ドラゴンボールZ 真・超サイヤ人   作:カンナム

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こちらも編集しております( *´艸`)

どうも申し訳ない(=゚ω゚)ノ


サイヤの再会 父親と息子 王子と悪魔

 惑星サイヤの王都。

 

 宮殿内の闘技場。

 

 超サイヤ人となったガーキンと孫悟空は互いに口の端を歪めている。

 

 互いに龍の拳を繰り出しあってなお、両者の闘志は衰えない。

 

 そのまま組み手を続けようと二人が互いに向かって構えた時、どこからともなく地鳴りが聞こえ地面が揺れた。

 

「地震か?」

 

 悟空が周りを見回すと、闘技場を囲む壁の一面にゆっくりと縦の筋が入る。

 

 そのまま、左右に別れていった。

 

 中から出て来たのは薄暗い石畳の階段。

 

「……なんだ?」

 

 悟空が首をかしげる横で、ガーキンが瞳を鋭くして応えた。

 

「死者の都への階段だ。だが、上がって来るのは、ターニッブでも、リューベの野郎でもねえ。誰だ!?」

 

 ガーキンの詰問に対して、足音が上ってくる。

 

 陽の光に晒されて現れたのは、フリーザ軍の旧式バトルジャケットを着たバンダナのサイヤ人と上半身が裸、腰に金属のベルトと赤い腰巻、白い道着のズボンを履いたサイヤ人が現れた。

 

「…ほお? 太陽が拝めるとはな」

 

「奴は現世だと言ったが、こいつはやはり」

 

 悟空とそっくりのバンダナのサイヤ人と、2メートルを越える長身の筋骨隆隆たる半裸のサイヤ人は互いに何かを語り合っている。

 

「…オメエは」

 

 長身の青年を見て、悟空の頭の中に記憶が浮かんで来る。

 

 自分ではない自分の記憶。

 

 あまりに強大過ぎる力のために自らを制御できず父親に頭を洗脳され、それが無くなると凶暴性と力を無限に増幅させていった伝説の超サイヤ人。

 

 自分とベジータを憎み、最終的には仲間たちの力を集約させた拳で打ち倒した相手。

 

「…ブロリー、か?」

 

 闘技場の奥でターレスを鍛えていたベジータも、ブロリーを見据えて笑った。

 

「…なるほど。伝説の超サイヤ人さん、か」

 

 そんな二人の中、悟空を真っ直ぐにブロリーは見つめた。

 

 澄んだ黒い目は、ただ悟空の顔を写している。

 

 その瞳の中にあったのは憎悪だったはず。

 

 だが、今の彼からは波紋の無い水のように澄んだ気だった。

 

「…憎しみが消えてる? オメエ、一体何があったんだ? それにオラにそっくりな、オメエは…!!」

 

 言いながら悟空はブロリーから隣の自分と似た、自分より鋭い瞳の赤いバンダナを額に付けたーー頰に十字の傷を持つサイヤ人に目を向けた。

 

「…貴様は」

 

 ベジータもそのサイヤ人を見て目を見張った。

 

 その反応に、悟空が思わずベジータを振り返った。

 

「…ベジータ! このサイヤ人、誰なんだ!?」

 

 瞬間、バンダナを巻いたサイヤ人は悟空に殴りかかった。

 

「…っ!?」

 

 乾いた音が響く。

 

 悟空は反射的に、自分に放たれた右ストレートを左手で掴み止めていた。

 

「情けねえツラしてんじゃねえよ。それにしても、随分とデカくなりやがったなぁ」

 

 バンダナの男はとても懐かしそうに笑みを浮かべている。

 

 悟空が感じたのは、郷愁のようなものだ。

 

 滅多にそんな感情になどなったことがない。

 

 あるのは、一度。

 

 占いババの屋敷で、自分を育ててくれた地球人の老人と出会った時だけだ。

 

「…あ、アンタ…!!」

 

「…くく、さあて。あのクソガキが、どれだけ強くなったのか。この身をもって教えてもらおうじゃねえか!!」

 

 右ストレートを掴み止められたのを悟るとバンダナのサイヤ人は本当に嬉しそうに笑った後、左手で拳を握り悟空の右頬に放ってきた。

 

 咄嗟に悟空は拳を掴んでいた左手を離すと拳を握り、自分に迫って来ていた拳を殴り返す。

 

 アッサリと赤いバンダナのサイヤ人は後方に弾き飛ばされた。

 

「…っと! くく、超サイヤ人か。ならよぉ!?」

 

 自分の相手が超サイヤ人の状態であることに気付いたバンダナのサイヤ人は、笑うと気合を一つ込めて、力を己の中で爆発させた。

 

「…!?」

 

 金色の髪を天に向けて逆立たせ、超サイヤ人となった悟空といよいよ瓜二つになる。

 

 その姿に悟空は驚きよりも、何よりも相手のことを知りたい気持ちが勝った。

 

「…なあ、アンタ」

 

「ああん?」

 

「…名前、教えてくんねえかな?」

 

 珍しく神妙な悟空の言葉に、バンダナのサイヤ人が野性味のある笑みを浮かべた。

 

「俺の名は、バーダックだ。行くぜ、カカロット!!」

 

「……ああ! オラも本気でいくぞ!!」

 

 ぶつかり合う二人の同じ顔をした超サイヤ人を静かにブロリーは見据える。

 

 そこにベジータが歩み寄ってきた。

 

「…ガーキン。ターレスの修行を任せて構わんな?」

 

「へ? あ、ああ。そりゃ、構わないが」

 

 いきなり語り掛けられ、ガーキンはぽかんとしながらいきなり現れた二人のサイヤ人を見比べる。

 

 奥では肩で息をしながら、ターレスが値踏みするようにバーダックとブロリーを見ていた。

 

 ベジータはそんな二人に構わず、ブロリーを見上げて告げる。

 

「…なるほど。俺ではない俺とはいえ、俺を恐れさせるだけの力はあったようだな」

 

「ベジータ王子、か」

 

 悟空とバーダックのぶつかり合いから目を離し、ブロリーはベジータに顔を向けた。

 

「…ブロリー。貴様が俺の親父ーーベジータ王から受けた屈辱、分からんとは言わん。だからこそ、サイヤ人の王子・ベジータが相手をしてやる!!」

 

 ベジータは真っ直ぐにブロリーを見つめて拳を握り、打ってこいと構える。

 

 対するブロリーはベジータに向き合うと口を開いた。

 

「…屈辱、か。確かにな。かつての俺はお前やカカロットへの憎悪しかなかった」

 

 言うとブロリーは、静かに両手を広げてベジータに構えを取る。

 

 ブロリーの湖のような目を見据え、ベジータは悟った。

 

「…フン。今は違う、か。ターニッブの野郎だな?」

 

 その言葉に、ブロリーは黒髪を穏やかな風に揺らしながら首をかしげた。

 

「…何故、分かる?」

 

「わざわざ、貴様の憎しみを消してやるような闘い方をする奴なんて、ターニッブ以外に知らんからだ」

 

「…ふ、そうか」

 

 ブロリーの穏やかな笑みに、ベジータも口の端を吊り上げて楽しそうに笑う。

 

「どうやら、全力で戦えそうだな」

 

「…」

 

 表情から笑みを消し、ブロリーは真剣な表情になると金色の髪を逆立たせ、超サイヤ人へと変化した。

 

「うぉあああ!!」

 

 更に気を高め、ブロリーは3メートルを越える筋肉の塊へと変化する。

 

 いきなりの変身にベジータも嬉し気に構える。

 

「…伝説の超サイヤ人、か。では、まずは超サイヤ人で試させてもらうぞ!!」

 

 ベジータが一気にブロリーの懐に入り込む。

 

 互いに右ストレート、左ストレート、右ハイキック、左ハイキックを相殺した後。

 

 秒間数百の打撃を応酬する。

 

 ソニックブームが巻き起こり、地面が割れて、瓦礫が舞い上がる。

 

「流石に凄まじいパワーだ! ならば、超サイヤ人を超えた超サイヤ人ならば、どうだ!!」.

 

 身にまとうオーラが激しさを増し、青白い雷を放つ。

 

 超サイヤ人2のベジータを前に、ブロリーは静かに告げた。

 

「…カカロットの息子が見せた形態か」

 

 白目でありながらも、知性を感じるセリフにベジータがニヤリとする。

 

「知っていたか。超サイヤ人2、と俺達は呼んでいる」

 

「…面白い!!」

 

 更に激しさを増す両者の殴り合い。

 

 金色のオーラが、二人を中心に巻き上がる。

 

 巨体に押し負けぬパワーのベジータ。

 

 小回りの利く相手に劣らぬスピードのブロリー。

 

 こちらも悟空とバーダックと同じく、互いに一歩も譲らない。

 

「…ふはははは! 面白いぞ、ベジータ王子!!」

 

「ああ! だが、まだまだ足りん!! そうだろう、ブロリー!?」

 

 気を高めながら、どんどんと自らの拳や蹴り、気弾を真っ向からぶつけ合って戦う二人の超サイヤ人。

 

 その余りにも派手な戦いにガーキンは肩を竦めた。

 

「…ここに普通のサイヤ人がいるって、すっかり忘れられてんな? ターレス」

 

「…うるせえ」

 

 ガーキンの言葉にターレスが、戦いを見つめながら毒づく。

 

 悟空とバーダック。

 

 ベジータとブロリー。

 

 超サイヤ人二組のバトルは、闘技場の地面を空を。

 

 所狭しと駆け回る。

 

 バーダックが拳を互いに交換して首を後方へ弾き飛ばされながら、叫ぶ。

 

「どうしたぁ、カカロット!? テメエの力はそんなもんかぁ!!」

 

 これに悟空も心底楽しそうに、嬉しそうに戦っている。

 

 ターニッブとの闘いとは別の。

 

 しかし、それに優るとも劣らない戦いへの喜び。

 

 悟空は目の前のサイヤ人から、それを味わっていた。

 

「オラ、此処に来て良かったぞ。占いババ様の所で悟飯爺ちゃんと戦った時みてえだ! こんなに楽しいなんてよぉ!!」

 

 同じ顔をした二人のサイヤ人が、金色の闘気をまき散らしながら更に高まる。

 

 そこから少し離れたところでは、小柄な超サイヤ人と巨体の超サイヤ人が拳をぶつけ合っている。

 

「そうだ、ブロリー! その戦い方こそ、戦闘民族サイヤ人だ!!」

 

「ベジータ王子! 俺はまだまだ足りんぞ!! 貴様ももっと燃えろぉお!!」

 

 悟空達に負けまいとするかのように。

 

 戦闘民族サイヤ人の王子ベジータが、己をも上回る才能を持ったサイヤ人・ブロリーと熱戦を繰り広げている。

 

 四人の超サイヤ人のテンションは、正にうなぎ登りだった。

 

 そのハイテンションは、昼間に続き。

 

 日が暮れるまで四人の超サイヤ人の対決は行われていた。

 

 夕食時。

 

 執務が終わり体を動かしに来たサイヤ王・ジュードをして目が点になるほどに、悟空とバーダック、ベジータとブロリーは激しいバトルを繰り広げている。

 

「…ガーキンにターレスよ。これは一体?」

 

 ジュードの問いかけに、ガーキンが肩を竦めながら応えた。

 

「よく分からねえが、悟空達と同郷のサイヤ人達みてえだぜ?」

 

「そうなのか? ターレスのようにいきなり現れたのか?」

 

 ターレスはジュードの言葉に腕を組んだ状態で目を向けると、告げる。

 

「俺の場合はよくわからん内に其処で倒れていたからな。奴らはそこの階段からいきなり現れて、カカロットやベジータ王子と戦い出した」

 

「…知っている顔か?」

 

「片方はな。ブロリーってのは知らねえが、バーダックには見覚えがある。サイヤ人の下級戦士の中でもトップクラスの実力者だったはずだ」

 

 その言葉にジュードはなるほど、と頷く。

 

 悟空やベジータと真っ向から闘えていることから、トップクラスと言われて納得してしまった。

 

 そんな彼らの話などどこ吹く風か。

 

 バーダックは心底楽しそうに、野性味あふれる笑みを浮かべた。

 

「やるじゃねえか、カカロット!!」

 

「へへっ! アンタもな!! じゃあ、次は超サイヤ人2だ!!」

 

 これに悟空の身に纏うオーラが激しくなり、雷を纏いはじめる。

 

 前髪が更に逆立って少なくなり、翡翠の瞳は更に鋭くなっている。

 

 構わず拳を繰り出すバーダックに、悟空もまったく同じタイミングで拳をぶつけた。

 

「うっ!? なんだと、この圧倒的な力は!?」

 

 右ストレート同士がぶつかり、バーダックが目を見開く。

 

 一撃の重みが先までとは比べ物にならない。

 

 思わず手を引き、痺れる右拳を振る。

 

 その脇に悟空が超スピードで移動してきている。

 

「チッ! の野郎!!」

 

 動きも圧倒的に加速しており、文字通り次元その物が違う。

 

 連打を撃ち合うも、その一撃一撃の重みの差にバーダックは舌打ちする。

 

 だが、悟空の方は明るく楽しむように笑った。

 

「ただの超サイヤ人で超サイヤ人2の攻撃を凌げるなんてよ。アンタ、すげえや! なら……!!」

 

「コイツ!? まだ力が!!?」

 

 目を見開くバーダックの前で、悟空の金色のオーラが気柱となって天を突いた。

 

 逆立った金色の髪がそのまま腰の辺りまで長く伸び、眉毛が縮退し眼窩上隆起が起こる。

 

 また翡翠の瞳には黒い瞳孔が現れていた。

 

「超サイヤ人を超えた超サイヤ人を、更に超えた超サイヤ人ーー! 超サイヤ人3だ!!」

 

「…コロコロと、姿を変えやがって……!!」

 

 悟空の姿にバーダックは嬉しそうな笑顔になると、静かに気を高め始めた。

 

 悟空は、その只ならぬ様子に思わず問いかける。

 

「? …バーダック?」

 

「不思議だぜ……! テメエの姿を見たら、頭の中に妙な感覚が浮き上がって来やがった……!! 俺も成れるっていう感覚がな!!」

 

 言うと同時、バーダックが一気に気を引き上げる。

 

「……こいつは!?」

 

 悟空が目を見開くと同時、バーダックの翡翠の瞳が更に鋭くなり、逆立った金色の髪が更に立つ。

 

 青白い電撃を纏ったその姿はーー。

 

「超サイヤ人……2だって……!?」

 

 悟空が驚愕に目を見開いているとバーダックは更に告げた。

 

「更に、もう一段階の変身だな? 見てろよ、クソガキ」

 

 気柱が天を突き、バーダックの眉が退化した。

 

 同時に髪が腰まで伸びた。

 

「ま、間違いねえ……! バーダック、アンタ! 超サイヤ人……3になってやがる!!」

 

 呆然としながら告げる悟空に、バーダックはニヤリとしながら告げた。

 

「まだガキに負ける程、耄碌しちゃいねえってこった……!!」

 

 野性味あふれる笑みに対し、悟空も不敵な笑みを返す。

 

「……へへっ、おったまげだぜ! さすが、オラの父ちゃんだ!!」

 

「あん?」

 

 訝し気に無くなった眉根を寄せるバーダックに悟空は告げた。

 

「オラの頭の中に、オラじゃねえオラの記憶が流れて来た。アンタ、オラの父ちゃんだろ?」

 

「……死者の都ってのは、余計な真似をしやがるな」

 

 ため息と共に吐き捨てるバーダックだが、静かに拳を握る。

 

 気合を入れてバーダックは口を開く。

 

「それで? まさか途中でやめちまうような真似はしねえだろうな? カカロットよぉ」

 

「ああ! オラもこうなったら、とことん父ちゃんとやり合いてえぞ!!」

 

「そうこなくちゃぁな!!」

 

 互いに拳を握って構え、相手に向かって踏み込む。

 

 鈍い音と共に、ベジータが膝を地面に付いていた。

 

「……くっ! 恐ろしい強さだ!! これが、伝説の超サイヤ人・ブロリーか!!」

 

 見上げながら口元に笑みを刻んでベジータは告げる。

 

 見下すブロリーは変わらず巨体であったが、その髪が腰まで伸び眉毛が退縮している。

 

「超サイヤ人3……。カカロットは、この姿をそう呼んでいるらしいなぁ」

 

「ああ。頭にくるぜ……! 貴様と言いバーダックと言い、アッサリと超サイヤ人の限界に辿り着きやがって!!」

 

 その言葉にブロリーは目を見開く。

 

「ここが終着点だというのか? だが……!!」

 

 思わずと言った風に焦るブロリーにベジータは淡々と告げる。

 

「ああ、それが“普通の”超サイヤ人が辿り着ける最後の境地だ」

 

「なるほど。普通の、か」

 

 その言葉にブロリーはニヤリと凶悪な笑みを浮かべた。

 

 ベジータが不敵な笑みを返して頷いてやりながら、上空でバーダックと全く互角の戦いを繰り広げている悟空に告げる。

 

「カカロット! 一気に決着をつけるぞ!!」

 

 ベジータの言葉に、バーダックの右拳を掴み止めて悟空もニヤリとした。

 

 その反応にバーダックが呆れたような、嬉しそうな顔で告げる。

 

「……テメエ、まだ力を隠してんのか? まったく、大したタマだぜ!」

 

「へへっ、父ちゃん! 戦いながら自力で3にまで成れたアンタなら、この神様のレベルにだって簡単に来れそうだぜ!!」

 

 超サイヤ人3を一旦解除し、黒髪に戻る悟空。

 

 ベジータも一旦超サイヤ人2を解除している。

 

 これを訝し気にバーダックとブロリーは見据えた。

 

 蒼銀の炎が悟空とベジータを包み込み、二人の水銀色に輝く超サイヤ人を生み出した。

 

「…こ、こいつは……!!」

 

「…何という奴らだ!!」

 

 バーダックとブロリーの二人の超サイヤ人3をして、思わずそんな声が漏れ出る程に圧倒的な力の顕現だった。

 

 悟空とベジータが互いの相手にニッと笑みを浮かべると同時。

 

 凄まじい音と共にバーダックとブロリー。

 

 それぞれの体が前のめりに、くの字に曲がった。

 

「がはぁっ!!」

 

「ぐぉおお!!」

 

 軽い拳の一撃。

 

 だが、たった一撃で二人の超サイヤ人3の体が揺れた。

 

 それだけ圧倒的な力の差だ。

 

「どうだ、父ちゃん? これがオラの奥の手の一つ。超サイヤ人ブルーさ!!」

 

「ブロリーよ! これが、貴様が見たがった超サイヤ人3の更に奥の領域だ!!」

 

 クレーターから立ち上がる二人のサイヤ人は、黒髪に戻り肩で息をしている。

 

「ち、圧倒的な差だな」

 

 バーダックが己の敗北を悟り、頭を左右に振りながら告げる。

 

 するとブロリーは静かに立ち上がりながら言った。

 

「…ああ。だが、俺達は強くなる」

 

「ケッ、当たり前だろがぁ!」

 

 バーダックはそんなブロリーに負けじと立ち上がりながら、上空にいる蒼銀の超サイヤ人達を見上げる。

 

 そんな彼らを呆然と見ながら立っていたジュードは戦いが終わったことを悟り、近衛兵達を連れて闘技場の中に入る。

 

「…知らぬ間に、また客人が増えたようだな。それにしても悟空にベジータ、お前達は底知れん強さだな。流石は超サイヤ人・リューベを退けただけはある」

 

 ジュードの言葉に水銀の光を纏う超サイヤ人二人は、ニッと笑った後、元の黒髪に戻る。

 

「…ジュード、紹介すんぜ! オラの父ちゃんのバーダックとオラと同い歳のブロリーだ!! 二人とも、めちゃくちゃ強ぇぞ!!」

 

「見ていたよ。とても心強い! バーダックにブロリーよ。惑星サイヤの王・ジュードという。以後、この顔と名を見知りおき願いたい」

 

 ジュードの名乗りにバーダックとブロリーが互いに顔を見合わせ、悟空とベジータを見る。

 

 ベジータが惑星サイヤについて疑問符を浮かべている彼らに簡単に説明している。

 

 すると、ターレスが彼らに向けて叫んできた。

 

「おい、貴様ら! これを見ろ!!」

 

 皆がターレスを向くと、彼は金色の髪を天に逆立て、オーラを身に纏っていた。

 

 褐色の肌は超サイヤ人のオーラによって悟空達と同じ白色に変わっている。

 

「どうだ、カカロットにベジータ? 俺は、超サイヤ人になってみせたぞ!!」

 

 ほくそ笑むターレスを見て、悟空が告げた。

 

「おー! スゲエ、スゲエ!」

 

 何処か棒読みな悟空の後にベジータが淡々と告げた。

 

「やっとか! とりあえず、その力で自分の身ぐらいは守れよ?」

 

「ベジータ! 父ちゃんとブロリーも合流したし、飯にしようぜ!? おい、ターレス! 早く行こうぜ!!」

 

 悟空に連れられて皆が去る中、ガーキンがポツリと残されたターレスに告げた。

 

「…まあ、なんだ。超サイヤ人をあっさり上回る奴らばかりが現れた後だっだしよ。成るタイミングが悪かっただけだよ。な、おちこむなって?」

 

「うるさい! あいつらめ…、今に見てろよ!!」

 

 歯軋りするターレスを見て肩をすくめるガーキンは悟空達と合流して、皆で闘技場を去ろうとした。

 

 




次回もお楽しみに( *´艸`)
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