ドラゴンボールZ 真・超サイヤ人   作:カンナム

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さ、という訳で。

ザマス編の方で抜けた方々のお話です(笑)

どうぞ(´・∀・`)


追加エピソード 新たな道

 時の界王神クロノアは、幼い顔を思い切りゆがめて笑った。

 

「よぉおし! こうなったら、トキトキ都をリニューアルしましょ!!」

 

 タイムパトローラー達は、いつもの思い付きかぁとため息交じりに界王神の言葉に従って動き始める。

 

「えっと? 何が始まるんです?」

 

「界王神さまの気まぐれだ。早く動かないと雷が飛んでくるぞ」

 

「は、はい!!」

 

 新入りのパトローラーであるトランクスが問いかけると、ベテランのフリーザ一族のパトローラーが応えてくれた。

 

 集合場所には既に、ピッコロと悟飯が揃っている。

 

「悟飯さん、ピッコロさん!」

 

 呼びかけに左目に切り傷を負った黒髪短髪の青年が振り返ってくる。

 

「よぉ、トランクス。お前も来たのか」

 

「はい!」

 

 あまりに記憶どおりの悟飯の笑顔に、思わず涙を流しかけるもトランクスは耐える。

 

 ここ数日、悟飯と顔を合わせて話をしようとする度に涙が出て来るので、いい加減に耐えなければーーと。

 

 そんな自分の内心を知っているのか、悟飯は気安く笑いながら荷物を運んでいる。

 

 タイムパトローラー見習いとなったトランクスの日課はパトローラーの基準やマニュアルなどを勉強するために午前中は座学。

 

 午後からは体力作りや実戦訓練を行っている。

 

「父さんやヤムチャさんが、タイムパトローラーになれない理由が分かった。座学が嫌いなんですね」

 

「確かにね。ヤムチャさんはともかく、ベジータさんが座学する姿は想像できないなぁ」

 

 笑い合う二人。

 

 悟飯もトランクスも、学校というのをはじめて体験している。

 

 それが素直に二人には嬉しいことだった。

 

「時の界王神さま、トキトキ都をリニューアルすると言っていたけれど。荷物や建築物を運ぶだけで何をするんだろう?」

 

「分かりませんけど。きっと何か考えがあるんだと思いますよ」

 

 そんな二人の前にパトローラーや住民達が荷物や岩、石や巨大なネジなどを持ってきている。

 

 何処からどう見てもガラクタばかりだが。

 

「時の界王神さま、いったい何を?」

 

「ま、見てなさいって! 行くわよ〜、時の界王神ちゃんの華麗なダンスを!!」

 

 トランクスの疑問にそう言うと、巨大なガラクタ達の前に立って両拳を握りしめて頭上から腰まで腕を左右交互に上下に動かす。

 

「こ、コレは、いったい?」

 

「話しかけないで、トランクス! 今は儀式に集中しないといけないのよ!!」

 

「は、はい。すみません……」

 

 驚愕するトランクスと茫然とする悟飯に先のフリーザ一族のパトローラーが声をかけてきてくれた。

 

「アレは界王神さまの儀式だ。ふざけた踊りに見えるが、このトキトキ都を作ったのも、あの儀式なんだぞ?」

 

「そ、そうなんですか? な、なんだか凄いな」

 

「側で見る分にはシュールだがな」

 

 遠慮ないフリーザ一族のパトローラーにトランクスは苦笑いを返す。

 

「あまり言うなよ、フローズ。時の界王神さまに聞こえちゃうぞ?」

 

「ビートの言うとおりだ。拗ねられたら事だぞ」

 

「……聞こえても直ぐに忘れてるじゃないか、ツムリ」

 

「「………」」

 

 同僚に即答するフローズに、サイヤ人とナメック星人のパトローラー達は絶句した。

 

 数時間後、時の界王神のダンスがいよいよ終わる頃、都は一つの大陸並みの大きさに変化した。

 

「す、凄い! 建物も全部、広がってる」

 

「地球の人が多いから、基本的には地球の風景を真似てるわよ。ちゃんとナメック星の風景もあるけどね!」

 

 西の都によく似た商業区、サタンシティに似せた学校区

パオズ山に似せた竹林、荒野や岩山、滝など。

 

 全てにおいて悟飯達が冒険した世界を参考にされて作られている。

 

「コレって、都というか大陸並みじゃないですか?」

 

「住人が増えたんだもの、このくらいしないとね! ホラ、トランクスに悟飯くん! あなた達の家も見て来なさいよ!」

 

 明るく額にかいた汗を手で拭いながら、時の界王神は神殿の方に戻っていく。

 

「よし、俺もお言葉に甘えさせて貰おうか。トランクス、またな」

 

「はい! また、悟飯さん!」

 

 時の界王神を見送り、トランクスはブルマ達を連れて商業区に作られたカプセルコーポレーションの中に。

 

 悟飯は、パオズ山の竹林を再現した一画に飛んで行った。

 

「…コレは、父さんが育てて貰ったっていう悟飯お爺さんの家? 時の界王神さまは、凄いな。子どもの頃に見たまんまだ」

 

 悟空に連れられて、月に2回から3回は悟飯老の宅に行って掃除をしていたものだ。

 

「…懐かしいな」

 

 扉を開けて中を確認すると、真新しい木でできた木造の家の内装が分かる。

 

 懐かしさに一歩、踏み込んだ時に悟飯の嗅覚は異常を感じた。

 

「…誰だ?」

 

「ほう? 流石だな、孫悟飯」

 

 悟飯老の仏壇のある部屋の中から、緑色の肌をした銀髪をモヒカン風の髪型にした男が現れる。

 

 その指には、銀色に光る二つ巴が刻まれた指輪をはめている。

 

「…あなたは、ザマスさま?」

 

「フン…、間違ってはいないが。貴様にはこちらの姿の方が良かったか」

 

 そういうと、ザマスは指輪を見せつけるように右手を顔の前に持ってきて握り締める。

 

 すると黒に近い紫の気を纏い、黒い道着に左右非対称に跳ねた黒髪のサイヤ人へと変化した。

 

「まさか、お前は! ゴクウブラック!!」

 

「そうだ、私だ。孫悟飯よ」

 

 ニヤリと不敵にして邪悪な笑みを浮かべ、ブラックは身構えた悟飯の前を素通りすると、急須と湯飲みを二つ取り出して茶を淹れ始めた。

 

「……?」

 

「座ってはどうだ? 茶を飲むと心が落ち着くぞ」

 

 敵対する意思がないと示すブラックに、悟飯は何も言わずに向かいの席に座ると、問いかけた。

 

「何故、あなたが?」

 

「…さてな。私にも分からん。魂ごと消えたはずであったのだが、いつの間にか気付いたら悟飯老の宅に寝かされていた、ということだ。此処は、時の界王神の住まう都か」

 

「……ええ。あの、ザマスさま。いや、ブラックさん」

 

「何か?」

 

「俺を、鍛えてもらえませんか?」

 

 真剣な表情で頼み込む黒髪の悟飯に、ザマスーーブラックは、肩を竦める。

 

「孫悟飯よ、貴様も闘いが好きだな? 何故、この静かなひと時を過ごして暮らせぬ?」

 

「誰かの安らかなひと時を、守るためです。それが、俺が父さん。孫悟空から学んだ正義だから」

 

 ジッと見合う。

 

「一つ聞く。お前は私を怨んでいるのだろ?」

 

「…いいえ。確かに相棒と同じ肉体を共有していた頃は憎んでました。だけど今は、尊敬に似た気持ちをあなたに抱いてます」

 

 ブラックは茶を優雅に飲みながら、片目だけを開けて悟飯を見つめる。

 

「あなたは、父さんに勝つために。あのサイヤ人と闘い、そして父さんを超えたーー!」

 

「…オレから学べば、お前は孫悟空を超えられる、と?」

 

 その言葉に一度目を閉じ、そして強い意志を宿した瞳を開いてブラックを見るとーー悟飯は笑った。

 

「あなたが、俺を鍛えてくれたならーー!」

 

「…クク、クハハハ! 大きく出たな、孫悟飯。いいだろう。やってみせるが良い人間。どのみち、歴史を乱す輩を放って置けぬからな。だがーー」

 

 ブラックは鋭い黒の瞳で睨みつけながら告げた。

 

「お前たち人間が、本当に滅ぶべき存在となったなら。その時は、分かっていような?」

 

「…ええ。そんな未来が来ないために、俺が闘います」

 

「フンーー。良かろう」

 

 こうして孫悟飯は現代に帰った悟飯を超え、より己の中にある真超サイヤ人を高めるためにゴクウブラックを師匠とする。

 

 余談だがブラックは、しばらく悟飯との修行に明け暮れた後、ザマスの姿になって都から離れた丘の上で、タイムパトローラーを鍛えるようになったという。

 

ーーーー

 

 どこまでも続く荒野。

 

 茜色の空。

 

 天空へと連なる階段。

 

 その場に、一人の2メートル近い身の丈で逆立った黒髪のサイヤ人が立っていた。

 

 彼は、ゆっくりと周りを見回してから、自分の肉体を見下ろす。

 

 赤を基調としたコートのような上着に白い道着のズボンを履き、腰には緑色の帯が巻かれ、尻から伸びた猿に似た尾が更に上から巻かれている。

 

 長身のサイヤ人が着ているのは界王神の服に似ている。

 

 いや。詳しく言えば、合体した姿の自分が着ていた服の色違いだ。

 

 耳たぶを触れば、緑色のイヤリングーーポタラが両耳に付いてある。

 

「……死に損なったか?」

 

 ポツリと呟くサイヤ人に向かって突然、現れた白い人型の龍の右拳が放たれた。

 

 龍人は体格も大きく、二メートルを優に越えた身長に分厚い肉体を持っている。

 

 凄まじい音と衝撃波と共に長身のサイヤ人の左掌に巨大な拳が止められる。

 

「死に損なった? もう一度、言ってみろ。その顔を見れなくしてやる」

 

「…まったくだ。こんな、だだっ広い荒野と空に通じる階段しかない場所にまで探しに来させやがって」

 

 怒りの表情の龍人の横からは、サイヤ人と同じくらい背が高く、腰まである長い黒髪の人造人間がいる。

 

 そんな二人に苦笑を返し、サイヤ人は語る。

 

「…いや、まさか自分に命があるとは思わなかっただけだ。もっとも、かつての私とは見る影もないが」

 

 顔の右半分を覆う長い前髪を触り、サイヤ人は語る。

 

「これより、我が名はサイヤ。サイヤ人の神にして惑星の意思。良いな?」

 

 そう告げた神の魂を持つサイヤ人に、邪悪龍の長と究極人造人間は笑みを返す。

 

「サイヤ、か。良かろう」

 

「で? どうするんだ、これから」

 

 問いかけに、サイヤは笑って返す。

 

「さあな。道など我が歩いた後に続くものよーー!」

 

 生と死の狭間。

 

 第六宇宙と第七宇宙の境目にある、時の流れが緩やかな場所。

 

 かつて惑星サイヤの地下に存在した死者の都を。

 

 三人の超戦士が歩いていく。

 

 己の道を作るためにーー。

 

 

 




いや、本当にありがとうございました(´ー`* ))))

やはりドラゴンボールのキャラは愛されてるなぁ、と感じております(´ー`* ))))

また、どこかでお会いできたら(´ー`* ))))

よろしくお願いします〜(´ー`* ))))
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