最後は主役で飾れ、と(´・ω・`)
と、言うわけでエキストララウンドでーす(´ー`* ))))
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ほぼ閑話のつもりで描いてました(;´・ω・)
EXラウンド 孫悟空&ターニッブ 対 バーダック&ターレス
ザマス達との決着を終え、未来から自分達の世界の地球に帰ってきた悟空達。
彼らを迎えるのはピッコロやブロリーを始めとした地球の戦士達とフリーザ、セル、ブウのターレスの仲間達だ。
仲間達との再会もそこそこに、孫悟空は拳を握る。
「なあ、ターニッブ。オラ、もっと強くなりてぇ。修行に付き合ってくんねえか?」
「…願ってもない。俺も、お前に頼みたかった」
「へへっ、そうこなくちゃな。なら、いっちょやっか!」
「ああ、受けて立とう!!」
ブラックやザマスに更なる高みを見せつけられた悟空は早速、ターニッブとの組み手を行おうとするがーー。
其処を破壊神ビルスに止められた。
「待て、悟空。ターニッブ。せっかく全王さまがいらっしゃるのだから、お前たちが組んだらどうだ? 一対一だけでなく、二対二でも変わらぬ戦闘力を見せて差し上げろ」
全王と付き人二人にゴワスやシン、キビトと言った神々の前での組み手にビルスが声を上げる。
「そりゃ、構わねえけど。オラとターニッブが組んじまったら、誰と誰がオラ達の相手してくれんだ?」
悟空の問いかけに、いつも好戦的なベジータとブロリーがそっぽを向いた。
ピッコロと悟飯、クリリン達やフリーザが訝しげに彼らを見る中、悟空やターニッブと同じタイプの顔を持ったバンダナの男ーーバーダックが前に出る。
「当然、テメエ等の相手は俺だろ? 後は、ターレス。俺たちに似た顔のテメエが入れ」
「…この際だ、似た顔は一人に絞ろうか」
ニヤリと笑みを浮かべて、ターレスが前に出るのをブロリーが微妙な顔で見ている。
ベジータは咳払いしながら、一歩下がった。
クリリンが思わず、ベジータに問いかける。
「な、なあ、ベジータ? お前が遠慮するって珍しいな」
「……見れば分かる。奴らの組み手は、俺達の中でも常軌を逸しているからな」
ベジータの真剣な言葉にクリリンやヤムチャ、天津飯は思わずブロリーを見る。
「ターニッブが絡んだらカカロットは、もうダメだ。お終いだ。ターレスの人生の終わりの時が来るだろう」
これにフリーザが不快げに吐き捨てる。
「おやおや、ブロリーさん。確かウチのターレスさんは孫悟空とベジータを相手に二対一で互角に渡り合えていましたよ? 貴方も、その場に居たじゃありませんか?」
「……そうだな」
表情の影が更に濃くなるブロリーに、フリーザ達の目が訝しげに揺らぐ。
ビルスが、ブロリーやベジータと全く同じ表情で告げた。
「見れば分かるよ。……我ながら、あのターレスって奴には、ちょっと可哀想な真似をしてしまったかな」
「とはいえ。悟空さんとターニッブさんが直接ぶつかり合うと大抵、お互いに死ぬ寸前までやり切りますからねぇ。二人を味方にして二人組をぶつけないと、ろくな結果になりません」
「問題も問題、大問題だ。互いに潰し合わせるために修行させてるんじゃないってんだよ」
ウイスの相槌にギリギリと歯ぎしりしながら、ビルスが声を上げる。
天津飯が、思わずブロリーに尋ねた。
「あの悟空が相手を死ぬ寸前まで追い込むというのか? ターニッブも、そんな非道な男とは思えない」
「ーー違う。説明するのが難しいから見てくれ。すぐに分かる」
これに亀仙人が、何かを察したようにポンッと手を打つと、悟空とターニッブを見て呆れたような、羨ましいような声を上げた。
「なるほどのぅ。そやつが、お前が生まれてからずっと出会いたかった男か。悟空よ」
訳知り顔な亀仙人にベジータが頷く。
「さすがだな、ジイさん。カカロットをよく知っている」
そんな外野を無視して、バーダックが真・超サイヤ人へと変身する。
超サイヤ人とほとんど変わらない見た目の他の真・超サイヤ人達とは違い、彼のみ髪型が超サイヤ人2のモノへと変化する。
これに悟空とターニッブが笑い合った。
「父ちゃん。いきなり真・超サイヤ人をぶつけて来るなんて燃えるじゃねぇか」
「俺の拳、アンタ達に届くか!!」
「ターニッブ。オラ達のパワー、見してやろうぜ!!」
「ああ! 俺と悟空の拳を確かめてみろ!!」
叫び合う二人は一気に気を高めて黄金の炎を纏い、真・超サイヤ人に変身した。
これに悟飯とピッコロが目を見開く。
「と、父さんが最初から本気を?」
「…あの火付の悪い悟空が、いきなりハイテンションになるとは。信じられん」
バーダックもニヤリと笑みを浮かべて、瞳孔の開いた翡翠眼をギラつかせる。
「テメエ等との出来の違いを教えてやるぜ。ガキ共!!」
「フン。サイヤの力を手に入れた俺に勝てると思うか?」
言うとターレスも黄金の炎を身に纏い、真・超サイヤ人へと変化する。
四人の同じ顔をした真・超サイヤ人は、互いに向かって睨み合う。
「…準備は、よろしいですか?」
ウイスの言葉に、互いに笑みを消して構える四人。
全王が楽しそうに目を見開く中、ウイスの言葉が響いた。
「ーー始め!」
瞬間、四人の姿が同時に消える。
強烈な右ストレートをぶつけ合うのは、バーダックと悟空の父子。
高まり合う気と力、そして押し合う拳はどちらも限界点などないとばかりに強くなってゆく。
力と力の拮抗に、行き場を無くした衝撃波が地面をクレーター状に掘り進んでいく。
「どうしたよ? 俺の息子なら、もっと強く来い!!」
「…ぐっ、流石だ。俺の真・超サイヤ人が押されるなんてよ。嬉しくなってくるぜ!!」
笑みすら浮かべるバーダックに悟空の額から汗が滲む。
「…だが、コイツは二対二の共闘戦だぁ!!」
左手の人差し指と中指を立てて眉間に当てる悟空に、バーダックがニヤリと凄絶な笑みを浮かべる。
瞬間移動で消えた息子の後ろには、両手を腰だめにたわめた白い道着のサイヤ人がいる。
「真空ぅうーー!」
「面白れぇ! 来い、ターニッブゥウウ!!」
両拳を腰に置いて、中腰に構えるバーダック。真っ向からターニッブの波動拳を受け止める気である。
「波動ぉおお拳ぇえええんっ!!!」
青白い光の波動が、全てを撃ち抜く威力を持ってバーダックに迫る。
まともに受けようとするバーダックの真横から、ターレスが頭上に掲げた赤い光の輪を両手を突き出して撃ち抜いた。
「カラミティー、キルドライバァアアアッ!!」
赤い光線がターニッブの真空波動拳を受け止めて押し合う。
「! 俺の波動拳を真っ向から撃ち返すつもりか!?」
「お前の波動如きに、この俺が負けると思うのか!!」
押し合う青と赤の光。
ターレスがコメカミにシワを寄せながら告げる。
「さあ、跪け。跪いてこの俺の力の前に平伏せろ!!」
「…たとえ身体は朽ちても、心まで屈しはしない!!」
「ならばーーその信念(こころ)を肉体ごとへし折ってやる!!」
気を高めて一気に光を倍加させるターレスに、ターニッブも両腕から気を練り始める。
踏ん張る両者の足場は既に積み木のように崩れている。
両者、体勢を崩しながら互いの技を相殺し、吹き飛ぶ。
「チィイイッ!」
「くっ!」
後方へ吹き飛びながらも素早く舞空術で体勢を整えようとするターレスと、着地して構えを取るターニッブ。
そのターニッブの着地点にバーダックの右手に溜まった気弾が放たれる。
「吹き飛びやがれーー!」
オーバースローで、ターニッブが着地すると同時に地面に当たるように放たれた、ジャイロ回転する気弾ーーしかし。
「ーーさせねえよ」
孫悟空がターニッブの前に現れて両手を組んで頭上に振り上げ、バーダックの真正面に気弾を打ち返す。
目の前まで迫る打ち返された気弾をバーダックは右脚で頭上に蹴り上げ、同時に左手を前方に突き出して悟空に光線を放つ。
腕を振り切った姿勢の悟空は避けることも躱すことも出来ないが、彼の左から伸びて来たターニッブの腕が、バーダックの光線に拳骨を当て、生まれた波動の光を弾く事で無効化させる。
「の野郎ぉーー! やるじゃねぇか、ガキ共!」
「サンキュー、ターニッブ! お返しだぜ、父ちゃん! かめはめ波ぁあああっ!!」
ターニッブの受けにバーダックが笑みを更に鋭くする中、悟空が両手からかめはめ波を放つ。
同時にターニッブも足の裏から波動を放って弾き、一気にバーダックの眼前に迫る。
悟空のかめはめ波を盾にするようにダッシュして来るターニッブにバーダックの瞳が鋭くなる。
「かめはめ波を躱せばターニッブの打撃が。かと言ってそのままガードすれば、畳み掛けられる」
「どうする、バーダック!?」
ブロリーとベジータの言葉に応えるようにバーダックが自身の体をきりもみに回転させながら、かめはめ波を飛び越えてターニッブに拳を打ち下ろす。
当然、ターニッブはこれに昇龍拳を合わせる。
ニヤリと凄絶な笑みを浮かべたバーダックと瞳が合う。
(誘われた!?)
悟った時には放った拳を空で脇に避け、バーダックは両手でターニッブの肩を掴むと縦に回転、ターニッブの頭をフロントヘッドロックで固定し、真下にすると地面に叩きつけた。
「ぐぁっ!?」
受け身すら取らせない強烈な投げ技に、悟空が目を見開いて叫んだ。
「! ターニッブ!!」
堪らずにダウンするターニッブへ、追い討ちをかけるバーダック。
コレに対し、悟空が動こうとするも目の前にターレスが現れる。
「おっと、カカロットよ。お前の相手は、この俺だ」
「っ!?」
強烈な光がターレスの両手から生まれ、光の輪が至近距離から悟空に放たれた。
直撃し、爆煙から後方にバックステップして現れる悟空にターレスが左手を突き出す。
「ハァアアッーー!!」
紫色の気弾の雨が悟空に向かって放たれる。
「……!」
悟空は怯むことなく黄金のオーラを噴き立たせてから、気弾の雨に真っ向から突っ込んだ。
超高速移動で気弾の雨を針を縫うようにジグザグに移動して擦り抜けてくる。
「悟空ーー! スゲェ!!」
「アレだけの気弾の雨を苦もなく擦り抜けている。流石だ、悟空…!!」
クリリンと天津飯が叫ぶ中、ヤムチャが目を見開く。
「おい、待てよ! あの気弾ーー!!」
ターレスがニヤリと冷酷な笑みを浮かべて告げた。
「マヌケめ。真っ直ぐに突っ込むだけか。貴様は所詮、こんなものだ…!」
躱された気弾の雨は全て独立した意思を持つかのように、悟空を追尾して追いかけてくる。
擦り抜けた弾幕は、更なる檻を作って悟空を閉じ込めようとする。
「アレだけの弾幕をーーまるで繰気弾のように操ってやがるのか!?」
「なんとも、凄まじい気の操作じゃ。類稀なる才能がなければ、ああは行くまいーー!」
ヤムチャの言葉に亀仙人が唸る。
「…当然だ、と言っておくか。一応、ターレスは私たちの大将だからな」
「クク、素直じゃないな。セル」
「……それにしても、弾幕を張る方も張る方ですが。アレを擦り抜けるとは。流石、孫悟空」
セル、ブウ、フリーザが語る中で気弾に囲まれた悟空はニヤリとなる。
「なるほど。弾幕を張るだけじゃなく、コイツで全方位を塞いで逃げ道を無くすのがオメエの手か。考えてんじゃねえか、ターレス」
「…フン、この期に及んで無駄口を叩きやがる。逃げ場はないぜ? 念仏を唱える準備でもしてろや、カカロットーー!」
「さぁて、ソイツはどうかな? こんなチンケな技が俺に効くか、試してみろよ」
「ーーバカめ!!」
突き出した左手を握り、悟空の周りを囲んで浮かんでいた気弾が同時に襲いかかってくる。
「ハァアアッ!!」
コレに悟空は右脚を大きく振りかぶると、独楽のように自分を回転させて連続蹴りを繰り出した。
「つぅおりゃあああっ!!」
「なにぃぃいいっ!?」
黄金の竜巻となった悟空は、襲い来る全ての気弾を同時に蹴り飛ばす。瞬間、吹き飛んだ気弾は連鎖爆破を起こして消えた。
「この俺のサドンストームを全て蹴り飛ばした、だと?」
目を見開くターレスの前に悟空が踏み込み、右ストレートを顔面に向けて放つ。
同時、ターレスが顔を左に倒して躱しながら、右の拳を返す。顔面を両腕をクロスさせて庇うも、拳の威力に悟空が後方に引き摺られるように退がる。
パワーならばターレスに分があるのは間違いない。
彼の横には、バーダックが並び立つ。
それを見据えて、悟空は笑った。
「とんでもねぇな。真・超サイヤ人になった父ちゃんの戦闘センスは、俺よりも上だ。更に言やぁ、真・超サイヤ人のターレスも俺よりパワーが上と来た。このコンビを向こうに回したのは、ちょっとヤベエかもな」
ゆっくりと自分の左に並んで立つターニッブを横目に見て、悟空は笑う。
「ああ…! この強さ、想像以上だ。ならば俺達も負けていられないな、悟空。一本、行くか!!」
「へへっ! そうこなくっちゃな。嬉しくなって来るぜ、ターニッブ!!」
二人の気が一気に臨界点を突破した。
「フルパワーで来るぞ、準備はいいか! 怠け者!!」
「指図するな、ロートルが!」
同時にバーダックとターレスの気も桁違いに高まる。
「始まったか。ターレスの奴、どれだけ保つか」
「……地獄の始まりだぁ」
「絶対、悟空とターニッブを組ませたら行けないって僕は思い知ったからな」
ベジータ、ブロリー、ビルスが呟く中で、悟空が大地を蹴ってカタパルトのように自分の体を飛ばす。
「速い!!」
悟空は一瞬でターレスの懐に入ると、左ストレートを腹に入れ、右アッパーで顎を捉えると、右の回し蹴りで遥か後方に蹴り飛ばした。
「ボケっとしてんな、怠け者!!」
あまりの踏み込みの速度に、ターレスが目を見開いて驚愕中に吹き飛ばされるのを尻目に、バーダックが動いた。
腕をぶつけ合う両者は、鍔迫り合いのように腕を押し付け合うと、目にも映らぬ拳と蹴りを打ち合う。
互いに攻撃の隙を更なる攻撃で上塗りしていくような、激しい打撃の応酬。
ガードを捨てて攻撃を繰り出して来る悟空の炸裂弾のような硬い拳を、バーダックは真っ向から返して行く。
互いに顔を交互に仰け反らせ、黄金のオーラが揺らぐ中に血がキラキラと舞い散り、ある種幻想的な光景を作り出す。
拮抗していた打ち合いは、徐々にバーダックの攻撃だけが一方的に当たるようになり始めた。
「クッ。やっぱ俺よりも殴り合い強えな、父ちゃん!」
「ハン、ガキに負けるほど耄碌してねぇよ!」
両者の打撃は同一種のものであり、硬く重く速い連打と強打を兼ね備えたラッシュが主軸。
速すぎて攻撃が一直線にしか放てないので読まれやすいものの、それを打ち消して余りある手数とガードを壊す打撃の重み。
バーダックの方が、悟空に比べて一枚も二枚も打撃を当てる技術が上手であった。
何故ならバーダックは、常に自分を死地に追い込む闘いをしており、生き残る術として拳を振るうことを悟っている。
人間の急所に拳や蹴りを放り込み、あるいは相手の打撃点をズラす事で自身より戦闘力において勝るものに打ち勝ってきた。
「ガードを捨てて殴るなんてのは、俺からしたら初歩の初歩。やられる前にやる、コレが闘いの常套句よ!!」
「…マジで分が悪い、か」
悟空とて攻防一体の打撃の型を作っており、その型をなぞることで隙を最小限に減らして次に繋げている。
だが、バーダックの攻撃は野生的な勘を極限まで磨き上げて、型や姿勢に拘らずに急所目掛けて拳や蹴りが飛んで来る。
天衣無縫でありながら、武術の型をきちんと守る悟空とは異なる、正真正銘の暴力こそがバーダックのスタイルだ。
しかもずば抜けた危機察知能力は、本能的に急所を避けるようにして相手の打撃点に当ててくる。
三度、後方に仰け反る悟空。
更に攻撃を仕掛けてくるバーダックの右ストレートを、悟空の後ろから現れたターニッブが右腕で左に逸らす。
「ぬ!?」
目を見開くバーダックの腹に、悟空の左拳とターニッブの右拳が当たる。
「ぐぉ!?」
腹を押さえながら、後方に着地するバーダック。
そこへ悟空とターニッブが、風を巻いて襲いかかった。
悟空の右ストレートとターニッブの左上段回し蹴りが同時にバーダックの顔に直撃。
バーダックは左右に顔を弾かれて仰け反るのを更に、ターニッブが右拳を鳩尾目掛けて踏み込んで突き出す。
「く、ぉお!?」
目を見開くバーダックの顔面に悟空が左右のストレートで仰け反らせ、ターニッブが左右の膝を交互にバーダックの両脇腹に叩きこむ。
動きが止まったバーダックを更に悟空が高速移動で背後に回り込んでの左飛び回し蹴りを背中に、ターニッブが左上段後ろ回し蹴りを放って挟み撃ちにする。
「ぐぁあああっ!!」
天高く舞い上がるバーダックを庇うようにターレスが目の前に現れた。
「…調子に乗るなよ。虫ケラども」
突っ込んで来るターレスの左拳を悟空は右、ターニッブは左に見切る。
「!?」
瞬間、強烈なターニッブの左拳がターレスのボディに入っている。
「真!!」
体を固められるほどの一撃に目を見開くターレスの顎を、ターニッブの右拳と悟空の左拳が貫いた。
「昇ぉお龍ぅう拳ぇええんっ!!」
「俺がやらなきゃ、誰がやる!!」
完全に白目を剥いて仰向けに倒れるターレスを前に、バーダックが首を鳴らす。
「へ、やってくれんじゃねえか。だが、ターニッブの拳はボディブローに注意して見ておく。カカロットの方はさっきの大振りの龍拳にさえ気を付けておけばいいって訳だ」
言うと同時にバーダックが突っ込んで来る。
至近距離でバーダックは絶えず軽いサイドステップを要所要所で繰り返して的を散らし、ターニッブのボディへの一撃は勿論、悟空の龍拳を封じている。
それどころか、悟空とターニッブの拳を紙一重の安全圏に足を運んで躱し、踏み込んでから拳を一方的に打ち込んでくる。
悟空とターニッブは、二人掛かりでバーダックのフットワークに翻弄されていた。
「畜生。確かに、そんだけ動かれたら一撃じゃ勝負は決めらんねぇ。けどよ、それならーー!」
「ああ、俺の風の拳なら届く!!」
言うと同時に、悟空の攻撃を踏み出した分だけ後方に引いて躱し、打ち込みを返してくるバーダックの前に、ターニッブが右腕のガードを上げて構える。
「何をする気か知らねえが、俺を舐めんじゃねぇ!!」
バーダックの拳がターニッブの右腕に触れた瞬間、青白い雷光が走ると同時、バーダックの腹にターニッブの右正拳突きが入っている。
「心眼・一心。コレが答えだ、バーダック!!」
だが、後方に吹き飛ぶバーダックの姿を見て、ターニッブが拳の感触に訝しむ。
(手応えが、ない!?)
本来なら風の拳を受ければ脱力し、当たった者はつっかえ棒が無くなったように前のめりになって倒れる。
それが、後方に吹き飛んだ。
「ヒヤリとしたぜ。咄嗟に身体が反応してくれて助かったってもんだ。ターニッブよぉ」
「あの、タイミングで打点をズラしたというのか。凄まじいな、バーダック」
唸るターニッブにバーダックは腹を押さえながら告げる。
「テメエこそな。打点をズラして、この威力とは。恐れ入るぜーー」
悟空がクールにバーダックに問いかけた。
「どうする? いくら父ちゃんでも、ターニッブの拳を食らって直ぐにはダメージが抜けねぇ。さっきまでのフットワークは使えねぇぞ」
「降参しろってのか、ガキが? だからテメエは甘いんだよ! 戦いで相手にトドメを刺す前に降参を進言するなんざ、俺にとっちゃ舐められてんのと変わんねぇぜ!!」
言うとバーダックの右拳に光渦巻く気が生じ、彼の背後には巨大な黄金大猿が一瞬、現れた。
「純血のサイヤ人の闘い方。よく見とけ! カカロット!!」
コレにターニッブが両脚を広げて中腰に、悟空が爪先立ちになりながら、左手を顔の横に右拳を腰に置いて構える。
ターニッブの脚からは光渦巻く波動が現れ、右拳から風の波動を放つ。
悟空の右拳には黄金の龍が象り、バーダックを向く。
「行くぜ、ガキ共ーー! コレで、最後だぁああ!!」
溜まり込んだ青い魂の炎を握り締め、バーダックがダッシュしながら右拳を振りかぶる。
「一撃必殺! 風の拳・不滅ーーっ!!」
「俺の全てをアンタにぶつける。龍拳・爆発ぅう!!」
これにターニッブ、悟空も地面を蹴って右正拳突きと右ストレートを繰り出す。
三人の真・超サイヤ人の一撃は互いに同時に放たれ、中央でぶつかると白金の光を放って全てを飲み込んでいった。
「どうなったーー?」
ビルスが呟く中、光が晴れた向こうには黒髪に戻った三人のサイヤ人が仰向けに倒れている。
「は、はは、たまんねぇーなぁ!」
「ああ、互いに得たものが多くある」
「へっ! 年甲斐もなくはしゃぎ過ぎちまったぜ」
そう言い合って立ち上がってくる悟空、ターニッブ、バーダック。
少し離れたところで、まだまだ余裕そうなターレスがニヤリと笑う。
「クク、バーダック。アンタの頑張りのお陰でいけ好かない奴等を二人も、この手で葬れる。礼を言うぜ」
ターレスのその言葉に、悟空が明るい表情で頷いた。
「お! 分かってんじゃねえか、ターレス! オラもまだまだ、燃えてんだ!! 早速、百本組み手の続きやっぞ!!」
「………え?」
アッサリと真・超サイヤ人に変身した悟空は、不敵にターニッブとバーダックを見る。
この視線に応えるように両者は、次々と真・超サイヤ人に変身した。
「この指先一本に至るまで、全ての闘志を出し尽くしてみせる!!」
「まどろっこしい。百本やるなら、最初からそう言いやがれ!!」
この光景に思わずターレスは、ベジータとブロリーを振り返る。
二人は、淡々と応えた。
「…カカロットとターニッブはな、お互いが居ると、本当に死ぬまで戦い続けるんだ」
「…ついでに、バーダックのは平常運転だ」
ターレスの目が見開く。
「は、ハメやがったな! 貴様ら!!」
瞬間、悟空が叫ぶ。
「全開で飛ばすぞ!! 百本、付いて来い!!」
「受けて立とう! 何回でもやれるさ、お前たちとなら!!」
「すぐに泣きの面にしてやるぜ、カカロットにターニッブ!! いくぞ、ターレス!!」
「……な、なんだとぉおお!!?」
ターレスが絶叫する中、前代未聞の百本組み手が始まった。
高かった陽も落ち、夕暮れ時になると。
肩で息をしながら、仰向けに倒れている三人の同じタイプの顔をした黒髪のサイヤ人が居る。
「ハァハァ、も、もうオラ、動けねぇ…!」
「ああ……、俺もだ」
「チ、最後の最後まで付き合っちまったぜ」
三人は、充実した表情で笑みを浮かべている。
「なあ、父ちゃん。ターニッブ。オラ達より強いザマスやブラックみてえな奴、まだまだ居るんだろなぁ」
「フン。余程、ブラックやザマスと闘えねえのが悔しいみてえだな。テメエもか、ターニッブ?」
悟空の言葉にバーダックが肩を竦めながら、上体を起こしてターニッブを見る。
ターニッブも座り込んだ状態で拳を握っていた。
「…ああ。だからこそ、ザマス達のような奴と戦うためにーー俺は俺より強い奴に会いに行く」
いつもどおりの、出会った時から変わらない剛毅木訥とした言葉に、孫悟空は嬉しそうに笑った。
「だな! オラも、もっと強くなっぞ!!」
そんな彼らを仲間達は、穏やかな表情で見ていた。
余談であるがーー。
「とりあえず、生きてるみたいだね」
「真っ白に燃え尽きたか、無理もない」
「…流石の私も、今回だけは笑えんよ」
フリーザ、セル、ブウが見守る中、うつ伏せに倒れて真っ白になって燃え尽きたターレスが居たとか、いなかったとか。
まあ、余談である。
コレで本当にザマス編を終わります〜(´ー`* ))))
長い間、贔屓にしていただき、ありがとうございました(´ー`* ))))
ではではー(´・∀・`)
ーーーーーーー
などとその気になっていた当時の俺の姿はお笑いだったぜ。
次回、抜けた方々の話を入れます(;´・ω・)