転生したら大魔王の娘だった   作:残月

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予想外っていうか予想の斜めをいった

 

 

 

いやー、ぶっちゃけありえない。

まさかポップが三人の竜騎衆の内二人を倒しちまうなんて誰が予想出来るよ。原作でのポップのレベルは27だったけど恐らく今のポップは35〜39って所か?じゃなきゃ、あの強さの説明が付かない。多分、フレイザードとの戦いや裏の六大軍団長とベンガーナの街のドラゴン軍団との戦いで劇的にレベルアップを果たしてる。ついでに戦いの覚悟の違いって奴かな。

覚悟を決めてるかどうかで強さってのは段違いに変わってくる。今回の話はダイにとってもポップにとってもターニングポイントとなる話だった。ダイは記憶が消されていないが闘志が消えてしまった。だが逆にポップの人間的な成長が著しい。

 

こりゃ本格的に流れが見えなくなってきたな。

 

 

「さて…‥後は貴様だけだな」

「まさかボラホーンとガルダンディーを倒してしまうとはな……未熟と言った事は詫びよう。だが貴様等では俺に勝てん」

 

 

事の成り行きを見届けたヒュンケルがラーハルトに視線を移す。ラーハルトはボラホーンとガルダンディーを倒したポップの実力を認めた様だ。ヒュンケルは俺をチラリと見るとアムドを唱えて鎧の魔剣を身に纏った。

 

 

「どうかな?イーリスとそのシルバーデビルの亜種が居たとしても俺とポップに勝てると思うなよ。俺の鎧の魔剣は呪文やブレスの類を弾く。如何に貴様が強かろうがイーリスやシルバーデビルの援護があろうと勝ち目は無いぞ」

「案ずるな。俺は戦士故、呪文はさして得意ではないが……貴様と同様の物を持っているからな。これこそ魔界最高の名工と言われたロン・ベルクのもう一つの鎧の作品だ。アムド!」

 

 

ヒュンケルの忠告にラーハルトは問題ないと告げると鎧の魔槍を構えてアムドを唱えた。鎧の魔槍を纏ったラーハルトにヒュンケルとポップは驚愕していた。そりゃ一点物だと思ってた鎧が他にもあれば驚くわな。

 

 

「これで互角……いや、腕は俺の方が上でイーリス様とバズズも居る。其方は魔法力が尽きかけている魔法使いのみ。やはり俺の方が優位だな」

「ほざけ!」

 

 

ラーハルトの挑発にヒュンケルが魔剣を片手に先手を取った。しかしラーハルトは苦もなく避けると収納していた魔槍を引き抜きながら構えた。

 

 

「中々の速さだが俺には通じんな。先程貴様は俺達を雑魚と呼び即座に片付けると宣言したが今度は俺から言わせてもらおう。貴様等雑魚を片付けて……なんだ!?」

「爆発?!まさかダイとバランが戦ってんのか!?」

「いや、それにしては……それになんだ、この邪気は!?」

「此処にきて想定外の事態みたいだな……」

 

 

ラーハルトがヒュンケルを一気に倒そうとしたと同時に城の方面から凄まじい爆音が鳴り響く。ダイとバランさんの戦いが始まったのかとポップが叫ぶがこれは違う。何故かそう確信出来た。何よりも遠くに離れていても感じる禍々しい邪気がそれを物語っている。

 

 

「不測の事態の様だな……イーリス様。此処は俺が片付けます故、バラン様とディーノ様の下へお急ぎください。私もコイツ等を始末したらすぐに向かいます」

「………わかった。行くぞ、バズズ」

「ちっ……しゃあねぇな」

 

 

ラーハルトの提案を俺は呑む事にした。本当なら良い勝負をしてから適当な所で切り上げてバランさんの所へ行こうと思ってたけど現段階でも予想外の事が起きすぎだ。早めにバランさんと合流した方が良さそうだ。

 

 

「……ごめん」

 

 

俺は倒れてるガルダンディー、ボラホーン、ルードを一瞥してからトベルーラで城へと急いだ。バズズは翼で空を飛び後を追ってきた。まだ息のあるルードや倒れてるガルダンディー、ボラホーンを残して行くのは心苦しいが仕方ない。後で迎えにくるからな。

 

しかし、嫌な予感ってのは得てして外れる確率が高いとされていたが今はそれは違うと言いたい気分だった。

何故ならば竜騎衆とポップの戦いが始まる以前から俺は胸のざわめきが治らなかった。当初は竜の騎士の紋章の影響なのだろうと考えていたのだが違った。

嫌な予感とは俺の眼前に繰り広げられている状況だったのだろう。

 

 

 

「く、くくく……イーリスまで此処にいるとは好都合。今一度我が野望の為にも利用させてもらおう」

「ディーノもイーリスも貴様の好きにはさせん!」

「俺の仲間には……手出しをさせるもんか!」

「ダイ君、気をつけて!」

「バラン、そしてイーリスよ!今は一時休戦といこうではないか!」

「いや、何この状況」

「なんだありゃ、気持ち悪っ!」

 

 

 

城の付近で戦っていたのはバランさんではなくダイのアバンストラッシュで真っ二つにされた筈の豪魔軍師ガルヴァスだった。

それに対峙するのはバランさん、ダイ、レオナ、クロコダイン。

なんで、つい先日まで啀みあってた親子がいきなり共闘してんだよ!

 

 

それにガルヴァスは普通の状態では無かった。禍々しい邪気は勿論だがその姿が異様な雰囲気を加速させている。

ガルヴァスの上半身と右腕。左腕はブレーガン。下半身がザングレイ。両肩にはダブルドーラの盾。背中にはベグロムの翼。髪の一部が緑なのはメネロかな?心臓の辺りにはデスカールの顔が埋め込まれていた。

 

 

何このキメラモンスター……バズズの感想にめちゃくちゃ同意した。

 

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