して来る可能性を思って暫く演じ続ける。 

 

「……もう、これくらいで良いかと。もう近くにはいません」

「オラ!オラァ!!逝け、イケえぇぇ!!!!……分かった。止めるわ」

 

 轟きと、即座の応答。そろそろ疲れて来た無茶な腰ヘコダンスは打ち切る。というか義妹相手に罰ゲーム過ぎる。何なら公衆の面前な時点で終わっている。

 

 本当、何ヤってるんだろ俺……。

 

「かや、重かったろ?もういい……いや、大丈夫か?」

「ふぇ……?ふぁい……らいりょーふ……?」

 

 素早くのし掛かっていた身体を退かして謝るが、当のかやは上の空だった。ふやけていた。蕩けていたとも言える。退いたのに脚をばっくり開脚したまま、万歳体勢で口元から垂れた涎が小さな湖を作っていた。超熟、そんな色んな意味で失礼な単語が思わず浮かび上がる。

 

「ふひゅ……ひぃあ……しゅごぃ……あつ」

 

 何故か腹部を布の上から撫で回すかや。言っておくが何もしていない。ナニもしていない。こんな鮪染みた反応される言われがない。きっと悪ふざけだ。

 

「……」

「何だ、はな。その目は何だ。義兄ちゃんは無罪だぞ」

 

 此方の顔を見て、伏し目になって、また顔を見て、仏頂面に何処か納得した表情。分からない。俺には何も分からないよ。俺が何をした?

 

「確かにナニもしてない。ナニはしてない」

「じゃあその視線は……?」

「かやが滾る前に片付けます」

「いや、ちょっ……片付け?」

 

 何かを判明して、何かを言い訳しないといけない気がしたが、はなはそんな俺を通り抜けて意味深げに答える。かやの元に向かう。拳を握り締める。……うん?

 

「あ、かや……」

「……ッ!!オニイチャン!!コンナノモウガマンデキ……「ふん」タコワサァ!!?」

 

 直後、「トンで」いる眼孔を見開き顎を裂いて、背中から節脚を剥き出してむくりと起き上がったかやの顔面に容赦なく一撃加えて失神させたはなである。……いや、ガチで容赦ない一撃だなおい。女子の顔面に打ちこんでいい勢いじゃないぞ?

 

「これくらいしないとかやは怯まない」

 

 俺の心中の心情に反論するようなはなの説明。少しだけ不貞腐れたような、不満そうな、そんな口調のまま馬乗りになって裂けた顎を綴じないように抉じ開けて、丸薬を捩じ込み呑ませる。 

 

「アガッ!?ハガッ!?うきゅーん……」

 

 ジタバタと暫し暴れて、沈黙。そして鼾。……所謂睡眠薬の類いだったのだろうか?ぐっすりとお休みするかや。縄で以て身体を拘束していく。

 

「うんしょっと」

「あ、それ綴じるんだ」

「開いたままの顔見られるの嫌がるので」

 

 そして寝入るかやの顔面を、怪物染みて裂け開いた口蓋を閉じてやるはな。まぁ、気持ちは分からんでもない。乾燥したら口の周り切れそうだしな。

 

「かやはトンだら頭齧る癖があるので、ヤる時は拘束してから喉元噛み付いて下さい」

「事前に言えや。というかもうしないわ」

「今後もこうして密談するのに必要では?」

「えっ!?毎日腰ヘコしながら密談を!!?」

「出来ます」

「ステーキかっ!」

「……?」

「……すまん。分からんだろうな」

 

 分かったら逆に驚くけど。……そういや女中ステーキがお出しされた回もあったな(白目)

 

「……暫くはここにいて下さい」

 

 かやの節脚を身体の内に押し込みながらのはなの言。少しして、念を押すように続ける。

 

「……退出した後は、記憶が戻った事は知られないように、何時も通りに振る舞って下さい」

「何時も通り」

「はい。何時も通り」

「何時も通りか……」

 

 今回の周回、比較的近い周回での日々を思い出す。…………いや、無理くない?もう無知でも純情でもいられないんだけど?

 

「というかどういう過程と理論を経てアイツらはあの段取りに至ったんだ?」

「贄に対する認識を歪めるためだそうです。それで失敗した周回があるからだって」

「それは分かる。しかし……酷いな。ドンドン酷くなってやがる」

 

 後半になる程に過激で苛烈で、不徳で淫靡で、そこまでヤるか?いや、不足だから改善してるんだろうが……何か焼け糞感すら思えてくる。まぁ、それだけ色々思い詰めて追い詰められているのだろうけども。

 

「彼女らの組んだ儀式までの予定では……恐らくこの後牛小屋に職場訪問する事になるかと」

「止めろ。マジで止めろ」

 

 ナニが待ち構えてるのかは知っている。記憶を取り戻す前ならそれを常識と認識して何の疑念すら抱かなかったろう。勘弁してくれ。

 

「……そこまで嫌でしたら、手がない訳ではありません」

 

 此方が困り果てているのを見てか、爆睡するかやを部屋の端に引き摺ってはなは思案して、そして提案する。

 

「それは?」

「耳を貸して下さい」

 

 こそこそと、囁くようにそれを述べていく。神妙に聞き入れて、しかし俺は疑念の表情を浮かべる。

 

「……それで誤魔化せるのか?」

「皆、過去の周回から試行錯誤して予定を組み立てています。以前の周回で前例のある行動なので、違和感は抱かれないかと」

「……そんな周回あったのかよ」

 

 確かに『御褒美』あげるよりずっとずっとマシではあるが……仕方ない。気付かれたら最悪かやとはなまで害が及ぶ。そして、もう俺はどうする事も出来なくなるだろう。

 

「今一つ、薬を使う手もありますが?」 

「いや。それは……よし、分かった。やって見よう」

 

 己の腹を捌いた事も、喉を屠った事も、頚を落とした事もあるのだ。これくらい、腹を括ろう。これまで無知シチュでの所業よりはマシな筈だ……って。

 

「……何だ、その此方に向けた両手は?」

 

 気付けば淡々として、まるで抱っこしてとばかりの体勢で此方を見ていたはな。そんな彼女に、俺はジト目で尋問紛いに尋ねる。

 

「次は私の番」

「何が?」

「義兄出汁の補充」

「義兄出汁!!?」

「んっ」

 

 突っ込みに対して、淡々とした表情を若干キリッとさせるはな。いや、そんなのでキリッとするなや。

 

「大変重要な補給。してくれないと萎れます」

「お前の因子、植物系統じゃねぇだろ」

「駄目?」

「……あいよ」

 

 機微の乏しいはなの、微かな甘えるような態度に、俺は負ける。義理?とは言え妹の御願いにを拒絶するのは困難だった。彼女らにとってはここは半ば以上敵地なのだ。士気を保って貰うためには飴は不可欠だった。

 

「……えへへ」

 

 座位で抱っこした仏頂面の義妹の、はにかむような幼い声音が部屋に反響した……。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

「旦那様、御加減は宜しいでしょうか?予定通り、牛方の御仕事を……」

 

 夕暮れ頃。薬師部屋を尋ねた女中が、篠が恭しく礼をしながら予定の催促。慈愛に満ちた微笑を浮かべて迎えに訪れる。

 

「……面倒になったから止めるわ」

 

 ……そんな彼女の要請を、欠片の誠意もなくぞんざいに拒絶する。

 

「え?だ、旦那様?それは……」

「怠くなった。って訳で訪問は無しだ」

 

 思ってもなかったのだろう。困惑する女中への重ねるような雑な返答。おろおろとする篠の横を抜けて過ぎ去ろうとする。

 

「旦那様!昨日御伝えした筈で御座います!皆、旦那様を心から御待ちして……」

 

 踵を返した篠が最後まで語る前に衝撃が掠める。ドンと胸に響くような爆音が彼女の鼓膜を震わせる。

 

「……ふぇ?」

 

 何が起きたのか分からぬというような唖然とした少女の表情。彼女の頬の直ぐ傍らの柱を全力で殴り付けた俺は、ギョロリとその蒼白な顔を覗き込む。怯えたようにして押し黙る篠。

 

「行かねぇ。分かったな?」

「はい」

 

 尿臭が場に立ち込めて来る。ガクガクと腰を震わせて、竦み上がる。俺は口元を吊り上げると、彼女の顔を下から顎を掴みあげるように捕らえる。逃げられぬようにする。顔を近づける。口元を耳元に当てる。

 

「……着替えてから、一人で部屋に来い。書籍も幾つか持ち出してな」

「……?」

「読むのが面倒なんだよ。御伽相手をしろ。分かったな?」

「はい」

 

 投げやりに囁いて、言い捨てて、最後には突き飛ばして道を退かせる。立ち去りながら……ちらりと背後を見る。

 

 訪問時よりも一層恭しく、床の池を拡大させながらの一礼する情けなく涎を垂らした篠の恍惚の表情。その後ろで星三つな看板掲げるはな、溶鉱炉にでも墜ちるつもりなのか畳の上で倒れ臥したままに親指を突き立てるかやの姿。それは色んな意味で俺の想定外の反応であった。

 

 …………まぁ、うん。

 

「まさか、盛りのついた牝豚って訳じゃあないでしょう?」

 

 本当に本当に、そうであって欲しくないと思った……。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。