転生したら大魔王の娘だった   作:残月

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指導を受けてます

 

 

 

 

 

「ベギラマッ!」

「既にベギラマを扱えるようになったのは驚きだが……甘いッ!」

 

 

俺の放ったベギラマを片手で受け止めると、それをそのまま俺に打ち返すバラン。そもそも竜の騎士に正面から魔法での攻撃が愚策なのは原作でも語られていた事だ。だから、ベギラマは囮にすぎない。

 

 

「てぁりゃっ!」

「むっ!?」

 

 

俺がベギラマを避けて、俺は体を一回転させて勢いを付けながら踵落としをバランに放つ。バランは驚きながらもしっかりと反応し、俺の踵落としを受け止めた。

 

 

「相手の意表を突くのは良いが迂闊だぞ!」

「それも込みでだ……よっ!」

 

 

バランが俺を投げ飛ばそうと防いだ俺の右足を掴んで投げ飛ばそうとしたので、俺は残った左足で蹴りを放つ。

 

 

「それが迂闊だと言うのだ!」

「えっ……うぎゃ!?」

 

 

バランは掴んだ俺の右足を捻り上げ、俺の体を半回転させる。俺の左足の蹴りは空振り、しかもそのまま地面に叩きつけられた。咄嗟に頭を庇うようにガードしたけど超痛い。

 

 

「まったく……戦闘のセンスはあるのに、なぜこうなのか。相手の意表を突くのは結構だが隙の方が多いぞ」

「いだ……だ……」

 

 

痛みに耐えながら起き上がろうとしたけど中々起き上がれない。流石、竜の騎士バラン。単なる投げ技が凄まじいダメージになってる。

 

 

「む、やり過ぎたか……立てるか、イーリス?」

「だ、大丈夫……」

 

 

大丈夫とは言いつつも、めっちゃ痛い。

 

 

「イーリス様は見た目とは裏腹にかなり頑丈ですが……それでも貴女が傷付く姿は見たくないですね」

「アイナさん……過保護だと思うよ」

 

 

倒れて立てない俺をアイナさんが膝枕をしつつ傷の手当てを始めた。俺が強くなれない理由の一つはこの過保護な部分が理由だと思う。

後、太ももが柔らかくて最高です。

 

 

「確かに過保護だと思いますよ。バーン様からイーリス様のお世話を命じられましたが、甘やかすのは違うでしょう」

「然り気無くホイミを掛けながらだと説得力がないですよ」

 

 

寝てる俺の頭の上でアイナさんとミザルさんが言い争ってる。

 

 

「どちらも過保護だと思うがな。その様子では成長は見られないと思うが。それにイーリスも本気で戦いに来ていないだろう」

「アハハ……すんません。でもマジになると魔族側の力が出てきそうなもんですから」

 

 

呆れた様子のバランに俺はアイナさんの膝枕から起き上がり、その場に胡座で座り込む。

バランの発言にも苦笑いで返した。だって本気で戦おうとすると、なんか心が染まりそうなんだもん。

 

 

「バーン様からもキミの力の側面は聞いてはいるが……だからと言って、本気でやらねばいつまで経っても力のコントロールが出来ないぞ」

 

 

フゥと溜め息のバラン。そうなんだけど闇堕ちしそうで怖いんだよね。

 

 

「それと……徒手空拳でも十分な力があるのだろうが、やはり竜の騎士の力を存分に発揮するなら武器が必要だな」

「その話ですが……バーン様が武器や防具を用意すると仰っていました。なんでも伝説の武具を用意するとか……」

 

 

やっぱ素手じゃ限界があるか。でも竜の騎士の力に耐えられる武器なんて……って思ってたけどバーンが武器を用意するらしい。至れり尽くせりで逆に恐縮するわ。

 

 

「ならば、それを扱えるようにもならねばな。安心しろ、キミが暴走したとしても止めてみせるから本気でぶつかってこい」

「……はい。だったら本気で行きますよ。明日から」

「頑張るなら今日から頑張って下さい」

 

 

全力で俺の教導をしてくれると言うバラン。本当なら実の息子に言いたいだろうに……

こんな所を見たり経験してしまうと、本当にこのままで良いのかと思ってしまう。

原作のダイの大冒険のストーリーを変えてもっと良い話に出来ないだろうかと考えてしまうが、正直それは叶わないだろう。

 

何故ならば、俺はバーンの禁呪法で生み出された存在だから、バーンがダイに倒された連鎖で俺も死ぬ。ヒムみたいに生まれ変わる可能性も無きにしも非ずだけど、その可能性は低いと見るべきだ。

 

此処で俺は気付く。禁呪法で生み出された生物って闘気、出せないんじゃなかったっけ?どうだったかな……漫画の知識もうろ覚えだからな……あれ?そもそも俺はどんな生活をしてたんだっけ?なんか生まれ変わる前……イーリスになる前の頃の記憶が曖昧だ。

 

なんか……最近、思い出せないんだよね。

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