話のストック?何のことかな?
というかたった二話で内容もほぼ無かったのにお気に入りが43件なんて…ありがたい…!
あと高評価もめっちゃ嬉しい…!
きっと将来性も込み何でしょうけどそれでも嬉しいです。
期待されたらこっちもモチベが上がるってもんです!
では第3話(見直し無し)を投稿しますね〜。
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「じゃあ私行ってくるから!」
「待って」
決意を固めた直後、外出しようと玄関へ赴くと、やはりというべきか止められた。
「何考えてるの!外はこんな変な状況だし、家で待っといたほうがいいって!」
服の裾を掴みそう懇願するユウリ。その声には隠しきれない不安が読み取れる。
それもそうだろう。こんな謎の現象が起こっている中、共に生活する家族が、その渦中である外へ出るというのだから。
しかし、メイはメイでやることが出来たのだ。
それは道具の回収。
少し調べたところによると、変化してしまった道具は、売り物にならないとされ、捨てられているのだ。
オレンのみでさえあれだけの効果を発揮したのだ。キズぐすりやどくけし、なんでもなおし等はもっと凄い効果であろう。
ならばできる範囲で回収しておきたい、と考えたのである。お金の力もバンバン使う気だ。
勿論、自分一人のためではなく分け与えるためにも多い方がいい。
早速副会長に連絡し、それぞれの店で出来る限り回収してもらう。
詳しくは話せなかったが、意図を読んでくれたのか、直ぐに応じてくれた。これである程度の数は確保出来るだろう。
だがしかし、これはあくまで緊急時や民間の方様に回収してもらったので、個人としての物ではない。
だからこそ、大きなリュックとカバンを持ち、外へ掛けださんとしていたのだ。
「お願い!絶対に帰ってくるから!今回だけ!今回だけは!」
未だ縋りつくユウリを半ば引き剥がすようにして距離をとり、日本人お得意の完璧なDOGEZAを披露した。
友人たちから図太いと言われるユウリも、これにはドン引きし、一周回って通常の精神状態へと戻ったのだった。
そして無言で土下座を続ける姿にとうとう折れ、外出許可を出したのである。
「はあ…分かったから。顔上げて、お姉ちゃん。そこまでのことなら、まあ、いいよ。……でも、絶対帰ってきてよね。寄り道とかはしないで、できるだけ早く」
まるで初めてお使いにでるような子供にかける言葉だが、このメイ、集中すると時間を忘れてしまい、以前も似たようなことがあったのである。
「はい、じゃあ早速行ってきます!あ、私が外に行ってる間に情報収集とかヨロシク!」
「いくよユキミ」
ユキミを肩にのせ…のせ…る事が難しいので、ショルダーバッグの中へと入れることにした。
立ち上がっているのか、頭がでているので丁度いいだろう。
準備は万端。私はいざいかんと外へと足を踏み出した。
◆
外は今世で見慣れた町並みには変わりはない。
しかしやはりというべきか勧告が出ているらしく、基本は外に出ている人の姿は見受けられない。
そんな静かな町を歩いていると新しい発見もあった。
それは、意外にもポケモン達は襲ってこないということだ。ゲームならば歩いているだけでワラワラと寄ってきたが、こちらを興味深そうに眺めたりそもそも気にしなかったりで、道中の戦闘等は無かった。
これがバンギラス等の好戦的なポケモンだったら話は別だろうが……。確かに、アニメでも特に理由もなく襲ってくるポケモンは多くはなかった。
そしてもう一つ、町中では基本的に虫や小動物型が多く、他のタイプは中々見かけない。これも恐らくはそれぞれにあった場所にいるのだろう。
欲しいタイプのポケモンがいたらそこに関係する場所で探せ、ということだろう。
後は、ゲームの様にボールがいくつか転がっていたので有り難く貰っておくことにした。
そうしてしばらく歩いていると、商店街についた。人通りは少なく、がらんとしていていつもの活気は感じられない。
ポケモンの発生を受けてか、いくつかの店はシャッターが閉じられていた。しかし営業している店もあるようで、私の探している八百屋もその例に漏れずにやっているようだった。
「すみません、少し頼みたいことがあるんてすけど…」
「おや、メイさんじゃないですか。どうしたんですか?今出歩くんは関心はせんですけど」
この人は八百屋の草壁さん。かなり恵まれた体格を持っているけど温厚な人柄で知られている。私が名前を覚えられている理由は、普通によくこの商店街に通うからだ。…え?自分のとこには行かないのかって?だってこっちの方が近いし…安いし…。それに私が行くと何故か皆がすんごい形相で眺めてくるから落ち着かないんだよね。
「それは草壁さんも当てはまりますよね?食料がある店なんて格好の的じゃないですか」
「ははっ、そう言われるとなんも言えんです。でもこんな時こそ必要なモンがあるでしょう」
やっぱり優しい人だなぁ…いや、抜け目が無いのかな?
「それで、頼みたいことって何だい?」
「はい、実はかくかくしかじかで―」
「―成るほど、まるまるうまうまという訳ですか」
私が頼んだのは当初の予定通りに変化したきのみを頂くことだ。草壁さんはこれを快く承知してくれた。それもわざわざ種類ごとに袋詰にしてくれた状態で。
「こんなに頂いてもいいんですか?お金も払いますよ…?」
「ええんですよ。突然こんなのになったゆうんでちょっと扱いに困ってたんです。だからむしろ引き取ってくれて助かります」
そう言ってはにかむ草壁さん。こんな人だから家族仲も良好なのだろう。よく息子さんの話や奥さんの話をしているので分かる。
なにはともあれ、かなりの数のきのみを入手することが出来た。そしてついでにカレー用の普通の食材も買っておいた。
その後も様々な店を周り、道具を回収していった。もっとも、全てタダで済んだわけではない。もとが宝石の物は高くついた。まあそれでも総資産的には全然大したことないどころか幾らでも、それこそ山のように買えてしまう値段ではあるのだが、前世が安月給のブラック会社だったので、その時の感覚で考えてしまいちょっと買うのを躊躇っていた。
「ふう、結構集まったかな?」
「あいすす」
かなり手応えは感じた。これならゲーム初期のキズぐすりONLYのバッグにはならない筈だ。…と思う。集まった道具はこうだった。
▪キズぐすり×28
▪いいキズぐすり×8
▪まひなおし×5
▪やけどなおし×3
▪ねむけざまし×3
▪なんでもなおし×1
▪げんきのかけら×6
▪オレンのみ×21
▪オボンのみ×8
▪キーのみ×11
▪チーゴのみ×14
▪ヒメリのみ×4
▪モモンのみ×17
▪オッカのみ×1
▪しんかのきせき×1
▪もくたん×1
▪しんぴのしずく×1
▪きせきのたね×1
▪ひかりのいし×1
数えてみれば結構な数があった。バッグにはまだまだ入りそうだが、一通り回った為、次で終わりとしておく。
最後は…電気屋か。
ひょっとしたらわざマシンとか機械系の何かが無いかと思ったからだ。
そして電気屋につくと、店頭に何人かが集まっており、何かを話し合っているようだった。
「あの〜、すみません。どうかしたんですか?」
そう尋ねるとこちらに振り返った初老の男性が応える。
「ああ、どうにも色々と様子がおかしくてね。こんな時に来てくれたのにすまんが今はやってないよ」
そうなのか…それは残念。だけれど一応変化したものが貰えないか聞いておこう。
「確かにそういった物はあるけど…。一体それをどうするんだい?」
この質問は予想していた。だが商店街の人達が顔見知りなせいか特に言及もせずに渡してくるためちょっと拍子抜けしていたのだ。しかし、ここでようやく考えていた言い訳を使うときが来た
「はい、謎の生物もですが、何故か物品が変化していると言う事が起こっているので、何か分からないかと思い色々な方に頼んで変化したものを譲ってもらっています」
ここでカバンを開けて中を見せる。案の定これに食いついてきた。中身を覗いてウンウンと言っている。少々苦しいが1個人としてなら怪しまれない…と思う。
「そうかい…。なあ山田くん、アレはどこにあったかな?」
その男性に問いかけられた山田というらしい人は少し考え込むような動作をしたあと、廃棄予定の物と纏めてに置いてある。と言った。
もう一度「そうかい…」と言った男性は店の中に入り、こちらを見て手招きする。
「ついておいで」
中に入ると、早速控室に案内され、「ちょっと待っといて」と言われ、大人しく座っている。
店内は暗く、人もいないのでがらんとしていた。普段流れている音楽が無いのと、余り日が入ってこない場所で有ることも一因であろう。
中々見つからないらしく、あれ〜?という声とガサガサと探る音が聞こえてくる。少し手持ち無沙汰になり、スマホを弄っていた所で、あるテレビが白い画面を映し出した。それはその画面のまま変わらず、静止していた。
(ああ、これがおかしいって言ってた…)
納得した途端、そのテレビが光り、何かが高速で飛び出してくる。
「きゃっ!?」
何だ「きゃっ」て、…恥ずかしい…。
思わず女性のような悲鳴を上げてしまったが(※今は女性です)そんなことは気にしない。
それはテレビの上で停止し、こちらを見つめていた。
どこか感情の見えない青い目、オレンジの体は水色のプラズマ状のものが覆っている。
これは知っているぞ。覚えている。ポケモン第4世代である『ダイヤモンド・パール』に初登場したポケモンで、かなり特徴的な仕様のポケモン。
プラズマポケモン『ロトム』
眼前のロトムはまるで稲妻の様に不規則な動きでこちらに向かってきている。
「っユキミ!」
急いでユキミをバッグから出そうとするが相手の方が遥かに早い。とっさに顔を庇い、やってくる衝撃に備えるが、何も起き無い。
目を開けるもロトムはいない。家電に潜り込んだのかと辺りを警戒するが、何も反応は無く、ただ驚かしただけか、と安堵するメイ。
すると急にスマホが震え、メイの手を離れて宙に浮く。
浮遊するスマホからは何か触覚のようなものが伸び、背面には先程のロトムの顔が浮き上がり、開口一番、こう言った。
「初めまして、ヨロシクロト!ユーザーメイ」(浪○ヴォイス)
「はえぇ…?」
◆
「これでいいのかい?」
「はい、ありがとうございます」
男性からは何かは分からないがわざマシンを貰った。
集めた中では唯一のわざマシンだ。何かしらのディスクが変化したものと思えるがそれにしては数が少ない。レア物かもしれないので大事にしまう。
あ、そうだ。聞けばいいのか
「ヘイ『ロトム』!」
私が呼びかけるとスマホは浮かび上がり画面が表示される。そして少し高い男性らしい声で応答する。
「何か御用ロト?」
「ロトムは何が出来る?このわざマシンがどんなのとかは分かる?」
すると私のスマホに入ったロトム(スマホロトムと言うらしい)は回転し、自らのスペックを自慢し始めた。
「ボクは色々出来るロト!マップ機能に通話、検索等の普通のスマホで出来る事は勿論、電子機器に取り付いてそのサポート、寂しい時の話し相手にポケモン図鑑!所有しているポケモンの強さを見れたり、あらゆる方面をカバーできるんだロト!ちなみにそのわざマシンはNo.95『エアスラッシュ』ロトね〜」
ぐう有能…。これエアスラッシュだったんだ…ん?
「今ポケモン図鑑って言った?」
「そうロト!このアプリは従来のポケモン図鑑と同じ機能ロト」
…これで悩んでた事が一つ解消した。とはいえ今すぐやるわけではないが不安事項が一つ消えたのは喜ばしい、というか予想外だ。
「…優秀なんだね」
「えっへん!ロト」
胸を張るような仕草に人間味が見える。ゴーストタイプで好奇心旺盛で、機械に詳しい…もしかしたら機械等に精通する人間だったのかもしれない。
ともかくまずは使ってみる。
「ユキミ、出てきて」
のそのそとバッグから這い出るユキミ。かわいい。
それにポケモン図鑑アプリを起動させたスマホロトムを向ける。
No.872 ユキハミ
「ユキミ、ユキハミって言ったんだね…。タイプはこおり・むし……予想通りだけど…今までにいたかな?」
今覚えているわざも出ている。
レベル10で『むしのさざめき』『こなゆき』『むしくい』は結構いいんじゃないだろうか。
ほか二つは分からないがこなゆきはあっている。試しに命令してみたらどちらも問題なくうつことができ、この図鑑が正しいことが証明された。
このスマホロトムのおかげでこれから先が大分楽になりそうだった。やっぱりメニュー画面の奴は便利だ。
偶然とはいえ、大きな収穫を得ることも出来た。これはもう大成功と言っていいのではないのだろうか。そんな事を考えながらるんるんと足を弾ませ家へと向かった。
尚、家へ帰ると遅くなった原因をユウリに散々問われて縮こまる情けない姉の姿があったそうな…。
今日のポケモンは!
ロトム
プラズマポケモン
たかさ 0.3m
おもさ 0.3kg
でんき・ゴーストタイプ
ある しょうねんの はつめいから ロトムを いかした いろいろな きかいが つくられはじめたのだ。
(ポケットモンスターソードより)
プラズマで できた からだで いろんな きかいに もぐりこむ。 おどろかせるのが だいすきだ。
(ポケットモンスターシールドより)
ぶっちゃけタイトルの台詞は作者がマジで思ったことです。絶対スマホロトムのほうが有能。ロトム図鑑みたいな特別な調整要らないからね。是非もないよネ!
みんなもポケモン、ゲットだぜ!(某ポケモンマスターを目指す少年並感)