この場に配下のモンスターや幹部がもう一人でも居たらダイ達は詰んでた可能性高かったのに。
と言う思いからのストーリーです。
◆◇sideザムザ◇◆
「俺が相手だ!」
……勇者来ちゃった……
いや、多少は警戒していたけど。強者集めるから人間側の強い奴等集まるから苦戦させられるかもとは思ったけど一番来て欲しくないの来ちゃったよ……勇者の仲間の魔法使いや武闘家とか勢揃いしちゃってるし。
一先ず人間側の強者達はバイオプリズンに閉じ込めたがまさか勇者の相手をする事になるとはな。
だがまだ慌てる事はない……武闘家はバイオプリズンの中に閉じ込めたし、魔法使いはロモス王の護衛に回っている。
ならば相手は勇者だけの筈。ならなんとかなる……か?
「我が名はベルドーサ!妖魔師団1の戦士だ!」
「妖魔師団……ザボエラの所の奴か!」
俺に随伴してくれたベルドーサはやる気満々の様だな。妖魔師団は頭でっかちの魔法使いやサタンパピーの様な奴ばかりだから肉体派のベルドーサは珍しい上に父上よりも俺に尽くしてくれるのだから有難い。
「その通り。そして我が名はザムザ。妖魔師団長ザボエラの子だ。ロモス王に武道大会を提案したのもこの場に人間どもの強者を集めて捕える為の策だ」
「ザボエラの息子だと!?」
前フリはこの程度でよかろう。バイオプリズンの中の連中は何も出来まい。元勇者の仲間でもいない限り破られる事もあるまい。
「ベルドーサはロモス王を始末しろ。俺は勇者の相手をする」
「御意!」
俺の指示にベルドーサは人間の姿からメドゥーサ一族の姿を露わにした。奴が妖魔師団1番の戦士というのは本当だ。肉弾戦に弱い魔法使い相手なら距離を詰めさせれば問題ないだろう。奴には超魔生物の実験も施している事だしな。
「だったらお前は俺が倒す!」
「勇者の力とやらを見せて……ぼぐわぁっ!?」
威厳たっぷりに勇者を威嚇しようとした俺だが想定以上の速度で距離を詰めてきた勇者の一撃に殴り飛ばされ動揺したが、この身に刻んだ魔物の細胞が守ってくれた。更に超魔生物の回復力の相乗効果で勇者の攻撃にも耐えていられる。今も立て続けに俺を殴り続けてはいるが……
「くくっ……計算通りだ。最早、竜の騎士の力恐るるに足らず!貴様のデータは過去の戦いやバランやお嬢様との戦いでより正確に測れた。我が肉体で耐えられると言う事は我が研究は完成に至ったと言っても良い!」
「な、なんだとっ!?」
笑いが止まらなかった。勇者ダイは全力で俺を殴っていたにも関わらず俺に致命傷を与えられなかったのだから。
「俺は考え抜いた……神が作り上げた究極生物である竜の騎士を超える存在が作れるか……数多の魔物や魔族の細胞を研究し、調べ上げ……辿り着いた。それが超魔生物!」
「なれば俺も!」
「な、これは!?」
「いいっ!?コイツもかよっ!?」
俺は勝利を確信して我が身を超魔生物へと変貌させた。ベルドーサも俺に呼応する様に超魔生物へと肉体を変貌させていく。
俺は獣系統の魔物を主体に仕上げたがベルドーサは元々が男のメドゥーサだった事もあり、爬虫類を主体にしてある。
頭の蛇を巨大化させ、奴の肉体も上半身は魔族のままだが下半身は蛇のものになっている。
「貴様の親父の竜魔人を参考に作り上げた傑作品。それがコイツよ。俺は超魔生物完成品の第一号……ベルドーサは試作品だったが十分な性能に仕上がった」
「グオォォォォォォッ!!」
「ど、何処がバランの竜魔人を参考にしただよ!超魔生物とやらの方が化け物じゃねぇか!」
「ふざけるなぁっ!!何っ、速いっ!?」
俺とベルドーサの姿に驚く魔法使いに満足する。うんうん、その反応は嬉しいぞ。そんな事を思っていたら勇者はベルドーサに殴り掛かろうとしたがベルドーサは素早く避け、更に尾の一撃を浴びせられる。
蛇の様な柔軟性とワニの尾の一撃を浴びた勇者は壁に叩き付けられた。
俺の肉体は耐久性に優れ、ベルドーサの肉体は避ける事に重点が置かれている。
ハドラー様には申し訳ないがこのまま勇者を倒し、超魔生物の研究材料とさせてもらおう……魔法使いが俺の肉体にギラを放ち、俺の身体は貫かれるが超魔生物の回復力を甘く見るな。大した威力のギラを放つが奴の呪文は俺の肉体への決定的なダメージには至らない。
更にベルドーサは王の護衛をしていた兵士やネズミを蹴散らしている。
勝てる……コレは勝てるぞ!
ハドラー様には申し訳ないが、俺が勇者を倒してしまえる!勇者を始末したら超魔生物の研究材料としてしまおう!
奴等にもう反撃の糸口も掴めまい……捕らえた人間の強者共にバイオプリズンを破れる輩が居るとも思えん。肝心の勇者も武器を持たず力不足で、魔法使いも火力が足りん。
ならば俺が負ける要素は皆無だ。
この場に勇者が使う武器や旧勇者パーティーの一味でも現れない限りな!