ギレンの野望?なんだそれは・・・   作:国連宇宙軍

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お久しぶりです。学業が一段落したのでやっと投稿することが出来ました。お待たせしてしまって、申し訳ありません。これから投稿頻度を戻していきたいと思いますので、よろしくお願いします!


第十五話

 訓練開始から2日、Gには多少だが慣れることが出来た。それでも、訓練が終わった後は吐き気に襲われトイレに一時間以上滞在することもある。

 

「明日にはヅダに乗っての訓練だぞ? この調子でいいのか、ドズル」

 

 ギレンが顔面で圧力をかけてくる。圧力だけで実弟を殺しそうなんですけど、この人は。

 

「大丈夫だ、それまでには完全に慣れてみせる」

 

 ふぅ、それにしても大変だなパイロットも。だが原作のドズルもMAに乗っていたんだ、このくらいはこなしているだろう。僕も頑張らなくてはいけないな。僕は再び訓練に臨んだ。

 

 

 

 

 

 

 翌日

 

 僕は第一格納庫に置いてあるヅダのコックピットにいる。昨日はあのあと5回以上訓練を行い、全くトイレに行かないまま今日を迎えることができ、全くトイレに行かないまま今日を迎えることが出来た。

 

 [これより、ヅダでの訓練を開始します。準備はできていますか、閣下?]

 

 通信機から聞こえてくるのは、ラースの声だ。彼もヅダの稼働に合わせて、ア・バオア・クーに来ている。

 

「ああ、大丈夫だ」

 

 特別設計されたコックピットは、僕が乗っても少し余裕がある。その部分には通信機が積まれており、格納庫近くの通信室にいるラースと繋がっているのだ。

 

 [それでは、動かす前に確認です。閣下の右側にこの機体のマニュアルが置いてあります。それはご覧になられたと思いますが、操縦方法は理解出来ていますか?]

 

「もちろん理解しているぞ」

 

 [それではこれよりヅダの訓練を開始します。まずは基本動作ですね。マニュアル通りに操作してみてください。]

 

「分かった」

 

 2つの操縦桿を前方に倒し、ペダルにかけた足に力を込める。すると連動するようにヅダのバーニアが火を吹き始め、前に進んでいく。格納庫を出て演習宙域に達した僕は、続いて操縦桿を右に倒し、右旋回。同じようにして左旋回も行う。そしてズダ特有の伸縮式の右腕の可動などをマニュアル通りに操作していく。そして30分ほど動いたあと、不意に通信機が鳴る。

 

 [基本操作項目は合格です。次に加速訓練を行います。]

 

「わかった」

 

 次の項目は、加速。ズダの特徴とも言える瞬間的な加速力は、訓練しなければパイロットの体が持たないだろう。たとえ耐G試験に合格しても、実戦でいきなり使いこなすことができるのは一握りの天才だけだ。だからこそ、訓練の過程でも、項目に加速を入れてあるのである。

 僕はペダルに乗せた足に力を入れ、思いっきり踏み込む。それに呼応するように機体はだんだんと加速し、コンマ数秒で100m/秒に達した。これは新幹線の最高速度より少し速い。そして、最新鋭のザクすらも凌駕している。だがこの時点で体はシートに少し押し付けられており、最高速度に達したらどうなってしまうかは分からない。

 

「くっ!」

 

 僕が苦しんでる間にもズダは加速し続け、加速度を示すメーターは176を表示している。

 

 [閣下、余り無理はしないでください!]

 

 通信機からラースの声が聞こえてくるが、僕にそれを聞く余裕はなかった。メーターは上昇し続け、いよいよ200に到達する。モニターから見えるのは、現れては流れるように消えていく無数の光点ばかりだ。同宙域で訓練を行っていた他の兵達には僕が訓練していることは伝えられていないので、流星のように見えているかもしれない。体が押し付けられている中、メーターが200に達したことを確認した僕は段々と足の力を抜いていき、やがてペダルから足を離す。機体の動きは止まり、一息つくことが出来た。そして、パイロットスーツの中が冷や汗でぐっしょりと濡れていることを初めて認識する。

 

 [ドズル様! お体に異変はないですか? 怪我などはしていませんか?]

 

「大丈夫だ、心配かけてすまない。これより格納庫に戻る」

 

 [了解しました。お待ちしております。]

 

 数分後、格納庫へと戻った俺はラースと救護班に囲まれている。怪我と体調の確認をすると救護班は帰っていき、代わりにギレンが歩いてきた。

 

「ドズル、あまり無理をすると体が持たんぞ」

 

「すまないな、兄貴」

 

 ギレンは呆れた表情を一瞬だけ見せたが、すぐに仏頂面に戻し話を進める

 

「まあいい。訓練はひとまず終わりだ。サイド3に戻るぞ」

 

「もう帰るのか?」

 

「明後日は定例会議があるだろう、今回はサスロも帰って来てるはずだ」

 

「サスロ兄? 2年ほど姿を見ていなかったがどこにいたんだ?」

 

「その話は、明後日に直接語ってもらう」

 

 

 

 大型格納庫で整備が完了していたザンジバルに乗り込み、ア・バオア・クーをあとにした僕達は2日間かけてサイド3に戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 サイド3

 

 サスロ・ザビは屈強な肉体を持っているが、ドズルとは正反対の頭脳派の男である。原作ではテロに巻き込まれ死亡したが、この世界では生きている。

 

「これより定例会議を始める。まずはサスロ、貴様が地球で得た情報を話せ」

 

 なるほど、サスロは地球にいたのか……

 

「俺が地球に2年間も居たのは、連邦軍にスパイを潜り込ませることにあった。そして、その過程で得た一番重要な情報が連邦宇宙軍本部の移設だ」

 

「本部の移設、それは本当なのか? サスロ兄」

 

「本当だ。移設先は小惑星ルナツー。そして司令はヨハン・イブラハム・レビル」

 

「ふむ、おおむね想定通りだ。他には?」

 

「レビルによって宇宙軍の戦力が大幅に増強された事と新たな艦艇が極秘裏に建造されている事くらいだな」

 

 そう話すとサスロは一つの資料を机に置いた。表紙には極秘と書かれている。

 

「バーミンガム級大型戦艦か…マゼラン級が戦艦と分類されているはずなので、必然的にマゼラン級より強いということになるな」

 

 バーミンガムは確か0083に出て来たよな……僕のせいで歴史に影響が出ているのか? 

 

「いま分かっているのは、名前のみなので詳細は分からん。用心に越したことはない程度で考えたほうがいい」

 

「そうだな。さて、次の議題に移ろう。キシリア、前回言っておいたサイド3全体の土地の空きについて調べてくれたか?」

 

「はい、サイド3全体の空いている土地は約3割となっております。兄上、これがどうかしたのですか?」

 

「ああ、それについてだが空いている土地全てに街を作ろうと思っている」

 

「街だと!?」

 

 

 僕は思わず、口に出してしまった。

 

「街といっても、ハリボテというわけではないが一時的に利用するための仮設住宅みたいなものだ」

 

 そういうと、ギレンは不敵な笑みを浮かべるのだった。

 

 

一年戦争が終わった後の戦乱

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