ドラゴンボールZ 真・超サイヤ人   作:カンナム

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今回もリクエストより投稿します(´ー`* ))))

Ltonさん。ありがとうございました(´ー`* ))))
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閑話 ナメックの親子 ターニッブとターレス

 忘却のナメック星。

 

 時の狭間と呼ばれる特殊な空間からしか行けない特殊な惑星。

 

 厳しい修行を重ねていたピッコロは、休憩がてら自分よりも遥かに巨大な背丈のナメック星人を見上げた。

 

「…なあ、カタッツ。このナメック星は、いったい何なんだ?」

 

 ひょうたんを乾かして作った水筒から水を一口含んだ後、ピッコロはカタッツに問いかける。

 

「…最長老様とあんたは、どんな関係なんだ?」

 

 ネイルという若いナメック星人の記憶にもカタッツの存在は無い。

 

 ただ、悟飯の言うとおり、最長老が「カタッツの倅」と自分の親である神や大魔王の事を呼んだだけだ。

 

「…お前達の世界の我等の星は異常気象によって住めなくなったか。まあ、そのような未来もあろうな」

 

「ならば、ならばアンタは、俺の!!」

 

「クク、さてな。俺に妻は無い。修行一筋でな、今でこそ武の神やら帝王やらと言われているが。伴侶やら子など考えた事もない」

 

 笑みを浮かべながら、告げるカタッツ。

 

 その表情はシニカルでありながら、同時に温かなもの。

 

「…そんな俺が、息子と水を飲み交わす日が来ようとはな」

 

「……!! 正確には、この肉体の主人格である私は貴方の孫に当たるのだが」

 

「フン。お前と同化した老いた方のが、息子だろう?」

 

「…ご存知でしたか」

 

 丁寧な言葉を使うピッコロに、カタッツも厳つい顔を優しげに歪める。

 

「…寂しいものだ。先程までは親しげに話してくれたというのにな」

 

「……いえ。私は貴方に会いたかった。ただ、それだけを覚えております。寒空の下で、貴方と母が来られるのをずっと」

 

「……そうか。すまなかったな、息子よ」

 

 それだけを告げ、カタッツはピッコロに向かって盃を作り出すと水を入れるように差し出す。

 

 これにピッコロは、コクリと頷いて水を注いだ。

 

「…私の知らぬ私のことだ。だから憶測でしか言えぬが、無念であったろう。お前という最愛の息子を遺して死んだ身をな」

 

「ありがとう。それだけで、その言葉だけで。神であり魔王であった我が身は救われた。本当に、ありがとう」

 

 涙を滲ませた声にカタッツは静かにピッコロを呼んだ。

 

「我が息子、ピッコロよ。私の前によくぞ来てくれた。ありがとう」

 

「……父さん」

 

「フン、悪くない」

 

 万感の思いと共に、二人は命の証たる水を飲み交わした。

 

ーーーーーー

 

 フリーザ軍の宇宙船。

 

 宇宙最強を目指すターレスは、フリーザ、セル、ブウを前に腰に拳を置いて気を練っていた。

 

「…ふむ。気を練る修行だけは順調だな」

 

 セルがやや関心したような声を上げる中、ブウも頷く。

 

「戦闘センスに関しては、まだまだだが。気功波の類は実に強力だ。何か、目標でもあるのか?」

 

 瞳を閉じて集中していたターレスは一度、高めた気を散らせてブウ達に告げる。

 

「…積み重ねを少しずつ行う事で、強力な気を放てるようになると学んだんでね」

 

「…ほう。サイヤ人にしては地道な努力だが、誰から学んだ?」

 

 セルの問いかけに、ターレスは忌々しそうに思い出していた。

 

ーーーー

 

 惑星サイヤにあった死者の都。

 

 気が付けば、ターレスは薄霧の深い荒野に一人立っていた。

 

「…何処だ、ここは。俺は、カカロットに負けたはず」

 

 神聖樹ごと、青い光の玉に吹き飛ばされた事を思い返し、ターレスは舌打ちした。

 

「おのれ。だが、この感覚は生身の肉体だ。俺は、生き返ったのか?」

 

 左右を見渡しながら呟くと、天に向かって階段が伸びているのが見える。

 

「…なんだ、これは?」

 

 階段は、雲の高さにある光の渦の中に続いている。

 

 周囲を見渡せば、同じような階段が幾つも天から降りている。

 

「…此処は死者の都と呼ばれる特異な空間だ」

 

「……お前は?」

 

 振り返れば、自分やカカロットと同じタイプの顔を持つ白い道着のサイヤ人が立っていた。

 

「…俺の名は、ターニッブ。その服装から見てお前は、惑星サイヤのサイヤ人ではないな」

 

「…惑星サイヤ? 惑星ベジータじゃないのか、貴様」

 

「ああ。俺は惑星サイヤのサイヤ人だ。惑星ベジータというのは、悟空やベジータの故郷だな」

 

「……悟空だと? 貴様、カカロットを知ってるのか?」

 

 地球人の名を口にしていた裏切り者の男の名を口にしたターニッブに、ターレスは邪悪な笑みを浮かべた。

 

「…色々と聞きたいことが出来た。話してもらうぜ。嫌だって言っても力尽くだがな!!」

 

 気を高めるターレスにターニッブも静かにザックを手放し、拳を握る。

 

「…ならば、拳で語り合おう!!」

 

 ターレスは、鋭く踏み込んでから右拳を打ち抜く。

 

 しかし、ターニッブは軽々とターレスの右ストレートを下から左手で拳を上に跳ね上げて逸らすと、右正拳突きを顎に見舞った。

 

「…ぐぅお!?」

 

 呻き声を上げながら吹き飛び、背中から地面に叩きつけられるターレス。

 

「…お前の実力は、こんなものか? 悔しかったら、かかって来い!!」

 

 たった一瞬のやり取りだが、レベル差は明らかだった。

 

「…ち、畜生。神聖樹の実さえあれば」

 

 そう呟いたターレスの足下に、赤く実ったトゲのあるリンゴのようなモノが転がった。

 

「…コイツは。く、くくく」

 

 勝ち誇る笑みを浮かべて、ターレスは神聖樹の実にかぶり付いた。

 

「………!」

 

 静かに構えるターニッブを前にターレスの筋肉が一回り膨張して、戻る。

 

「終わりだ!!」

 

 先程までの十倍以上の動きで、ターレスはターニッブに拳を打ち込んだ。

 

 まともに顔で受けたターニッブ。

 

 だが、彼の瞳は揺らぐことなく、淡々と拳がターレスの腹に打ち込まれていた。

 

「…ゔ、ぐぉ、、、」

 

「…今の力は見せかけだけのものだ。そんな力では、真の強さは宿らない」

 

 うずくまるターレスの前に、足下から青い光の渦を巻いてターニッブの拳に風が宿る。

 

「…これが、積み重ねた強さだ!!」

 

 ターレスの視界を、重く鋭い正拳突きが塞いだ。

 

ーーーーーー

 

「気がついたら、カカロットに助け起こされていたって訳だ。チ、イラつくぜ!!」

 

 これにフリーザがふむと頷く。

 

「積み重ねて得る力、ですか。まあ、確かに私のゴールデンフリーザも考えてみれば積み重ねたモノですしね」

 

「ふうむ。負けることから学んだ強さ、か。屈辱ではあるが、な」

 

「より強くなれるのであれば、大した問題ではないと今の俺たちは知ってる。おそらくは、そう言うことなんだろうな」

 

 セルとブウも頷く中、ターレスは再び気を練り始める。

 

「ふん。俺はいずれ、全てを跪かせてやる。破壊神も何もかもだ!!!」

 

「…ま、その意気込みは買いますよ」

 

 力強く宣言するターレスに、フリーザが肩を竦めながら応えた。

 

 彼もまた、強さを追い求める。

 

 サイヤ人の本能に従って。

 

 

 




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さてさて、本編もお楽しみに(´ー`* ))))
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